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小川(豊)
委員 関連して。今聞いておると、お説ごもっともだということで、みんなあなたの方で賛成されているんですが、この問題の焦点は
監査の権威の問題だと思うのです。先ほど言われたように、自分の病状を自分で診断して自分で直していくなどということは、よほど軽微の場合でないとでき得ないことで、
監査はしょっちゅう行われているけれども、その効果は上っていない、これは
監査の権威の問題になってくるだろうと思うのです。問題は、人をふやすことも待遇をよくすることも必要かもしらぬけれども、その前にやはり制度の上でもって
監査の権威をもっと持たせるようにしなければならないと思うのです。かつて産業
組合時代には
監査連合会というものがあって、あの当時
監査を受け、それが公表されるときには、
組合長以下
理事まで全員が出席してそれを傾聴し、それに対する回答書を出していたものです。ところが今の場合、
芳賀さんが言われたように、負担金制度でやっていると、
監査はしたけれども、帰りには負担金をもらってこなければならない、負担金を出されるとペしゃんこになってしまう。そういう形で
監査をやっていたのでは、
監査の効果は上ってこない。従って、この
監査制度というものが自治
監査でいくのはいいと思うが、それに対する権威をもっと持たせるためには、制度上何かもっと
考えなければいかぬ。あなたのようにごもっともだと言っても、今の形の中ではその効果は上ってこないじゃないか。われわれ見ていると、よく
組合が、三年くらい前から、あそこはまずいじゃないか、こういう問題があるじゃないかと言われていながら、それに対して
監査が行われると、もう破局へ入っていくという結果になっている。その
監査された結果というものは
一つも守られていない、実施されていないということになる。これを順守しなければいけないような制度上の問題を作っていかなかったならば、
組合というものはなかなかうまくいかない。今中央会ができて、中央会の任務の中で
監査というのは
一つの大きな部門だと思うが、今中央会の果している役割は、ちょうど
農協意識の高揚といいますか、そうした
一つのスポークスマン的な役割だけを果しているのが多いのであって、中央会
設立の本来の使命になってくるそういう点に触れていない。この点を中央会の任務としてもっと強く打ち出すことによって
監査の効果は上るだろうと思う。従ってこういう
改正の場合に、もっとその点を
考えた制度上の
改正が行われるべきじゃないか、こう思うわけだが、御
見解はいかがですか。