○神近
委員 私は、大体さつきの御質問は赤城長官に申し上げたのですけれども、
左藤長官が御返事になりましたが、
天川君という人のことについて、長官はあまり上位においでになるから庁内の日常的なことはあまりおわかりにならないのだと私は考えます。政治方面から任官される人にはおそらく言及できないでしよう。だけれども、中以下の下位の
人たちの人事を左右しておるということは、これは
防衛庁の中でもよく知
つております。
それから佐薙幕僚長の
お話も出ましたから、これは
はつきりと申し上げられると思うのですが、幕僚長はこの
天川という人をよく知
つておるはずであります。そしてさつきも申し上げましたように、こういう人物をこの
防衛庁の中にのさばらしてはいけないという外から忠告がい
つたときに、佐薙という人は、悪いということはよくわか
つておるけれども、そのかわり得がたい
情報を持
つてくる。これは今
吉村さんがおつしや
つたように、日本の顧問団に非常に食い入
つておるということ、顧問団をどういうふうにして動かしておるかというところはわかりませんが、ともかくこの
情報が、
防衛庁が入手なさるよりもいち早く彼の耳に入
つて、そしてそれが一足先に
防衛庁に取り次がれる。そういうところの利便がこたえられないほど貴重だということを佐薙さんがおつしや
つたということを聞いております。
あなたが選挙後就任されて、私ども
防衛庁に関することは——これは
官房長官にも聞いておいていただきたいのですけれども、実にやりにくいのです。たとえば四月十二日の内定の場合、三月十五日の
防衛庁内の内示、そういうものを持ち出すと、それは私の就任以前のことだから私は知らないとおつしやる。
〔鹿野
委員長代理退席、
委員長着席〕
それから、これからのことを相談しようと思えば、もう
左藤長官はこの国会の終了後更迭されるというような新聞記事が出る。ですから、私どもは
防衛庁のことでコンクリートに、こういう問題はこうな
つて、こういうようにな
つているんじやないかということを
お尋ねしても、まるでのれんに腕押しのような感じがするのです。
一つ官房長官にお願いしたいのは、せめてほかの大臣の任期くらいの大臣を防衛長官に今後はぜひ御任命いただいて、
防衛庁の中のことを当らせていただきたいというのが私の今日のお願いの
一つでございます。
このクック・クレーギー法のようなものは作れない。これは私は新
三菱重工業が
証人に呼んでありますから、出られたときに計画内容というものを研究してみたい。一体、日本の
防衛庁なり、あるいは
国防会議が
決定する。そうすると、いやでもおうでも、これは間に合わぬと思
つても、三百機これを作らせなければならないかということを私は大きな問題としているのです。一体、航空機産業というものを、西ドイツは御存じのようにやらなか
つた。今度新しくやる。不景気対策でやるという新聞が昨晩あたり出ておりますけれども、国内産業はこれまでしなか
つた。それをわれわれは、乏しい金の中からこれをや
つてきた。そして、今度の
グラマンの問題になりましても、
一つ新聞記事なんかを見ましても、防衛に差しさわりがあるということの先に、航空機産業に行き詰まりができるということが一番先に来ているんです。あなたはさつき、アメリカのブッシュという人が経団連が左右したと
言つたということに対して異議をおつしや
つたけれども、これは私も
ちよつとさつき申し上げたように、外国人ですからわからないのです。新
三菱重工業なのか川崎航空なのか、あるいはそのほかの航空会社なのか、それはわからない。ただ、財界とか、あるいは経団連というものを日本の財界人の集りとして、これは代用したと私は思うのです。それで、そのことは私は別に、外国人ですから非難に値しない。ただ、私が問題にするのは、産業が日本の防衛を五右することができるというような事態にな
つたら大へんだということを私はさつき申し上げたつもりなんです。外国人がこれをそのように見ている。どういう
情報によるのか、われわれが
一つも知らないのに、この産業が日本の防衛を左右することができるのじやないか、あるいはその危険があるということを警告していると私はと
つている。その意味合いで、一体国が大事なのか産業が大事なのか、ここは政府としても腹をきめて、そしてこの問題を国民の前に
はつきりなさる必要があるということを私は申し上げたいのです。その意味で、この
グラマンの
決定は、まことに今逆光線で見れば手にとるようにこの内容が私どもにはわかると思うのです。いろいろな色めがねでごらんになればわかりません。だけれども、こういう前提をも
つて見れば、私どもが
グラマンの
決定がどうも変だ
つた、またいろいろの
情報もそのことを語
つたということがよくわかるように思うのです。一体航空機産業というものは、この前岸総理大臣とこの
お話をもつと突き詰めて
お話ししたか
つたんですけれども、テレビの時間が迫
つたというので、私の質問は
ちよん切られてしま
つたので、
はつきりできなか
つたのですけれども、この航空機産業というものの全体において——西ドイツはなるほど余裕ができて、今度は国産にするそうです。だけれども、日本がどの
程度これは力を入れてや
つていく価値があるのか。
一つ私は
官房長官のお聞き知りの点だけでもけつこうですから、この航空機産業と日本の防衛との
関係を
お話しいただきたいと思います。