○柳田
委員 本
予算案が提出されましてから、閣僚諸公も精励恪勤、熱心にわれわれの質疑に応答されたことに対しては深く敬意を表するものであります。またわれわれも
国民の負託を受けておりますがゆえに、この
予算委員会を通じて
国民の
生活に最も直接
関係のある
予算案を克明に分析して、その審議を通じて
国民諸君に
予算案の
国民生活に及ぼす影響を訴えたいと思っております。従いましてこの
予算委員会におきまして総括
質問をやっておる間は、従来の慣例からいたしましても、閣僚諸公は
予算が
内閣全体の責任で出されておる以上は、全部出席されることが当然であります。しかしながら、われわれも他の
委員会の審議の進捗もありますので、
あとう限り与党の
理事諸君と協議いたしまして、便宜をはかってきております。本日におきましても、同僚
滝井委員の
質問にはたまたま藤山外務大臣と赤城農林大臣に対しては質疑はございません。従いまして与党
理事を通じて藤山外務大臣と赤城農林大臣はそれぞれ他の
委員会に出席方要請がありましたときには、われわれは
国会の審議の進捗
——岸さんと鈴木
委員長との話し合われました
国会運営の正常化の趣旨に沿って、われわれは大局的見地から、進んで退席を求めまして他の
委員会に出席していただきました。ところが本日午前十一時前に、決算
委員長を通じまして行政管理庁長官の石井副
総理の出席要求がございました。
滝井委員に聞きますと、石井長官には
答弁を求める必要がないそうでありますので、与党の
理事諸君と協議いたしまして、石井長官は決算
委員会に出席していただいてもけっこう、こう申した。そういうわけで石井長官はここを退席されました。ところが決算
委員会には、待てど暮せど石井長官はお越しになりません。調べてみますと、本日の決算
委員会は、例の「不正者の天国」といって今日の官僚の汚職、疑獄の
内容を
国民の前に刊行して明らかにしたところの一公務員を首にした事件を取り上げまして、決算
委員会が開かれております。そこで行政管理庁長官としての役職上、石井副
総理の出席を要求されておるのもこれははなはだ当然のことだと思います。ところが決算
委員会には待てど暮らせど石井副
総理はお越しにならない、ここはわれわれの許可を得て出ていかれた、ところがいつまでたってもお越しになりませんので、決算
委員会は暫時休憩になったようであります。このように、与党の都合の悪いときはみずからの大臣を出席せしめない、都合のよいときはわれわれに頼んで出席せしめる、こういうような不見識、不まじめな党利党略に類するようなかけ引きで
国会政治をおやりになるならおやりなさい、われわれも覚悟がございます。従いまして、決算
委員会におきましてこの問題がはっきり解決いたしません限り、午後の再開には応じませんから、その点はっきり申し上げておきます。