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委員長(
天田勝正君) それでは、私からも二、三伺っておきたいと思うのですが、まず、私は
洞爺丸の
事件、紫雲丸の
事件等について、本院として
現地に見舞に行った当時、議運の理事をやっておりましたのでこれに参加をいたしたのでありますが、それらの審議をする場合は、起きたらすぐ翌朝相談をいたしておる。そういう早い期間に相談をするにもかかわらず、きょうほど、
調査をしてからお話を申し上げますとか、未
確認だということのお答えの多いことは、私の経験ではかつてなかった。それから、もう日をおかずして直ちに、
洞爺丸事件等のごときは、
現地に飛んで行っても、
海上保安庁は、かくかく徹底した警告を発したと、
気象庁はこうやったというようなことで、それらなど、まあ、しろうとが聞いても、そう間然するところはなかった。ただ、
現地の幹部が、あの
強風の中にも
洞爺丸が出港するというのに寝ておったといったようなことが遺憾な点でありますけれ
ども、いずれにしても、事態としては、そう未
確認なんというのはたくさんないですよ。ところが、今度はあまりにそれがあり過ぎる。ちょっと
委員各位の質疑の中を拾ってみても、
気象の伝達の問題にしても、まことにこれは不可思議なんだな。
会社が
強風注意報を知らなかった。これを
新聞で見たら、だれでも驚いたに違いない。かりに、最終的な
責任がどこにあるかを議論する前に、人命を預かる
会社というものが、契約がどうあろうとこうあろうとも、それをいつも積極的に
気象通報などはキャッチするような
責任を持たないところに、
一体航路を認可していいのかどうか。その
責任がまた
運輸省にある、当然そういうことに私はなってくると思う。かりに、それが
会社にも
責任があれば
船長にも
責任があろうし、その場合に死屍にむちうつなんということでは解決はいたさない。こういうことは、私はすぐ大阪の
海運局へでも連絡して、その中継ぎでもすぐ
運輸省はキャッチできる問題である。これを今
会社側を責めてもなんだからあなた方を責めるのだが、こんな不思議なことが、今、松浦
委員から指摘されたけれ
ども、一時間も放置しておいたとか、こういうような問題ですね、これは、なぜ今ごろ、きょうは翌朝じゃないのですよ、もうすでに一日を置いておるのだな。一昨日のことをきょうやっておるにもかかわらず、しろうとが
新聞を見ても不思議に思うようなことを未
確認だなんということは、これはとても了承できない。それから
柴谷委員の質問にありました、必ずしも
小松島と
和歌山の間でないにしても、競争があって、そして危険を冒しても出港するんだという御指摘があったわけだけれ
ども、そういうことは一般論なんですからね。今度の二十六日だけに限って、そういう競争がひょいと起きたのではなくて、一般論なんで、そのことはやはり私は、当然キャッチされておらなければならないと思う。こういうことは
一体どうなっておるのです。それから江藤
委員の御指摘の、一方だけは欠航しておるのだ。その
一体認定の差はどうなるんだ。これも調べは足りていない、未
確認でありますから、それも調べてみると、おかしな話なんですね。それから
気象通報の契約の問題にしても、これまた同様です。その他あまりに未
確認事項、あるいは
調査しなければならない事項が、きょうの御答弁には多過ぎるので、かようなことでは、とても今後の
海難に対して、
国民は不安でたまらぬという気がすると思う。これらは、いつ
一体調べて答弁してくれますか。すぐできることだと私は思うが、どうですか。