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清澤俊英君
質問の
要点は、本案を修正せられるに当りまして、数点の理由を述べられておりますが、その中で
技術、
運営面にわたっての
連合組織による
指導態勢の確立を望まれておるのであります、とこういうふうに言うて、
決算等における
土地改良事業等も含んだ
農林省のいろいろの
工事に対する
不当事項が
指摘せられておるのであります。私
どもが県内におきましても、ほとんど十日に一ぺんは、何かしらん
土地改良事業に対する不正、あるいは
脱退、紛糾というようなものが、集め出してみましたら、毎日くらいに集まってくる。そこで、その
内容をつまびらかにはこれはまだできませんが、私の見ましたところでは、あながち全部が、これだけ出る全部が悪質な
指導者とでもいいますか、
責任者とでもいいますかによって、悪意をもって行われたものばかりでないと考えておるのであります。
その
一つは、小
団地等における、ごく小さい
改良事業等を見ますと、実際において
農民が
負担しきれないような、
零細農の
規模等におきましては、
補助金等を流用して
農民に
負担金を免除する、こういう方法でなければ実際できないので、非常な
善意をもってそういうことをやったやつが、
不当事項になり、あるいは
工事を
簡略化して、そうしてそういうものを出そうとして、それが
批難事項になったりするものも
相当あるように私
どもは考えておるのであります、見ておるのでありますが、また大きな
地方に参りましても、やはりそういうことで出て参りますまあ
善意な
犯罪というようなものと、大体うかがわれる毛のが
相当あると思う。
それから第二番目には、やはりこれも
補助金等を獲得するために、三百町歩以上にすれば
県営になる、従って
補助金率も違ってくるということで、無理に
改良地区を拡大して、どういう
手続でそういうようなことが行われるかということは、まだはっきりつかむことはできませんですが、とにかく
も本年内に入りましてからも、せっかくでき上った
改良工事区に対しまして、いよいよ
負担金の
賦課が出てくる。そうすると、これは初めの約束と違うんだ、われわれはそういう
負担金などというような問題があれば入らんかったのだというようなことで、
脱退する者が、今問題になっておりまするものでも、数件ここに出ております。
局長ももう御存じだと思いますが、三面川、あるいは佐渡の羽茂の問題というようなものが出ております。そのほかに、一たん入りましたが、とにかく内方だけで一部
脱退をする等、要望にかなって
脱退している、これがために数カ月の
紛争等起きてくるのもたくさんある。こういうような
状態、それに
一つは、
工事金の
不当支出といいますか、
刑事事件を起しておるものも三件ほど、十二月以降あります。こうしたことが出てきて、これはどういうところから出ておるかということは、これははっきりつかむことはできませんが、そういう問題も出ている。
それからいま
一つは、どうもそういう
不正事件の起きる一番前提をなすものは、一般の人に
納得させ得られる、
気候上によるどうしても仕越し
事業をしなければならないというようなことが、
犯罪を多くしているのじゃないかと、こう思うのであります。というのが、大体
工事決定が、
認可が八月ごろでございまして、それからぼつぼつ
仕事にかかるということになりますれば、新潟県のような
豪雪地帯はほとんど
仕事が何もできない。従って、せきまする
関係上、
認可もない前に
仕事を始めたというようなことから、これは一応
気候情勢等によりまして、そういうふうにしなければ、この
工事もうまくいかぬじゃないかというようなことになりますれば、まあ
納得もして、そういう無理も
納得の上に行われ、合意の上に行われるというようなことで、非常に
事件が多く増大しているのじゃないかと思うのであります。従って、こういう点をこの
改正案の上にどういうふうに盛られているか、どういうふうにそれを
改良——この
改正によって補っていこうとしている個所がどう現われておるか、私はなはだ不勉強で、そこまで突きとめるわけにいきませんでしたので、そういう点もいろいろあるから、中央に
全国農業改良事業団体を作って、あるいは
地方に
地方団体を作って、これを通じて
技術と
運営面、いわゆるそういったような
刑事上の
問題等をなからしめるだけでは、私は問題にならない。それをもっと具体的にそういうものを解決した上で、どういうところにそういう問題が、解決しようとする
努力がどこに現われているのか。ただ
連合会だけでは、私はこれだけの問題はなかなか解決し得ない問題だと思うのでありますので、その点をはっきり
一つ御
指摘願いたい。