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1957-03-30 第26回国会 参議院 地方行政委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年三月三十日(土曜日)    午前十時五十一分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     本多 市郎君    理事            大沢 雄一君            加瀬  完君    委員            伊能繁次郎君            伊能 芳雄君            小柳 牧衞君            鈴木 万平君            館  哲二君            安井  謙君            占部 秀男君            久保  等君            鈴木  壽君            成瀬 幡治君            森 八三一君   国務大臣    国 務 大 臣 田中伊三次君   政府委員    自治庁財政部長 小林與三次君   事務局側    常任委員会専門    員       福永與一郎君   説明員    自治庁財政部理    財課長     山野 幸吉君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○公営企業金融公庫法案内閣提出、  衆議院送付)   —————————————
  2. 本多市郎

    委員長本多市郎君) これより委員会を開きます。  前回に引き続き、公営企業金融公庫法案議題として質疑を行います。  質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  3. 占部秀男

    占部秀男君 大臣にお伺いしたいのですが、今度のこの公庫法案を出すについて、大臣の方の御説明を伺いますと、水道交通初め多くの公営企業、これに対する金融面、こういう形で整備、拡充をはかるためにこういう公庫法案を作る。こういうようなお話でございまするが、こういうような、金融公庫のような姿で何らかの資金源を充実させる方法をとるということは、われわれとして反対じゃなくて、むしろ賛成の方なんでして、こういう点については非常にいい面もあると思うのですけれども、この公庫出資金が五億円ということになっているわけですね。それで、現在特に出納面やいろいろな面では拡充が相当要望せられておるときに、少な過ぎやしないかという感じをわれわれは持つわけです。特に最近の都市交通面の問題なんか見ますと、いわゆる路面電車というものは全国的にどこでもだんだん縮小されて、バス時代になってきておる。そういうことで非常にバスの車体が今も要求されておる折柄で、固定した資本が相当公営企業で要るわけです。こういうような中で、五億円で果して十分まかなう自信があるかどうか、この点一つお答え願いたいと思います。
  4. 田中伊三次

    国務大臣田中伊三次君) とりあえず初年度はこういう金額になっておりまして、公庫債分が七十億と、それから出資分のうちの四億と、七十四億を活用することになっておりますが、これではやはり足らないと思います。そこで次年度以降におきましては、一番最初計画しておりました通り、やはり国の出資金は十億、こういうことで行きたい。これはまだ正式に必ずそうするということを——例の話と同じでありまして——今ここで確定しておるわけではございません。しかし、この間の参議院の予算委員会でもその話が出まして、私と池田大蔵大臣が並んでお答えをしたのでございますが、まだ正式にはそれをきめておるわけではございません。また、かりに十億ときめた場合に、二十倍の二百億という金額になるか、百五十億になるか、そういう点も明確でありませんという意味の、金額を示しての答弁大蔵大臣からもありましたようなわけで、きめておるわけではございませんが、これは少くとも十億に近いものに次年度以降においては変える考えでございます。本年は大体九月から看板を上げる、店開きするという事情でもございまするし、それからもう一つは、初年度で財源の都合もございまして、こういう窮屈なことになっていますが、これの運営は、貧弱市町村優先順位を置きまして、これにでき得る限り公平に配分をして行きたいと考えております。
  5. 占部秀男

    占部秀男君 逆になるかもしれませんけれども、現在まで各市や町村公営企業関係のところで、融資の申し入れと申しますか、そういうようなものはどのくらい最近までにあるのですか。
  6. 山野幸吉

    説明員山野幸吉君) 実はこの公営企業融資の申し込みにつきましては、毎年々々査定のときにごく概算が出て参りまして、一応地方債計画公営企業会計に盛られた計画額の大体二倍から三倍程度の額になっております。従いまして、昨年は三百六十五億の地方債でございますが、これの大体三倍程度申請額が毎年あるというような状態でございます。
  7. 占部秀男

    占部秀男君 この申請されたものについて金を回す場合ですね。今、大臣もちょっと言われたのですが、たとえば水道事業なんか見ると、大きい市や県の方は、割合に県営水道の場合でも県の預託金などというものの関係から、かりに地方銀行や市中銀行融資を受けても割安の利子で借りておるところがあるのですね。言中小都市あるいは町村の場合よりも多いように見受けるのです。そこで、まあ、これはどこでもこの金については要求するでしょうけれども、特に一番困っているのは、これはやっぱり中小都市以下のところじゃないかというようにわれわれは考えるわけですが、そういうような面について何か自治庁の方として調べたようなものはございませんか。
  8. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これはお話通りでございまして、このお手元にお配りしてあります資料にも、都道府県、五大市市町村別資料、それをごらん願いますれば、市町村の方がはるかに利用しておるのでございます。
  9. 占部秀男

    占部秀男君 そうすると、今度これをかりに出す場合でも、やはりそういうような実態に応じた貸付の方針と言いますか、そういうものがやはりあって貸し付けるということになりますか。
  10. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは大臣からも答弁がありました通り、まず一番困っておるところを優先にする。その前に、まずそもそも政府資金を、公募債に割り振るときに、一番困っておる弱小町村はなるべく政府資金でやろう、こういう考えです。政府資金で足らない場合は公募をいたしまして、その公募部分公庫で引き受けてやろう、こういう考えでございます。
  11. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 他に御質疑はございませんか。
  12. 小柳牧衞

    小柳牧衞君 この公庫監督主務大臣内閣総理大臣及び大蔵大臣となっております。特殊の金融機関として大蔵大臣監督するのは当然だと思うのですが、しかしその結果、業務というようなことにも一応の監督立場にあると思います。しかしこれをずいぶん綿密にやると、結局、総理大臣、言いかえれば自治庁長官の権限に及ぶことだと思うのですが、要するにこの両方主務大臣関係について、はっきりした監督分野を定めることが必要じゃないかと思うのですが、そういう点については、どういうふうなお考えを持っておりますか。
  13. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これはこの種の公庫公団みな同じ扱いになっておりまして、これはもう扱い上は共管ということになっております。それでございますから、監督を必要とする事務につきましては、両方共同でやる。しかし実際は、なるべくこういう活動は自主的にやらせる建前になっておりまして、ただその都市の大きな計画を作ったり、業務方針を作ったりするときに、その許可とか、認可を得るという扱いになっておりまして、一々の業務の執行につきまして、とやかく言う考えはないという建前でやっておるわけであります。
  14. 小柳牧衞

    小柳牧衞君 大体了承はできるのですが、聞くところによると、大蔵省は、従来いろいろな関係もありましょうが、公庫そのものについては相当消極的の考えを持っておるようであります。従って業務等についても、ずいぶんそういう立場において見るんじゃないかと思うのです。そうなりますと、せっかくこういう道が開かれても、またそれに対して自治庁賛成をしておっても、大蔵省からいろいろ横やりが出て円満に行かないというおそれがないではないと考えられるのでありまして、私としては、できるだけその点をはっきり、ことに業務を開始する際に、両者の分野を相当協議してきめることが必要じゃないかと思うのですが、それについて自分の意見を添えて申し上げます。
  15. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 他に御質疑ございませんか。
  16. 占部秀男

    占部秀男君 職員の問題ですが、この公庫に雇われる、役員は別にして、職員の身分というものは、どういうふうな形になるわけですか。
  17. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは、公庫職員政府公務員ではございませんので、別の機関ですので、ただ政府職員との間に交流等のことがありますので、それでわざわざ恩給通算規定などを入れまして、地位の安定をしておるわけであります。
  18. 占部秀男

    占部秀男君 職員の待遇上の問題なんですが、これは大して多くない人数だと思うのですけれども、待遇的な問題については、やはり自治庁として何らかの基準的なものを考えておられますか。
  19. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは公庫予算は国会の御承認を得てきまる仕組みになっておりまして、予算上その点ははっきりしたいと思います。もちろん国家公務員に準ずるというよりも、こういうものの性質上、国家公務員よりも多少分がよく扱われるようになっております。
  20. 占部秀男

    占部秀男君 この十八条に「退職手当の支給の基準を設けようとするときは、」というような文句が入っておりますが、これはやはり通算の問題なども含めてやっているわけですか。
  21. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) その通りでございます。
  22. 大沢雄一

    大沢雄一君 ちょっとお尋ねいたしたいのでございますが、この地方自治団体関係におきましては、御承知のように、多年このいわゆる自治金融公庫設置ということを要望して参りました。今回、公営企業資金に限って、その要望の一部が実現した形になりましたのでございます。将来、当初、地方団体関係者考えておりましたような、地方自治体の公募する資金全面にわたっての金融公庫設置というようなことにつきましては、どういうふうにお考えになっておられますか。
  23. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これはわれわれといたしましても、できたらそういうものをと考えているのでありますが、いろいろの関係でこういうことになったのでございます。ただ一つ問題点といたしましては、むしろ一般会計におきましては、もう政府資金中心で今後運営したらどうか、大蔵省もそういう考え方で、なるべく今後公募債をつけまい、そうして公営企業についてだけ公募債考え方針で行こうじゃないか、こういうような意向でございまして、われわれもそういうことが一番望ましいことでございまして、全部、政府資金でやってもらうならば、もはやこういう必要なんかないわけでございます。今後、できるだけ一般会計につきましては政府資金中心という考え方でこの運用をはかりたい、こういう考えでおります。
  24. 大沢雄一

    大沢雄一君 そういたしますると、その点については大蔵省当局意見が一致いたしているようでございますから、やがては一般会計分全額政府資金でまかなわれる日がくるということが期待されるわけでございますが、一般会計以外に属する分がこの公庫の対象になる、こういうことになるわけでありまするが、そういたしますると、指定の府県あるいは市の公募債のようなものを除いて、全部との公庫で扱うということが目標になると思うのでありまするが、そういたしますると、大体年間どのくらいの金額目標になるとお考えになるわけですか。
  25. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは結局、今後、地方債公営企業資金計画をどう見積って行くかと、こういう問題にからんでいるのでございまして、私は公営企業を重点的に、まず地方債のワクを実情に合うようにふやしたい。そうしてふやした上で、さらに政府資金をできるだけふやしたい。それでも足りないのを公募でやる、こういう基本的な考え方で、今年は公募百九十億になっておりますから、この金額を下回ると、いうことはありようがない、むしろこれはふえて行くだろうと、こういうふうに考えております。
  26. 大沢雄一

    大沢雄一君 そういたしますると、大体それに即応いたしまして、政府出資は五億円でございまするが、どの程度まで政府出資が増加されれば、その必要は満たされることになりますか。
  27. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは先ほど大臣も、来年はぜひ十億お願いしたいというお話でございまして、まあ十億ならば、現在五億で七十億円出しておりますから、その倍、百四、五十億から二百億ぐらいまでは債券発行できる、まあ資本金的な基礎になるだろうと思っております。この百五十億から二百億ぐらい引き続いて発行できれば、われわれといたしましては、まずまずさしあたりの目的は達し得るのじゃないかと考えております。
  28. 大沢雄一

    大沢雄一君 なお新しく発行する地方債だけを考えれば、そういうことになりまするが、既発行公募債の借りかえということを考えれば、それでは足らぬじゃないかということも考えられますが、そういうことを考えた上でのただいまのお考えですか。
  29. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) われわれも二百億円ずつくらい、かりにできるといたしますれば、既発行の分も、ある程度その中で考えることができるゆとりが出てくるという見当をつけておるわけであります。それは幾らになりますか、指定地方債はそのうちで七、八十億になりましょうから、その分をとったあたり、二、三十億円でも、四、五十億でも、既発行の方にゆとりがあれば持って行きたいという計画でございます。
  30. 大沢雄一

    大沢雄一君 今年度発行限度は七十億と承わっておりまするが、昨日、そのうち縁故募集考えているものが二十億、一般市場公募が五十億ですか、あるいは違っておるかもしれませんが、私承わったように思うのでありますが、縁故募集につきましては、大体すでに見当をつけて成算があるのでございましょうか、また利子は大体七分見当ということに考えられまするが、それで資金募集ができる見込みでございましょうか。
  31. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 縁故募集は、従来からの縁故関係もありますので、二十億程度だから、できるのじゃないか、これは具体的に一々まだ当ったわけじゃございませんが、そういう考えでおります。市場公募の方は、表面の発行価額はこれは七分、ほかの公団、公社債みなそうでありますから、七分にいたしまして、ただ債券発行のいろいろの手数料、その他の経費がかかりますので、実際の利率はどうなりますか、七分三厘その他になりはしないか、こういう考えでおります。そういう程度で何とかして行きたい。多少は予算上は安全度を見まして、最高七分四厘くらいの見当安全度を見ておりますが、まず二厘五毛から三厘程度で、できたら発行できるように努力をいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
  32. 大沢雄一

    大沢雄一君 貧弱市町村の従来の公募債利率を、いただいた資料によって見ますというと、ほとんど大部分が八分以上の高利のものになっておるように思うわけであります。これが借りかえということも、地方財政再建のために私はきわめて必要だと思うのでありまするが、さらに、さしあたって新発行のものにつきましては、貧弱町村にまず優先的にこの公庫を利用させるということが必要と思いまするが、それらにつきましての方針はどういうふうにお考えになっておりますか。
  33. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは先ほど大臣からもお話しがありましたが、全くそういう弱小市町村優先運用すべきものであると思います。
  34. 大沢雄一

    大沢雄一君 なお地方団体におきましては、御承知のように、年度内の歳計現金の繰り回しのために、相当一時借入金を、現在におきましても、なお必要といたしておるわけでございます。もっともこれにつきましては、近年、交付税交付あるいは国庫補助金支出等におきまして、自治庁当局の非常な御努力によりまして、地方団体現金の必要に応ずるようにいろいろ御努力をいただいておりまして、地方団体としては非常に感謝しておると思うのであります。なお一時借入金融通の必要はきわめて緊急なものがあると思うわけであります。こういう場合に、やはり公庫におきまして、これの融通を行われるようにするということは、私はきわめて時宜に適するのではないかと思うのであります。これについてどういうふうにお考えになっておりまするか、また、こういうことは先ほど来いろいろお話がありましたが、大蔵省との関係もありましょうが、これに限って扱わせるということができないものでありましょうか、これらについてのお見通しを伺いたいと思います。
  35. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 一時つなぎ資金融通の問題につきましては、われわれといたしましても、ぜひこの公庫にやらせたいという考えで、大蔵省ともいろいろ折衝いたしたのであります。しかし初めて公庫を作って、あと運営の問題も、見通しの問題もはっきりせんものでありますから、とりあえずのところは、公営企業長期資金だけを中心考えよう、われわれといたしましても、一般会計の一時つなぎ資金ができなければ、せめて公営企業の一時資金の場合でもできるようにしようと、最後まで努力したのでありますが、とりあえずのところは、そういう結論に達したわけでございます。そのかわりに、大蔵省といたしましても、一時資金が必要があれば、政府資金で、従来のようなしみったれたことを言わずに、できるだけ積極的に協力しよう、こういうお約束でございまして、われわれといたしましては、その方が公庫を通すよりも、むしろ団体のために利益でございますから、そういう方向で、できるだけつなぎ資金が必要ならば政府資金を貸すという、いわば条件と申しますか、そういう了解のもとに、この際はこの公庫ではがまんをしよう、しかしどうしても、そういっても相当市場公募の必要があり得ると思うのでありまして、この問題は、実際の大蔵省運用実情とにらみ合して、将来の検討問題で、できたらそういう道を開きたい、こういう考えでおります。
  36. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 他に御質疑ございませんか。
  37. 占部秀男

    占部秀男君 先ほど御質問いたしましたところに関連するのですが、この十七ページの三十九条の第四の、これは恩給通算のときの問題でございますが、この中で、「最短恩給年限に達する者については、適用しないものとする。」、こういうのが普通恩給なのでございますね。これはもちろん恩給年限に達した者の場合だと思うのですが。
  38. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) そうです。
  39. 占部秀男

    占部秀男君 しかし、その場合については、例の加算の問題がこれはもう当然あり得るわけです。例の年限に達したものから、今度はたとえば十年なら十年まで行く、それについては加算がある。その加算はどうなんですか。
  40. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは、この法律上通算をするのは、恩給年限に達しておらぬ者だけにしまして、恩給年限に達した者はそこで恩給法で行く、それでありますから、かりに十七年で達する者が二十五年勤めておったとすれば、二十五年分の恩給は別にもらうわけであります。恩給法の方から当然にもらう。あと公庫職員として公庫退職手当適用を受けるのであります。
  41. 占部秀男

    占部秀男君 かりに十七年の人があるとすると、あと八年のやつは加算分ですね。
  42. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 二十五年がそのまま恩給法加算された金額恩給をもらうということでございます。
  43. 占部秀男

    占部秀男君 重ねてもう一つ。その次の「公庫職員としての就職を再就職とみなす。」ということについての前提の「恩給法第六十四条ノ二の規定適用又は準用については、」、これは私ちょっと忘れてしまったのでございますけれども、これはどういうふうな規定でございますか。
  44. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは参考資料の十ページに、恩給法の六十四条の二というのがあります。これは一時恩給を受けた者のそれが再就職したときの基礎の技術的な規定でございます。
  45. 本多市郎

    委員長本多市郎君) それでは他に御質疑ございませんか。……御発言がないようでありますから、質疑は終局したものと認めて、討論採決に入ることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 御異議ないものと認めて、次に討論に入りたいと存じますが、付帯決議のことにつきまして懇談のため、暫時このまま休憩いたします。    午前十一時二十二分休憩    ——————————    午後零時十五分開会
  47. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。  これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
  48. 大沢雄一

    大沢雄一君 自治金融公庫の創設は、地方関係者並びに六団体の多年の要望であった次第でございます。本金融公庫法案は、この要望の線にこたえるものでありまして、これによりまして、特に地方団体が困難を感じておりまする公募債資金調達につきまして、低利かつ円滑にこれを調達しまして、公営企業の発展、ひいては地方自治目的と住民の福祉の増進に寄与するところ、きわめて大いなるものがあると考える次第であります。この意味におきまして、本法案の成立は、きわめて地方団体にとって喜ぶべきものでございまするし、また、政府努力を多とするものでありまして、私は全幅の賛意を表したいと存ずる次第であります。  この際、私はさらに、木金融公庫設置趣旨の完全な目的の達成を期するために、次のような付帯決議を付したいと存ずる次第でございます。これを提案申し上げる次第であります。  付帯決議案を朗読いたします。  本法の施行に当り、政府は左の諸点  に留意し、その適正かつ、円滑な運  営をはかるべきである。  一、公庫資本金及び政府保証によ   る公庫債発行限度額は、今後さ   らに増額すること。  一、地方債計画一般会計分について   は全額政府資金をもって充てるこ   と。  一、公庫資金利率は、極力引下   げ、かつ公庫において既発行の公   募地方債につき低利借りかえを行   うよう措置すること。  一、将来、公庫において、地方団体   に対する一時借入金融通を行う   よう措置すること。  一、公庫融資に当っては、貧弱市   町村公営企業優先せしめるこ   と。  右決議する。  この付帯決議案趣旨説明につきましては、この法案審議の過程におきまして、委員各位より熱心な御質問の趣旨並びにこれに対する自治庁長官初め政府当局の御答弁によりまして、あえてここで説明を要しないと思いまするので、時間の関係上省略さしていただきます。  何とぞ御賛成をお願いいたします。
  49. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 他に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて採決に入ります。  公営企業金融公庫法案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成諸君挙手を求めます。    〔賛成者挙手
  50. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 全会一致と認めます。よって本案全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  次に、討論中、大沢君から提出されました付帯決議案議題に供します。  本付帯決議案委員会決議とすることに賛成諸君挙手を求めます。    〔賛成者挙手
  51. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 全会一致と認めます。よって大沢提出付帯決議案は、全会一致をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  なお、本院規則第百四条による本会議における委員長口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。  また、報告書には多数意見者署名を付することになっておりますから、本案を可とされた諸君は順次御署名をお願いいたします。   多数意見者署名     安井  謙  鈴木  壽     大沢 雄一  成瀬 幡治     伊能 芳雄  加瀬  完     館  哲二  森 八三一     伊能繁次郎  鈴木 万平     小柳 牧衞  久保  等     占部 秀男
  53. 本多市郎

    委員長本多市郎君) 本日はこの程度で散会いたします。    午後零時二十三分散会