○松澤
委員 先ほど
三鍋委員から
定員法の問題でお尋ねがありましたが、二、三関連的な問題でお聞きしてみたいと思うのです。すでに今まで当
委員会においても、
内閣委員会においても、数回この基本的な問題を御質問いたしましたので、くどいようでありますが、基本的な問題で一、二申し上げるわけですが、第一番目に、こういうふうな現況になったことを、
政府側としては十分に検討すべきものであると、かように私は考えるものです。従って
大臣にお聞きいたしたいのは、先ほど
公務員制度を全面的に
改正してというふうな
お話もありましたが、もともと
公務員制度にはこういうものを作るというふうなことがなかったものが、
現場の必要性からやむを得ずこういうものが出てきて、現
段階においてはかような
立場をとっておるというふうにわれわれとしては理解をいたしておるのです。ところが御
承知のように、本年のように道路等が非常にふえて、かつ事業量が非常にふえて参る、またまたこの事業量のふえたのに従って、同じような気の毒な
立場の人を作っていくということが考えられるような気がするのですが、こういうことに対して、一体現在の
定員法による
定員と準
職員並びに補助だけでやっていける御自信があるのか、これをまず
大臣からお聞きいたしたい、かように思います。
それから次は、お気の毒な
方々がついこういうような
立場で残らざるを得なくなってしまったのですが、この
方々を、かりに
行政管理庁なりあるいは
大蔵省の方でどうであろうとも、
現実において
現場で働かしておるところの、その
責任をとっておられる
建設省の
大臣の
立場なり、あるいはまた
地方建設局の局長の
立場において、十分にある程度の保護を加えて働かせるというふうに、温情のある取り扱いをしなくちゃならぬと思います。先ほどからも何べんも
お話があったようでありますが、同じ人間として、同じ
現場で同様の
立場で働いておるものを、一方は身分上において不安定であり、一方はちゃんと国家的に保障され、法で守られておるということは、事実人間の
立場からお気の毒にたえないということは何人でもわかると思う。それをかりに法的に云々できなくても、何らかの方法でこれをある程度まで援助するというふうなお気持があるか。あるいはまた、そういうふうな方向をとっていくという
考え方のもとに何か研究をしておる、たとえて申し上げますならば、現在準
職員の取扱い要項というものがたしかあるわけであります。これによって共済組合的なものを編成してやっていくということもある。そういう方で、もう少しめんどうを見るというふうなお気持があるか、これが
一つ。
もう
一つは、先ほど
三鍋委員からも
お話がありましたが、
大臣が、正直なことだか、あるいはまたそうでないお気持で言われたのか何か知らぬけれども、御辞退なさればやむを得ないだろうというふうな
お話がありましたが、それも何かの口のすべりだろうと思うのですが、これは
現実問題としてあると思う。同じ
主任級の若がおって、同じ
現場で、かりに小さな三十名、四十名の
事務局を持っておる工事
事務所の中に、こっちも主任だし、こっちも主任だ、ところが
定員の
関係上、どうしてもこっち一人をしなくちゃならぬ、
年数も同じだし、
技術も同じだ、皆の信頼感も同じだし、あるいは勤務しておる状態も同じだというふうな場合に、片方だけやって、こっちが残る。これは
定員からいった場合には、万やむを得ず起る場合があると思う。その場合をおそらく
三鍋委員が御質問を申し上げただろうと思うのです。そういう場合に、そこで働いてもらっておる所長なりあるいは
現場の主任なりが、やはり一緒に働いてきているのですから、何とかこっちもという気持に私はなると思うのです。一生懸命そこで働いている
方々もそういうような気持になって、どうしてもこの方を何とかということになるのが私は人情であろうと思うし、当然そういう気持を起すだろうと思うのです。ですからそういうような
意味で、おれだけがなるという気持がやはり
現場においても私はあると思うのです。そのときに
大臣の正直な
お話のように、君、辞退するのか、辞退するならやむを得ないやということでは、どうしても私はうまくないだろうと思う。そういう場合に、やはりどうしてもさっき
薩摩委員が御質問申し上げたように、来年は幸いにして全面的な
公務員制度というものが確立されて、そして今の
方々をそういうふうな
立場でなく、国家がこれを保障するような身分上における安定感を与える
法案ができ、制度ができてやっていくならば幸いだけれども、もしもできなかった場合はやはり一年間でも待ってくれというような
意味の説明というものは、万やむを得ず
現場の
事務主任あるいは
現場の
責任者が、その方に納得を求める
意味において、言わざるを得ない気持に私はなると思うのです。そういうような
意味で先ほども御質問があっただろうと思うのですが、こういうふうな点等についてどういうふうなお考えであるのか、もう一度お聞きいたしたい、かように思うわけでございます。
こまかい点なり、あるいはもっと大きなところも申し上げたいのですが、先ほどの
大臣の
お話では、私の所管外であって、
行政管理庁が云々というような
お話を再三なされますので、私としては本日は関連事項的な
意味において、以上三つを
大臣及び
官房長にお尋ねを申し上げるわけでありますが、ただ最後までお願いを申し上げたいのは、この四千五百五十三名という
定員があなた方の御努力によってきまつた、これは少しでも
現場の力に喜んで
仕事をしていただくような、不公平でないということ――実際問題として今言ったような問題はありますが、いずれにしても不公平でなく喜んで働いていただけるような方式を考えて、そして実行に移していただくようにしてもらいたい。並びに
公務員制度の全面的な確立をはかるように
大臣みずからも大いに御尽力を願いたいという希望を添えまして、関連的な質問を終りたいと思います。