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吉岡政府委員 市街地開発区域、いわゆる
衛星都市の将来のもくろみ、これは現に
計画をしておる
相模原とか
八王子とか、ああいう
都市につきましては、大ざっぱに申しまして、
工業都市として
開発することによって新しく約十万くらいの
人口を将来吸収をしたいということを
考えておるのであります。将来その他の
都市について
市街地開発区域として
指定する場合に、どのくらいの
人口を予想するかということになりますと、まだ十分の
計画は立ってはおりませんが、かりに
八王子、
相模原等の規模ということになりますと、およそ十万ということが
考えられるのであります。また見渡したところ、およそあれくらい、あるいはもう少し小さいかくらいの
都市でありますので、やはりいろいろな点から
考えまして、およそ十万ということが
一つの
目安になるのじゃないか。従ってそれから
考えますと、
首都圏整備の
基本計画において、今後約二十年間に
既成市街地外、つまり
首都圏の中の周辺の
地区に移します
人口が約二百七十万と想定をいたしております。十万ということになると約二十七、私
どもの
目安といたしましては、
市街地開発区域は将来約三十くらいというふうに
考えてただいまのところはやっております。
それからどのくらいの
年数をかかってこれをやるのかというお話でありますが、
基本計画において二百七十万の
人口を二十年間に移すというわけであります。しかし実際にいろいろな
条件を調査し、これが
整備をはかることになりますと、将来のことにも属しますし、なかなか二十年間でそれだけのものができるかどうか疑問でありますが、なるべく
指定くらいは二十年間に先ほど申しました三十くらいをやりたいというつもりでおります。従ってそれを
整備いたしますためには、
土地の
区画整理であるとか、あるいは用水、排水の
問題等いろいろ施設をいたします
関係上、少くともその
最後のものは十年くらいは延びることになりますが、大よそ三十年くらいにはできるのではないか、こういう
目安で進んでおります。しかしこれも国の
予算の出し方その他で変ってくるわけであります。われわれとしてはなるべくそれくらいの
年度にはあげたいというつもりでおります。
それから
予算の話でありますが、三十三
年度に
指定を
予定いたしておりますものにつきましては、これは各項目に入っておりまして、きっかりこれが
市街地開発区域の
予算だという工合に取り上げにくいものもあるのでありますが、大よそのことを申し上げますと、
国費で約三億五千万円、これは三十三
年度に
予定をいたしているものであります。その他
市街地開発区域と
既成市街地、また
市街地開発区域相互間を結ぶ
幹線道路整備のための
国費を約三十億
予定をいたしております。これは近く
指定をいたそうというものに直接
関連をしたものだけではないのでありまして、たとえば
千葉の方へ参ります
道路であるとか、あるいは茨城の方へ参ります
道路であるとかいうものについても多少金を計上いたしておりますので、それが
指定をする
市街地開発区域に直接
関連をしたものではないのでありますが、将来の
市街地開発区域の
指定を予想して、そういうものにも
費用をあげているわけであります。
それからこの
市街地開発区域につきましては、御
承知のように
土地の問題が非常にむずかしいのでありますから、あらかじめ
土地を取得して、それを将来参りますと
工場に売る
予定にしております。もちろんその金は返ってくるわけでありますが、
土地買収の
費用として
財政投融資で約十三億円を
予定いたしているわけであります。
それから本年に
指定をいたします
市街地開発区域でありますが、
相模原・
町田地区、それから
八王子・日野
地区の二
地区につきましては、
首都圏整備委員会の御
審議を願いまして、その御答申をいただいておりますので、なるべく早い
機会に正式な
指定の
手続をいたしたいと
考えております。
それから
大宮・
浦和地区、
千葉・
五井地区、これについては
大宮の方は
土地買収の
手続を
住宅公団の方でやっております。
千葉の方は埋め立ての問題でありますが、これもなるべく早い
機会に
審議会にかけて
市街地開発区域として取り上げたい、こういうふうに
考えておるのであります。三十三
年度におきましては一カ所くらいを取り上げることになると思います。そのほか二カ所
程度の調査を進めたい、こういうつもりであります。