○鶴見祐輔君 経済局長はおいでになったですな。今
お話を伺っておった私の感じは、私は戦前に参りまして非常に広く方々演説して歩いたのですが、発見したことは
豪州人は非常に親日だということ。
豪州人の排日というのは政治演説です。なぜかというと、
豪州は
日本人を排斥しているのでなくてイギリス人を入れたくない、ことにドイツ人の入るのを非常に嫌うのです、成功しますから。安易な生活を送っている方々が外国人の来ることを嫌う
一つの
感情として
日本人を排斥しておるのであって、これは一部の
感情である。大体において
豪州人は戦前において親日であるということで、私は自分の蒙を開いたのであります。今も鹿島委員からヒューズの
お話が出ましたが、ヒューズは非常に排日家であるが、いや、自分は排日は感じたことはない、だってパリーで演説されたでしょう、あれは政治演説だ、今日自分は少しも排日は感じていないということですが、ただ感じますことは、
戦争後に、
戦争中にあった
日本の残虐行為に対するところから、
戦争前にあった非常に親日的な国民的な
感情がそこなわれているのではないかということを私は思うのです。私も
豪州に行くまでは
豪州人というのは非常に排日だと思って私も不愉快に思っておったのですが、行ってみますと非常に親日なんですね。これはあの小麦を東洋に紹介したのは
日本である。イギリスに対して非常に不利益な商売をしておるが、
日本に対しては小麦にしても
羊毛にしてもいいのであります。英連邦政策でこういうふうにされておるのです。商売の上からいっても
日本が好きだ。従来排日というのは
日本だけでないイギリス自身も嫌いなんだからという
説明をしておったのですが、この条約ができましたら、私はこれは大
へんけっこうなことだと思いますが、一方において
日本側も、
豪州人が排日だということの先入感を持たないで、
豪州人自身は
日本に対して非常に一般的に制日なんだ、政治的にいろいろな見解があって、排日の演説を政治上の必要上する政治家がある。これはまあ
アメリカでもあるのですからやむを得ないことですが、そんな点において私は最近においでになった
牛場局長にお伺いしたいのですが、排日の
感情というのは戦前に比べて一時的じゃないかと思うのですが、いかがですか。つまり直し得るものじゃないか。