○
山下義信君
厚生大臣の、反対を乗り切って理解をしてもらって、あくまで
実現するという御
方針でありまするから、その点はわかりました。
さて、私の一番
最後の
質問でございますが、そこで
当局の
単価値上げの
方針はきまった。その
単価値上げは、すなわち、新しい
診療報酬制度の改訂の上に立って、まず全部の解決をとは言わないけれ
ども、ある
程度の改善を加えた
制度の上で
単価の
引き上げをするという御
方針並びにその
実現性につきましては若干私の
疑念は晴れました。そういうお
考えならば、これは
幾らか
引き上げができることでありましょう。
実は伺いたいのは、この
単価の
引き上げはいつごろ
実現をなさるお
見通しであろうか。また、どの
程度引き上げられるというお
考えであろうかという点が実は伺いたい。そういうことを伺うというと、それは
作業をしてみなければわからない、
結論を待ってから
検討を加えると、おそらくおっしやるに相違ない。しかし、これはどちらからでもできる。いろいろな
作業をやってみて、
検討を加えてみて、一案、二案、三案と出てきてみて、政治的な考慮を払って十三円にしてみるか、十五円にしてみるか、二十円にしてみるかというこの上げ方をきめるということも言えるのです。そのかわり、
作業の
やり方によっては、
結論の出方によってはどうなるやらわからぬ。また、一面から言いますると、先に大局的な判断をして、すなわちこれ政策です、大局的な判断をして多年議論し尽しきたっているのでございますから、まず、大局的には十三円でいこう。一円上げよう、二円上げよう、まず、大体この辺でいくから、この範囲内で
作業をしようという
作業の
方針をあらかじめ示せば、そろばんや立案や、それのまた
説明はどのようにでもつくのであります。ほんとうにやるという腹があるならば、まず、大体に目安を立てて、これはいつごろからやる、どのくらいやるということが私はこれだけの大きな問題であるならば、まず、基本的に腹をきめて、そうして具体的な立案をすべきであるとも言えるのだ、実は承わりたいのはここなんだ、大体でもどういうふうに
引き上げをするのか、どの
程度されるのだろうか、いつごろされるのだろうかということが実は伺いたい。それをおっしゃれば、
単価の
引き上げということはなるほどやるのだ、なるほど当てにしてもよいわ、なるほど
衆議院のこの
付帯決議はこれは
実現の
可能性があるわとも言えるのである。実は伺いたいのです、それをおっしゃらなければ——、その大体の御
見当もお示しが実は願えぬということになりますというと、
単価の
引き上げには大へん私はその
実現の
可能性に疑問を持つのであります。しかし、私
どもも
質問する側でありますが、
質問者も多少はエチケットを持たねばなりませんから、無理なことを
お尋ねするということは、尼さんに髪を結えというようなものでありまして、それは無理であります。無理でありますが、われわれのその
実現に疑惑を持つ者に向っては、何らかこの
疑念を晴らす具体的な御
答弁がいただきたいと思うのであります。これは最終でよろしい、私の
質疑の一番あとでよろしゅうございます。お示しが願えるならば、一番あとでよろしゅございます。その前に伺いたと思いますことは、実は一部負担との
関係であります。これは私がこの
決議の第三項、すなわち、
単価引き上げに関連して明らかにさせていただきたいという三点の中の
最後の一点であります。これは下世話には、うわさには一部負担に賛成せい、お
医者さんもそんなに一部負担に反対することはない、一部負担に賛成するならば、
保険財政が黒字になれば、あなた方の支払いも
報酬も上げてあげるのですから、被
保険者からとる一部負担の改悪は、そのまま
医者の
報酬の
引き上げになるのだから、何も一部負担にお
医者さんが反対するというのはおかしいじゃないかという説得は、これは昔から説得といいますか、その説が流布されておる。まあこれはわしらの出す一部負担は、これはみんな
医者の
報酬の
引き上げの方に回されるのだ、
保険財政が黒字になりさえすれば、いつでも
医者の
診療報酬を
引き上げてあげるのだからというようなことを、世間ではうわさもいたしておるのであります。そういううわさもあるのです。そういう説が流布されたこともあるのです。私
どもは困る。こういう説、こういう
考え方、これは非常に私
どもは困る。そういうことがあろうはずはありませんけれ
ども、
保険財政がプラスになれば、一番初めにすることは、一部負担の廃止です。一部負担の軽減か、少くとも廃止です。一部負担をますます重くかけておいて、そうして黒字になれば、それが一番先にお
医者さんの
報酬の
引き上げに回るというようなことでは、私は筋が非常に立たぬと思う。それで私はこの
単価引き上げの財源の論議をしようとも思いません。
衆議院の方では、非常に緻密に御論議になっております。どれだけ
実現ができるか、どれだけかかるから、なかなか至難で云々というようなことは、これはもう
衆議院の方で御論議になっておりますから、こてで私は繰り返そうとは思いません。しかし、
単価の
引き上げの幅というものは、およそ限界がある。だれが
考えても限界がある。たとえば、今三十一年度の三十億というものが、これがかりに
単価の
引き上げの方に回るとすれば、五十銭ぐらいは上げることができる。あるいはいろいろにあとでそれにつけ加えて財源をお
考えになりますれば、一円ぐらいの
引き上げは今でもできます。私はこの一部負担と
単価の
引き上げとの相関
関係というものにつきまして、非常にこの
関係を明確にいたしておく必要があると、かように私は
考える。それで結局、その問題と
単価引き上げの大体の限度といいますか、御
予想、御
方針といいますか、そういう点について、
一つ総括的に
最後の御
答弁をいただいておきたいと思います。