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森本委員 私もこの
NHKの
予算については、いろいろこまかい
質問もありますけれ
ども、残念ながら個人的な事由によって二日間
質問することができませんので、きょう一時間
程度、この
予算の
内容について若干質疑を行なっておきたいと思います。
その前に私は、きのう私と
大臣との質疑応答を聞いていただいて、
会長としてはかなり感慨無量の感があったのじゃないかということをまず
考えるわけでありますが、そういう観点からいきまして、今回の
予算の編成に当って、
会長が、
NHK会長としての就任日の浅いときにもかかわらず、この
予算の編成に対し非常に苦労せられたということについて、私は心から同情を申し上げておきたいと思うわけであります。これは特に
会長の任命等について当
委員会においても問題になったことがありまするし、あるいはまた
予算委員会等においてもその
内容等について質疑があったわけでありますが、そういう問題は伏せておくといたしましても、一応
会長がかなりの抱負を持って今回就任をした。しかし
会長がしばしばさっきから正直に申されておる
通り、周囲の
情勢、
客観情勢において思うような
予算の編成ができなかったということについても、私は心から同情申し上げておきたいと思います。ただ今後私がおらないところの
委員会において、もし
会長があまり正直に言って、そうしてつまらぬことで質疑応答が引っかかるということになってもつまりませんので、私は
会長にちょっと一言だけ申し上げておきたいと思いますが、やはり当
委員会は当
委員会として
予算の
審議を行なっておりますので、筋道が通った形においての
予算の
審議を行なっていきたい、こう
考えております。要するに来年以降の問題等については、個々の
委員はそれぞれの
委員の見解によって
質問をするわけでありますけれ
ども、
NHKは
NHK当局として、この
予算がやはり
最善の策であるとして上程をされたというふうに私は解釈せざるを得ないと思う。これは出したけれ
ども、この案は私は気に食わぬのだ、他にもっといい案があったけれ
ども、どうも工合が悪かったのだということでは、これは
国会の
審議を行う場合にははなはだ妙な、ちぐはぐなことになるのでありまして、その辺は
会長としても正直に
答弁をせられるのもけっこうですけれ
ども、十分に考慮せられて
答弁に当られるようにお願いをしておきたいと思う。なお、そういう問題については他の
委員が
質問をすると思いますので、私は省略をいたします。
そこで、まずこの
予算案についての
内容に入る前に、今回の
放送法の改正にからんでこの
NHKの
予算については非常に関連のある事項がありますので、それを政務次官でも監理局長でもどっちでもよろしゅうございますが、
政府当局の方から御
答弁を願いたいと思います。それは
放送法の第七条は今回の
放送法の改正においてもそのまま生かしておりますけれ
ども、その第九条におけるところの改正において四項で「
協会は、標準放送と超短波放送とのいずれか及びテレビジョン放送がそれぞれあまねく全国において受信できるように措置をしなければならない。」こういう改正案が上程をされておるわけです。当
委員会としては、今までの質疑応答においての第七条の解釈という
ものは、これはいわゆる中波放送も超短波放送もそれからテレビジョン放送についても
協会は全国あまねく普及するところの
ものがある、こういうふうにわれわれは解釈をしてきておったわけでありますが、今回の
放送法の改正原案を条文
通り解釈をいたしますると、
NHKは標準放送と超短波放送とのいずれかでありまするから、これは超短波放送だけをやるということになれば、あとの方は全国あまねくやらなくてもよろしい、あるいは中波放送が全国あまねくいけば、超短波放送は全国あまねくやらなくてもよろしい、こういう解釈になると思うのです。この解釈の仕方によっては、相当
NHKの
予算の輪郭という
ものが変ってくるわけでありますが、この改正原案を出しておるところの
郵政当局としての解釈はどういう解釈ですか。