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1957-05-18 第26回国会 参議院 社会労働委員会 第35号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年五月十八日(土曜日)    午後八時五十三分開会   —————————————   委員異動 五月十七日委員小西英雄君、野本品吉 君、鈴木万平君及び坂本昭辞任につ き、その補欠として草葉隆圓君、西田 信一君、斎藤昇君及び椿繁夫君を議長 において指名した。 本日委員横山フク君、草葉隆圓君及び 椿繁夫辞任につき、その補欠として 大川光三君、武藤常介君及び阿具根登 君を議長において指名した。   委員長補欠 本日千葉信委員長辞任につき、その 補欠として阿具根登君を議長において 委員長に指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     阿具根 登君    理事            榊原  亨君            高野 一夫君            山本 經勝君            早川 愼一君    委員            大川 光三君            勝俣  稔君            紅露 みつ君            斎藤  昇君            寺本 広作君            西岡 ハル君            西田 信一君            武藤 常介君            片岡 文重君            千葉  信君            藤田藤太郎君            藤原 道子君            山下 義信君            奥 むめお君   衆議院議員            野澤 清人君            淵上房太郎君   国務大臣    厚 生 大 臣 神田  博君    労 働 大 臣 松浦周太郎君   政府委員    総理府南方連絡    事務局長    石井 通則君    公正取引委員会    委員長     横田 正俊君    厚生政務次官  中垣 國男君    厚生大臣官房総    務課長     牛丸 義留君    厚生省公衆衛生   局環境衛生部長  楠本 正康君    労働政務次官  伊能 芳雄君    労働省労政局長 中西  實君   —————————————   本日の会議に付した案件継続審査要求の件 ○継続調査要求の件 ○委員派遣承認要求の件 ○環境衛生関係営業運営適正化に  関する法律案衆議院提出) ○南方同胞援護会法案衆議院提出)   —————————————
  2. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) ただいまから社会労働委員会開会いたします。  議事に入ります前に、一言ごあいさつを申し上げます。本日の本会議におきまして、はからずも社会労働委員長に選任されまして重責をになうことになった次第でございますが、御承知の通り委員会の取り扱っております事項は広範多岐にわたり、重要な問題が多いのでございます。私のようなものが果して完全に重責を全うし得るかどうか自信もございません。また、議事運営にも非常に不なれでございますが、この際、同僚先輩各位の御協力をいただきまして、職責を全うさしていただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)   —————————————
  3. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 委員異動を御報告いたします。  五月十七日付をもって、坂本昭君、小西英雄君、野本品吉君、鈴木万平君が辞任され、その補欠として、椿繁夫君、草葉隆圓君、西田信一君、斎藤昇君が選任されました。  五月十八日付をもって、横山フク君、草葉隆圓君、椿繁夫君が辞任され、その補欠として、大川光三君、武藤常介君、阿具根登君が選任されました。   —————————————
  4. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 閉会継続審査及び調査要求に関してお諮りいたします。  戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案慰老年金法案公共企業体等労働関係法等の一部を改正する法律案最低賃金法案家内労働法案病理細菌検査技師法案角膜移植に関する法律案地区衛生組織の育成に関する法律案社会保障制度に関する調査労働情勢に関する調査、以上の案件は、今期国会開会中には審査調査を完了すること困難でありますので、継続審査調査要求書議長あて提出することとし、また、水道法案については今後の審査の状況によって提出することとし、その手続等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  なお、調査事件議長の承認あった場合の閉会中における委員派遣については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 御異議ないと認めます。よって委員長理事と協議して進めることにいたします。   —————————————
  7. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 環境衛生関係営業運営適正化に関する法律案議題といたします。本案に対しまして、農林水産委員長から、お手元に配付いたしましたような申し入れがございましたので、御報告いたします。  御質疑を願います。
  8. 早川愼一

    早川愼一君 私議事進行について、ちょっと委員長お尋ねしたいと思います。農林水産との合同委員会は、休憩のまま先ほど散会されたのでありますが、休憩前には、政府の御決定を待って御報告があるということになっておりますが、その点はいかがなっておりますか。
  9. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止
  10. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 速記をつけて。
  11. 千葉信

    千葉信君 この際、私は前委員長として早川委員お答えいたします。ただいまの御質問の問題につきましては、先ほど開かれました理事会におきまして、連合審査会については、開会後直ちに散会という協定となり、従って、この問題についての御質問なり、御究明は、あらためて社会労働委員会でおやり願いたいと存じます。
  12. 早川愼一

    早川愼一君 それでは厚生大臣にお伺いいたしますが、先ほど持ち回り閣議によって政府意見を統一して連合委員会で表明されるということになっておりましたので、あらためて当委員会において御表明願いたいと思います。
  13. 神田博

    国務大臣神田博君) ただいま早川委員お尋ねのありました持ち回り閣議最終決定と申しましょうか、閣議で各国務大臣すべてサイン済みでありますことをここで御報告申し上げます。
  14. 奥むめお

    奥むめお君 私緑風会所属議員でございますが、私ども参議院の良識ということを非常に重んじて、党派に片寄らない政治をしなければならない、参議院議員政党政派を超越して真に国民のための政治をしなければならないという立場を厳守しております者でございますが、二院制度があります以上は、参議院があくまでも厳正に審議するものと思いましたところが、この環境衛生法案が本委員会にかかりましてから、初めに衆議院でこの法案の小委員長をなすっていらっしたと聞いております。亀山さんが答弁にお立ちになったときに、衆議院では、社会党自民党も全部が賛成して、そして共同提案としてこれが可決したのだから、その後、修正の余地がないものであるというふうなことをおっしゃっておりました。そうしてまた、きのう厚生大臣が、これは衆議院で、社会党自民党も一緒に賛成して共同して通ったものなんだから、一つどうぞこのまま通してほしい、運用の面でどのようにもあんばいするからと、こういう御要望をなすっている。これは私たち参議院のすべての同僚議員が問題になってお聞きになったと思うのでございますが、特に緑風会におります私といたしましては、二院制度立場から、これは大へん重大な問題です。ことに今度の環境衛生法案が、承わりますところによりますと、参議院におきまして社会党修正をお出しになって自民党がそれをおのみになったと聞いておりますが、緑風会意見を求められないのでございますが、私の承わりたいことは、二院制度に対して本案提案者は何とお考えになっておるかということを一つはっきり承わりたい。
  15. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) 二院制度に対しまする御質問でございますが、この委員会に初めて説明に参りました亀山委員発言に対する問題から御質疑が出たようでございますが、この亀山君の発言というのは、参議院に対して修正を必要としない、通してもらいたいというような意向でお話になったのではないと、私はあとで聞いております。そのために翌日から私がかわってこちらに参ったのであります。ただ衆議院審議の過程において、社会党自民党の方も総員で共同提案したものであるから、もう修正泉地のないものだ、こういうふうに衆議院の方では話し合いをしたという経過を話すつもりであったのが、おそらく言葉が足りなかったりだと存じます。そこで、私なりの見解を申し上げますならば、ただいま先生のおっしゃったように、二院制度でありますから、当然その審議権は尊重しなければならない。従って、経過を話しする際に、あたかも参議院に強制するような言辞を吐いたとすれば、これは当然お取り消しをしましてその分明を、明らかにしなければならぬと思いますが、私自身といたしまして衆議院を代表して参っております以上は、審議権の独立したおのおのの二院制度の特質または性格というものは十分尊重さるべき性質のものだと思いますので、あらためてその点をはっきり申し上げておきます。
  16. 奥むめお

    奥むめお君 厚生大臣にお伺いいたします。この法案大臣運用の面でいろいろ御苦心下さるそうで、私どもぜひこういう法案がいろいろな面に、生活の面に影響を及ぼすことをおそれております心が非常に強いだけに、この法案の行方というものに大へん関心を寄せているわけでございます。まずその厚生大臣に、今の問題で昨日の御答弁の中でやはり厚生大臣としては、私から言わせれば不穏当な、まるで鬼の面でも取ったような、衆議院でも両党で賛成して通ったのだから、どうぞこのまま通して下さいとあなたはおっしゃるのですね。参議院審議権というものが非常に無視されているじゃないか、ことにこの参議院には緑風会がある。しかもその緑風会が知らないうちにいろいろ取引されるということは非常に困るし、また、いろいろ不安をお持ちしますだけに、厚生大臣二院制度についてあなたは昨日の御答弁でこのままどうぞ通してくれ、あと運用の面でよくやるのだからまあまかしてくれと言わんばかりの態度でした。法案はそのようにして審議していくものでございますか、これをお伺いした
  17. 神田博

    国務大臣神田博君) ただいまの二院制度に関する考え方を政府特に厚生大臣はどういうふうにお考えになっているかということとお聞きいたしたのでござざいますが、これは昨日私がお答えも申し上げますれば、本日また、午前中この席でお答えも申し上げておるようなわけでございまして、憲法で二院制度をはっきりと明確に規定されておるのでございますから、これは二院制度の権能、権限等につきましては政府といたしまして、これはもう十分尊重いたしておりますることはこれは申し上げるまでもないことと存じます。そこで私が申し上げましたことは、衆議院におきまして与野党が一致で法案を可決された、そこで、私ども政党内閣の本来の性格からいって、政府立場といたしましては、衆議院議決の案で御審議お願いいたしたい、しかし、これは参議院の方におきましていろいろと御審議の結果、御修正されるというようなことがあるといたしますならば、政府といたしましては原案のまま通る場合、また、それぞれ適当な修正をされて通りました場合におきましても、この法律運用につきましては、農林大臣その他関係大臣とともに十分行き渡る適切な施行をいたしたい、こういうことをお答え申し上げておりますので、ただいまの奥委員お尋ねのございましたような意味で申し上げておらないつもりでございますので、ただいま申し上げておりますることを一つ御了承願いたい。
  18. 奥むめお

    奥むめお君 ただいまの厚生大臣の御答弁には私まだ疑義を持つものでありますが、しかし、大へん先を急いでおられるようでございますから、私も御協力申し上げたいと思っておりますので、その問題はここで打ち切ります。しかし、私は今度この環境衛生法案というものを厚生大臣のやはりきのうの御答弁の中で、この法案業者の熱烈な要望に応じて作ったとおっしゃった。で厚生大臣というものは何を一番主眼点に置いて政治に当るべきであるかということをどうお考えになっているか承わりたい。私が考えますのに、国民厚生、つまり民生の安定と申しますか、どの省よりも一番国民生活に深い関係のある省でございまして、それから国民生活の安定ということはもう率先して厚生大臣がして下さらなければならぬ。ところが、厚生大臣は、この環境衛生法案業者の猛烈な要望によってこれを作るようになったと言われる。国民が何を要望しておるかということを御存じでございますか。ちょっと業者の声をお聞きになって、そして特別のこういう法律をお作りになる、千七百万円という予算もおとりになる。もしも業者と区別するとしましたならば、業者が扱っておりまする品物を作る労働者、雇われている被用者、あるいはその業者と対等の関係で代価を払って物を買って日常生活必需物資を売ってもらっておりますこの消費者立場、また、その中小企業者に商いをする材料を売っておりますもの、こういうふうなものは業者と言えませんが、この人たちについては大臣は何とお考えになっていらっしゃいますか。
  19. 神田博

    国務大臣神田博君) 先ほど来から、奥先生のお述べを承わっておりますと、どうも人違いされてお聞きになっておるのではないかと思います。私は今奥委員のお述べになられましたような答弁をこの席でした覚えはございません。私は厚生行政は、今奥委員が述べられたように、どちらかというと、消費者大衆生活の向上をするために、そしてこれらのサービス機関の適正な指導をしていきたい。こういうような考え行政を担当いたしております。ただいま私がお答えしたというようなことは、私以外の方のお答えがあったようでございまするが、私でないことをはっきり申し上げまして、誤解を解いていただきたいと思います。
  20. 藤原道子

    藤原道子君 関連して。私は厚生大臣としての御答弁は、そうでなければならないと思う。ところが、私はどうしても納得いかない。さっきからもやもやしているそのことは、あなたは国民保健衛生を担当していらっしゃる。私たちは、明治二十三年以来水道問題は省令にゆだねられている超前世紀のものである。今度予算通過する。そうしてそれぞれの人は非常に苦労して今日までやってきた。ところが、私の邪推かもしりませんが、あなたは担当大臣として、この水道法案犠牲にしてもなぜこの環境衛生法案を通さなければならないか、それが私にはわからない。水道は全国民の生命に関する非常に重大な問題だと思う、にもかかわらず、こういうことがなされて、与党諸君がそういうお考えになったんでしょうけれども担当大臣としてそれでいいのですか。私は納得いかない。私は厚生委員として長年やってきておりますが、この国民に対して非常に大事な水道法案犠牲になってあなたはたんたんとしていられるのですか。それでもあなたは国民保健をあずかっている大臣といっていいのですか、それを伺いたい。今の御答弁と比較して私は納得いかない。
  21. 神田博

    国務大臣神田博君) ただいま藤原委員お尋ねを承わりまして、私はもう実に意を強くいたしました。(「おせじではないですよ」と呼ぶ者あり)水道法案通過につきましては、私ただいまでも今藤原委員の述べられたような決意をもって私は実はお願い申し上げておるのであります。(「与党お願いなさい」と呼ぶ者あり)今承わりますと、私が水道法案犠牲にして、他の法案に協力しておるようなことを述べられますことは、私にとっては心外千万なことだ、これはまたどうしたところに藤原委員誤解をお持ちになったのか、私は自分自身驚いておりまして、実は藤原委員が私の気持を逆に一つおとりになっていただいて、水道法案を通してやろうという御熱意考えまして、私は実は心から感謝しております。どうか一つ水道法案通過しますよう私はお願いいたします。(拍手
  22. 藤原道子

    藤原道子君 手をたたく人にお願いしなさい。この問題の震源地与党にあると思う。(「その通り」「与党水道法案を通したいとがんばっている」と呼ぶ者あり)どちらをとるかと言ったら、あなたの方は環境衛生法をとるとおっしゃったでしょう、そうではないと言われるのですか、それを聞きたい。厚生大臣藤原委員に感謝しておると、おせじは聞きたくない。ほんとうにあなたが、国民の真の保健衛生考えるならば、大臣の職を賭してもこの問題を突っぱるべきだと思う。いかがでございましょうかそれを伺いた
  23. 神田博

    国務大臣神田博君) 水道法案の御審議お願いしておる私といたしましては、もう今参議院に私からお願いをしておる法案はこれ一つでございます。水道法案一つ政府提案として、この委員会に、私の関係している法案としてはそれ一つでございます。いかに私が熱心に水道法案を通していただきたいという気持であるかは、これはもう賢明な藤原委員でございますから、そう私はたくさん申し上げないでも御了解願えると思います。どうか一つお願いいたします。
  24. 藤原道子

    藤原道子君 了解できません。私はあなたがここで真剣に水道法案を通したいならば、環境衛生法よりも何とかこれを通してくれ、あなたは何と言いましたか。この間の答弁のときに、議員立法だから政府にあまり関係がないようなことをおっしゃったじゃありませんか。それならば、与党議員諸君に七重のひざを八重に折ってもお願い申して、これを通すのが国民に対するあなたの責務ですよ。そういった努力をされたかどうか、私はそれを知りませんけれども、どういった努力をされました。水道法案を通すために与党議員諸君にどれだけの努力をざれたかを聞きたい。
  25. 神田博

    国務大臣神田博君) 主管大臣といたしましては、与野党へもよく、もう厚生省をあげて実は御了解、御支援等お願いをしておるようなわけでございまして、具体的にどうだというようなことは、時間もございませんので申し上げませんが、(「時間はある」と呼ぶ者あり)ほんとう厚生省が一体となって、この水道法案通過お願いしておりますことは、私は与党委員も、野党方々にいたしましても、また、緑風会方々にいたしましても、これは御了解願えておるのではないか、それでも通らないというようなことは私には考えられない。どうしてもこれはお願いを申し上げ、一つ審議を願って、時間ぎりぎりでも通していただきたい、こういう心情でございますから、よろしくお願いいたします。
  26. 藤原道子

    藤原道子君 もう一回、あなたはそうとぼけて答弁しておるのです、与党の方ではちゃんと取引の具にしているのですよ。今からだってやろうと思えばやれるじゃありませんか。環境衛生法連合委員会こそ解かれたけれども、まだ当委員会では質疑は十分できておりません。それでも無理に通そうとしているじゃありませんか。それならば、水道法案になぜこれだけの熱意を払われないか、私は長年の間、厚生委員を専門にやってきている者としては、ほんとうならば、議員立法を通すのに努力すべきなんです。政府原案野党の私が言うことは、いささかおかしいかもわからない、全国民保健立場から必要な法律だと私は思う。だから議員立法をおいても、政府のこの水道法案を、というくらいに私は思っている。ところが、関係大臣がのほほんとしていたのでは、通りっこないのです、一体どうなさるのですか、予算は通っているんですよ、この法案が流れたらどうするのです、大臣の御所信を私ははっきり伺いたい。おせじは聞きたくない。
  27. 神田博

    国務大臣神田博君) 私はただいま数回にわたって、水道法案が今日政府提案として、また、厚生省といたしまして、(「厚生省はそんなに弱いのですか。」と呼ぶ者あり)ただ一つ法案でございますので、御審議お願いしたいと申し上げるのであります。今藤原さんがいろいろ私に申されていることは、委員長一つお諮り願って、委員長議題にしていただいて、委員の皆さんに御審議を願ってあげていただくことをぜひ一つ……。政府委員会に対してどうこうということは越権でございますから、私はのどまで声が出ましても申し上げかねていることは、御了承願えると思う。一つどうか藤原委員からおとりなし願って、今日一つおあげ願う、こういうことにぜひ一つ私はお願いいたしたいと思います。
  28. 藤原道子

    藤原道子君 詭弁ですよ、委員長に私から願ってと言うけれども、ちゃんと理事や何かの打合会与党諸君とちゃんとその方針をきめているじゃありませんか、与党からまとめていらっしゃい、あなたの方は多数決なんです、やろうと思えばねじふせてでもやれるじゃありませんか、いつも社会党にその手でねじふせてでも、無理に法案を通しているじゃありませんか。与党が通そうとすれば通るはずです。
  29. 奥むめお

    奥むめお君 重ねて御質問申し上げますが、私先ほど申し上げましたように、環境衛生法中小企業者のために環境衛生をよくしてやるのには、料金規制あるいは営業方法、あるいは配置の規制をして、あるいは多くの面でよくなるようにしなければならない、こういうことでございますようですが、この中小企業者の安定ということは、買う人があって安定するのである、作る人があって安定するのである、ことに中小企業者というものは、日本の生業の大部分を占めている、私が数字をあげて申し上げるまでもないのでございますが、はっきりするために申し上げますならば、全従業者の千七百六十万人の八三%ないし八四%というものが、中小企業者である。それから中小企業に働いているものである。そうしますと、たくさんの働いている人があるわけなんでございます。この中小企業に働いている人たちが、どんな労働条件で働いているかということは、ずいぶん問題になっているところですが、私ども主婦連合会といたしまして、今までいろいろな実態に突き当りました。これを一つお聞きいただいて、そうして御質問に入りたいと思うのですが、たとえば、とうふが機械化しますと一貫作業で一丁が六円でできみ、十円で十分売れると言うて喜んでいる。ところが、一貫作業で六円でできるとうふを、十円で売りました人は、組合からなぐり込みを受けて、江東にも世田谷にも、けがをして病院に入ったという事件がございます。そうしてその人たちは、今はもう組合の圧力に耐えかねて、十五円で売っております。ところが、それじゃ十円を十五円に全組合員に強制して売り子さんの収入がよくなったかというと何もよくしていない、これはパーマネントまたしかりなんです。それに働いている人たちは、ちっとも恩恵を受けない、よくなっても恩恵を受けない、政府の親心は通じない、私どもはこういうことを考えますると、やはり一つ日本生活安定ということは、ことにこの中小企業を中心とする流通機構合理化ということは、これは決してこういう法案でできるものじゃない。もし問題を限って衛生措置だけ考えるといたしますと、私はここの委員会に出ていても非常に不思議でならないのは、お医者様や薬剤師の委員方たちはどうも環境衛生という文字にべたぼれで、環境衛生はこの法案がなかったからできないのだというように、非常にこの法案衛生措置がよくなることを期待していらっしゃるように見える。それから今度は、業者の人にお近い方だと思う方は、この法案業者に非常によくなることと思い込んでいらっしゃる。しかし、国民の中の消費者生産者は非常にこの法案に猛烈に反対しております。この法案が通ってカルテルが行われるようになったら、必ず価格や料金が上り、新しい店はできにくくなり、営業方法規制されて消費者生活は踏みにじられるぞと反対している。これは提案者いかがお考えでございますか。反対がないとお考えですか。あるいは反対御存じでございますか。猛烈な反対を……。政府要望して法律を作って下さいというほど近い道は持ちませんけれども、さあ大へんというので、猛烈に反対が外にも中にも、全国から、北海道からも九州からももう毎日ここへ押しかけてきていますが、この反対の声は何とごらんになりますか。
  30. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) だんだんのお話ですが、率直に簡潔にお答え申し上げたいと存じます。  全国的な消費者生産者反対があるということは一部の反対は私も聞いて承知いたしております。ただこの法案を立案しました動機というものは、前にも申し上げましたが、必ずしも中小企業者だけのことを思ってという考えで立案したのじゃありません。要するに、厚生行政をやっていきます上においての、特に保健衛生という面から大衆の受けます保健上の利益を増進するのにはどうするかというので、その中小企業者の弱小企業の実態というものを向上させたい、そうして不安をなくしたいというのがねらいであります。経済効果については、毎回申し上げますが、第二義的なものである、手段である、こういうことを申し上げたわけであります。  なお、団体からの、業者からの陳情があったと私は過般申し上げましたけれども、この業者の陳情というものはこの法律を作るために業者から陳情を受けたということは私は毛頭申し上げておりません。ただ業種を選定する際に、業者の強い陳情があったということだけは申し上げたのでありまして、誤解のないようにしていただきたいと思います。
  31. 奥むめお

    奥むめお君 これは速記録を見ればわかりますが、きのう厚生大臣がはっきり業界の強い熱望によりましてとおっしゃっているのです。速記録を見ることにいたしましょう。  ところで、私お伺いいたしたいのは、そんなに衛生措置を心配して下さる、大へんありがたいことである。もう非常にこれは安心して物が買えるし、安心して利用することができますから非常にありがたいことでございますが、しかし、これは一連の法律衛生措置がよくなるとは私は考えておりません。また、あなた方の御答弁は過当競争であるいは結果において料金が上るかもしれない。だけれども、何しろ金がないのだからそうしなければ衛生はできないのだ。だから経済的な問題はその結果であって、目的は衛生だとおっしゃるのですが、私どもしかし、衛生を中小企業者に守らせようと思うことはお金で、手段としてのお金がありさえすれば守られるのかどうか。私これに疑問を持つものでございます。なぜならば、大へん政府はしきりにその問題を、提案者はその問題をお述べになりますが、それではこの七つの業者一つ一つにつきまして、どれくらいお金を渡したらばあなた方が御心配にならないで済むような環境衛生が完備されるとお考えになっているのですか、一つ一つの業種について説明していただきたい。
  32. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) 非常にむずかしい御質問で、私としてもどれだけあったならば現在の中小企業が救われるという確答は数値的に申し上げる余裕がございません。ただ先ほども先生からお話がありましたように、たとえばとうふの六円でできるというような事件もありましたというお話ですが、これはそういう機械施設をし、一貫作業でいくというような施設を持てば六円でできる。ところが、それが品々として一カ所か二カ所であるために業者間のあつれきというものが起きる、ここに日本の弱小企業の欠陥があると思う。そういうものを逐次政府がうしろだてになって日本の経済の最大の基盤である中小企業といろものを経済的に立ち上らせること自体が日本消費者層に対するサービスでもあり、また、日本国民生活環境の向上にもなる、こういうふうに信じております。なお、生産者消費者ということたけがよく対象になりますけれども中小企業者もひとしく日本国民でありますから、この三つの層に対してでき得るだけ公平な行き方をすべきであるという信念のもとに立案いたしたわけでございます。
  33. 奥むめお

    奥むめお君 ただいまとうふについて御意見がございましたからもう一度取り上げます。一貫作業ですれば六円でできるものをその機械化を組合のボスは押えてしまうのですよ。ボスが有力になりますというと押えてしまう。また、六円でできるから十円で売っても十分もうかりますと言いましても、十五円で売らせてしまうのですよ。これがカルテルのこわいところなんです。組合ボスの横行というのはすぐこういうふうに生活にぶつかってくるのですよ。そうしたらあなた方は機械化しなさい、六円でできるなら機械化して十円にしなさいというのではなくて、機械化の金は貸してやる。しかし、値段は組合がきめるというのでは、何も消費者にはプラスにならない。今から九年も前ですが、肉屋が大へん近所から評判がよろしい、大へん目方もいいし、中身もいいし、味もいいし、言うた通りの肉を売ってくれる。あんないい肉屋を一つ表彰したい。婦人会や近所の町内会の要望で推薦ポスターを出してやった。ところが、一枚出したらみんなの肉屋がうちにもくれ、うちは幾ら出したらくれるのかと言って皆とりにくる。私の方は別に金をもらって出しているわけではない。いいから感謝の気持で表彰したのだと言ったが、とうとう消費者が真心から送った表彰ポスターは同業者のためにおろされてしまったのです。まあ大体そんなものなんです。自分からよくしようと思うんじゃない、何か得になることをしたがるのです。ポスターを出すということはよけいお客さんが来る、現に来たのです。しかし、よくすることに工夫と努力をしないで、お客がうかうかと来るような看板だけがほしいのです。この現実に触れずに、官権のうしろだてを与えて、自主的に衛生措置をよくさせるのだ、というだけです。この法律はそういう不安をいろいろな面に持っているわけなんです。ですから、私どもはこの中小企業者が衛生面で改善され、業が安定するためには生産者消費者中小企業者と、三者が一体にならなければできないのです。衛生措置もこれが一体にならなければできない。ことに衛生問題は、これを利用する者が食品についてならば目あきの買物をして、こんな不衛生なものは困る、買わないようにしなければいけない、おふろ屋ならおふろ屋に幾ら役人か監督に回って衛生措置をうるさいこと言いましても、これを利用する人が髪の油を流したり、石けんやあかのついた手拭いを湯の中に入れたり、あるいはいろいろなことをして不衛生なことをいたしますから、これは消費者中小企業者が、心を合せて一体になってよくしようという態勢をつくることが一番必要なんです。私は本会議におきましても、中小企業の団体法のときにその件を政府に追及いたしましたが、私は消費者を教育する、消費者を目あきにして中小企業者の味方にするということが環境衛生を問題になさるほどの人ならば一番大事なことだと思う。ところが、本法には消費者がこんなに反対している。環境衛生がよくなることを消費者反対するはずはない。消費者はもう勘でこの法律のねらいを感じとっている。この法案の推進者である楠本環境衛生部長などは一番婦人会に関係の深い方だ、ところが、この法案は読んでみても実にずさんなもので、そして環境衛生を掲げて、羊頭を掲げて業者の経済上の利益だけをねらう狗肉を売っておるものです。これは経済法案だとだれでもそう批判してるでありませんか。また、事実がそうなんです。環境衛生がそれほど大事ならば、なぜ消費者の方に目を向けないか。私が消費者のこの大きな反対の声に耳をおおうて中小企業環境衛生だ、中小企業環境衛生だ、いかにも私たち消費者に仕合せを与えるような説明でございますけれども、これはあべこべではございませんか。文明諸国では消費者教育というものには非常に力を使って尽しているのです。適正物価も、衛生普及も、このゆえにできてゆくのです。日本では今消費者業者を切り離そうとしている。そして第一、本法にある営業とは何であるか。この間うちから協同組合と、このいわゆる中小企業の業とに関して質問答弁が繰り返されましたけれども、私どもは業をするということを、社会生活におのおの分業がありますから、その生活を保障することは当りまえだ、需要者にサービスをする限り相当の手数料を取ることは当りまえだ、しかし、金もうけが主であるという考え方ではいけないのだという指導こそ必要なのです。同じように、小売店舗をもっていても、たとえば生活協同組合法ではこれはあくまでも営利を目的としてならないと書いてある、国民に奉仕し生活文化の向上に尽さなきゃならぬと書いてある。私は業者もその心がまえで、物を扱わない人のために呉服を扱いましょう、あるいは床屋を経営して髪が伸びて困る人のためにきれいにしてあげましょう、というあんばいにその分業面から最大の奉仕をするものでなければならぬ。従って衛生法規を守るのは奉仕の一部です。中小企業者にその根本の精神を教えることなくして、お金さえやればできるんだというところに間違いがあるのだと、私そう思うのでございますが、いかがでございますか、提案者に伺います。
  34. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) いろいろとお説を拝聴しました。ものの見方、考え方、また、感じ方によって多少のニュアンスの差が生じてくると存じますが、この環境衛生法律というものは、ただいま先生のおっしゃられたようなことは多分にこれはそういう要素も含んでおります。しかし、消費者層として中小企業者と分離されるという考え方は私はかえって誤解の生じやす問題じゃないか日本中小企業者というものは先天的な中小企業者もあれば、後天性を持った中小企業者もございます。しかもその中小企業者自体が消費者でございますから、単に消費者層と画然と区分するほど日本の経済機構というものははっきりした性格が生まれていない。同時にまた、よく生産者消費者という中間に中小企業者を置くのでありますが、普通の中小企業者とこの環営法で言います団体とは性格的に違いまして、つまり生産者があって、その商品を扱う中小企業者でございません。自然発生的にサービス業として生まれてきた特殊の団体であります。大資本家と対立的立場にない全くとり残されたと言いますか、孤立した業態を続ける弱小企業であります。この基盤を確立することが国民生活の向上であり、衛生思想あるいは施設の普及発達に資するんだ、こういう考えのもとに出発いたしておりますので、見よう見方によってはいろいろなお説もあると存じますので、先生の御高説に対しては、慎んで感銘深く拝聴をいたしておきたいと存じます。
  35. 奥むめお

    奥むめお君 私はここで説をなしているつもりじゃないのでございます。私から言いましたら、これだけ消費者が全国から労働組合生活協同組合も、あるいは婦人団体もいわゆる消費者が全国から猛烈な反対を浴びせかけている法律中小企業者ともしこれをはかりにかけてみますならばどっちが重いか。少くともこういう反対の猛烈なものを何ゆえ無理をしてでも今通さなければならぬのか。また、これを推進している業者も、これは今蜃気楼にだまされているのです。この法律でだれが助かるのです。これは私どもから見れば、一連のボスを作るだけだ。まじめに企業努力をして創意工夫を働かせてサービスをよくしてお客さんに愛される商売をしようとする零細な人々が押えられる。官庁と一緒になって統制の上にあぐらをかいている人が、一連の一にぎりの人がきっとこれを喜ぶようになるのでございます。日本中小企業は、何分にも人口が多すぎるところから半失業者のプールとなっているから苦しく、過当競争も起るのです。開店しても、資本なき人は心とからだ一つの骨折りで客にサービスしなければならぬから、苦しい競争となるのです。しかしこれは人口問題解決の必要を要請するものであって、衛生の問題でありません。緑風会では、この法案に対しては非常に反対があるし、この法案の内容は非常にまだ問題があるから、これは慎重に審議すべきだ。あと一日や二日を残してこれを無理にあげようとすることはいけないと、昨日、国会対策委員長と議運の人が自民党にも社会党にも話に行っているはずです。厚生大臣、この問題何とごらんになります。
  36. 神田博

    国務大臣神田博君) 先ほどからいろいろ奥委員のお説を承わっておりまして、私もおっしゃられることはよくわかることでございます。また、慎重に御審議されておられるわけでございますので、政府といたしましては、先ほどもお答え申し上げましたように、本院の御決定につきましては最善の施行をいたしたいとかような考えでおりますので、申し上げておきます。
  37. 奥むめお

    奥むめお君 私が伺いますのは、非常に労働組合生活協同組合、婦人団体を先に立てて全国から猛烈にこの法案ができたら大へんだぞと、中小企業者の中からも反対をしておる。肉屋も一部反対をしておる。おふろ屋も一部反対をしておる。もしかりに私が一歩譲って推進派反対派が五分々々だとしても、急いで通過させてはなりません。国民生活に影響が大きいこういう問題の法案をそれではどうしても通さなければならぬとなさる提案者に伺いましょう。
  38. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) たびたび申し上げますように、いろいろな御反対立場も私どもよく承知いたしておりますが、現在の日本の経済の基盤から考えて、どうしても中小企業の育成さらにまた、これに関連します国民保健衛生という面から現在の対処すべき方策としてはこれが最善の方策だ。こういう結論で立案いたしたものでございますから、どうぞ慎重に御審議を願いたいと存ずるわけであります。
  39. 奥むめお

    奥むめお君 私はこの法案につきまして、もうあとこまかいことは申し上げるつもりはございません。ただこの私どもといたしましたら、環境衛生のためにたとえば今全国的に婦人会が非常な犠牲を払ってハエや蚊の駆除をしておる。ところが、これは新聞やラジオで宣伝される割にはそう徹底しているものではございません。なぜと申しますと、これは保健所の予算がございません。そして自分の金で薬を買わなければ足りません。こういうわかりきった問題でも厚生省予算を削る。またはたとえば赤ちゃんの問題、母子手帳を持って行きましても、保健所はもうすぐに満員になってしまうのです。そして炎天下に外に待たなければならない。雨が降ったらかささして外で待たなければならぬ、一度は待って見てもらうけれども、もう二度は行かない、予算がないのだ、人がないのだとこう言っていなさる、私どもはこういう厚生省環境衛生というこのかくれみのにかくれて、業者の代弁を努める、ことに疑義をもつのです。業者と言っては——私は消費者として業者のよくなることには非常に賛成なんです。しかし、それは消費者と共にすることです。大臣を頂点において、一連のボスの野心を満たすような、こういう法律をお作りになるということは、何としても私は意に解せない、環境衛生ほんとうに大事にするなら、ほかに幾らでもすぐできることはある、もう協力態勢を作って待ちかまえておるのがたくさんにある、待ちかまえて自分のふところでやるから早く予算を多くしてくれたらいいなというのがたくさんある、それはちっともしないでいて、業者が自主的にすることを希望するのだ、全体の業者が自主的にするかしないかはおよそ見当がついておりますでしょう、今までいろいろ衛生見回りがございますけれども、その実態を御存じの方であったら——それだから自主的にしてもらうのだと言われますが、現状で、自主的にして何ができますか、一応今日の実情がそれを語っている。私はそういう意味で、この法案は非常に衆議院で早急に審議されて、早急に両党合同の提案になって、送り込まれたということに非常に不安を持ちます。ことにもっと不安を持ちますのは、この法案社会党修正案を自民党が丸のみにして今度修正されるそうでございます。私はその修正されるものがまた衆議院へ戻って、また、修正あるいは否決されて、逆転し元のままになったらどうするだろうと思い、また、衆議院が果して参議院修正の意志を尊重するかどうか、非常に心配しています。この法案が、両党の微妙な握手から共同提案になっているからです。修正案をまだ拝見しておりませんので、賛成できるか反対できるか、私個人としては申し上げられませんけれどもほんとうに先々非常な不安を持つものでございます。時間が十分ないようでございますから、私はこれで終りといたします。
  40. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 他に御質問のある方。
  41. 山本經勝

    ○山本經勝君 この法案の中でいろいろ内容等について問題がありますが、なかんずく一番問題の焦点になろうかと考えられるものは、適正化規程という規定が、環境衛生協同組合決定によって、それが最終的には厚生大臣の認可を受ける、こういうことになってくると思う。そこで、逐条的に法文を見て参りますというと、つまり環境衛生組合の連合会が、そのもとになる環境衛生適正化基準というものを定める、そうして厚生大臣の認可を得るということになっているようです。むろん題名のごとく環境衛生適正化を中心にした基準だと思うのですが、大体厚生大臣としては、この基準はどういうふうにしてお定めになる考えなのか、これは同時に提案者の方にも伺っておきたいと思うのです。
  42. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) 過般も申し上げましたが、厚生大臣が連合会での決定に基いて適正化の基準をする、これはあくまでも基礎的な、建築で言えば骨組みみたいなものだ、そこで基準を示しまして、初めて各都道府県の単位組合が今度は適正化の規程を設ける、設ける場合にはらち外に出ないように、その基準にのっとって民主的にこれをきめていく、しかもその際にもやはり各都道府県に審議会等も設けられますし、総会の議決によって認可申請をする、こういう基準になっております。よろしく御了承願いたいと存じます。
  43. 神田博

    国務大臣神田博君) ただいま提案者からもお答えがございましたよう、に、基準の設定に当りましては、民主的な方法をとりまして、十分諸般の事情を織り込み、骨格をきめたい、こういうような考えでございます。
  44. 山本經勝

    ○山本經勝君 私は今のような御答弁を求めているわけではないのです。適正基準と言われればある一つの骨組みと言われる。骨組みでしょう、骨組みでなくてはならぬと思います。それが単位組合に下っていって、規程となって具体化される。その骨組みとなる少くとも要綱と申しますか、あるいは主要な問題点は一応お考えになっていると思う。ですから、その点について、具体的に御説明をいただかないというと、この環境衛生というまことに国民共通な重要な問題についての問題でありながら、しかも、すでにしばしば参考人等の意見によってもうかがわれておるように、それが単なる料金、価格等のつり上げの具になる統制経済を作り上げるという方向に進むのではないかということが疑われておる。そういう現状ですから、環境衛生適正化にふさわしい、いわゆる綱領と申しますか、要綱と申しますか、そういった基準がなくてはならぬ。そういうものをはっきりお示し願わないというと、たとえばとんでもない抽象的なものが並べてあれば、下部のいわゆる単位組織である組合で、これを適正化規程として具体的な内容を盛り込もうとする際に、非常に迷いが起ると思う。その点を明白にしていただきたい。
  45. 楠本正康

    政府委員(楠本正康君) お答えを申し上げます。  業種がきわめて複雑でございますので、一概には申されませんが、ただいま提案者野澤先生からもお答えがございましたように、一つのワクのごときものを設定いたしまして、その範囲内においてのみ各単位組合が活動をすることだと承知をいたしておりますが、例を取り上げますと、たとえば、最近の問題になっております映画の上映時間、一興行上映時間はどの程度がいいかということは、地方の実情によっても違いましょう。しかし、おのずから環境衛生上この程度がしかるべきだという範囲はあるわけでございます。従いまして、たとえば時間をまだ具体的に決定しているわけじゃ毛頭ございませんけれども、たとえば二時間半ないし三時間というような線、その範囲内において、それぞれ地方の実情によって決定していく、あるいは料金につきましても、かつて私ども戦後に理髪料金等も統制時代がございました。これらのときにも、地方によりまして、大体地方の実情もございますので、最高価格は何円から何円程度の間というようなふうに基準を定めたわけでございます。従いまして、そういった無理のない、合理的な範囲を定めていくことが、適正化基準ではないか考えております。
  46. 山本經勝

    ○山本經勝君 今のお答えですというと、映画の例、これは上映する時間等が考慮される、これはなるほど環境衛生適正化という問題と非常に緊密なつながりがあるかと思う。ところが、今の理髪の料金などについて適正な環境衛生につながる料金というのは、一体どういう条件があるのか。
  47. 楠本正康

    政府委員(楠本正康君) 料金設定の問題は、困難な個々の例についてそれぞれ定められるべきものでございまして、きわめて困難な範囲でございますが、これと環境衛生との関係は、たとえば著しく安い、安いがしかし、それは原料その他著しく安くしても、なおかつ、利益のあがるような営業方法というものが、かりにありますならば、これはその料金は適正ではないということから、逆に環境衛生の補助をはかっていく。これも一例を申し上げますと、最近洗剤等につきましても、きわめて短時間に白くなる洗剤等が出て参っておりますが、これらが布地を害し、あるいは場合によりますと、赤ん坊の皮膚等に障害を与えるようなものがございます。しかし、こういうきわめて安い洗剤を使って、安くしたというようなものは、やはりこれはその料金は適正ではないんだ、あるいはまた、従業員等をきわめて酷使していく、あるいは営業時間等を無制限に行なって実施をしておるというようなことも、これはその場合料金が安くできる、そのために料金が安くなるというのならば、その料金というものは適正な料金とは言えないのじゃないか、かように環境衛生の面からは考えておる次第でございます。
  48. 山本經勝

    ○山本經勝君 まことにこれは重大な問題であります。ただいまの御答弁のようですというと、つまり安くていい、いわゆる何と言いますか、たとえば洗剤ができても、それが生地をいためるというようなことまで、その基準の中で、どうしてそれがあらかじめわかりますか。基準を定めますというと、その基準は単位組織に持っていって、いわゆる適正化規程となって具体的に実施をされるのですよ。そういうものが基準として定められるのに、たとえば今の洗剤の例、あるいはまた、散髪屋の場合に、安くてできた散髪は、これはその環境が悪いからということだけでは私はないんじゃないかと思うのです。そういうことを具体的には基準としてどうして連合会が定め、あるいは厚生大臣が認可になるつもりか。ただいまの御答弁を基礎にして厚生大臣の御答弁をいただきたい。
  49. 神田博

    国務大臣神田博君) ただいまの山本委員の御心配になられる問題は、私もこれはあろうかと実は心配いたしております。そこで、この法案が施行になるということになりますれば、それらの事情を十分調査いたしまして、最善の措置をとらなければならない、こういうふうに私は考えております。
  50. 山本經勝

    ○山本經勝君 ところが、ここで重大な問題があると思うんです。法文の十三条を見ますと、「厚生大臣は、第九条第一項の認可又は第十一条第一項の規定による命令をしようとするときは、公正取引委員会に協議しなければならない。」ということがある。これはなるほど必要なことでしょう。しかしながら、今申し上げたような、適正化基準が定められ、適正化基準が具体化され、そうして実施に移されようとする場合に問題があった際に、公正取引委員会は厳重にこれを監視するでしょう。しかしながら、ここで問題となるのは、単に「協議しなければならない。」と書いてある。これがあの中小企業団体法の中では、同意という表現で文章が構成してあるが、ここでは「協議しなければならない。」協議をするということは、単に協議をして、それをどのように決定するかということはきまってない。いわゆる底抜けなんです。こういう形でありますというと、ただいま申し上げましたように、少くとも安いからこれが悪い環境である、あるいは安いから従業員を酷使しておるということにもならぬ場合もあるでしょう。その他いろいろな要素があるが、改善された、機械化された状態で生産ざれる場合に、大量生産がなされ、しかも合理的に、いわゆる時間的な能率の向上に伴って安くなることはあり得るのですが、そういうことが、即いわゆる適正化の基準として取り上げられ、そうして具体的には規程になって実施に移されるということになる場合に、そのことが非常に大きな、いわゆる経済的な拘束を生んでくると思う。それであればこそ、十三条の規定のように、これが十一条第一項の規程による命令をしようとするときに、公正取引委員会に何らかの意見を求める、あるいは協議する、あるいは同意する、いろいろな表現はありましょうが、ここでは協議するということになっている。これでいわゆる適正化状態が保たれると提案者はお考えになっておるのか。その点をはっきりお伺いいたしたい。
  51. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) 御指摘の点につきましては、衆議院でも、どういう表現をするかというようなことで、専門家の意見等も聞きましたわけでございますが、要は、この法律の用語よりも、運用の内容でありますので、その点に関しましては、厚生省当局も呼びまして、いろいろと尋ねましたが、とにかくこの適正化の規程を、この法律を適用します業体自体というものは非常に複雑な業体でありますので、この程度の表現で十分差しつかえないという見解でありますので、かようにきめたわけでございます。御了承を願いたいと存じます。
  52. 山本經勝

    ○山本經勝君 運用の妙ということは、なるほど一たび法律なり制度としてきまったものが、いわゆる当局の手によって運用され、あるいは解釈され、適用されていく、こういうことになってくるんですが、運用の妙ということほど危険なことはない。これがいわゆる適正化問題が、いわゆる基準となり、規程となって実施に移される。その主体はどこがやるかということになる。それは環境衛生同業組合なり、あるいはその上部団体である連合会が主体的にやるわけでしょう。そうなりますと、その運用の妙というものは、大臣が直接一々単位組合の状態、あるいは規程の内容の運営を見ていくわけではないんですから、非常におそるべきものが含まれていると指摘されているのはこの点なんです。いわゆる環境衛生組合合会なるものが、全国組織でもって強力な大きな政治力をもって、しかもそのときどきの内閣の閣僚の一人である厚生大臣がこれを管轄して、そうしてやっていくという機構になってくるんですから、こういう問題は、運用の妙という、非常に幅の広いものになってきますというと、これはどういうことが起るかわからぬ。先ほどの奥委員の御質問の中にもあったように、そこが非常に消費者層から脅威を感じられ、批判を受ける理由だと私は思う。その運用の妙とは、一体どういうことをお考えになっておるか。それを御説明いただかないと、これは非常に納得いかない問題だろうと思います。
  53. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) だいぶ言葉じりをとられたわけですが、それほど重大な意味で私は発言したわけではありません。「協議」とありますのは、これは当時専門家の意見では、協議が整わなければ決定ができない、こういうことで、ただ単に相談をするということじゃありませんので、いろいろな条件から協議を整わせまして、そうして決定をする、こういうことであります。それからその点に関しての御心配でありますが、これは疑えばきりのないことであります。それで私は運用ということを申し上げたんですが、運用の妙を得るという意味じゃなくて、運用の仕方によって十分その効果があるんだ、たとえば先ほども発言があったように、大きなボス化して将来困る、こういう問題があるために、ボスを排撃するために、リコール制もこの法律で取り上げております。従って、あらゆる角度から、そうした国民大衆に迷惑の及ぼさないように、いろいろな角度から検討を加えて参ったわけでありますので、どうぞ曲げて御了解を願いたいと存じます。
  54. 山本經勝

    ○山本經勝君 運用の妙という言葉の言葉じりを取ったと言われますが、そういうようなけちなことを私考えておりません。それは野澤提案者も御承知のように、私ども真剣にこれは討議しているんですから、言葉じりを取ったりしてとやかく言うんじゃありません。運用の妙ということは、かつて幾多私どもの長い日本の歴史の中で、私自身が経験を持っている。これは運用の妙にまかされるんだ、あるいは当局はしかるべく運用するということほどおそろしいことはない。先ほどから申し上げますように、これが連合会として単一組織となって、全国組織体、そうして強大な力を持ってくる。そうしてそれを今度厚生大臣の認可によってやるというのですから、法律的裏づけがある、行政的な監督指導が裏づけになっておる。ですから私は重大です。そこで、かぎを握るものは厚生大臣ですから、厚生大臣がどういうふうにこれをお考えになって、どういうふうに運用されようとしているかということは、これはきわめて重要なかぎになってくる。この点が十分にほぐせないというと、納得いかないと思う。そこを私は今度は大臣の方から伺っておきたいと思う。
  55. 神田博

    国務大臣神田博君) 環境衛生適正化に関する業態は、大体列挙しておりますように、サービス業でありますので、厚生省行政のあり方というものは、消費者の代表だ。そこで消費者の利益を代表するために今のサービス業の指導をし、また、監督をする、こういうような私は建前になっておると思うので、そこで、そういう基本的な考え方からこの行政をして参りますれば、おのずからその結論というものは私は妥当なものに相なると、まあかように考えておるのでございます。  ただいま提案者からも御説明がございましたように、公正取引委員会と協議するというようなことは、むしろこの消費者の利益を代表し過ぎて、サービス業の監督が強過ぎると申しましょうか、そういう面が出ましては困るというようなことで、まあ公正取引委員会と協議をする、こういうふうな私は考えなんじゃないか公正取引委員会と協議が整わなければ、それはもちろんなし得ないのだ、こういうふうに考えておりますので、先ほどそういう意味において提案者が、これは運用の妙味というものがどうしてもそこに出てくるのじゃないだろうか。まあこういうふうにお答えを申し上げておるのじゃないかと、こんなふうに考えております。
  56. 山本經勝

    ○山本經勝君 そこで実は時間も非常に切迫しておりますので、簡単に私の質疑を打ち切りたいのですが、公正取引委員長がお見えになっておると聞いておりますが、そこで、公正取引委員長にちょっとお伺いしたいのは、過ぐる衆議院審議段階において、この衆議院社会労働委員会で、この公正取引委員会との関係について、十三条の規定もさることながら、この十条に規定されておるこの適正化規程、あるいはこの規程に基いて行う組合員の行為の問題について、公正取引委員会としては、どういう御見解をとっておられるのか、この点を一つ明らかにしておきたいと思う。  で、衆議院審議段階で一応意見が述べられたと聞いておりますが、先だっての当委員会で十分に論議が尽されておらないといううらみも感じております。そういう意味で、公正取引委員長の方から今申し上げました点について御説明をしておいていただきたいと思う。
  57. 横田正俊

    政府委員(横田正俊君) この法案は議員提案の関係もございますと思いますが、実は私ども公正取引委員会と十分なお話し合いは実はできておりませんのでございまして、また、衆議院におきまする審議の過程も、これは速記録をごらんいただけばおわかりになりますが、きわめて短期間に審議が終っておるように承わっております。私はその席へは参りませんでございましたが、そういうふうに承わっております。従いまして、この法案の内容につきましては、ただいま御指摘の十条のいろいろな要件でございますとか、それらの点につきまして、まだ十分に私どもとしまして、率直に申し上げますと、腹に入っておらない面もございまするが、しかし、御承知のように、これは昨年からの継続審議でございまして、一応政府の方針といたしまして、消費者の利益を侵害しない範囲において、この種の法案ができることはやむを得ないというような趣旨の閣議決定が、たしかその際できておったと思います。(「できていなかったでしょう」と呼ぶ者あり)その続きで、ただいま御審議になっておるものと了解いたします。その消費者の利益を侵害しない範囲においてというのは、私どもの強い希望によりまして、閣議決定の際に、特に中に入れていただいた言葉でございます。  そこで今度の案につきましては、こまかに申しますと、私どもとしましてはいろいろ申し上げたいこともございまするが、結局先ほど御指摘のございましたように、公正取引委員会と協議をするということになっておりますので、この協議の段階におきまして、この法律に規定されました要件を私どもはできる限り厳格に解釈することによりまして、利用者並びに消費者に不当な不利益がいかないようにしたいというふうにかたく考えておるわけでございます。  なお、ただいま公正取引委員会と協議が整わなければ認可をしないというお話でございました。これは私どもとしまして、まことにぜひそういうふうにやっていただきたいと思いまするが、しかし、法文の上から申しますると、御承知のように、同意を得るということと、協議とは非常に違いますが、(「違う、違う」「その通り」と呼ぶ者あり)協議の方は、これは無視してやりましてもその効力があるわけであります。同意の場合は、この同意を無視してやりましたものは、法律上で欠陥のある認可、結局認可は無効ということになろうかと思いまするが、そこの差異が法律上ございまして、もし提案者がその間の区別を——先ほど承わりますると、何か同じようにお考えのようでございますが、(「その通り」と呼ぶ者あり)その点はもしそういうふうにお考えのようでございましたら、法律的に申し上げますと、非常に違っておるということを申し上げたいと思います。
  58. 山本經勝

    ○山本經勝君 続いてもう一ぺん委員長にお伺いしておきたいのですが、そうしますと、公正取引委員会、もしくは委員長は、この本法の衆議院審議の段階では、直接御意見を述べられたのではないと、こういうことなのでございましょうか。
  59. 横田正俊

    政府委員(横田正俊君) 衆議院におきましては、私どもの方の事務局長が出まして、ほぼ私が申し上げたと同じようなことを申し上げたはずでございます。特に協議ということに対しては、あまり公正取引委員会としては満足ではございませんが、しかし、先ほどからいろいろお話がございますように、協議が整わなければ認可をしないということが確かに守られますならば、それでけっこうというふうに事務局長は申し上げたと思います。
  60. 山本經勝

    ○山本經勝君 提案者にお伺いしたいのですが、ただいまお聞きの通り公正取引委員会としては(「それをはっきりしろよ」と呼ぶ者あり)この十三条の規定を非常に重要視しておる。その重要視しておる十三条の規定の中で、「協議しなければならない」と、協議を義務づけておることは、これは言うまでもない。ところが、協議が整わない場合に、いわゆるこの適正化基準にしても、あるいは規程にしても、この認可をしたり、あるいは実施をすることを妨げないわけなんです。違法ではないということになる。違法ではないからやるということにもしなるなれば、今言われるような公正取引委員会の公平な立場から考えている消費者、あるいは利用者の利益が守られない場合もあり得ると考えられる。そうしますると、むしろこれはこの公正取引委員会の同意を得なければならないということになってくると思うのですが、そこで先ほどの厚生大臣の御答弁によりますというと、あるいは提案者の御答弁によりますというと、この協議するということは、協議することは同意を求めるところの手段であるから、というような意味に私は受けとったのです。そうしますなれば、少くともここではっきりとですよ、公正取引委員会の同意を求めなければならない、こういうふうに明確にした方が、これはすっきりすると思うのです。こういう点については、提案者はどうお考えになっておりますか。
  61. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) 趣旨については先ほど申し上げました通りでございます。それから公正取引委員会の方の御意見として今開陳ありましたが、条文の字句等につきましては、衆議院の法制局の立ち会いのもとに逐条審議いたしたわけでありますから、もしそうした点について疑義があれば、法制局の意見を聞いていただきたいと存じます。あくまでも趣旨といたしましては、協議が成立しないものに許可、認可を与えるということはしないのだ、こういう原則的な立場でわれわれは審議いたしたのでございます。どうぞよろしくお願いします。
  62. 片岡文重

    ○片岡文重君 協議をしなければならないということと、それから同意をしなければならないということでは、これはあえて法制局の意見を徴するまでもなく、法解釈の上から画然と私は区別されておると思うのです。今までもこの法律に基く行政措置において協議しなければならないという言葉で、その同意を得ずして行われた事例はおそらく枚挙にいとまがないと思う。従って、今ここで提案者がおっしゃられるように、協議しなければならないというこの協議ということが同意と同義語であるということであるならば、これは明らかにそのことを明確にしなければいけないと思うのです。今ここで提案者は、これを同義語だとおっしゃっても、これは他日法を解釈する場合のときを考えれば、一々速記録を読んでこれを解釈するわけではなくて、この法文の上からこの適用を考えられるのですから、これはやはり法の上で明らかにしておかなければならない。特にこの協議という字句が同意を要するか否かという問題が起ったときは、協議だからということで逃げる道具に使うというときの方が私は多くなろうと思うのです。従って、これはやはり同意ということと同義語だともしおっしゃられるならば、これはやはり私どもとしては、どうしても修正をしなければならぬところだと思うのですが、この点は提案者として、いま一度明確にお答えを願うと同時に、厚生大臣として、これがもし同義語だということであるならば、これをどういうふうにして周知徹底をせしめるおつもりなのか、もしこれを修正しないとすれば、御所見を伺っておきたいと思う。
  63. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) 同意と協議とあくまでも同一の言葉であるという解釈を、私は申し上げたのでありません。ただそういう言葉が、結論として法制局立ち会いの上できめられましたから、こういう法律用語については私専門家じゃありません。どうかその解釈については、衆議院の法制局の意見を聞いていただきたい、こう申し上げたわけであります。これ以上むずかしい専門用語でありまするので、解釈については申し上げられない、かようなわけでございます。
  64. 神田博

    国務大臣神田博君) ただいまの法案、このままで通過した場合の協議と同意ということについての周知徹底をどうするかという御意見のように拝聴いたしたのでございますが、私はこれは同意を得るというふうに考えておりますので、そういう趣旨の周知徹底をいたしたい、このまま通った場合、そういうふうに考えております。
  65. 山本經勝

    ○山本經勝君 ただいま片岡委員の御質問に対して大臣の、いわゆる公正取引委員会との協議を同意という意味に解している、こういうことだったんですか。——同意の意味に解する、かように受け取ってよろしいんですか。あくまでこれは文字ですから、将来の法律となっていくんです。協議と同意とはよほど違うんですよ。およそおかしいのだ。同意とこれを解する、そうなりますと「い」の字を「あ」の字と解するとなると、さっぱり文字の体系がくずれてしまうと思うんです。そうお考えになりませんか。そうすればここで明らかに公正取引委員会の同意を求めると明確にしておいた方がこれはよほど賢明なやり方だし、そうしてはっきりしている、この点は大臣どうお思いになるか。
  66. 神田博

    国務大臣神田博君) お説の通りでございます。
  67. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) これは先ほども申し上げました通り、趣旨に変りはないわけでございますから、協議と同意についての言葉の使い方についてもしあくまで疑義があるということであれば、提案者といたしまして、御修正になっても別段こだわらないつもりでございます。よろしくお願いいたします。
  68. 山本經勝

    ○山本經勝君 公正取引委員長にお伺いしたいんですが、この案の第十条の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律以下ここに公正取引委員会との関係一つ適正化規程並びに基準の実施に伴う関係規制していると思う。大へんおそれ入りますけれども委員長からこの条文の解釈をここで御説明を伺っておきたいと思う。
  69. 横田正俊

    政府委員(横田正俊君) この種の規定は、カルテルを主務大臣の認可等によりまして認めまする場合には、その認可のあったカルテルについては独占禁止法のカルテルを禁止しております規定の適用をしない、こういう趣旨で大体このような規定が、いわゆる適用除外法令の中に設けられますのが常でございます。ただし認可をいたしました後に、その前の条文の九条にございまするように、その協定が必要かつ最小限度の範囲を越えるとか、あるいは不当に特定の組合員を差別的に取り扱う、あるいは利用者または消費者の利益を不当に害するというような事態が生じました場合に公正取引委員会が認可の取り消しの請求を主務大臣に、この場合は厚生大臣でございますが、申し出ることができることになっておりまして、この申し出でがございまして、厚生大臣がそれに応じて変更あるいは取り消しをされればそれでいいんでございますが、それに応ぜられない場合は申し出でをいたしました後一カ月をたちますと、独占禁止法が適用されることになりまして、公正取引委員会といたしましては、その適法でないカルテルに対して独禁法を適用しまして、必要な排除の措置を命ずる、こういうようなのが大体この十条の規定の趣旨でございます。
  70. 山本經勝

    ○山本經勝君 もう一点伺っておきたいのですが、ただいまの御説明ですと、十条のあのただし書き以下がただいま最後の御説明になった点だと思うのですが、具体的にはこの適正化基準並びに規程に従ってそれが実施に移されてからということでありますから、その間にすでに問題は起っておると思うのですが、そういう場合には。で、厚生大臣としましては、この点について何らかのいわゆる消費者、利用者等の立場が保障されるような、多少の運用の妙と言いますか、この法律そのものの施行に伴う行政指導、こういった点で何らかの配慮がなされておるでしょうか。
  71. 神田博

    国務大臣神田博君) 御承知のように、非常に内容の違った各業態でございますし、また、地域々々によっても違う事情がある状態でございますので、法案がこのまま通るということでありますれば、通った後において、よほどこれは啓蒙運動をしなければならないのじゃないかという考えを持っております。相当期間啓蒙運動をし、そうして先ほど来お答え申し上げておりますように、適当な指導をしていく、また、消費者を中心とした利益代表は厚生省でございますので、そういう関係だけに一つ十分業者のサービスの改善、維持を一つ指導いたしまして、業者の共存共栄をはかって参りたい、こういう考えでございます。
  72. 山本經勝

    ○山本經勝君 もう一点だけお伺いをしておきたいのですが、この第八条の第一項、第一号のこの「当該業種における過度の競争により、組合員が適正な衛生措置を講ずることが阻害され、又は阻害されるおそれがある場合」こういうようなのはあらかじめ担当大臣として、どういう方法で知られることができますか。これは運営の問題としては重大な課題であろうと思うのであります。
  73. 神田博

    国務大臣神田博君) ただいまもお答え申し上げておりますように、これはケース、ケースによっていろいろの指導の方法が出て参ると考えております。それぞれのケースに従いまして業者が共存共栄してともに栄えて参るという考えのもとに指導をしていく、また、指定の必要があれば、先ほど来いろいろ御質問ございましたように、公正取引委員会と十分な連絡をとって、そうしてその協議の上で、いわゆる同意の上で処していく、こういう考えでございます。
  74. 山本經勝

    ○山本經勝君 これは大臣立場から直接はなかなかおわかりにならないと思うのです。それで、それを考える、あるいは実態を把握して、この不当な、過当な、いわゆる競争と言いますか、そういったものがあるかないかということがもっぱらその同業者の組織によって認定されるというところに非常に問題があると思うのです。ですから、適正な価格が内部的に申し合せできまり、あるいは組合の規範と申しますか、何らかの会議を持つでしょうから、それらの会議でもってとりきめされるということは自然の形でなされるならば、非常に無理がないわけです。ところが、当然そこには消費者の声が入っていくと思うのです。ところが、いわゆるこの組合の利益を守ろうとする同業者組合ですから、勢いここに逆に料金のつり上げ、あるいは販売価格、あるいはその他の点で自分のもうけを多くするために、自分の利潤を上げるために、そういう点でむしろこのような法案ができることによって不当な状態が現われはせぬかということが非常に懸念されている。ですから一応この法律案がかりに成立いたしますなれば、少くとも、この点については直接指導監督の責任があるのでございますから、その点を十分厳重に監視をするのでなければならぬ点だと思いますが、その点に対する厚生大臣の方の御所信のほどを承わっておきた、
  75. 神田博

    国務大臣神田博君) お説のごとく、私も全く同感で、さように考えております。
  76. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 速記をとめて。    〔速記中止
  77. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 速記を起して。  他に御発言もございませんようですから、質疑は尽きたものと認めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  78. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 御異議ないと認めます。  この際お諮りいたします。山下委員から、委員長の手元に修正案が提出されておりますので、本修正案を議題といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 御異議ないと認めます。それでは山下委員より修正案の趣旨説明を願います。
  80. 山下義信

    ○山下義信君 私はこの際、ただいま議題になっておりまする環境衛生関係営業運営適正化に関する法律案中、次のごとく修正いたしたいと存じます。  修正案の案文はお手元に配付してございまするので、ここで朗読を省略さしていただきたいと存じます。  修正の要点を申し上げ並びにその修正理由を述べさしていただきます。  第一点は「消費生活協同組合及びこれに準ずるものについては、この法律を適用しない旨明記すること。」であります。この点につきましては、原案の規定は、表現上やや明確を欠くのでありますが、しかし、質疑応答中に明らかになりました点は、立案者におきましては、生活協同組合を含むものというふうに解せられておるのであります。しかし、生活協同組合を含める実質的の必要及び実益は、同業組合の業務につきまして検討いたしましたとき、深い疑問がございますのと、この生活協同組合等の本質またその任務等からいたしまして、本法の対象といたしますことは妥当でないと考えまして、これを削除いたすことでございます。  第二点は、「適用営業から、食肉販売業及び氷雪販売業をはずすこと。」でございます。これらにつきましては、他の本法の適用事業が主としてサービス業である中にあって、これらの業態はその性格を異にいたし、かつ、これらにつきまして厚生大臣の所管におきまして、販売価格等の規制を行いまするには、若干疑義がありますので、この際これをはずしたいという趣旨でございます。  第三点といたしましては、厚生大臣による規制措置は、営業方法規制のみを残しておきまして、料金の制限ははずすということでございます。公衆衛生の確保を理由として、厚生大臣の命令によって料金統制を行いますことは、現在におきましては、なお種々の技術的困難がありますのみならず、消費者、利用者等に与えまする影響の甚大なる点があるのにかんがみまして、その他の障害等も予想されますので、原案の趣旨は適当でないと考えるのでございます。当面は営業方法の制限についてのみ規制命令を行うことといたしまして、料金の制限は組合の自主的措置のみを許すということにいたしたいというのが修正の要点でございます。  第四点といたしましては、指定都市につきましては、特例を規定いたしたいということでございます。  なお、関連いたしまして、指定都市単位の組合を認めること、また、指定都市においても、その環境衛生適正化審議会を設置することができるようにすること、なお、厚生大臣の権限の委任を指定都市の市長につきましても認めるようにいたしたいということでございます。本法の適用を受ける業種の衛生的取締りに関する母法たる食品衛生法等につきましては、指定都市における衛生行政の実施はその市長が行うものとされておるのであります。また、その際のよるべき一般的な衛生基準は府県条例または規則によって定められておりますが、指定都市は府県の定めました一般的衛生基準のほかに、市の特殊事情によりまして附加基準をも設けることができるものとされておるのでございます。本法の適用を受ける業種が主として局地的な性格を持つサービス業であることを考慮いたしまして、また、指定都市制度の趣旨に照らしまして、指定都市につきましては特例を認めるを相当とすると考えるものでございます。  最後に、第五点といたしましては、環境衛生適正化審議会は消費者すなわち利用者代表及び営業者代表各同数、並びに関係行政機関の職員及び学識経験者の四者構成といたしまして、これを法律に明記することでございます。すなわち本法におきましては、原案におきましては、環境衛生適正化審議会の占める地位及びその機能は非常に重要でありますから、本法の目的及び関係者の種々の利益の調整を考慮いたしまして、すなわち消費者側の意見が強く反映することを必要といたしますためにその構成の基本事項等は、政令でゆだねることをやめまして、すべて法律で明確にする必要があると考える次第でございます。  その他、関連の規定の調整を行いますとともに、指定都市の特例につきましては、これを政令の定める日にゆだねることにいたしたいと考えておる次第でございます。  以上が本修正案を提出いたしました理由並びにその要点を申し上げた次第でございます。何とぞ御賛成賜わりたいと存じます。
  81. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) それでは、ただいまの修正案に対し、質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  82. 山本經勝

    ○山本經勝君 政府当局にお伺いしたいのですが、ただいまの、付則第一項中、この法律中第六十六条の規定は政令で定める日から二カ年をこえない規定は以下云々と書かれてあるが、これに対する実施の期日はどういうふうにお考えになるか。
  83. 神田博

    国務大臣神田博君) この法案が、ただいま提案になっております修正通過をみました場合において、どういうふうに考えるかというお尋ねだと思いまするが、政府といたしましては、ただいまお尋ねがございましたように、できるだけ一つ早くいたしたい、二年以内でそういうことをやりたいと、こういうふうに考えております。
  84. 榊原亨

    ○榊原亨君 修正案の提案者お尋ねいたしますが、厚生大臣による規制措置のうちから料金の制限をはずしました場合に、過当に料金を安くいたしましたために環境衛生その他のことにおきまして、実際上に障害が起るような場合におきましては、厚生大臣がその方面に対して規制をすることができるのでございましょうか。その点についてお伺いいたしたいと存じます。
  85. 山下義信

    ○山下義信君 料金の強制は全部はすしたわけであります。しかし、ただいまお尋ねのありましたように、料金の競争をいたしますために、非常に悪らつな手段をもちまして、あるいはまた、非常に衛生基準から見まして、はなはだしく粗悪な基準で利用者もしくは消費者に害を与えるような設備あるいは衛生基準のもとに料金の競争を試みるというような場合には、料金の強制的措置はいたしませんでも、その営業自体に対しまして、おそらく政府行政処分等をもちまして、そういう非常に極度に悪い衛生基準あるいは設備等をもちまして利用者のあるいは消費者の利益を阻害するような営業状態のもとにおきまして、さような事態が発生いたしましたときには、その営業方法等につきまして、当局が行政的の措置をなし得ることと私どもは解釈いたしております。
  86. 早川愼一

    早川愼一君 提案者にお伺いいたしますが、この原案、すなわち衆議院から送付された原案は自由民主党並びに社会党の同党の御相談でこの原案ができたというようなことで提案者の御説明がありましたが、ただいまの社会党の山下委員修正案は、これは提出者である方面との御協議なりあるいは社会党内部の御協議は整った上での御提案でありますか、その点をお聞きしておきたいと思います。
  87. 山下義信

    ○山下義信君 私どもは、本案の内容につきまして、世間周知のごとく非常に強い非難がございますので、衆議院の過程におきましてはいかなる審議過程を通ったにいたしましても、参議院の良識上、私ども本案の欠陥とする点につきましては強い反対の意向を持っておるのでございます。しかし、その非常に私どもが賛成いたしがたい、反対の意向の強い点を修正いたしまして、できるだけ環境衛生の立法であるという性格にこれを転換をいたし、経済立法的な色彩を払拭することができまして、消費者、利用者に多くの不利益を与えることがなくて、環境衛生の向上のために資し得るということに相なる重大な修正が行われるならば考慮する余地があると考えまして、本案に対するわが党の意向を与党の方で打診においでになったと言いますか、われわれの意向をお尋ねにおいでになったときには、われわれはこういう意向を持っておるんであるということはお答え申し上げましたが、何ら両党の間でいろいろと、先ほど暗にわれわれの修正案に対する経緯につきましていろいろのお言葉がそれとなくありましたが、私どもは断じて本案審議並びにこの修正等につきまして、両党の間で取引をいたしたようなことは断じてございませんので、この機会に明らかに申し上げておきます。
  88. 早川愼一

    早川愼一君 ちょっとくどいようなことをお聞きするようですが、社会党内での御相談がおまとまりになって修正案ができたのでありますか、つまりその意味においての衆議院との方の御連絡はどうなっておりますか、その点をお伺いしたい。
  89. 山下義信

    ○山下義信君 もとより私ども社会党は組織政党でございましてそれぞれの機関がございますので、われわれが勝手にやるというわけには参りませんので、それぞれの機関の決定を経、かつまた、衆議院側にも十分連絡をいたしてございます。
  90. 奥むめお

    奥むめお君 これは一そうくどいようでございますが、念のために非常に心配でございますからお伺いいたしますが、突如としてこの修正案が出てきた、もうあと残すところわずかの時間でございます。審議しようにも時間がございません。これがもし衆議院にいきまして、私が先ほどもちょっと申し上げましたように、また、自民党さんから意見が出たりあるいは衆議院としても意見が出たりして、またもとのままにひっくり返されるなり、非常に改悪されるなんというおそれが断じてないという保証はとって下さるのですか。ます山下さんから伺います。
  91. 山下義信

    ○山下義信君 本修正案が可決せられまして、衆議院に回付されました暁には、衆議院がまた衆議院の独自の立場で御審議に相なることであろうと存じます。
  92. 奥むめお

    奥むめお君 衆議院提案者どういうお考えでございますか。
  93. 野澤清人

    衆議院議員野澤清人君) 提案者といたしまして、提案の理由を開陳いたしましてから今日まで原案を固持して参ったのでありますが、参議院で御修正になったものはそのまま持ち返りまして、衆議院の衆議によって決定されるものと思いますから、私この場合において、どうなるかというような見通しについては申し上げられないのであります。どうぞ御了解願いたいと思います。
  94. 奥むめお

    奥むめお君 これはまことに重大なことを承わります。私どもは両院制度というものは、こういう場合にまた衆議院が、もとの原案をあのように簡単に、またたく間に可決して、そうして共同提案として送り込んできたものでございます。今、参院で、ともかくできるだけよいものに修正はしたが、再び衆議院に回されて原案に逆戻りされるおそれがはなはだ多いということを非常に案ずるのでございます。で、それは水かけ論になりますから申し上げません。だけれども、私どもは国会政治がこのように踏みにじられることに対して、声を大きくしてこれは天下に伝えなければならない。また、この修正案そのものにいたしましても、私どもはこの取扱いについて非常な疑義を抱き、これはこういう羊頭を掲げて、それこそ環境衛生という美名に隠れて国民生活をじゅうりんするものである、私はこういうふうに考えます。  次に質問に移ります。今度は簡単に伺います。たとえば商工委員会中小企業団体法が出ております。それから厚生省にはそれぞれの業種につきまして監督法規、衛生法規を持っていらっしゃいます。これが十分に行われればこういう法律は要らないと思うのでございますが、いかがでございますか、まずこれを伺います。山下さんに伺います。
  95. 山下義信

    ○山下義信君 ただいまの御質問は、本案と団体法との関係の御質問があったと思いますが……。
  96. 奥むめお

    奥むめお君 そうじゃありません。今伺っているのは、前の委員会社会党側からいろいろ関係法規、衛生法規があるじゃないか、こういう御質問がありました。で、私今聞きましたのはそのことなんです。それぞれの法律で監督され、環境衛生関係の衛生法規があるのでございますが、これではいけないのですか。これをどうしても、まあ私から言えばきばを抜いて歯を残すと申しますか、こういうふうに修正してずたずたに裂いてでも通さねばならぬというのは、今現にある衛生法規とどういう関係があるか。どうしてもそれが要るというその理由を伺いたい。山下さんに……。
  97. 山下義信

    ○山下義信君 私は政府当局でございませんから、そういう関係につきましての御答弁をする限りではございませんが、しかし、質疑応答中に、私どもはただいまの衛生関係のいわゆる母法というもので十分徹底的にやったらいいじゃないかという質疑をいたしたことは仰せの通りであります。それは現在の衛生法規で十分であるという意味において申したのではございませんで、私の質疑の要点は、母法でありますそれらの衛生法規を強化いたしましてやったらいいじゃないか、こういうふうに経済行為までも取り込む必要はないではないか、経済行為までも取り込むことは、衛生行政としては逸脱ではないかという意味の質問をいたしたことはあるのでございまして、われわれの修正のように、根本的な本案の欠陥とするところを抜きますならば、現在の衛生法規と両々相待ちまして衛生基準の向上に大いに資するところあると、私どもはそういうふうに考えた次第でございます。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
  98. 奥むめお

    奥むめお君 中小企業団体法が今商工委員会で進行中でありますが、この方には団体交渉がございます。そのほか非常に似た法律でございますが、また、違ったところがございますが、私どもから見れば、同じ穴から出てきた二面の姿だ、こういうふうに考えておりますが、官僚統制をねらう、ボス化をねらうカルテル行為だと見ておりますけれども、議論は抜きにいたしまして、なぜこの二つの法律を何ゆえ持たなければならないか、その理由を伺いたい。山下さんに伺います。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
  99. 山下義信

    ○山下義信君 私は修正案の提案者ではございますが、何も原案を支持しておるという意味ではございませんので、原案反対をいたしますればこそ修正案を提案をいたしました。しかも大幅な修正案を提案いたした次第でございますが、せっかくのお尋ねでございますから、団体法におきまして組合交渉が認められておるのに、この環営法におきましては組合交渉がないではないかという点は、これはいわゆる業者の利益をはかる結果でございまして、あなたが業者の利益をはかるために環営法においても団体交渉が必要ではないかと仰せになりますのならば、あなたは環営法において団体交渉のあるように御修正になるのが適当ではないか考えます。
  100. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 議事進行が先ほどから出ておりますので、許します。
  101. 榊原亨

    ○榊原亨君 これをもちまして修正案に対する質疑を打ち切られることの動議を提出いたします。(「どうして話し合わぬ」と呼ぶ者あり)
  102. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 賛成者はないようでありますから、今の動議は……。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  103. 奥むめお

    奥むめお君 修正案に対する質疑をまだ持っております。動議の賛成者は出ておりません。
  104. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 動議に賛成者が出ましたので、成立いたしました。
  105. 奥むめお

    奥むめお君 私の方は先に申し入れてあります。
  106. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 動議の賛成者が出ましたので動議は成立いたしました。お諮りいたします。ただいまの動議に賛成の方の御挙手を願います。(「横暴々々」「何だだらしのない」「みっともないと思いなさい」と呼ぶ者あり)    〔賛成者挙手〕
  107. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 多数と認めます。それでは修正案に対する質疑は動議によって打ち切られましたので、この際、本案に対する内閣の意見を聴取いたします。
  108. 神田博

    国務大臣神田博君) 本案に対する修正の動議が出ております。これに対する政府の意向としましては、賛成いたすことを明確にいたしまして、政府の態度を明らかにいたします。
  109. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) ただいまの内閣の意見に対し、質疑のある方は順次御発言を願います。
  110. 奥むめお

    奥むめお君 聞えなかったのですが、何でしょうか。委員長、もっと徹底するように……。
  111. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 質問の中で意見を述べて下さい。
  112. 奥むめお

    奥むめお君 何をおっしゃったのかわからないので、質問できません。「(「聞えません」と呼ぶ者あり)
  113. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) わからないならわからないとおっしゃって下さい、はっきり……。
  114. 奥むめお

    奥むめお君 今、厚生大臣が何をおっしゃったのか聞えませんでした。藤原委員からも聞えませんという発言が出ておりますが、私は聞えませんでしたから、もう一度どうぞお願いいたします。
  115. 神田博

    国務大臣神田博君) 政府といたしましては、ただいま上程になっておりまするこの法案に対する修正の各項に対しまして同意である、賛成するということを明らかにいたす、こういうことを申上げておきます。
  116. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) ございませんか。——御発言もなければ質疑は尽きたものと認めます。これより原案並びに修正案について……。(「委員長委員長」と呼ぶ者あり)ちょっと速記をとめて。    〔速記中止
  117. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 速記を起して。
  118. 榊原亨

    ○榊原亨君 私はこの際、さらに次のような修正案を提出いたしたいと存じます。すなわち第十三条の「厚生大臣は、第九条第一項の認可又は第十一条第一項の規定による命令をしようとするときは、公正取引委員会に協議しなければならない」というのを、「同意を得なければならない。」というふうに訂正いたしたいと思います。(「提案の理由」と呼ぶ者あり)  その理由は、先ほど山本委員からの御質疑提案者の御答弁によりまして、この「協議」ということを「同意」といたした方がなおその意義がはっきりすると存じますので、かく訂正をいたしたいと考えておるのであります。
  119. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) ただいまの修正につきまして、御質問がありましたら御発言を願います。——御発言なければ、質疑はないものと認めます。これより原案……。(「委員長委員長」と呼ぶ者あり)速記をとめて。    〔速記中止
  120. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 速記を起して。
  121. 奥むめお

    奥むめお君 修正案は、第八条第一項第二号……。皆さん、どうぞ法案を、時間もないようでございますから……。営業方法の制限を削ることです。  それから次は、第五十三条第一項第三号、連合会への強制加入、「当該業種に係る組合は、すべてその会員となる。」この連合会への強制加入というのは、どこの事業団体にもないのでございますが、もしございましたらこれも聞かしてもらえれば非常にけっこうだと思います。  次は、五十七条の第一項、「料金若しくは販売価格又は営業方法の制限」と書いてあるのを、「営業方法」を削るのでございます。  次に第六十一条「(役員の解任の勧告)」、それは五十五ページの六行目でございますが、「その役員の解任を勧告することができる。」という、厚生大臣が役員の解任の勧告をすることができるというのを削りたい。  それだけでございます。以上四つでございます。(「提案の理由」「さっぱりわからんぞ」と呼ぶ者あり)  それはこの法案運用の面におきまして、いろいろカルテル行為が強化されるおそれを非常に感じますことと、行政権が自主的な組合に働きかける非常な力を持って、厚生大臣が権限を持ってこれをいろいろ支配するおそれがあると思うのでございます。なるべくそのおそれのあるものは削っておかなければ、あとで困る。こう思うのでございます。
  122. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) ただいまの修正につきまして、御質問がございましたら御発言願います。(「ありません」と呼ぶ者あり)  質疑はないと認めます。  ちょっと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  123. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 速記を始めて下さい。
  124. 奥むめお

    奥むめお君 先ほど申し上げましたような考えに立ちまして修正案は出しましたけれども、これは印刷をしなければ効力が発しませんそうで、一応撤回しておきます。
  125. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) それでは、奥むめお君の修正は撤回されましたので、これより原案並びに修正案について討論に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  126. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 御異議ないと認め、これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
  127. 榊原亨

    ○榊原亨君 自由民主党を代表いたしまして、原案並びに修正案に対しまして賛成の意を表するわけであります。理由といたしましては、現今環境衛生関係いたしておりますところのこれらの業種は、中小商工業者にいたしましても非常に零細なお方でありまして、これに向いましては、特に環境衛生の面におきまして十分なる運営がいたされますよう措置を講ずべきであります。その意味におきまして、私どもは修生案を除く原案には賛成をいたします。なお修正案につきましても、今までの質疑応答を通じまして、この修正案は適当なるものと認める次第であります。
  128. 藤田藤太郎

    藤田藤太郎君 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま山下委員並びに榊原委員から出されました修正案並びに修正案を除く原案に賛成の討論をいたします。いろいろ環境衛生に関する今度の法律案に当りましては、何といってもわれわれが考えますのは、まず第一点に、生活協同組合、これに準ずるこの修正案にあります、このような問題が、どうしても今の法律の中でもこのような処置が講じられなければならない、また、昨日の合同審査になりました食肉販売、氷雪販売の面でも、料金並びに価格の規制、要するにアウトサイダーにまで影響いたしまするこの規制の制限の撤廃でございます。それから五大都市、これは自治法で十六項目にわたってきめられておりまする五大都市のこの現実を認めて、それから環境衛生適正化審議会に消費者、利用者と営業者の代表を同数に入れて、適正化審議会の正常なる運営をはかるというこのことと、先ほどの問題になりました公取の同意を得なければできない、たとえば八条一項の問題ができないという九条、十三条にかかりまして、この八条一項にありまする、たとえば料金または販売価格の制限の問題を施行するには、公取委員会、この環境衛生審議会、並びにこれが最終的に大臣によって認可されるようなことになろうと思います。私は何といっても消費者生活が守られ、業者生活が守られる、こういうところの運営というものは、十分に当局においてこの法案運営に当っては、真意を尽していただきたいということを、私は強く希望したいのであります。そういう意味におきまして、私はこの修正案並びに修正案を除く原案に賛成の意見を申し上げた次第であります。
  129. 奥むめお

    奥むめお君 私はこの法案に対しまして、修正案が出ました、そして社会党自民党もこれを共同でお出しになりました、もうこの法案が通ることは確実でございますが、この法案をどうしてこういうふうに今から衆議院へ回すとしましても事実上間に合わない、間に合わない、それにもかかわらず、これは会期でも延長しなければできますまい、それほどまでしてこの法案をお出しになるというところに、何の問題がひそむかということに非常に不安を感ずるのでございます。まあ選挙対策とすれば少し念が入り過ぐているし、まあおそらく中小企業の問題という看板が、これに反対したらお前たち中小企業の味方でないと言ってやられることをおそれる立場じゃないかしらと想像するのでございます。私といえども中小企業に対しては、特に熱意と近親感をもち、中小企業立場をよかれと願っております。環境衛生立場から、ことに女は最も関心を持っておりますことは言うまでもございません。どうかして環境衛生がよくなるように何とかしたい、ただ先ほどからるる申し上げましたように、環境衛生をよくする、中小企業者環境衛生をよくするということは、決してこの法律によってできるのではない、何とか中小企業者の税を安くし金利を安くし、消費者の教育をして、環境衛生関係中小企業者がみずからの努力によって、ほんとうに立ち上ることができるようにしなければできないのだ、そのする気が起るのはこの法律でできるのじゃない、私はそれを非常に感じますだけに、この法律が今ここで可決決定、多数をもって可決されますことにほんとうに悲しみを深くいたします。しかし、原案に比べましたら、社会党の御修正によりまして幾らかよくなりました、だけども、私たちはこれが衆議院へ入ったらまたどういう運命になるのだろうかとその先を親心をもって心配しております。で、私ども緑風会は自由な立場で問題を一人々々がきめておりますから、上からだれもきめてくれません。ですから議員はみな勉強しないで法案に取っ組むわけにはいきません。上のきまったことを、それに盲従するわけにいきません。ですから、私はこの法案には心を打ちこんで読み、考え反対してきました。そういう事情で官僚統制、カルテル行為というものが今日の業界のレベルをもってされますならば、これは消費者泣かせの法案である、中小零細業者泣かせの法案であるということを一言つけ加えて、反対の理由といたします。
  130. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  131. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより環境衛生関係営業運営適正化に関する法律案について採決に入ります。  まず、山下君提案の修正案を問題に供します。山下君提出の修正案に賛成の方は挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  132. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 多数でございます。  次に、榊原君提出の修正案を問題に供します。榊原君提出の修正案に賛成の方は挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  133. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 多数でございます。山下君、榊原君提出の修正案は可決されました。  次に、ただいま可決されました部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方は挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  134. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 多数でございます。よって修正部分を除いた原案は可決されました。  以上の結果、本案は多数をもって修正すべきものと議決せられました。  なお、本会議における口頭報告の内容、議長に提出する報告書の作成、その他手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  135. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) 異議ないものと認めます。  それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     千葉  信  山本 經勝     山下 義信  片岡 文重     藤原 道子  藤田藤太郎     早川 愼一  榊原  亨     高野 一夫  西岡 ハル     紅露 みつ  勝俣  稔     西田 信一  斎藤  昇     武藤 常介  大川 光三   —————————————
  136. 阿具根登

    委員長(阿具根登君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕    〔委員長退席、理事山本經勝君着席〕
  137. 山本經勝

    理事(山本經勝君) 速記を始めて下さい。  南方同胞援護会法案議題といたします。  まず、提案理由の御説明を願います。
  138. 淵上房太郎

    衆議院議員淵上房太郎君) 南方同胞援護会法案の提案理由について説明申し上げます。  御承知のように、沖縄及び小笠原諸島は、今次大戦におきまして最も熾烈なる戦闘が行われ、甚大なる損害をこうむったのでありまして、沖縄につきましては、戦争末期から米軍政下におかれ、講和条約発効後も引き続き米国の施政権下におかれており、戦後、相当に復興して参ってはおりますが、いまだ十分ではなく、特に直接に戦争の犠牲となった戦没者遺家族、戦傷病者、その他学生、生徒、児童等には援護を必要とする者が少くない状況であります。また、小笠原につきましては、今次戦争末期、軍要員を除く全島民が本土に強制疎開を命ぜられ、終戦後も米国の占領並びに講和条約に基づく米国の施政権のもとにあってごく少数の者を除いて、いまだ帰島を許されず、元島民は、土地、漁場等の生活基盤を失い、その生活は困難をきわめております。  このような状況にかんがみまして、これら地域に関する諸問題に関しまして、調査、研究、啓蒙、宣伝を行い、特に沖縄、小笠原諸島の施政権の返還、沖縄の軍用土地問題、小笠原島民の帰郷等の重要かつ根本的な諸問題の解決につきまして、政府に協力し、民間運動としてこれを促進いたしますとともに、これら地域の同胞に対し、政府の行う以外の各種の援護を行うため、昭和三十一年十一月十五日財団法人として南方同胞援護会が設立せられ、その一部の事業に対しましては国庫の補助を得て事業の実施に当って参っております。  このように同会は政府の協力団体として、政府が直接に行うことが適当でない事業を民間運動として行う半ば公的な性格を有するものでありますが、憲法第八十九条によりますれば「公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対しましては公金を支出し又は公の財産をその利用に供してはならない」ことになっております。  そこで同会の事業が「公の支配」に属するものかどうかでありますが、同会は財団法人として民法の規定に基き監督官庁の一般的監督は受けておりますが、これをもって憲法上「公の支配」に属するとすることは困難であるというのが一般的意見であり、従いまして、少くとも同会の行う事業のうち、慈善、教育もしくは博愛の事業と認められるものに対しましては政府の補助を受けることができないのでありまして、これは同会の事業を有効適切に行う上に支障を来たしている次第であります。  従いまして、同会に対する政府の監督を強化して公けの支配に属せしめるとともに、同会の行う事業、特に慈善教育もしくは博愛の事業と認められるものに対しましても政府の補助金を支出し得ることとするため、特殊法人としての南方同胞援護会の設立、監督、助成等を法律によって特に規定する必要があるわけであります。  これがこの法律を提案するに至った理由であります。  なお、この法律の概要を説明いたしますと、  第一に、本会の目的、業務については、おおむね現在の財団法人としてのそれを採り入れ、会長、幹事、評議員は内閣総理大臣がこれを任命することとし「公の支配」に属するにふさわしい措置を講じ、  第二に、監督官庁としての内閣総理大臣は、必要があると認めるとき同会の業務または会計の状況を検査しまた業務上、法令、行政庁の処分または定款に違反したとき必要な是正措置を命ずる等の監督権を発効し得ることとし、  第三に、国又は地方公共団体は同会に対し補助金を支出し、その他の財政的援助をすることができることとするとともに、それに伴う必要な監督の権限を有することとし、その他各種の免税措置を規定したものであります。  何とぞ慎重審議の上、すみやかに、御賛同あらんことをお願いいたします。
  139. 山本經勝

    理事(山本經勝君) ただいまの提案説明に対しまして、御質疑のある方は御質疑を願います。
  140. 千葉信

    千葉信君 議事進行について。ただいま私ども正式に党の役員からありました連絡によりますと、会期延長の気配が濃厚でございまして、現在その話がもう具体的な事実となって現われつつございますから、そのことを確認することなしに、この法律案審議に入ることは不可能だと思いますから、質疑の時間その他がありますから、暫時休憩を願います。
  141. 山本經勝

    理事(山本經勝君) 暫時休憩することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
  142. 山本經勝

    理事(山本經勝君) 暫時休憩いたします。    午後十一時三十七分休憩    〔休憩開会に至らなかった〕