○石山
委員 そうしますと私不思議に思う点があります。不用額が百億、二百億余るのだ、こういうふうなことをお言いになっている。ですから十一億という金は、それから比べれば少額だという御
意見だろうと思うのですが、余っているという点は非常に私不思議に思うのです。私
たちはこの夏国政調査の報告書を出したので、それを見ていただけばわかるのですが、高松の行監などでは、自分の職務を遂行するために旅費がないわけです。日当がないので、自分でやっているということをわれわれは聞いたのです。これはその報告書の中にも書いてあります。それから
高瀬委員と中原
委員が、やはり八月の三日から八月の六日まで大阪、兵庫等を調査された中に、こういうみみっちいことを言っておる。交通費の話ですが、交通費の最高額が七百円でございます。それから百円を取って六百円を最高として払っておる。この百円を、
法律で定めた最高七百円にしていただけるならば、どんなに助かるかしれないというふうに言っているわけです。問題は、こういう百円を単位にして官吏の方々は考えているということです。それをあなたのように、百億も二百億も不用額として残しておく。行監等が通常の業務で、自分の任務として果さなければならないものは、お金がなくて自費でやっておる。これは何も私が調査したからといって無理じいにやっているのではない。これは
高瀬、中原
委員の調査の中にも、われわれの管轄している人事院でさえもこういう傾向があると言っておる。旅費が少くて、人手が足りなくて作業に困るということをこの調査の中にちゃんと書いておる。あなた方の言う不用額なるものは、一体何を基準にして不用だといっているのか。ちっともこれは不用ではない。無理じいして、当然公務員に与えられなければならない
給与あるいは公務員としての職務を全うさせるための費用、こういうようなものをばあなた方は天引きして財源を残しておく。そしてこういう問題が起きれば、人事院から勧告されれば、人事院の勧告を尊重する、だから些少であるけれども〇・一カ月分を今回は増額してあげる。下世話でいえば、悪い言葉ですがどこを押せばそんな音が出るのです。私は全く理解に苦しむ。特に佐藤さんの言われる十一億が少々などというのは
——私きのう決算
委員会に行って聞いたのですが、一台三億円のジェット機なんかをあなた
たちは考えておるからそんなことになるのですよ。それに比べれば十一億なんというお金は少々かもしれませんけれども、百円を単位にして給料取りは考えておるのからすると、
政府の方々の考えておることはまるで雲の上の話みたいなことです。これでは
給与を担当する
政府の方々としては、決してまじめに物事を見ているのではないような気がしてならないのでございます。特に人事院の勧告をば尊重なさるとするならば、この段階になって二カ月以上もたっておるのでございますから、
政府の
研究、
検討というものがもっと進んだ形で、年末も近づいておるのでございますから、来年の
給与に対する
考え方をばはっきり示すという誠意がなぜこの場合出ないのでございますか。実際はもう腹の中でちゃんときまっておるのだけれども、操作は終ったのだけれども、いわゆる政治的
判断によっていろいろなことを操作しよう、いわゆる何か残しておきたいこういうふうなことに尽きるのではないですか。もう作業は終っておるのじゃないか、こういうふうに私は思うのですが、その点はいかがでございます。