○戸
叶委員 請願の二番目に述べられました
難民並びに
労務者の
渡米の問題でございますが、私ども
日本各地の
農村の方々が
渡米させてもらうことは、決して
異議あるものではございませんけれども、ただそういう形に、一つは
難民救済移民法による
移民と、それからいわゆる普通の
派米移民と二
通りあると思うのです。
難民救済移民法による
移民は、去年春初めて行われましたけれども、非常に大きな問題を起して、
アメリカの新聞にも出たことは
政府当局の方も
御存じだと思います。その
問題点は何かと言いますと、結局間に入った人が非常に暴利をむさぼったり、
派米青年にいろいろな偽わりのことを言ったというようなことやら、あるいはまた船に乗ってから、あなた方はもしも言うことを聞かなければ、
アメリカの兵隊になって働かされるのだぞというようなことで署名させられていたというので、
アメリカに行ってそれがわかって逃げ出したというようなことも、私は当時
アメリカにいて聞いたわけであります。ああいうふうなことが起きますと、
日本と
アメリカとの関係も悪くなるでしょうし、そういうふうにだまされて連れて行かれた
青年の将来というものも私どもは非常に憂えるものでありまして、こういうことがないように
政府は注意していただきたいと私は思うのです。そのときに帰って来ましてから私が外務省に行って聞きましたところによりますと、
難民救済移民法による
移民はもうあのとき限りであって、
派米移民の方はこれからも続けられるのだ、こういうことを聞かされたのですけれども、
難民救済移民法による
移民というものもあるのかないのかを伺いたいと思います。