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河野謙三君 まず、私が食糧問題でお尋ねする私の態度を
一つ御了解願いたいのですが、大臣御
承知のように財政法の第何条かにありましたがね、国民の生活に重大な
影響を及ぼすものは、すべて
国会の審議を待つべしというたしか条項があるはずです。従って、米の
ごときは、鉄道運賃、電気料金とともに、
国会のこれは承認を得るというのが原則だと私は思うのです。けれ
ども、米価決定の時期その他が
国会の
開会とも合わないから、そこで、米価審議会というようなものが私は便宜置かれておる。従って、われわれ
国会議員は、この問題については積極的に
意見を述べて、積極的に
質問をすべきものだと、こういう態度でおるのでありますから、はなはだ出過ぎるようでありますけれ
ども、その点は御了解をまず願っておきます。
さっき農林大臣は、
調査会の答申を尊重してと、こうおっしゃいましたが、ところが、
調査会の答申は、もう出る一歩手前なんです。すでに出ていると同じだと思うんです。この
調査会の答申は、具体的に、
消費者価格、
生産者価格何十何円とは出さないでしょうけれ
ども、一応、
調査会の答申の文面の裏には、私は数字があると思うんです。なぜかというと、
調査会の審議の基礎になっておるものは、食管の経理の現状というものをこの
調査会の
委員は基礎にして審議しておるんです。たとえば、本年度で言うならば、百四十何億かの赤字を生む、この赤字を克服するためにはいかなる
措置をとったらいいかということが、
調査会の全部じゃありませんけれ
ども、重要なる課題なんです。この百四十何億かという赤字を机の上ににらんで、これを埋めるためには
消費者価格をどうしたらいい、
生産者価格をどうしたらいい、
中間経費をどうしたらいい、ということなんです。それがただ数字の上で百四十二億というものが出てこないだけであって、この
消費者価格、
生産者価格、
中間経費というものを、こういうふうな
方針でやれば百四十二億が埋まると、こういう数字は、私は裏にあると思うんですよ。それを言って差しつかえないじゃないですか。なぜ言わないんですか。ただ、
調査会がそういう答申をして、それを今度は
政府が、
政府の責任において、
消費者価格をそう上げるといったって、そうはいかぬから、財政負担をもう少しふやそうとか、
中間経費をもう少し積極的に減らそうとか、これは
政府として手直ししていいと思う。また、すべきだと思うんです。だけれ
ども、
調査会の答申には、現われた字の陰に、
調査会の答申によると、
消費者価格は幾ら上って幾ら赤字が埋まる、
中間経費が幾らどうなる、
生産者価格をどう上げたらどうなるという数字があるはずだと思う。ないはずは絶対ないと思う。これはあなた
たちが出した資料なんです。この資料に基いて
調査会は長時間をかけて今まで結論を急いだんですから、これは、大臣、あなたでなくてもいいと思うんだ。長官はそれは御答弁できると思うんだがね。そうでなく、百四十二億も、食管経理の現状も何にもこういうものは基礎に置かないで、ただ理論をもてあそんだというような、私はそんな無責任な
調査会じゃないと思う。出るんじゃないですか、それは。