○山下義信君 私は二点ほど伺いたいのであります。
その前に、
大臣が見えておりますので、私
どもの審議の方針をこの際お耳に入れておきたいと思うのでありますが、われわれの社労
委員会としましては、実は、国会が
児童の問題をできるだけ重大に、機会があったら取り扱うということを、従来この
委員会が皆さんとともに強く念願しておりまして、
児童の問題を重大に取り扱う国家こそ文化国家であるという考えのもとに、実は吉田内閣のときは吉田総理に出てもらい、それから鳩山内閣のときには鳩山総理にお出ましを願ったのであります。今回の通常国会におきましても、
児童福祉法関係の
改正案が出るということを仄聞しておりましたので、機会があったら
一つ総理にも出られて、
子供のことをお互いに
一つ重大に相談してみる機会を得たいと実は思ったのでありますが、今回機会を得なかったわけです。しかし当
委員会といたしましては、
児童福祉法の一部
改正案が出まする機会に、
一つ重要に審議しようじゃないかというので、二月の
理事会でこれを重要視するということを相談いたしまして、審議の
方法等も実は相談いたしまして待ちかまえたのであります。非常に審議の時日が少いことも予想されまして、われわれの意図するような、この問題をクローズ・アップすることが不十分であったわけなんでありますが、私
どもも本案の
改正には賛成でありますので、審議の促進に協力するにやぶさかではないのでありますが、実はこれは少しぐちめきますが、われわれがそれほど意気込んだ割合に、
関係者が意気込んでいないことは、お互いに実は残念だ。先般
保育所関係者の、わが国におけるそれぞれの立場の代表者といいますか、数氏の諸君に早くから連絡して
参考人として
出席してもらった。その
参考人の諸氏の
意見さえ聞いておればいいのでありますけれ
ども、これは
関係者には早くからわかっておるのにだれも傍聴に来る者がない。
保育所の
関係者が、自分たちの利害のことにはわあわあわあわあ言いまするけれ
ども、国会で自分たちの問題を審議してもらうということに、いかに関心が薄いかということをお互いにまざまざと見るのでありまして、これは遺憾にたえない、同時に、
関係者が熱心であろうとあるまいと、われわれが重大視して力こぶを入れなければならないのでありますが、同時に、先ほどから藤田
委員等からも御注意があったのでありますが、
大臣が見えておりますから、右総代でおいでになるのでありますから、主管
局長だってあるいはきわめて限られた
関係の課長さえ来ておればいいようなものでありますけれ
ども、やはり省議にお差しつかえない限りに
関係者がお出まし願う方が、事を重く議する上にいいんじゃないかと思う。非常に、事はこれは小さいようでありますが遺憾に思うのは、今回は直接
保育所のことにお触れになった
改正案ではないのでありますが、何といたしましても、今の
児童行政の当面の重大問題は
保育所でございますから、
保育所の改革を
厚生省が企図されておるのでありますから、この問題が当然出てくることは予想されることなんであります。
保育所の主管課長は、承わるところによりますと二つに分れて、
予算関係は企画課長が持っておられますが、
保育所の
施設の運営や
指導その他は、おそらく、私が思い間違いならば取り消しますけれ
ども、吉見課長がそれではないかと思うのであります。御
婦人であるけれ
どもお出ましになって、私は終始この審議に
大臣にお供してこられて聞いておられるがいいと思う。きのうから御無理を願って実は大蔵省の担当の鳩山主計官には来てもらって、本日も長時間来ていただいておる。私は今後とも
児童問題は問題が重くても、対象者が
子供であり、ややもすると軽視される傾きがありますので、今後機会がありましたら、
厚生省もみずから威容を整えて、そうしてこれを重視した形をお示し願いたいと思う。これは私のぐちなり希望なりであります。
そこでさいぜんからいやみを言うのじゃありませんけれ
ども、
児童局長の御答弁は熱心に御答弁をいただいておるのでありますが、私が聞いておると、そこに
大臣がおいでになるからお叱りを受けるかもしれませんが、
児童局の主体性ある御答弁をしておられない。これはいかぬと思う。幸いにそばに
大臣がおられるのですから、
委員の質問に応じてやはり一歩前進的の御答弁をするように、事務当局としての限界がありますが、そこに
大臣がおられるのですから、御相談なさって、やはり主体性のあるような御答弁をなさるように望みたい。こういう機会に一歩前進しなければ、前進の機会はない。それをああいうふうな弁明的のような、あるいはまたあいまいもこたる、つまり現状維持の御答弁をなされるということは、言いかえると大蔵省の代弁をしておられるにすぎない。さもなければ、大蔵省の
予算のワクの中で御答弁をしておられる。やはりそれはそれとしてぶちまけておっしゃってもよろしゅうございますけれ
ども、やはり
児童局は
児童局としての、昨日から申し上げるようにやはり
一つの理想もあるでしょう、希望もあるでしょう。現実はこうであるけれ
ども、こういうことを希望しておりますと、事政治的な政策に
関連すればそばの
大臣に御相談なさって、できるだけ希望も披瀝されて、それで逸脱した答弁をして、まだ
予算が未決定で、大蔵省が承認していないから、あとにこうした言質をとられては困る、というような非常な慎重な答弁をするというと、こういういい機会に一歩も前進することができないのであります。先ほどから苦衷は了といたしますが、実は非常にもの足らぬ感じがいたしたのであります。
そこで私は第一点は鳩山主計官にお伺いいたしたい、大蔵省側に質問をいたしたいと思います。二つありまして、簡単に伺うのでありますが、実はこの
保育所の
予算を
中心にして大蔵省の見解というものを実は伺いたかったのです。基本的の方針、その他を伺いたかったのですが、もう時間がないからそれはよします。あなたの方ではこれを補助費に戻したことに非常に不満を感じている。先ほど
横山委員にお答えになりましたように、できるだけ地方交付税の交付金の中にこれを入れることにして、なるべく補助費をはずそう、はずそうとしておるのに、この
児童福祉
関係の補助費だけが残っておるのだというので、これを非常ににらんで、そうして折あるごとにそれをいじめておいでになるというふうに私
ども思う。これはあなたの方から、大蔵省で発行している「国の
予算」の中に堂々とその
所見を、百二十三ページに大蔵省の見解としてお述べになっている。こういうことも伺いたいのでありますが、これはよします。別の機会にします。大蔵省の
考え方というものは、できれば
児童福祉
関係も二分の一の補助に切りたいということを明らかに公文書にお述べになっている。百二十三ページを帰ったらごらん下さい。それでそういう広範な議論はやめまして、この
保育所の
予算だけで大蔵省の見解を私は伺います。それでさしあたって今回の
保育所の
改善は、これは私
どもも多年要望しておりまして、他の
委員諸君もお述べになりましたように、われわれは基本的には賛成です。しかしあなたの方がうんと力こぶを入れていただかぬければ改革はできません。いわゆる何でもかんでも改めればいいというのではありません。少しでもいいように改めていただかなければならぬ。
改善の改革をしていただかなければならぬ。そこでどうしてもあなたの方がうんとおっしゃっていただかなければ、せっかくの改革がしばしば指摘されましたように改悪にならないで、
改善をしていただくには、どうしてもお金の問題がある。これは大蔵省としてどういう
一つ御尽力を願えましょうか。それを具体的に承わりたい。大へん長い間申しましたが、結局今出している金のワクの内でやれということでは、私は
改善にならぬと思いますが、鳩山主計官はどう考えておられますか。