○相馬助治君
近藤委員から長期
計画のことについての
質問がありましたが、これに関連してさきの
委員会で私が問題にしました人事のことについて、お尋ねしたいと思うのです。その前にこの
法律案の取扱いをめぐって、東北地方では社会党がしきりに抵抗しているためにこの
法律案が通らない。こういううわさが流布されているそうですが、私
どもはせっかく
政府の投資をたくさんしてやる会社であるから、よりよいものにして、そしてよりよき効果を上げしめるための基礎となる
法律としたいとかように念願をして、これを慎重に取り扱っているわけで、この
法律案をつぶしてしまおうなどということは、さらさら
考えていないわけです。しかるに、そういう無
責任な放言がなされて、聞くところによると、わが党
関係の某知事のごときは、何やら苦況に立っているとすら、これはうわさだけかと思いますが、伝えられている。われわれとしてははなはだ迷惑なのであって、慎重にこの
法律を取り扱って、そして少しでもベターなものにして通したいとかように念願をしておるのですから、よもや提案者側からそういう流説を流したとは思わないけれ
ども、もし
考えてみて幾分反省すべき点等がかりにあるならば、これは十分
考えておいてもらわなければならぬと思うのです。で、私ら聞きたいことは、長官がこの前の
委員会で人事問題については、慎重な
答弁をしなければならないから、ここで具体的には申し上げられない。しかし、十分
考えたい、こういう御
発言でした。で、私は突然であるから、それはごもっともだと思うから、少くとも本
法案が成立するまでには、
政府の態度を
一つ明確にしてもらいたい。どんなりっぱな
計画をしても、なんぼ金をやってもですね、総裁、副総裁以下最高人事等がその当を得ていなかったならば、この種の事業が効果が上らないことは明瞭で、これもまたうわさ話しなんで、ほんとうかどうか知らんけれ
ども、総裁と副総裁との間で
意見が食い違っているというようなことも聞いておるし、果せるかな、この
法律案がこの
商工委員会に出て参ってから、この東北興業
株式会社に直接
関係している職員等からは、われわれは何の
意見も聞いていなければ、はがき一枚の陳情も受けておりません。この種のものが問題になった場合には、大体やはり会社自身が積極的にですね、資料を提供し、あるいは説明等を行うのを普通としていたと思うのです。しかるところ、この
法律については、当事者はまるで熱意がない。幹部のある者のごときは、この
法律が成立しないことを期待しているやに伝えられる。しかし、一方
関係の知事さん、県
会議員さん、
国会議員さん等は、これはまた熱烈にこの
法律案を通すべく、われわれに運動を求めておる。きわめて変ったケースの
法律であると思うのです。
そこでですね、どうしてもこの種の事業を今後効果あらしめるためには、さきの
委員会で豊田
委員も明快に指摘されましたように、その人を得なければならない。そういう角度から従前の役員について
政府はどうするつもりであるか、この際人事刷新を断行するつもりであるかどうか。それから最高幹部の人事問題以外にも、人員の配置転換その他を試みて、そしてこの何らかの構想があるかどうか。しかもまた、総裁、副総裁がほとんど東京にいて、そうして仙台の本社にはわずかに五人しか職員がいないというような、こういう形から
考えては効果が上らないことは明瞭なので、現地指揮等について将来どのように
政府が
考えているか、こういうふうな問題について、もうそろそろ
考えがコンクリートされたと思うので、御所見を承わっておきたい。その御所見がはっきりすれば、われわれは初めてとの
法律案を通すか通さないかきめて
考えてみたいと思うので、
一つ承わっておきたいと思う。