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政府委員(林坦君) 羽田の飛行場におきまして、飛行機のエンジンの音が
学校の授業等に差しつかえることになっているかどうかという問題につきまして、実は私
どもといたしましてはだいぶ前に飛行場の北の端にありますエンジン・テスト場の音が問題になっているということを聞いておりました。それでその後音の問題は非常にわれわれとしても神経を使っておることでございますので、大型のエンジンのテストをやる
場所を飛行場の南の端に
一つ設けまして、現在はその
場所におきまして日本航空その他の大型の飛行機はそういうところでやっております。それでそういう
関係で、その北端の
場所におきましては小型のものを回数少くそれも行なっておる現状でありますので、最近は大体おさまっていると実は思っておりました。いろいろ最近またこの問題が、将来の
問題等ともからみ合せて、問題になってきておるということを承わっておりましたので、私
どもといたしましても、できるだけこの問題については
努力をいたしまして、円満な解決をはかりたいと思っております。現在あすこの飛行場につきましては、米軍の使用機が、数におきましては、離発着としまして三分の一
程度、民間機は三分の二
程度、だんだん民間機が多くなっては参っております。ただ軍用機は、そのほとんどが大型でありますのに対しまして、民間機は、まあ半分以下ぐらいが大体国際線に使える、あるいは比較的大きな型の飛行機であろうかと思います。従ってこの問題につきましては、米軍の飛行機の問題、それから民間機の問題と、両方あるわけで、米軍の飛行機の問題につきましては、実はできるだけ早い機会に羽田の
場所からどいてもらいたいといいますか、ほかの
場所に移ってもらいたいということは、私
ども民間航空に携わっておる者も考えており、またそれぞれあらゆる機会に申し入れ等を行なっておることでございます。ただ現在の状態において、種々の
関係上、早急にこれの実現ができない状態でございますけれ
ども、いずれはそういうことになることを期待いたしております。民間の飛行機は、現在使っております型の飛行機は、今後だんだん大型化し、あるいはジェット機が数年後にはやってくるという状態になることが予想されております。しかしながら、だんだん大型になって参りますれば、滑走路も長く要りますし、現在の滑走路をもってしては不十分でもございます。従って私
どもといたしましては、本年度以降、四年間ほどの計画のもとに羽田の飛行場の拡張を計画いたしております。従ってジェット機がくることが予想されますので、その場合に、ジェットの滑走路といいますか、長い滑走路をあれよりも海の方に約千フィートほど出しまして、そうして滑走路としても、ある
程度あの付近のそういう所から遠くなるように措置したいと思っております。もちろんジェットの航空機になりますれば、だいぶん騒音の
問題等について御危惧があることと存じます。この問題は世界的にも非常に問題でございますし、特に製造業者の面におきましても、非常に関心を持ってとの問題の対策を考えております。また世界におきます民間航空の国際的な機関におきまして、騒音の
問題等に対しまして、ジェットの対策の
委員会において特別に
研究等をし、またその製造業者の方にも、いろいろと勧告その他を行うように、ただいま
研究を続けてやっております。製造業者の方も、この点については大いに
研究をして、その騒音を少くするという方向に、目下盛んに
努力しておると聞いております。私
どもといたしましても、これが将来の問題として、いろいろ問題になることも考えられますのですが、まあ何を申しましても、結果的にどの
程度の音がどういう状況になるかということにつきまして、だんだん少くなる方向では
研究してはおりますけれ
ども、結論を得ておりませんので、その模様によりまして、いろいろと対策を立てなければならないと考えておる次第でございます。