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1957-11-12 第27回国会 参議院 内閣委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年十一月十二日(火曜日)    午前十一時十二分開会     —————————————   委員異動 本日委員松本治一郎君及び荒木正三郎 君辞任につき、その補欠として森中守 義君及び田中一君を議長において指名 した。     —————————————  出席者は左の通り。   委員長      藤田  進君    理事            上原 正吉君            大谷藤之助君            永岡 光治君            竹下 豐次君    委員            木村篤太郎君            迫水 久常君            田中 啓一君            苫米地義三君            松岡 平市君            伊藤 顕道君            田畑 金光君            田中  一君            千葉  信君            森中 守義君            八木 幸吉君   国務大臣    農 林 大 臣 赤城 宗徳君    建 設 大 臣 根本龍太郎君    国 務 大 臣 石井光次郎君   政府委員    行政管理政務次    官       榊原  亨君    行政管理庁行政    管理局長    岡部 史郎君    農林大臣官房長 斎藤  誠君    建設大臣官房長 柴田 達夫君   事務局側    常任委員会専門    員       杉山正三郎君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○国家行政組織に関する調査の件  (定員外職員処遇に関する件)     —————————————
  2. 藤田進

    委員長藤田進君) これより内閣委員会を開会いたします。  委員異動につき御報告いたします。  本日付松本治一郎君及び荒木正三郎君が辞任され、その補欠森中守義君及び田中正一君が選任されました。     —————————————
  3. 藤田進

    委員長藤田進君) 国家行政組織に関する調査のうち、定員外職員処遇に関する件を議題といたします。  本日の出席政府側要求といたしましては、行政管理庁長官農林、郵政、建設大臣でありましたが、本院の予算委員会に現在出席中でありますが、間もなく予算委員会の方は議了するようでありますから、向うが散会次第こちらに回っていただくということに今折衝中でありますが、現在榊原行政管理庁政務次官、同管理局長岡部史郎君、それから柴田建設官房長西村郵政省経理局長見えおります。  本件に関し御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
  4. 森中守義

    森中守義君 私は、昨日大蔵大臣及びただいま委員長から指摘をされた政府委員出席を求めておりましたが、ただいまのような理由で、御出席になっておりませんので、そういう関係皆さんに対する質疑を暫時保留いたしまして、ここに御出席皆さん方に対して若干質問を行います。  行政管理庁政務次官に最初にお尋ねいたしますが、二十六通常国会におきまして、本院及び衆議院が行政機関定員法の一部を改正する法律案を上げるに当りまして付帯決議がついております。しかも、その付帯決議をつけるに至った本委員会の審査の過程としましては、きわめて慎重に私どもは取り扱ってきたのであります。いよいよ三十三年度の予算編成の時期に当りまして、この付帯決議がどういうように行管の方ではお取り扱いになっているのか、まずそれを承わっておきたいと思います。ちなみに、この付帯決議は、二十二国会のときにも同様趣旨付帯決議がついておりますので、そのこともあわせ含めて御答弁を承わっておきたい。
  5. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) ただいまお述べになりました付帯決議につきましては、十分これを尊重いたしまして、なんとか措置するというようなつもりでやっておるのでございますが、この問題に関しましては、特にこの公務員法改正ということが一応前提になっておるわけであります。従いまして、これらの公務員法改正ということはできるだけ次期通常国会までにこれを実現するという努力が続けられておるのでございますが、もしもこの公務員法というものを改正いたしますならば、その線に沿って、今の定員化の問題も処置いたしたいと考えておりますが、万一この公務員法改正ということが、いろいろの事情から、実現がおそくなりました場合においても、なおかつ、ただいまお述べになりました決議の御意思を尊重いたしまして、そうして少くともこの定員化の問題につきましては、これをできるだけ実現するような措置を講じたいと考えております。
  6. 森中守義

    森中守義君 ただいま付帯決議に対する御答弁がありましたが、すでに前後二回にわたる決議であります、院議であります。しかも、ただいまの御答弁趣旨から参りますと、極力尊重したい、こういうきわめて抽象的な、概念的な答弁でありますが、すでに今日においては、予算編成の時期に入っております。問題は具体的でなければなりせん。しかも、一番尊重さるべき院議というものが、こういう抽象論概念論で尊重するということでは、私はどうしても納得できません。それが来年の秋であるとか、あるいは夏であるとか、こういう時期を前にしてのお答えであればわかるのですが、もうすでに、ただいま申し上げたように実際問題として予算編成の時期に入っておりますから、どういうように具体的に尊重されておるのか、その具体的な内容をお示し願いたい。  それと、もう一つは、いわゆる公務員法改正ということでありますが、どうも私は、その言葉自体合点がいかない。何か舌が足りないのじゃないですか。どういうことを言わんとされているのか、どうも私には受け取れない、まだ政務次官の御答弁では。
  7. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) まず、後段の方からお話し申し上げたいと思いますが、これは公務員制度改正であります。  それから、前段の御質問でございますところの具体的内容ということにつきましては、結論的に申し上げますというと、私どもは、あらゆる努力を払いまして、通常国会に間に合いますような、言いかえれば、予算措置が間に合いますようなことで操作をいたしておるのであります。ただいままでやりましたところによりますと、この問題の一番大きな参考基準となりますものに、何といたしましても公共事業のことだと思うのでございまして、この問題に対しましては、行管といたしましては、すでに実態調査を終っております。その資料に基きまして、その資料参考といたしまして、各般のいろいろなことをさらに考慮いたしまして、そうして通常国会に間に合いますように、今努力をいたしておる、こういうふうに御了承置きを願いたいと思います。
  8. 藤田進

    委員長藤田進君) 赤城農林大臣出席であります。
  9. 森中守義

    森中守義君 予算措置に岡に合うようにしたい、こういう御意思でありますが、もうすでに行政機関は、おそらく予算の概計出をしまして、具体的に大蔵省折衝に入っております。これは私は、政務次官も、行政管理庁という立場からでも、時期的に御理解になっておると思います。それで、こういう具体的に予算折衝が始まっておるときに、付帯決議により、行政管理庁としては所定の構想をまとめており、ただ漫然と手をこまねいているということは私はないと思いますが、もっとさらに具体的にお示し願いたい。それと、今、公共企業体のことではないかと、こういう御趣旨でありますが、私の質問はそうじゃありません。付帯決議は、公共企業体中心にしたものでは断じてない。行政機関全体を通じた付帯決議なんです。それでありますから、ただ公企体調査が終った資料を持っている、こういうことではお話になりませんから、あくまでも公共企業体を含めた行政機関全体、こういう認識のもとに御答弁を願いたい。
  10. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) ただいまのお話は、ごもっともでございまするが、公共企業体ではなしに、公共事業と私ども考えておるのであります。この定員化の問題も、非常に重要なる部分は、何と申しましても公共事業に従事しておられるところの職員の問題でございますので、それをまず、その実態がどうであるかということについて実態調査をいたした、かように私どもはいたしておりますので、御了解置きを願いたい。また、どこまでそういう措置を講じているかということにつきましては、いろいろこれは、庁内の調整も要りまするし、内閣といたしましての一つ意見をまとめる必要もございますので、ただいまこういう点でやっておるというようなことを発表いたします段階でないということを申し上げまして、御了承置きを願いたいと思います。ただ、結論といたしましては、必ず通常国会に間に合すように処置をいたしますということだけはお約束をできる、こういうことで御了解置きを願いたいと思います。
  11. 森中守義

    森中守義君 榊原政務次官は、委員会付帯決議をお読みになっていますか。この委員会付帯決議は、行政機関定員職員、こういことを指摘しておるのですよ。だから、定員法中心なんです。だから、定員法ということは、何も公企体あるいは公共事業、これのみに限定をいたしておりません。ただいまの御答弁からいけば、あたかも公共事業だけを中心にして調査をして、それにきわめて重いウエートをかけて、あと一般行政機関はお考えになっていない、こういうようにもとれる。しかし、この付帯決議というものは、およそ国家行政機関全体を指摘した院の決議なんですから、そういう正確な御答弁でないと、どうも困る、
  12. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) お言葉を返すようでございまするが、全体のただいまお話しになりましたもののうちにおきましても、公共事業に従事しておられる職員お方が非常に数が多いということから、その実態をまず測定いたしまして、実態調査いたしまして、さらにそのほかの部分につきましても、いろいろ考慮いたす、こういうふうな方針を私どもはとったのでありまして、何も公共事業だけを主としたというような意味ではないということを御了承置きを願いたい。
  13. 森中守義

    森中守義君 これは、非常に定員を変えていく上に重要な発言でありますから、私は、重ねて政務次官に喚起しておきたいと思う。なるほど人の数からいえば、各機関ごとに若干の大小はありましょう。しかし、行管仕事をされるについては、数の多いところ少いところ、そういう区別をされたのでは、私は正常な行政機関の運行はできないと思う。だから、そういう意味で、たとえ数が多い少いにかかわらず、均等に、行管としてはどういう定員の算出をやるのがもっとも適正であるか、そういう根本の思想をお持ちいただかなければ困ると思うのですが、ただいままでの御答弁からいけば、あたかも数の多いといわれている、今政務次官がおっしゃった、いわゆる公企体の方にかなり比重がかかり、一般行政機関の方はそうでないような印象を受けます。もしもそうであれば、三十三年度の定員に対する一般行政機関のいわゆる定数増と申しますか、こういうものは、あたかも片手落ちのそしりをまぬがれないということになりますから、その間の事情をもう少し詳しく御説明を願いたい。
  14. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 公共事業に従事しておられる職員につきましては、単に数が多いということも一つの重要な要素でございまするが、そのほかに、その実態というものが非常に複雑でございます。一般行政機関に従事しておられる職員お方よりも非常に複雑でございますので、その実態がどうかということをまず私ども調査をいたしたというわけでありまして、調査をいたしたから、公共事業に従事しておられる職員の方がウエートが重いのだ、価値が重いのだというような意味では毛頭ございませんわけでありまして、従いまして、一番複雑多岐にわたっておりますところの公共企業体実態というものを調査いたしまして、そしてまた、一般行政機関に携わっておられる方々につきましても一応調べるのでございますが、これは、調査が割合に簡単に、御承知のように、できるわけでございまするから、まず一歩調査のむずかしい、複雑でございまするところの、また数が多いところの公共企業体に従事しておられる職員についての実態調査をいたした、かように御承知置きを願います。
  15. 藤田進

    委員長藤田進君) 根本建設大臣出席であります。
  16. 森中守義

    森中守義君 こういう工合に理解していいのですか。作業の複雑あるいは単純、こういう濃度の差はあっても、公企体も、あるいは一般行政機関も、均等に調査をされた、こういうように理解していいのですね。
  17. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 調査を実際上今まで完了いたしておりますのは、公共事業に従事しておられる職員について調査をいたしたわけであります。従って、それでは一般行政機関に従事しておられる職員についてはどうかというお話になるのでございますが、これは、各省にいろいろ数字がございまするから、比較的簡単に調査ができる、あるいは実態を把握できると私は思っているのであります。これらの把握については、まだ私どもはやっておりません。しかしながら、これらについて必要があるということは当然でございますので、これらについては、予算に間に合うように、いろいろ調査実態を把握したい、かように考えているわけでございます。
  18. 森中守義

    森中守義君 ますますもってどうも私は合点がいかない。簡単に行政機関調査が終了する、そういう説であれば、そのままいただきたいところですが、実際一般行政機関における末端の作業をやっているところが果してどういう状態であるか、そこまで手を入れなければ、正常な私は定員の配置はできないと思う。それを各機関ごと資料を持っているから、それを行管によこせ、それを基礎にして、今まで定員というものは作業されてきていたのじゃないかと思うのです。それだけに、いつまでたっても行政機関というものは、いわゆる国民に奉仕するような完全なものにならぬ、こういう逆論も私は出ると思うのです。だから、そういう通り一ぺんの、行政機関は簡単に調査をとればいい、こういうことで定員行管がもしも今まで取り組んでおられたとするならば、私は、院の決議なんというものは一体何のためにやったのだ、こう言わざるを得ない。だから、大蔵省に各行政機関定員要求を出す積算の根拠、あるいはその内容は、きわめてその信憑性においては脆弱なものと言わなければならぬと思うのですが、もう少し行管では慎重に、各行政機関現場中心にした定員状態調査ということはお考えにならなかったのですか。要するに、各行政機関を待たざるを得ない。こういう工合に私は、今の政務次官答弁からいけば、受け取らざるを得ないのですが。
  19. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) まず、公共事業に従事する職員につきましての調査について見ますというと、これは、何も行管が一々参りまして調査をしたというのではないのでありまして、まず各省にお願いをいたしまして、そうして調査表を書いていただきまして、それを集めまして、そこで、その集めましたものについての信憑性ということを確実にしなければなりませんので、それらにつきましてのあるパーセント、たとえば七〇%、八〇%というもの、場合によりましては一〇〇%になっているところもあるのでありますが、それを今度は行管実態調査をいたしまして、ほとんど間違いがないということで、公共企業に従事する職員お方実態調査というものを一応集計を終っているわけであります。そこで、そういうことでございますが、一般行政機関につきまして、各省からそういうようにお調べをしていただきますならば、一人、二人というものは間違いがあるかもしれませんけれども、比較的信憑性のあるものを簡単に集め得るのではないか、さように私ども考えているのであります。
  20. 森中守義

    森中守義君 一般行政機関の場合に、その公共事業は、今政務次官の御答弁で、比較的に真剣に調査をやった、しかし、あと一般の方は何とはなしに粗雑にやっておる、そういう感じを私は受けるのです。もしそうであれば、やはりこれは事務的にはなるほど各省の問題でありますから、各省行管との連絡でできるでしょう。しかし、行管設置法の四条ですか、あの二項か三項をごらんになって下さい。行管任務とはそういうものではないのですよ。その行政機関の全体にまたがって、そういうことが現在の行管人員で可能かどうか、これは多分に問題があります。問題があるが、行管の保有する権限としては、各行政機関の細部にわたって定員調整をやる、こういう条項が設置法の中にあります。これを百パーセント行管で所掌する仕事をおやりになろうとすれば、各行政機関からの報告を受けたり、調査資料の提出を求めて、それで能事足れりというような態度は、この前の通常国会でも、岡部局長に私は大分指摘をし、大久保長官にも大分やかましく言ったことがあるのですが、そういう状態であるから、私は、行管がやはり一体どういう存在なのか、そういう疑問を持たざるを得ない。だから、その行管が本当に行管らしい仕事をされるには、もっと精密な現状の実態調査をされないと、各省大蔵省要求をした、行管が中に入った、しかもまとまったものを国会に出されてきた数字についても、どこまでわれわれは信用していいかわからない、こういうことを私は言いたいのだし、従ってもう少し、まだ若干時間がありますから、もしも合……。政務次官の御答弁をそのまま私は信用するとすれば、やはり国会に出されてくる各行政機関等定員増の実数というものについては信用が置けない、こういう結論が出てくるわけ、ですから、その間の事情をもう少し、各一般行政機関行管との関係を克明に答弁を願っておきます。
  21. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) ただいま、この公共企業に従事する職員につきましては、今私がお話いたしました通りでありまして、実態調査をいたしましても、ほとんど各省からお出し下さいました調査表については、信憑性を私どもは認めざるを得ないのであります。そこで、そういうふうな基準に従いまして、各省におきますところの一般行政方々につきましても御報告を願えば、これは一つ信憑性があるものと私は考えざるを得ないのでありまして、ところが、それをもう少し詳しくやれという御趣旨はごもっともでございまして、私どもも、その御意思については十分尊重いたしまして、やらなければならぬと考えておるのでありますが、何といたしましても、御承知通り、私どもの役所の人員にも限りがあるものでございますし、そういう点も一つ考えまして、こういう方法によったならば、まず公共事業に対します職員が一番複雑であるから、それを調べて、そしてその信憑性を確かめる。それからその次は、一般行政機関方々も同じような手法によって調べる、御報告を願うことになれば、限りある行管職員努力といたしましてはその方法が一番合理的ではないかというふうに私ども考えて、一応そういう手段を講じてやっておるのでありますが、なお、ただいま話しになりましたように、さらに十分に信憑性があるように努力すべしという御意見につきましては、十分これを尊重いたしまして、努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
  22. 森中守義

    森中守義君 二十六国会のときを顧みてみますと、こういうことがありました。今、赤城農林大臣もお見えになっているようですが、農林省の場合に、いろいろな仕事がふえたので、これのデスクワークを強化する、一体デスクワークを強化するのに何名人をふやしておるか、これを見てみますと、三名でした。三名で一体何の強化になる。幾ら優秀な人だか知りませんが、やはり人間には頭脳と肉体の限度がある。その三名をふやして、それでデスクワークを強化してみるといってみたり、また、建設大臣根本さんもお見えになっていますが、建設省にも同様な問題があります。各省全体を通じて同様な問題がある。それをよくよく真相を追及していけば、大蔵省各省との関係、さらに行管との関係、そういう何とはなしに上っつらをさっとなで回したようなことがこういう数字に上っているということを私は指摘しなければなりません。しかるがゆえに、ほんとうに行管設置法あるいは行政組織法に定める任務を完全に遂行されていくためには、ただこれはもう事務的なことでは片付きませんから、最も緻密な現場の実情というものが幾つ幾つも集積をされて、その上に立った定員積算でなければならぬのじゃないか、こういうことを私は指摘をしておるのです。ですから、今までの政務次官答弁からいけば、昨年ないしは一昨年、例年に全く変らないような行管態度ではなかろうか、こういう工合に私は思うのです。そうなりますと、一体院決議というものは尊重するとおっしゃるけれども、具体的にどう尊重しておるのか、そういう工合指摘せざるを得ないのですよ。だから、もう少し全体の、公共企業体あるいはまた一般行政機関に対する定員算定基礎に対する基本的な考えと申しましょうか、少くとも三十三年度の定員要求あるいは定員措置に対する根本的な方針を明らかにしていただきたいと思うのです。今まで述べられたところでは、単に、何とはなしに抽象的な論議に終っておりますが、それではこの院議というものは実際実現可能性があるかどうかということは、きわめて疑わしい。だから、三十三年度の予算編成期に入って行管としては、こういう方針で三十三年度の定員策定をやっていくという一つの固まった構想をお持ちだと思いますから、その方針を明らかにしてもらいたいと思います。
  23. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) たびたびいろいろ付帯決議があった。それで、相も変らず同じことをしているのじゃないかというようなただいまお話でありまするが、たびたび繰り返して申し上げますように、このたびは、公共企業に従事しておる職員のほとんどもう全部にわたっての実態調査をいたしておるのであります。そこで、これはちょっと今までのとは違って、十分御意思を尊重したことを実現するためには、そういう基盤を一応作っておく必要があるのじゃないかということで、この調査をいたしましたということが一点。  それからもう一つ、今お話でございまするが、それではどういう方針でやるのか、こういうお話でございまするが、これは、これらの実態調査あるいは今後一般的行政機関についてやりますいろいろな報告を求めるというようなことは、単に今はこうあるという、この実態を把握するのであります。従いまして、実態を把握する上におきましては、たとえば自動車の運転手の方はAの分だとか、あるいはタイピストはBの分だというふうに一応出して、これを分類いたしました層を作りまして、調査をいたしたのでございまするが、今度は、その実態に基きまして、どの層をどういうふうにするかということを、これから私ども各省と御協議をいたしまして、決定いたしたいと、かように私ども考えておるのであります。そこで、じゃどういう方針でやるか、具体的な話をせいと、こういうお話になりますと、これは、通常国会までには、たとえ公務員法改正されませんでも、これらの点については一応の措置はいたしますということを私は再三申し上げておるのでありまして、ただいまどういう方法方針によってやるのだと言われれば、今後は、これらの実態調査に基きました資料その他のいろいろなことを参しゃくいたしまして、そうしてどの種類の方をどうすべきかということを具体的に一々検討いたしまして、一つ方針をきめよう、こうようふう考えておるのであります。
  24. 森中守義

    森中守義君 先刻も申し上げたように、各省は、すでにもう予算の一応の体系を整えて、大蔵省と交渉に入っております。そうしますと、行管ではまだ定員の問題に対する方針をお立てになっていない、こういうことになりますか。
  25. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) ちょっとあれですが、新規事業についてのことでございますか。全部のことについてのお話でございましょうか、その点。
  26. 森中守義

    森中守義君 全部です。
  27. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 全部でございますか。全部のお話ということになりますと、今から各省予算に当るということでございますが、これは、予算に間に合いますように、通常国会に間に合いますように必ず措置をいたしますということを再三申し上げておるのでありますから、それは、間に合うか間に合わぬか、お前そう言うけれども、多分間に合わぬじゃないかということになりますと、間に合うようにいたしますと言うと、これは責任問題になりますが、私どもの責任問題として間に合うようにいたしますと、こう申し上げておるのでありまして、その後どういう操作を庁内でするか、どういう操作を内閣内でするかということは、一応ただいまの段階におきましては申し上げかねる状態だと思います。
  28. 森中守義

    森中守義君 行管の方では、要するに、まだ三十三年度の定員に対する基本的な方針をおとりになっておらぬ、おきめになっていない、こういうことですね。
  29. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) いろいろ、こうなればこうなるのだ、こうなればこうなるのだといういろいろ検討は、今現にいたしておるのであります。また、各省お話し合いも、今度は、この臨時国会が済みますと、直ちに開始いたしまして、そうして各省と御協議をいたしまして、内閣全体としてこういう方針だという一つ方針を必ず間に合うように一つ定めよう、こういう考えでございまして、ただいままでずっと前から、十分これらの資料についていろいろ検討しておるのではございまするが、いまだこういう方針だということを御発表する時期には至っておらない、こういうふうに御了解置き願いたいと思います。
  30. 森中守義

    森中守義君 行管方針は、今のお話からいけば、大体ある。しかし発表の時期でない。こういうことですね。そうなりますと、何か手持ちの方針というものはあるのですか。先刻はないとおっしゃったが、今は発表の時期でない、こういう答弁でありますから、どうなんですか。
  31. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 定まった方針はないと私は申し上げたのであります。いろいろ方針は、Aの方法もあるだろう、Bの方法もあるだろう、Cの方法もあるだろう、Dの方法もございまするが、その方法もただいま検討中でございまして、行管としてこうきめるのだという定まった方針はないということを先ほど申し上げた、それを、お前は何も持っていないかというと、そうじゃございません。いろいろ方法考えて、検討中でございます。かよりなことを申し上げておるつもりでございます。言葉が足りないかもしれませんが、そういうふうな意味でございますので、御了承を願いたいと思います。
  32. 森中守義

    森中守義君 大へんこの件についてのみくどいようですが、これはもう今年だけの問題ではない。ずっと過去数年間やってきた問題なんですね。しかも、年度予算の編成の時期というもうは、一定の時期があるでしょう。そういう時期を目がけて、しかも、院の決議がついて、二回にわたってありますからね。しかも、そういう重要な課題を前にして、まだ三十三年度の予算の問題について、定員の問題について、行管が所定の方針をお持ちになっていないということは、どうしてもこれは、行政をあずかる官庁としては怠慢に失するのではないかと私は思うのですが、どうなんでしょう。
  33. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) たびたび申し上げるようでございまするが、通常国会には間に合します。そのことにおいては責任をとりますと、こう申し上げておるのでありまして、そのお前のやり方がどうもふらちだというお叱りを受けますれば、これは私どもの怠慢で、今日この臨時国会で、こういう方針をいたしますということを申し上げることができないということは、あるいはお叱りを受ける点であると、私どもも恐縮するわけでございまするが、しかしながら、通常国会には間に合しますということを、責任を持って私は申し上げているところも多少一つおくみ取りを願いたいと思います。
  34. 森中守義

    森中守義君 別に私は叱っているわけじゃありませんが、問題は各省予算の整理をして、大蔵省折衝している段階でもありますから、行管方針がはっきり定まっていかないと各省困ると思うのですよ。だから、少くとも各省大蔵省、その間に行管、こういう関係から見ても、できるだけ早く、定員の問題はこういう方針で臨むといりような態度が明確にならないと、やはり昨年あるいは一昨年と同じような轍を踏むのではないかということを大へん危惧しますので、でぎていない、それをなぜ作らんかと言ってみてもしょうがないので、しかしながら、やはりこれは、一日も急いで、早く作成をしていただいて、各省の迷惑にならないよう、できるだけすみやかにこの方針の決定を特に強く要望しておきたいと思います。そこで先刻、どうも政務次官の御答弁からいけば、公務員法改正という言葉が出てきてみたり、あるいはまた、公務員制度云々という言葉が出てみたり、そこのところがはっきりしない。これは一体どういう意味をさしておるのか、もう少し具体的に説明して下さい。
  35. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 御承知通り、いろいろ職員の中には、単純な労務に従事しておられる方もいらっしゃいまするし、中には非常な複雑な頭脳労働をしていらっしゃる方もあるわけです。従いまして、単純な労務に従事しておられる方も公務員と認めるべきかどうかというようなことについても、いろいろ御議論があるわけでありまして、そういう問題につきまして、一体公務員とは何かというようなことにつきまして、その範囲等について、御承知通り公務員制度調査会におきまして、いろいろ答申もございまするし、いろいろ検討中で、これはできるだけ次の国会に間に合して法律改正をいたしたい、こういうふうに考えられておるのでございまするが、しかしながら、それがいろいろなことから間い合いません場合におきましても、これは、定員法改正だけはある程度いたしまして、次の通常国会に出したい、こういう意味のことを申し上げておるのであります。従いまして、公務員は、もう国が雇っている人は全部公務員だというお考えもございましょうし、あるいは単純な労務者の力は、これは公務員にすべきじゃないというお考えもございましょうし、あるいは臨時、あるい常勤というようなことにつきましても、いろいろ問題があるのでございまするが、これらについてのこの定義が、範囲がはっきりいたしまするというと、それじゃこれだけが公務員のお方であるならば、これだけを定員化すべしということは、はっきりそこか出てくると思うのです。そういうふうな意味から申しまして、公務員制度のいろいろな観点をはっきりさしていただくという時期を待つべきでありますが、それが実現しないときにおいても、なお、いろいろ院の御決議もございますことでございまするからこの定員の問題は、一応処置を通常国会までにいたしたい、かようなことの意味をさっきから申し上げておるのであります。
  36. 伊藤顕道

    ○伊藤顕道君 関連して。この付帯決議に関連して、これを読んで見ますと、今まで何ら具体的な措置がとられていないことはきわめて遺憾である。そこで政府は、すみやかにここにありまするように、抜本的な解決をはかって、各行政機関定員配置の適正をはからなければならぬ。そこへ定員法改正とか、いろいろ説明ありましたけれども、ここでいう抜本的な措置ということについて、次官はどういう構想を持っておられるか、それを承わりたい。
  37. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 担当の方か見えておりませんのであれでございますが、公務員制度改正を待ちましてやるべしという考えを私どもは持っておるわけであります。根本的には。
  38. 伊藤顕道

    ○伊藤顕道君 政務次官は、詳細については担当の方が云々でございまするけれども、抜本的な方策という、そういう大綱について、政務次官が何ら構想がないということはないと思う。政務次官としてはどのようにお考えであるか。
  39. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) この問題は、総務長官の方の所管でごさいますので、所管が私どもの所管ではございませんが、一応私どもが今まで聞いたところによりますと、ただいまお話し申し上げたような点、こういうことが御了承願いたいと思います。
  40. 伊藤顕道

    ○伊藤顕道君 もちろん総務長官でしょうけれども政務次官としてどうお考えになっておるかということをお伺いしたい。
  41. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 公務員制度改正に待ちまして、抜本的な措置をいたしたい。私ども所管の定員の問題につきましても、抜本的な措置をいたしたい、かように考えております。
  42. 伊藤顕道

    ○伊藤顕道君 そうしますと、抜本的な措置というと、公務員制度の範囲内で抜本的な措置を講ずる、こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。
  43. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) さようでございます。
  44. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 一点だけお伺いいたしますが、常勤労務者、非常勤職員の職務内容及び勤務の状態が、定員内の公務員と全然同じものの実態調査を今お進めになっていらっしゃいますか。
  45. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) それが先ほどから問題になりました実態調査実態調査と申しておりますのは、たとえば運転手にされましても、運転手と一口に申しましても、職種は運転手、けれども実際はその配車をする係になっておられるとか、あるいは監督する地位にあるとか、それについてもいろいろ階層があるわけなんです。その実態は一体どうなっておるかということを一番複雑多岐にわたっておるところの公共事業についてお調べ願っておる、こういうことを申し上げておるのです。その実態、かくあるべしというのじゃなしに、こうありますということは、実態をかなりの信憑性をもって把握しておると、こういうことを申し上げておるわけでございます。
  46. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 私の伺うのは、定員外になっておるが、仕事内容は全然定員内の人と同じことをやつておるのだ。これをなぜ定員外に置いておくかということが問題のポイントなんで、定員外でありながら、内容定員内と変りないというのが大体何人ぐらいあるかということのお調べを行管ですでにやっておるということを聞いておるのですが、どの程度進んでおるか。
  47. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) すでにこの点は集計を終って、数を把握しております。
  48. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 何人ぐらいおりますか。
  49. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) これは数字で。ございまのですので、事務当局の方から‥‥‥。
  50. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 御承知通り定員外に置かれております常勤労務者、すなわち、今年の四月一日からは、常勤職員と名称を改めましたが、わかりやすいために、常勤労務者という言葉を使いますと、常勤労務者は、各省を通じまして六万六百名おるわけであります。そのうち概数で申し上げますと、二万一千名が北海道開発庁、建設省及び運輸省の公共事業に従事しておる職員でございます。そのほか約一万二千名が農林関係公共事業及び公共事業以外の林野その他に従事しておる職員でございまして、合せまして約三万二千になりまして、約全体の半数になっておるわけであります。しかも、建設省に例をとってみますと、建設省の定員職員が約九千名、それに対しまして常勤労務者が一万一千名というような、非常にアンバランスな構成になっておりますので、こういう点が非常に定員構成上おかしいということは明らかでございますので、これらの公共事業等に従事いたします約三万数千名の常勤労務者について主として詳細に、その実態調査をいたしまして、いろいろその職務内容につきまして、こういう高い程度の者、中くらいの程度の者、こういう低い程度の職務内容を持っている者、あるいはこういう長い間勤務しておる者というような、いろいろな詳細な資料を今作っておるわけでありまして、それが定員内の職員と比べまして、どの程度のものがどういう段階にいるかということを今いろいろ整理しているという状態でございます。
  51. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 そうすると、つまり六万のうちざっと半分は一応見当はついておる、こういうわけですか。
  52. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 仰せの通り、三万につきましては詳細な調査ができておりますし、なお、残りの三万につきましても、これはきのう、きょうの問題ではございません。各省におきましても、私どもの方におきましても、いろいろ実地調査もやっておりますので、かなりな資料はできております。
  53. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 そのほかに、非常勤職員はかなり多い。まあ、四、五十万あるでしょう。その方のお調べは、そこまでまだお手が届きませんか。
  54. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 非常勤職員と申しますものは、常勤労務者のほかに定員外の職員一つのジャンルをなしておるわけでございまして、非常勤職員というのは、非常に流動性のあるものでございまするので、この前の通常国会におきましては、私から、これが五十四万九千ばかりいるということを申し上げましたが、その後の調査によりますと、非常勤職員が非常に減りまして、最近入手いたしております資料におきましては、二十八万と御承知いただきたいと思っております。これはすなわち、委員、顧問、参与等から嘱託医、嘱託看護婦から、ごくパート・タイムの、一年間に千円とか八百円とかいう手当をもらう人も含めます。あるいは日雇いの賃金をもらう人たちまで含むわけでありますが、そのうち、日給で賃金をもらって公共事業等に従事しております職員のうちで、だんだんその勤務の形態が固定化して参る。常勤職員と類似して参ってくる非常勤職員の層というものがあるわけでございます。これが固定化して参りますと、これがいわゆる常勤的非常勤とか、あるいは通年非常勤とか申すものでありまして、これは制度上の問題ではございますが、そういうように固定化しまして、先ほど申し上げました常勤労務者と同じ種類になる、その職務内容も同じじゃないかといわれておりますものが、主として公共事業を所管しております各省にふえて参っておりますが、その数が、私ども把握いたしましたところによりますと、約二万八千と承知しております。
  55. 千葉信

    ○千葉信君 岡部さんにちょっと今の問題でお尋ねしますがね。この間、一週間ぐらい前ですが、常勤労働者、それから非常勤職員調査関係で、専門室の方からあなたの方に連絡をして、その資料要求したところが、行政管理庁としてはそういう調査を行なっておらない。ですから、常勤労務者の数も、それから常勤的非常勤職員の数も私の方ではわからないという答弁を、あなたの方から専門調査員の方へ回答してきた。今、その連絡に当られた人もここにおりますが、そういうことはないんでしょう。あなたの力にはそういう資料はちゃんとあるんでしょう。
  56. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) ただいま千葉委員からのお尋ねにつきましては、まことに意外に存ずるのでありまして、そういうお尋ねがございますれば、今までも直ちに御報告申し上げているつもりでございますし、ことに常勤労務者につきましては、はっきりした資料も持っております。これは、予算書にも載っておることでございます。また、非常勤職員につきましては、これは人事院が調査しておりますので、もっぱら人事院の資料に基きまして私どもの方で入手しておりますので、それにつきましては、ただちに御返答しておりますつもりでございますので、今お尋ねの件につきましては、全然私耳にしておりませんが、そういうことがあったとすれば、大へん失礼なことであります。御了承をいただきたいと思います。
  57. 千葉信

    ○千葉信君 私もそういう返事を聞いたときに、これは、行政管理庁の所管事項について、定員内の関係だけはちゃんと把握しているけれども定員外の関係については私どもの方では調査しておりませんし、知りませんというあなたの部下の返事です。今、岡部さんの話を開いて、これは私の考え通りですから、了承いたしましたが、どうも、お話がありましたように、常勤労務者の数の関係も、人事院の方から出ました資料では、これは、現業関係の数が、今のところその資料にないのです。集計されてない。あなたの方では、人事院の方から取ると言われるけれども、人事院の方で集計しているのは国家公務員、まあ人事院の所管の公務員の関係のものだけですがね。それを一つ各省別にすぐお出し願わないと、この問題、ちょっと審議をするのに差し障りが出ると思いますが、きょう中に一つ
  58. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 仰せの通りでございまして、人事院は、現在その給与その他につきまして、一般職の、すなわち五現業を除いた関係だけをやっておりますので、その点だけをつかまえますと、非常な錯覚を来たすおそれがございますので、私どもの方で利用いたします場合においては、それ以外の五現業も含めまして資料を作ることにいたしておりますので、早速各省を通じまして、常勤労務者及び非常勤職員についての数はお答え申し上げることができますし、資料としても差し上げるようにいたしたいと思います。
  59. 千葉信

    ○千葉信君 ここにも人事院のやつは持っていますが、あなたの方のやつ、ぜひ必要ですから、早急手配して下さい。
  60. 永岡光治

    ○永岡光治君 ちょっと関連。ただいま政務次官の方から御答弁がありました常勤職員ですね。常勤労務者という名称を使っておりましたが、これは、大体定員化をする対象にするのだという趣旨答弁があったわけで、管理局の方から出ておりますこの資料を見ましても、三十三年度の要求人員に対して現在は幾らであり、増員数が幾らという数字が出ております。この数字の中には、注欄に書いてありますように、「常勤職員等からの定員法定員に振替要求は含まない。」と、こういう表示をしてあるわけで、これは、おそらく公共事業その他を中心にして検討されておる対象になる人員だと私は思うのですが、そこで、注意を喚起しておきたいのは、同じ非常勤でも、常勤職員といわれておる補助職員、はっきりいわれて、たとえば共済組合法の適用もみな受けておる、こういうもの以外に、たまたま全くこれも仕事は同じですが、二カ月程度の雇用期間を更新をいたしまして、しかも二年も三年も、中には四年もある、五年もある、こういうようなやはり非常勤職員もあるわけです。これも私ども常勤的非常勤職員と称しておるわけですが、この常勤職員等という表現の中には、当然それらのものが含まれるものと解釈してしかるべきじゃないか。この精神からいくならば、そう思うのですが、それは間違いないでしょうね。
  61. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) その通りでございます。
  62. 田中一

    田中一君 この委員会に提出されている資料のうち、今、永岡君から質問があった常勤職員、それから常勤的非常勤職員、この三十三年度予算の編成に当って、各省から要求されているのを、ちょっとここに表があるなら、読み上げていただければ、記入しますから、この資料に載らない常勤職員、常勤的非常勤職員、この数を一つ報告願いたいと思い。
  63. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) お手元に差し上げてあります増員要求調と申しますものは、三十三年度の予算に関連いたしまして、各省が新規の事業を始める、あるいは事業量の増大に伴って、これだけの新規の定員を必要とするのだという要求でございまして、それは、目下各省から大蔵省及び行政管理庁に説明いたしまして、大蔵省及び行政管理庁で連絡をとりながら審査中の問題でございますが、従いまして、これは、次の定員法改正に載るか載らないかという問題でございます。それに関連いたしまして、今、田中委員のお尋ねの、常勤労務者等の定員化の問題は、これは、年来の懸案の問題でございますので、関係各省から、主として公共事業あるいは労働省その他からも、それぞれ常勤労務者及び常勤的非常勤の職員につきまして、全員要求しているところもございます。ただ、この際特に申し上げておきたいのは、やはり常勤的非常勤職員というものは、各省によりまして、その処遇その他につきまして、千差万様でございますので、これをどう取り扱うかということにつきまして、各省態度もいろいろなのでございますので、いろいろ、各省といたしましては、全員を要求しているところでございますし、あるいはそれにつきまして、行政管理庁及び大蔵省側の統一的な方針を、待ちたいというような気持のところもございますし、なお審査の最中でございますので、各店ごとにその数字ということをまだ申し上げるのは早いかと思うので、あります。ただ、建設省などの要求につきましては、これは、田中委員よく御承知の数が出ているわけであります。
  64. 田中一

    田中一君 それじゃ、あなたの方で実態調査したという、公共事業関係の人たちの数字をお知らせ願いたいと思います。
  65. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) お答え申し上げますと、北海道開発庁におきましては、常勤職員につきまして三千八百七十二名、常勤的非常勤職員につきまして二千百二十六名ほどの定員化要求しております。それから、運輸省につきましては、港湾関係の常勤職員三千二百五十八名と、常勤的非常勤職員六百八名の定員化要求がございます。建設省につきましては、地方建設関係につきまして、常勤職員一万一千三百九十七名と、常勤的非常勤職員八千三百二十一名の定員化要求がございます。農林省につきましては、公共事業関係の農地関係二千五百五十四名の常勤職員と、五百五十七名の常勤的非常勤職員要求に加うるに、林野関係は、これは特別会計として、公共事業とそれ以外の一本になっておりますが、一万二千八百六十七名の常勤職員と、常勤的非常勤職員につきましては、約一万七千名の要求がございます。
  66. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 林野庁は。
  67. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 林野庁は、常勤職員が一万二千八百六十七名、それから、常勤的非常勤職員は約一万七千名、こういうことになっております。
  68. 田中一

    田中一君 三十年の末期には、御承知のように、補助員——いわゆる建設省の言っている補助員——常勤的非常勤職員のうちから常勤職員として転格したことは御承知通りですね。そこで、その際に、たしか営林署はなかったと思いますが、建設省、運輸省、それから北海道開発、農地と、この四省庁にあったのですね、その際にあなたの方はどういう態度で、それらのものを常勤的非常勤職員から常勤職員としての転格を認めた基準がありますか。それで、もしも言葉でちょっと足りないと困るから、あなたの方で書類でもあれば、それを一つお示し願いたい。今は言葉で御答弁願いたい。
  69. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 三十年度におきまして、非常勤職員から、これを大幅に常勤労務者に格上げしたことは、お尋ねの通りでございます。その数字は、公共事業につきまして約一万数千名とこう記憶しておりますが、これはもっぱら定員法定員関係しませんで、予算措置として取り行われたものでありまするので、これは、大蔵省当局がもっぱらその措置を行いまして、ただ、承わるところによりますと、常勤的非常勤職員処遇の改善、これは直接にパンの問題にもつながるので、もっぱら処遇の改善という見地から常勤労務者にしたということを承知しておりますが、その詳細は、大蔵当局からお開きいただければ幸いと存じます。
  70. 藤田進

    委員長藤田進君) ちょっと質問者並びに委員皆さんにお諮りいたしますが、両大臣三十分余りお待ちいただいておるわけですが、あと会期の関係もあって、無理からぬこととは思うのでありますが、大臣の方にここらあたりで質問を切りかえていただいたらどうだろうかと、行政管理庁の力は、あとまた続いてやっていただくことにしまして、午後の日程もあるかと思いますが、大臣の御都合もあると思いますから‥‥‥。
  71. 田中一

    田中一君 農林大臣に伺います。今、行管の方から説明がありましたように、農林省としては、農地局関係常勤職員二千五百五十四名と、常勤的非常勤職員五百五十七名、林野庁関係から、常勤職員一万二千八百六十七名、常勤的非常勤職員一万七千名という要求が出されてあるのです。そこで、これらの職員定員化をむろん御希望になって、当然またなるべきだという信念から提案されておるものと思いますが、農林大臣として、これらの実態というものをどのように御承知になっておるか。同時にまた、これに対する要求の信念の度合いですね。これは、事務当局がこういう数字を出したから要求したというのでは済まないのです。農林大臣としての信念の度合い、これを率直に御披瀝願いたいと思います。
  72. 赤城宗徳

    ○国務大臣赤城宗徳君) 先ほどから、行政管理庁の方でもお話がありましたが、私どもといたしまして、常勤労務者及び非常勤労務者で定員外の労務者でも、職務の性質上とか、あるいは勤務の状況からいって、定員内の職員と何ら異ならないものが相当実態としてあるのであります。その実態につきましては、先ほども行政管理庁政務次官から話がありましたが、いろいろ分類しまして、単純な労務に従事する者とか、あるいはまた、臨時の機械的あるいは補助的な業務、これは公務員から除外するということが当を得ているのじゃないかと、公務員制度調査会の意見どもありますので、そういうふうに考えております。そうでない、職務の性質上あるいは勤務の状況等からして、先ほど申し上げましたように、定員内の職員と何ら異ならないものが私の方に相当多いのであります。これは、私どもといたしましては、定員化することが適当だと、こういうふうに考えておりますので、今も報告がありましたような数字において、予算折衝を極力いたしております。なお、行政管理庁とも緊密な連絡をとっております。そこで、私どもといたしましては、公共事業職員ばかりでなく、私どもの管轄内においては、それ以外において、当然定員に繰り入れるべき性質のものが相当ありますので、強く押しておりまするし、私の方としては、どうしてもこれは定員化をはかりたいという強い気持を持って折衝中であります。
  73. 田中一

    田中一君 同じような質問建設大臣にするわけですが、建設委員会ではいつでも伺っておりますが、内閣委員会一つ、その決意のほどをお示し願いたいと思います。
  74. 根本龍太郎

    ○国務大臣根本龍太郎君) 常勤労務者あるいは常勤的非常勤という、大へんややこしい名前で従来からこの問題が論ぜられておりますので、私も実は、鳩山内閣の官房長官当時も、この問題を処理しなければならぬと思いまして、そのために、御承知のように、公務員制度調査室を設けまして、鋭意根本的な対策をお願いしておったわけです。ところが、なかなかその結論が出ない。また、先般の国会におきましても、この問題については、衆参両院の関係委員会でも、いろいろとお話があったようでありまして、そのために、これについては岸首相、関係閣僚の方々も、次の通常国会までに善処するというふうに私は聞いております。ところが、私、先般の改造に当りまして、建設大臣を拝命して間もなくでございましたが、どうもこの問題は、非常に時間が長くかかりゃせぬかと、そういう観点からして、ぜひともこれは、公務員制度の全般的改正を持ってというだけではおさまらないと、公務員制度の全般的改正が次の通常国会において完全に処理できるというならよいけれども、今までの経緯からすれば、必ずしもそれにのみ依存することは困難である。特に建設省といたしましては、三十三年度におきましては、相当道路その他の関係におきまして、事業量が増してくる。そうしますると、このような非常勤労働者とか、あるいは常勤労務者という数も自然ふえざるを得ない。そうすると、ますます問題の解決が遷延されるのみならず、強化される。これでははなはだ遺憾であるから、もしそういうような事態になった場合においては、これは、定員法改正でとにかく当面の問題を処理しなければいかぬと思うということで、閣議にお諮りしたのであります。これに対しましては、ここにおられる農林大臣も、郵政大臣その他関係大臣は全部、その通りだと、これはぜひこの際は政府として、公務員制度の全般的改正を促進するとともに、もしそれが間に合わない場合には、公務員制度結論が出ないということで遷延させないことにして、定員化の問題を取り上げようじゃないかというような、これは了解をとったのでございます。これに基きまして、今松総務長官に、数次にわたりまして、公務員制度の進捗の状況はどうかと、ぜひこれは進めてもらいたい。一方においては、行政管理庁に対して、公務員制度調査室と連係をとりつつ、もし間に合わない場合ということも考えられるので、この定員化のための実態調査をすみやかにやっていただくとともに、これに対処する方策を講じてほしいということをお願いして参ったのであります。そういう関係もありまして、ただいままでいろいろ御質疑のありましたごとくに、行政管理庁も非常に真剣にこれを取り扱われまして、私の所管するものにつきましては、先ほど御報告通りでございますし、また、公務員制度調査室においても、その後数次にわたって御研究なさっておるようであります。しかし、私が聞いておるところでは、どうもまだはっきりと、今度の通常国会までに公務員制度の全般的改正ができるという確信のほどは聞いておらないのであります。そういう関係からして、ますます関係大臣と協議の上、ぜひ三十三年度予算編成に当っては、定員の問題はとにかく、この前の閣議の了解の線に沿うて善処するように、さらに協議並びに御協力をお願いしておる次第でございます。
  75. 田中一

    田中一君 岡部さんと榊原政務次官、しゃべらないで下さい。私語しないで下さい。政務次官、私語しないで下さい。今、農林大臣並びに建設大臣答弁をよくお聞きになりましたか。
  76. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) よく聞きました。
  77. 田中一

    田中一君 それでは申し上げます。私は常々、当面の責任者であるところの石井行管長官に出ていただきたいということを再三申し上げているのです。なぜならば、石井長官は、一方において北海道開発庁長官でもあるわけです。従って、北海道開発庁長官としては、今お示しになったような六千幾らという、今農林大臣並びに建設大臣が述べられたような同じ状態にあるところの常勤的非常勤職員定員化の問題を要求されております。そうして一方、行管の長官としては、それに対する態度が明らかでないということは、まことに遺憾な話なんです。そこでるということを言っておられますが、現在の石井行管長官の行方はどこにありますか。
  78. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 先ほど私語しちゃいかぬというおしかりを受けたのでありますが、実は石井長官に早く出ていただきたいということの連絡をただいまいたしたわけであります。(笑声)そこで私も、こういうお約束でありますから、特にこういう重大なことでありますから、早く石井長官に出ていただきたいというようなことで、今連絡をいたしておる最中というわけでありまして、その点は一つ御了承おきを願いたいと存じます。
  79. 藤田進

    委員長藤田進君) 根本建設大臣にお伺いいたしますが、今の御発言で、閣議了解事項ということは間違いございませんか。
  80. 根本龍太郎

    ○国務大臣根本龍太郎君) これは、建設委員会でもお開きになられたのでありますが、いわゆる書類によってやったことではございません。ただし、閣議の席上において私から発言いたしまして、関係閣僚、労働大臣も、ぜひこれは、公務員制度の問題が解決しないという理由によって遷延することはできないから、その場合は、定員化の方向をとろうではないかということが、総理も出席のもとにこれは了解を受けている。こういう意味において、これが閣議了解事項と考えております。
  81. 藤田進

    委員長藤田進君) その際、大蔵大臣も同様な意見でありましたか。
  82. 根本龍太郎

    ○国務大臣根本龍太郎君) その日は、大蔵大臣は出張中で、おりませんでした。
  83. 藤田進

    委員長藤田進君) 出張中でいない場合は、お帰りになったあと、そのことは事務当局その他を通じて待ち回りされているはずでありますが、大蔵大臣はそれでは依然として反対なのか、閣議了解事項の線に沿って処理するという方針なのか。その点確かめたことがあるとするならば、どういう意見なのか、明確にしていただきたい。
  84. 根本龍太郎

    ○国務大臣根本龍太郎君) この取りまとめについては、この運営については、官房長官のあれになります。そこで、官房長官にこの線に沿うて処理していただくということになっておりますから、その後何らの異議の申し立てが出ておりませんから、われわれはそういうふうに了解しておるわけであります。
  85. 田中一

    田中一君 今の委員長質問の裏づけになるような問題があるのでありますが、それは、大蔵大臣並びに白井政務次官も出て参りまして、行管の力でこの定員化の数がきまれば、全部その決定に無条件で服して、予算化いたしますという答弁をしているわけです。従って、大蔵大臣は了解しておるものと私は解釈して、そういう前提に立っておるわけです。  そこで、榊原さんに伺いたいのは、今、閣議の了解事項なり、あるいは両大臣が切々たる心情をここで吐露しているときは、あなた方は、石井長官の行方を探すために私語したとおっしゃるけれども、どうも先ほど森中委員質問に答えられても、誠意を示しておらないのです。全くもう、その誠意の片鱗だに私は見出せないのです。なぜならば、あなたの方では、今まで建設省地方建設局並びに北海道開発局とか、ほかの部所について、一応書類の提出を見た。これに対する現地調査もなすって、報告書は作られております。で、これに対して、むろんこれは責任があると思うから、今軽々にあなた方がこれに触れることをなるべく避けて、上手にごまかしていこうという気持でおられるでしょうけれども、これは、もう少しあなた方の方で深く、一応庁内の庁議として相当な話し合いが進んでいるのではないかという見通しを立てているのです、われわれは。そこで、むろん責任者であるところの長官が来て、われわれが追及すれば、ある程度のことは言うかもしれません。しれませんが、あなた方自身も相当進んでおるように仄聞しておるのです、われわれは。その経緯というものは、三十三年度予算編成までには間に合せますということならば、先ほども森中委員からもずいぶん追及されておるように、もう大体の骨格というものができているのじゃないかと思うのです。これは、どっちみちあなた方の行管としての意思であって、それに対してわれわれは、あなた方の意思だから、こうせいああせいとは言いません。言いませんが、もはやその作業の過程だけでも報告する義務があるのじゃないかと思うのですよ。で、ここで、榊原さん、あなた参議院のわれわれ同僚だもんだから、しゃベりやすいからといっていいかげんなことを言わないで、岡部さんにも再三申し上げておる通り、もう少し親切に、実態というものをここで、作業の経緯なりを答弁するのがその時期じゃないかと、こう考えるのですが、その点について、心やすさにあなた言わないで、ほんとうのことだけ言って下さい。
  86. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 私は、皆様方の御質問に対して、誠意をもって答えておるつもりでおります。  そこで、この間の建設委員会でも私はお話し申しました通り、今現存はかくあるのだという実態だけは、私どもは把握いたしております。そこで、かくある実態について、それをどう処理するかということについては、いろいろ考え方があるわけであります。たとえば、先ほどからお話いたしましたように、四段階に分ける、五段階に分けるにいたしましても、一体この職種の方でこの程度の方は、それでは実際上どの層に属すべきかというような問題についても、いろいろ問題がございますし、また、それらの方のどの程度までこれ定員化するかということについても、いろいろ問題があるわけなのであります。その割り切り方と申しますものは、行管が主として考えるだけではございませんで、実際にこれを雇っていらっしゃるところの各省の方に御相談いたしまして、実際上はこれはどうでしょうか、この点はどうでしょうかということで、いろいろ問題になっているその点につきましては御相談をいたしまして、そうして政府全体としての考え方をまとめませんと、軽々に私どもが、こういう方法もあるのだ、ああいう方法もあると、こんなことも考えている、あんなことも考えておるというようなことを申し上げたのでは、かえって私は混乱を招くのではないかというような考えから、ただいま検討中でございまするから、一つどもの政府としての考えがまとまりますまでお持ちを願いたいと申し上げておるのが、私の申し上げることの誠意であります。
  87. 田中一

    田中一君 この建設省が——そこに官房長おられるから官房長に伺うのですが——一万八千二十名という要求を出しておりながら、まだ一度も相談をしたことはないということを官房長は言っておるのです。少くとも、相当こういう重要な問題であるだけに、進んでいる、進まなければなかなか結論がつかぬと思うのです。  個々当りに当って、やはり事務当局と克明に話し合わなければできないはずです。いまだにあなたは一ぺんの相談もしていないということは、あなたの方に、ぎりぎりになって、自分の方の最後のワクでしぼろうというような意図があるのではなとかと思うのです。事実要求されておるところの建設大臣は、自分のところでもって長年にわたって使っておりますところの職員実態というものは、あなたよりもよく知っておるのです。従って、今あなたのおっしゃるような答弁を私は伺いますけれども、これは、ほんとうにあなたは誠心誠意言っておるかしらぬけれども、受け取る方のわれわれとすれば、誠心誠意と見られない。具体的に、いつから要求各省との折衝に入りますか。建設省、農林省は受け身の立場ですから、今は榊原さんに伺っております。
  88. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) すでに事務的には、折衝に入っております。
  89. 田中一

    田中一君 柴田官房長、そういうお打ち合せは、いつからそういう折衝に入ったか、伺いたい。
  90. 柴田達夫

    政府委員柴田達夫君) 行政管理庁とは、しばしばお話はいたしております。要求をいたしましたのは、明年の予算要求を作る時期でございますから、九月でございますか、九月から要求数をきめまして、行政管理庁の方に資料定員要求として出しまして、御説明もし、また考え方等についても、今後どういうような手順で、いつごろまでにやっていくかとか、あるいは、先ほど来お話が出ましたような、公務員法改正の見通しがあるのかないのか、公務員法改正の見通しがない場合でも、やってもらえるかどうか、あるいはその場合に、建設省だけのことでもございませんので、ほかの省の関係でも、なるべく早く一つ予算打衝に大蔵省との間に入る前にお話し合いを願いたいというようなことで、いわゆる交渉の初期の段階に入っていることは事実でございまして、まだ話し合ったことがないと申し上げてはおりません。ただ、何名にしようとか、こういう基準でやることにしようとかいう最終的なその数時の折衝の段階までは入っておらないということを申し上げたのでございます。それから、時期の問題につきましても、要求をいたしましたのは九月でございます。それまでに、実態調査につきまして、建設省といたしましても、従来からいろいろの方法でやって参らております。今度は、むろん行政管理庁がみずから、各省の協力を求めますが、実態調査なさるということでございまして、あまり行政管理庁のおやりになる調査と私どもが従来やってきた調査とが食い違ってもいけませんので、それらの点につきましても、十分お話し合いを申し上げまして、行政管理庁実態調査にこちらも御協力申し上げてきたような次第であります。お話し合いはしております。
  91. 田中一

    田中一君 当然事務的な話し合いはしておるでしょうけれども実態に対して詳細な話し合いはまだなさってないわけですね、現在までは。
  92. 柴田達夫

    政府委員柴田達夫君) 要求に対しまして、それを何名にするかという数字の問題には入っておりません。
  93. 田中一

    田中一君 私は、数字の問題よりも、実態の問題だと思うのです。お互いのその実態に対するところの認識というものは同じものでなければ、数字というものは出てこない。食い違いがあるはずです。従って、建設省としては、一応要求しておるところの一万八千二十名というものは、当然定員化さるべきものであるという前提に立って要求されたと思うのですから、従って、行管もそれを認めれば、これは問題はございません。もう官房長が言われた通り数字はもっと多いのだけれども建設省は建設省なりに一応のしぼり方をして、この一万八千二十名ならば、今の定員法定員に基く定員であることは当然だという御意見のもとに要求されたと思うのです。それに対して、行政管理庁としては、それに対する考え方というものが一致しなければ、数字なんというものじゃない、ただ数字々々というよりに、数字で割り切ろうという行管の方のワクがあるじゃないかという私の方の懸念を覚えるだけです。実態というものについて話し合いをしないで、数字で押えようということがあっちゃ困るから、実態調査したと思うのです。いつごろからそういう具体的な折衝に入りますか、行管としては。
  94. 榊原亨

    政府委員榊原亨君) 具体的な折衝につきましては、臨時国会が終りましたら直ちに入りたい、こう考えております。
  95. 田中一

    田中一君 私最後に、これでやめますが、農林大臣建設大臣も、ずいぶん不安定な職員を長年にわたって使っていらっしゃることに対しましては、まことに御心配だと思うのです。結局、三十三年度予算も、先だって建設大臣言葉を聞きますと、相当公共事業費は大幅に伸びを示すというような考え方でおられるようですが、この機会にこの問題が解決されませんと、多くの従業員は生産意欲を喪失いたします。どの行政管庁のどういう職を持っておる人がどうという是非は言いませんけれども、今日六十数万といわれておるところのこの定員法定員というもの、現在の定員法定員の質といいますか、こういうものと、現在建設省が持っておりますところの職員の質、あるいは仕事の幅等は、私は決して低いものではないと思う。同等以上のものであると思う。従って、もしもこの際に、ことに公共事業費を消化しているところの職員定員法によるところの職員が、このままで放置されますと、重大な結果が来るのではないかという心配を持つわけです。生産意欲を失いつつあります。これに対しましては、石井さんがいまだに参りませんから、最後の締めくくりの質問は次回に譲りますけれども岡部さんにしても榊原さんにしても、その重大性をよくお考えになりまして、ワクでしぼったりなんかしないで、実態というものをよくお考えなすって、善処されることをお願いします。同時に、両大臣も、これは何も行管の問題ではないです。最後的には国会の問題なんです。法律改正なんです。従って、閣議決定に基く法律改正になるわけですから、閣議においては十分なる御検討を願うと同時に、国会においても、われわればかりじゃない、この実態をほんとうに承知していらっしゃるところの与野党ともに共同一致で、この定員化に対しては協力したいということを、僕は自分の意思と希望を申し上げて、質問をやめます。
  96. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 農林大臣に、簡単に一点だけお伺いいたします。  総理は、汚職追放や綱紀粛正の観点から、行政機構の改革ということを考えているということを、この前の国会で、この委員会で仰せになったのでありますが、そこで多久島とか、河村といったような事件もあったし、黄変米の払い下げ問題に関連しても、ずいぶん食糧庁にも問題があるわけです。現在、綱紀粛清の観点から、農林省の機構の上に何らかの改革をやろうということをお考えになっておるかどうか。あるいは何らかの成案を得て、来たるべき通常国会に御提案になるようなお考えがあるかどうか。この辺のことを伺っておきたい。
  97. 赤城宗徳

    ○国務大臣赤城宗徳君) 綱紀粛正につきましては、この間の閣議決定事項もありますので、これを第一に強力に押して行く、第二に、機構の改革を考えているかということでありますが、一、二考えているところもありますが、内部で見ますると、各局非常にセクショナリズムになっておる。そういう関係で、ある人々のみがその仕事関係しておって、ほかの人は関係していない。仕事を一人占めするというような関係もありまして、そういうことになりますと、そこで、いろいろ業者や外部からの働きかけが非常に多いので、官房を中心として仕事を総合化して、なるべく多くの人で話し合って、ものをきめて行くというふうに指導しております。これを法律的に機構改革まで持って行くかどうかということは、今検討しております。  もう一つ職員異動でありますが、課長補佐やその他で長く仕事に携わっているということは、非常にけっこうで、熟練するわけでありまするが、一面において、その人だけが長くおって、その人のみを通じて仕事ができるとか、こういうことのために、先ほど申し上げましたように、やはり業者や外界からの誘惑というようなことにも陥りやすい、こういうようなことでありまするので、実は上の方の人事の異動はしたのでありまするが、下の方も、これは罰則的な意味でなくて、やはりある程度の期間、長い期間その仕事に携わっておるという者については、横すべりと言いますか、異動をさして行きたい。こういう方向、今人事の異動考えておるわけであります。いろいろな点におきまして、汚職がないように、公僕としての仕事ができるように努めておるようなわけであります。
  98. 藤田進

    委員長藤田進君) ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕
  99. 藤田進

    委員長藤田進君) 速記を起して。
  100. 八木幸吉

    ○八木幸吉君 くだくだしく申しませんが、農林省は、何といっても汚職の問題では一番やかましい、しょっちゅう問題のあるところですから、今、大臣のお述べになりましたこと以上に、やはりもっと抜本的なことをお考えになりませんと、同じような問題が繰り返すのじゃないかということを実はおそれますので、どうか一通常国会までに、もう少し深く掘り下げて御研究いただきたいということをお願いしたいと思います。
  101. 赤城宗徳

    ○国務大臣赤城宗徳君) ご趣旨に沿うようにいたします。
  102. 藤田進

    委員長藤田進君) 暫時休憩いたします。    午後零時四十五分休憩      —————・—————    午後一時五十四分開会
  103. 藤田進

    委員長藤田進君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いします。  定員外職員処遇に関する件を議題といたします。  本件につき、御質義のおありの方は、順次御発言を願います。
  104. 森中守義

    森中守義君 午前中に引き続いて、少しく行政管理用に御質問いたします。その第一点は、先刻来しばしば制度調査室こういうようなことが述べられておりますが、これはどういう内容のもので、どういう仕事をされようとしているか、明らかにしてもらいたいと思います。
  105. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 公務員制度調査室につきましてお答え申し上げますと、公務員制度調査室は、昭和三十年十一月一日に、内閣総理大臣官房に設けられた機構でございまして、当時、政府に対して答申がありました公務員制度調査会の答申の内容を法制化する目的で主として設けられたものでありまして、その権限は、公務員制度に関する総合調査及び公務員制度に関して他の行政機関の所掌に属しないものをつかさどる、こういうことになっております。
  106. 森中守義

    森中守義君 ただいまの答弁から参りますと、制度調査会の答申を法制化するというのが目的なのですね。そうすると、自主的に制度調査会の諮問以外の事柄について作業するというようなことにはならない、こういうことでしょうか。
  107. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 先ほど申し上げました通り、設立の時期及び動機は、公務員制度調査会の答申を法制化するのを主たる目的として設けられたものでありますが、その所掌事項について、ただいま申し上げましたような内容のものを持っておりまするので、その権限の範囲内におきましていろいろ仕事をやることは、これは当然なことだろうと思います。
  108. 森中守義

    森中守義君 そうしますと、現在、制度調査室にはどの程度の人員が配置してありますか。
  109. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 現在、定員は約十人と心得ております。
  110. 森中守義

    森中守義君 大半の仕事は、制度調査会の方へ申し送りと言いますか、まとまったものがあると思いますが、今、所掌事項として扱うべき幾つかの重要な仕事を、十名ぐらいの定員配置で、完全に、公務員制度の非常に複雑な調査ができますか。これを、行管の方では、完全に来年の通常国会までに結論を出そう、こういう御意向のように聞いておりますけれども、果してこの程度の人員で、膨大な各行政機関ごとのいろいろな調査が可能とお思いであるかどうか、これを承わっておきたい。
  111. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 公務員制度調査室は、その仕事の性質上、高度の専門的な知識を必要といたしますので、少数精鋭主義をとっておるわけでございまして、これは、実施事務を所管するわけではない、従って少数精鋭である、そのためには、他の課と違いまして、課長級の参事官数名を配置しているというふうなことでありますので、高度のブレーン機関だと、こういうようにお考えいただきたいと思います。
  112. 藤田進

    委員長藤田進君) 質問者にちょっとお願いいたしますが、手順と不都合がありましょうが、実は本日、本会議もあとありますので、議場に入っていただく関係もあって、石井長官に対する質疑をできるだけ早目にお願いいたしたいと思います。
  113. 森中守義

    森中守義君 私の質問は、これは実は長官に答えてもらった方がいいのです。今の制度調査室にしても、たまたま岡部局長が言われたので黙って聞いていた。それでは、主として石井長官の御答弁をお願いいたします。  そこで、今、制度調査室の性格についてはよくわかりましたが、この定員問題についても、通常国会のときには、この制度調査室で何ぶんの意見を集約をして、次の国会にその内容報告をする、こういうふうに前の国会で承わっております。こういう経過がありますので、この制度調査室で定員に関する給論がどういう方向に進んでおるか、このことを承わりたい。
  114. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) この前お答えしてある点は、定員問題でなくして、公務員制度について今度の国会までには準備して、今度の通常国会に出すということを申し上げたわけでありますが、そういう意味での御質問でございましょうか。
  115. 森中守義

    森中守義君 別に定員ということを切り離したのではなくして、制度調査室の仕事一つであるから、その中で。この定員問題を消化いたします、こういうことが言われておるのです。だから、その後相当時間が経過いたしておりますから、どういうように制度調査室の中でこの定員問題がこなされておるか、その結果を承わりたい、こういうことでございます。
  116. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) これは総務長官が出ておってお答えすべきだと思いますが、私はっきりとしたことを存じませんが、話によりますと、いろいろと問い合せたことに対してのお答えを聞いておりますところによりますと、まだ準備ができていない、次の通常国会中には何とかするつもりで、今せっかく努力中だということを聞いておるわけでございます。
  117. 森中守義

    森中守義君 そうしますと、午前中の質疑の繰り返しみたいになりますが明確でない、いわんや行管の方でも、定員の問題については所定の三十三年度の予算編成に対する方針が確立をされていない、こういうことになりますと、行管の方では、一体この定員の問題を、これから短時日の間にどういう方針のもとに進めようとされるのか、非常にこれは大事な問題でありまから、長官の方から特にお答え願います。
  118. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 私はこの非常にはっきりしていない職員の問題につきまして、公務員制度というものがはっきり立てられまして、それによって定員問題がきまることになるということを期待いたしておるのでありますが、もしおくれて、どうしても次の国会に間に合わないというようなことになりますれば、この前の国会のときに、そういう御答弁を申し上げてあるのでありますが、不特定の状態にあります人たちを、どれだけか定員化するというような問題について、行政管理庁は今研究を進めております。その処置をとることになるだろうと思っております。
  119. 森中守義

    森中守義君 不特定の身分の人にそういう措置を講ぜられるのも方法一つかと思いますが、しかし、物事には基本的な方針というものがあると思うのです。それがやはり示されなけければ、私どもは今までの歴史を持っておるこの定員の問題について釈然といたしません。それと、若干前後いたしますが、全然定員の問題が制度調査室の中で論議されていないとは思いません。仄聞ではありますが、こういう話が出ております。すでに三十三年度に若干の非常勤を本採用にする、残りの者はいわゆる国家労務職員、こういう身分のもとに縛っておこう、こういったような話もわれわれは聞いております。その真偽のほどはよくわかりませんが、要するに、制度調査会の中では、やはりこういう問題については数回にわたって私は検討された事実はあろうと思う。結論が出ていなければ、その検討の経過あるいは目指しておる方向、そういうものでもけっこうですから、今申し上げた国家労務職員というようなものを、ほんとうにお考えになっておるのかどうか、そういうこともあわせて御答弁を願っておきます。
  120. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 私その間の事情はよく知りませんので、岡部局長から申し上げます。
  121. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 公務員制度調査会の答申が三十年の十一月に出されたことは御承知通りであります。この調査会の答申というものは、国家公務員の範囲を明確にしたい、その方針といたしましては、法的色彩のある行政事務に従事するもので、しかも行政機関の恒常的な構成要素となるものを国安公務員とする、さらに、ごく単純な労務に従事する者については、これを国家労務員として国家公務員と別の範疇にする。さらに第三としては、ごく臨時の仕事に従事する者については、これを臨時職員とするというような、三本建ての答申が出ておることは、これは御承知通りでありまして、そういう公務員制度調査会の答申を尊重して、公務員制度調査室で目下法制化の作業をしておるもの、こう了承しております。
  122. 森中守義

    森中守義君 そうしますと、やはり定員の問題についても、ただいまの答弁から行けば研究されておる、あるいは検討が進んでおる、こういうように理解せざるを得ない。その内容は今述べられておりませんが、国家労務職員あるいは臨時職員、そういう、呼称する名称はともかくとして、とりあえず、定員の問題はどうなっておるのか、制度調査室で、あるいはそれが間に合わないとすれば、行管の方では、何回も繰り返すように、方針はどういう方向に進んでおるか、このことをお知らせ願いたいと思います。
  123. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 今、制度調査室の方でどういう程度に進んでおるかということは、さっきも申し上げました通り、私はっきりお答えできないのでありまして、その関係の方からお聞き願いたいと思うのでありますが、もし、この前の国会で政府が申しておりますように、万が一それの制度化がおくれるようなことであれば、別な方法をとらなくちゃならぬのじゃないか、暫定的な方法もとらなくちゃならぬのではないかというようなことで、研究にかかっておることは事実でございますが、行管といたしましては、どういう方針でやるかということにつきましては、まだ、今いろいろ資料を集めて検討中でございまして、今はっきりしたことを申し上げる段階に至っていないのでございます。
  124. 森中守義

    森中守義君 制度調査室全体のことについては、なるほど総務長官あたりも関係をされておるでしょうが、その中味の一つである定員の問題について、私は行管以外に伺うところはないと思っておる。だからそのことに限っては責任ある石井長官の答弁が望ましいと思いますし、加えて、今問題になりましたもしも制度調査会全体の結論が出ない場合には、三十三年度の場合に、定員の問題だけは暫定的にでも切り離して行く、こういうお答えでありますが、そういうことになりますると、制度調査会の一つ結論である、ただいま岡部局長が言われた国家労務職員あるいは臨時職員、こういうものもこの機会に実施されようとする御意向であるかどうか、これをお聞かせいただきたい。
  125. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 定員の問題は、御承知のように私ら行管仕事でございます。公務員法がはっきりきまりますれば、それによって検討をして、今はっきりしてない人たちを、その定規に当ててきめるわけでございますが、もしそれが間に合わないとき、われわれの方としては、定員化の問題をどうやってやるかというその方針を検討中と申し上げましたのは、まだ定員をどうやってきめるか、どこに置くべきか、そもそもが、こういうふうなはっきりしない職員ができたということが、いろんな理由はありますけれども、まことにおもしろくないことになっておるのでございますから、何とかしてこれははっきりすべきだというので、そのうちのどれだけのものを、それじゃ定員に入れるかということを今その方針として研究中でございます。何名をする、どれだけをやるということを今検討中であると申し上げました。今それをどれだけを定員とするということはお答えできないのであります。
  126. 森中守義

    森中守義君 どうもお答えが、ちょっと私の質問趣旨に沿っておりません。こういうことをお尋ねしているのですよ。制度調査会の全体の結論が、三十三年度の予算国会に提出する時期までに間に合えば問題ないでしょうが、もしも間に合わない場合に、先刻言われているように、国家労務職員あるいは臨時職員、こういう制度調査会の一応の結論が出ておりますね。こういうようなものを、間に合わないから、定員だけは別に切り離してやるという長官の御答弁でありますから、そのやるという際に、国家労務職員や、あるいは臨時職員という制度調査会の一応の結論を採用されるという方針であるのかどうか、こういうことを聞いているのであります。
  127. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) その問題もあわせて検討中でございます。
  128. 森中守義

    森中守義君 どうも、あわせて検討中だということであれば、何をか言うこともないのですが、私は、そういう、この場を逃れようという、そういう意味ではもちろんないでしょうけれども、午前中しばしば繰り返しているように、長い歴史を持つこの定員の問題に対して、今なお行管方針がきまっていない、あるいは政府の方針がきまっていない、こういう状態では、すこぶる事態は重大であろうと思う。もう少し確信のある行管方針の確立が望ましいと思うのですが、現状で石井長官はよろしいとお思いでしょうか。
  129. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) さっきも申しますように、今の状態はおもしろくないというので、調査会で、根本的な案を立てようとしておるわけでございます。もしそれが間に合わないということであれば、そのまま放って置くことをしないで、幾らかでもその解決の道に近づくということで検討しよう、それには、次の国会までには間に合わせるというつもりで今検討しておるわけでございます。今のままでいいから放って置くという意思は全然ないということを御了解願いたいと思います。
  130. 森中守義

    森中守義君 時間的に、あるいは経過的に見ても、石井長官の御答弁は、どうも私は少し何か思惑を故意にはずしておるような気がするのですよ。なぜかと申し上げれば、すでにこれは予算の編成期にもかかっておるし、おそらく事務当局の御意向としては、どういう方針で、行くという程度のものは、大体構想としてまとまっているのではないのですか。それが時期が早い、発表の段階でない、こういうことで、作為的に回避されているのじゃないか、こういう工合にも想像するのですが、その点もう少し的確に、すなおに私は答弁してもらわないと、非常に重要な問題でありますから、的確にお答え願いたいと思います。
  131. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 別にごまかしておるつもりで申し上げておるわけではないのですが、その意味は、必ずこの次の通常国会までに、できれば……公務員法でありますが、それが間に合わないとすれば、行管として、それを補うような方法を何かやるということで、実態調査もだんだん進めておりまするし、定員法改正をいたすということは、この次の国会までに必ず間に合せようというつもりでおります。その努力をいたしております。
  132. 森中守義

    森中守義君 もう一つ念を押しておきますが、もしも制度調査会の全体の結論が出ない場合は、行政管理庁としては国家労務職員あるいは臨時職員、こういう制度調査会の一応の結論を採用されるおつもりであるか、あるいは暫定的に三十三年一度においては非常勤を本務者にかえる、そういう暫定方針をおとりになろうとするのか、そのことをもう少し明確に答えておいて下さい。
  133. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 今のお話の、私ども考えておりますのは、どうやってそれをやって行くかということも、まだ検討中の一つの大きな問題なんでございますが、はっきりあなたの前段のお問い合せのようにやりますと、公務員法にかわるものとして、調査会の報告をそのままやるかということでございますが、私らの方の役所の考え方としては、まだ最終的に決定はいたしておりませんが、いずれにいたしましても、公務員法を作って、はっきりするというのがねらいでありますから、その間の問題としては、暫定的に行うということになると思います。
  134. 千葉信

    ○千葉信君 石井副総理、管理庁長官に御質問いたします。私は本朝来、この内閣委員会質疑応答を聞いているというと、実に不愉快な気持になりました。どうしてかというと、午前中の委員会の席上で、根本建設大臣定員法の問題に関連して自分が発言をして、現在の常勤労務者ないし非常勤職員等の関係について、もしも今度の通常国会等で、国家公務員法改正が至難な状態になった場合には、とてもこれは、もうこれ以上待つことのできない状態だから、常勤労務者ないし非常勤職員定員内に入れるということについて発言を行なった。そうしてそれに対する農林大臣の賛成云々ということもありましたが、そういう経過をたどって閣議としては了承されている。そうしてその後、大蔵省当局等の話し合い等についても、大体現在のところその方向に向って進んでいるという、こういう発言がございました。これは私ども内閣法に待つまでもなく、各大臣の所管事項というのはちゃんときまっております。明確に分類されております。そうして各大臣はその所掌事項について、あくまでも責任をもって仕事をしなければならぬ立場にあると思います。石井長官がつんぼさじきにいたかどうか私は知りません。しかしとにもかくにも、他の担当大臣の方から、こういう重要な問題について閣議で発言されて、非常に当該大臣はそのことについて成果があったということについて、ここで答弁を受けました。私はこれは所管外の事項について、他の大臣発言したことが不当だとか、何とかいうこと言っているのじゃなくて、当然そういう問題の解決に当らなければならぬ担当国務大臣が、一体この問題に対してどういう態度をとられたのかどうかということについて、確かに遺憾な気持を感じました。これは石井長官、おそらくそれぞれの事務を引き継がれたはずですから、知らないはずはありませんが、この定員法の問題に関連して、現在の今ある状態ですね、たとえば常勤労務者の勤務の態様とか、勤続の状態とか、同時にまた常勤的非常勤職員の態様、あるいはまた勤続の状態、学歴の状態、こういう事実に基いて、二十二国会のときに、この委員会で、担当大臣がちゃんと列席している席上で、行政管理庁当局から、その問題については必ず善処しますという答弁をもらっているのです。速記録が必要であれば、いつでも速記録を読み上げます。しかも二十二国会、二十四国会、二十六国会と、しょっちゅうこの問題について同様の答弁があった、 三年たっている、三年。三年もたった今日ですね、行政管理庁の方で、その後どういうふうにこの問題を進めてきているかは、あと質問いたしますが、とにかくこの際は、担当大臣たるあなたがそういう閣議の進行の状況に対して、少くともけさの根本建設大臣答弁から言いますと、担当大臣たる行政管理庁の長官の方から、どういう動きをされたか、どういう発言をされたかということについては何も御答弁がない、私はこういう状態は、今始まった問題でないこういう問題、しかも非常に重要で、どうしても現場状態などから見ますと、一刻も早く解決しなければならぬ問題で、行政管理庁でも、こういう認識に立って至急解決するということを約束してきたこの問題です。私はそれでは行政管理として自分の仕事を完全に行なっておらぬということになると思うのですが、一体、行政管理庁長官は、この問題に対してどういうふうに従来具体的にお考えになられ、行動されてきたか、閣議等の関係等についても、この際承わっておきたい。
  135. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 今のお話長い間の問題で、今始まったことでないことも承知いたしております。私もこの夏から行管を引き受けまして、この問題も聞いております。準備を進めて、そして一日も早くこのはっきりしないような状態から抜け出すように、公務員制度が、一日も早くでき上ることを期待しておるのでありますが、これは今申しあげましたように、その方でやっておるのでありまするが、まだいつまでにでき上るかということは、はっきりしたことはわかりません。私の方といたしましても、もしそれが間に合わない、今度の国会に間に合わないということがあっては、今のお話のような趣旨もあり、はなはだ遺憾に思いますので、何とかしてここで暫定的でも定員化というものを考えてみたいというようなこと、抜本的には何としても公務員法改正であります。この方を急がすということには、私もなお一そうの力を入れて推進をして行くというつもりでありますが、行管といたしましては、定員化の問題が今のようなことでおくれますれば、何としてでも、われわれの方で暫定案をこしらえるということにするつもりで、すべての資料をだんだん集めて、次の国会までには間に合わすことができるというつもりで、準備を進めておるわけであります。
  136. 千葉信

    ○千葉信君 公務員法改正の問題については、これは公務員法について所管の省庁もあるわけですから、私はそれを公務員制度調査室の方で、どうするこうするという問題については、また別の意見を持っておりますけれども、私はこの際はその問題には触れないで、定員関係に直接関連する問題について、ずっと御質問を続けたいと思います。何か御答弁を聞いておりますと、けさの根本建設大臣答弁もそうでしたが、何か公務員制度改正の問題とれ直接関連を持っていて、そちらの方がだめならば、とりあえず定員法の方の解決はするという格好で、両またをかけた答弁をしておられる、両またをかけた答弁をしておられることを私は非難しておるのじゃありませんけれども、そういうことを理由として、今日までこの問題の解決がおくれたために、逃げ口上を打っておられる感じを受けるのです。しかし私はこれ以上、長官に今までの問題について追及することはやめますけれども、それでも、この際どうしてもお聞きしておかなければならぬことは、もう通常国会の召集の時期というのは、大体来月中には召集されます。その通常国会には、その提案をされるおつもりだという定員の問題について、長官も今聞きますと、決してこの問題について無関心であったわけではなくて、同時にまた、この問題を何とか適正な解決をしなければならぬということをお考えになっておられるようですが、それがもしほんとうだということになりますと、私は時期の関係等から言いましても、それから常勤労務者、非常勤職員等の状態を把握する関係等から言いましても、私は相当もう具体的に進んでいなければならぬ段階だと思うのです。来月、通常国会開会を控えて、まだこの問題について具体的にその方針等が固まっていないということでは、私は今の長官の答弁を、ああそうですかといって引き下るわけには行かぬと思うのです。御承知のように、これはけさも答弁がありましたが、非常勤職員関係では二十八万人大体おるようです。もっと多いときもありました。それから常勤労務者の関係では六万人、こういう人たちを全部一律に定員化するわけにはいかぬという事情があるようです。ですから、そういうふうな膨大な数の職員の中から、どういう人たちを定員化するかという調査なり、あるいは結論がなければならぬと思う。何か今の同僚議員の質問に対しては、まだ行政管理庁としては、ほとんど何にも固まっていないというふうな答弁でした。今ごろになってそんなことじゃ困るじゃないかというので、しきりに追及されましたけれども、盛んにぬらりくらりと逃げておられました。しかし私は実情は、そんなことじゃ実際次の通常国会に出そうとしても出せない状態になると思うのです。果してその通りならば、これは少くとも時期的に見ましても、それから従来のこの問題の経過から見ましても、たとえばその二十八万人ないし六万人あるところのどの職員定員化するか、どういう職種の人を定員化するか、学歴の問題をどうする、勤続の問題をどうする、採用のときの条件をどうするか、いろいろな角度から、ちゃんともう検討ができていて、政府としてどういう条件の者を定員化するか、しないかということを、もうそろそろちゃんと方針をきめていて、その最後の結着のときに、ふるい落したり、つけ加えたりするというような、そういうふうな仕事の仕方をしなければならぬ順序になっていると思うのです。そういう点については、どの程度進んでおりましょうか。
  137. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 定員外の人たちの勤務の状態等については、かねてから調査をずっと、この問題がありますので進めております。まだ十分に至らぬのもあるかと思うのでありますが、だいぶ調査が進んでおるわけでございます。この調査を土台といたしまして、職務内等等から判断して、どこまで定員に入れるかというふうな問題に入るわけでございます。準備はほとんどでき上っておるとまでは申し上げられませんが、ほとんど素材だけは、だいぶ十分というくらいそろえつつあるのでございます。それでどのような条件でやるかということが非常にむつかしいわけでございます。これらについて、こうもあるか、ああもあるかというようなことを、みんな各自私どもの中の関係しておるものは勝手に考えておるので、またそれをあわせて論議して、そうした統一した一つの線として打ち出すというところまでに至っていないというのでありまして、もうこの次までに間に行わぬだろうという御心配をいただいておりますが、それは間に行わせるという心持ちでやっておりますので、もう間に合うか、間に合わぬかという問題は、一ヵ月くらいの後には出さなくちゃならぬ問題でありますから、それにおくれないように必ずというつもりで、一生懸命やっております。
  138. 千葉信

    ○千葉信君 どういう条件を根拠に管理庁の方でお考えになっておられますか、それを一つお答え願いたい。
  139. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) そういうのが今研究中だと、さっき幾たびも申し上げたのは、そういう意味でございます。どういうふうにあわせて、どうだということになりますれば、それはすぐ答えかねるわけでございます。まだそこまでに至っておりません。
  140. 千葉信

    ○千葉信君 長官、これ三年前の問題です、三年も前の行政管理庁では、これはもう当然定員化すべき職員だという考えをちゃんとはっきり国会で述べられて、善処するということを答弁してから三年たっておるのですよ。三年たっているのに、その職種のうちから、どういう職員定員化するのが筋かという点なんかについて、またああでもない、こうでもないなんて、論議しておるなんて、そんなことがあり得るのですか、それは国会答弁というものでしょう、それじゃ済まぬと思うのです。私は長官が答弁しにくければ、政務次官でも、岡部君からでもいいと思うのです。もう少し具体的に、私どもが納得できる程度の答弁が当然必要だと思うのです。
  141. 石井光次郎

    ○国務大臣石井光次郎君) 三カ年もたっておるということ、私もそれをこの間聞いたのであります。だから私は急いで、そんなものでいつまでもやっておってはいかぬじゃいかという、質問者と同じ考えで私はやって行きたいと思います。
  142. 藤田進

    委員長藤田進君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕
  143. 藤田進

    委員長藤田進君) 速記を起して。  御質疑のある方は順次御発言を願います。
  144. 森中守義

    森中守義君 ただいまの千葉委員発言に対して、私は一つ関連をして御質問いたします。二十六国会のときに、正確に行管の方ではこういう御答弁がありました。それは郵政あるいは大蔵、あるいは農林、こういう五現業の中に今定員法をはめておるが、これは事業の実態からしてあまり格好のいいものではない。だからこれをはずす気はないか、こういう私の質問に対しまして、行管の方では、事態きわめて大事な問題であるので、次の国会までには何分の結論を得て、この委員会に御報告を申し上げる、こういうことが議事録にも載っております。私は本朝来、そのことをお尋ねする機会がなかったのですが、この問題については、その後どういう結論が出たか、御答弁を承わりたいと思います。
  145. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 公労法の適用のある五現業の職員定員規制の問題につきましては、御指摘のような問題があるわけでございますが、それは先ほど来申し上げております公務員制度全般の問題とも関連いたしまするので、その当時の見通しといたしましては、次の通常国会におきまして、公務員制度結論が出るという前提のもとに、そういうことを申し上げたわけでありまするので、そういう問題も公務員制度調査会の答申とあわせまして検討の対象にいたしたい、こう考えておるわけでありまして、ただいまのところ特別な結論はまだ出ておりません。
  146. 森中守義

    森中守義君 そういうことでありますと、前国会の御答弁とだいぶ食い違って参ります。あえて私は食言だとまでは、言い切れないのでありますが、非常に問題が問題であるので、次の国会までにはどういう結論が出るか別ですよ。しかし行管がその独自の立場で当然検討されるものであろう、こういう工合考えておりました。もちろん当時の岡部さんの答弁には、制度調査会の結論に対する結びつきというものも、もちろんありましたけれども、ただいまの答弁から行けば、行管が独自の検討を加えていない、従ってこの問題もやはり制度調査会の結論に待たなければ、現状においては何とも言えない、こういうことですか。
  147. 岡部史郎

    政府委員岡部史郎君) 五現業の定員規制の問題につきましては、これはもちろん行管のみじゃございません。政府全体、ことにこれが所管各省との問題もあるわけでありまして、一定のこういう結論を出すということは、十分関係方面とも打ち合した上でなければなりませんし、そういう意味におきまして、なお検討を続けて行きたいと思います。
  148. 藤田進

    委員長藤田進君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕
  149. 藤田進

    委員長藤田進君) 速記つけて。  暫時休憩いたします。    午後二時三十九分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕