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1957-01-21 第26回国会 参議院 議院運営委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年一月二十一日(月曜日)    午後二時十二分開会   —————————————   委員異動 本日委員斎藤昇君辞任につき、その補 欠として西田信一君を議長において指 名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     石原幹市郎君    理事            寺本 広作君            宮田 重文君            小酒井義男君            藤田  進君            上林 忠次君    委員            大沢 雄一君            小幡 治和君            白井  勇君            高野 一夫君            田中 茂穂君            横川 信夫君            阿部 竹松君            坂本  昭君            柴谷  要君            光村 甚助君         —————    副議長     寺尾  豊君         —————   事務局側    事 務 総 長 芥川  治君    参     事    (事務次長)  河野 義克君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君    参     事    (記録部長)  丹羽 寒月君    参     事    (警務部長)  佐藤 忠雄君    参     事    (庶務部長)  渡邊  猛君   法制局側    法 制 局 長 齋藤 朔郎君   国立国会図書館側    館     長 金森徳次郎君    副  館  長 中根 秀雄君    参     事    (管理部長)  山下 平一君    参     事    (建築部長)  吉田 辰夫君   説明員    内閣官房長官  石田 博英君   —————————————   本日の会議に付した案件法制局長就任あいさつ今期国会における内閣議案提出予  定等に関する件   —————————————
  2. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) これより議院運営委員会開会いたします。  まず、本委員会委員異動がありましたので、御報告いたします。
  3. 宮坂完孝

    ○参事(宮坂完孝君) 斎藤昇君が辞任いたして、西田信一君が補欠として選任いたされました。   —————————————
  4. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、先般新任いたしました法制局長齋藤朔郎君からごあいさつがございます。
  5. 齋藤朔郎

    参議院法制局長齋藤朔郎君) 私、昨年暮れに、大阪高等裁判所判事から、こちらの法制局長に転任して参りました齋藤朔郎でございます。  当分の間、新しい仕事になれますまでは、十分お役に立たないかもしれませんけれども、一生懸命勉強して参るつもりでございますから、どうぞよろしく皆様の御指導をお願いいたします。  最初の議院運営委員会だということでございますので、ちょっとごあいさつさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)   —————————————
  6. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 次に、先般、石橋内閣成立とともに新任されました石田内閣官房長官から、ごあいさつをかねて発言を求められております。これを許します。
  7. 石田博英

    説明員石田博英君) 私、このたび内閣官房長官を勤めさしていただくことになりました石田博英でございます。  ごらんの通りの弱輩であります。きわめて未熟非才でありますが、どうぞよろしく御指導のほどをお願いいたします。
  8. 藤田進

    藤田進君 従来、官房長官の御出席は、内閣意見を代表して御答弁いただいておりますので、従来の方式に沿って意見を聞かせていただきたいと思います。  まず第一にお伺いいたしたい点は、石橋内閣成立して今日まで、主としてこの三十二年度の予算案編成という点に、いわば忙殺されておられる状況だろうと思います。その予算案は、内閣にとっては最重要な部分であると考えます。これに関連してお伺いいたしたい点は、内閣成立石橋総理大臣はきまって、おおむね各省大臣、国務大臣はきまったけれども防衛庁長官については依然として兼摂の実情にある。しかも予算案という重要な問題を今ひっさげておいでになる。この点についてはどういういきさつなのか。立法府としては、すみやかに内閣を完全な姿にすべきであるという意思を持っておりますが、これがいまだにかような状態で、将来も兼摂で行くという方針なのか、そうでなければどういうことであるのか。  第二の点は、これと同様、内閣には政務次官制度がある。政務次官大臣を補佐して、重要な案件である予算編成についても当然これに意見を交える。それからまた協力もしなきゃならぬだろうが、いまだに政務次官決定をみていない。予算案を作る場合、政務次官はかえって内閣の調整上これが得策でないという見地なのか、われわれはどうも了解しがたいものがあるわけであります。これについて内閣態度をここで説明していただきたい。
  9. 石田博英

    説明員石田博英君) お答えいたしたいと思います。防衛庁長官につきましては、ただいま人選中でございます。いつまでも兼任をして行くという方針ではございませんが、防衛庁長官職務等にかんがみまして厳選中でございます。予算は、防衛庁関係予算につきましては、総理がこれを兼摂いたしまして、支障なく進捗中でございます。  政務次官につきましては、お説の通りだと思うのでありますが、何分組閣が非常に押し詰まってできまして、予算編成を早く終らなければならない状態にありまして、まあ一言にして言えば、手が回らない状態であったと、これは正直に申し上げておきます。
  10. 藤田進

    藤田進君 防衛庁長官については何ら支障がないということであれば、この予算編成期というものは、内閣にとっては一番重要であろうと思いますが、所管大臣がないということはいかがなものであろうかということは、これは国民のすべてのやはり見解だと私は思うわけです。もしこの際、かような時期において何ら支障がないということであるならば、これを将来兼摂しても何らこれは支障はないと解される。この点についてはもっと突っ込んだ見解がほしい。  それから政務次官については、本末転倒であって、予算編成を急ぎながら、かつ、内閣構成を完全なものにするということが建前でなければならぬと思うのです。しかし予算を急ぐあまりに、その構成を投げやりにしているというふうに見える。果してこれは人選難に陥って政務次官がきまらないのかどうなのか、との点は非常に疑問を持つわけです。なぜきまらないか。
  11. 石田博英

    説明員石田博英君) 防衛庁長官の点は、予算の面におきましては、防衛庁関係支障なく進んでいるということは、今申し上げた通りでございます。今まで支障がないなら、このまま兼摂で続けて行ったっていいじゃないか、こういうお説でありますが、政府といたしましては、なるべく早く最も適当な人選を終りたいと考えている次第であります。  それから政務次官の点は、本末転倒とおっしゃいましたが、そういう御指摘、御疑念もごもっともだと思うのですが、私どもの方といたしましては、先ほど申しました通り、旧臘差し迫ってできて、両方抱え込んで手が回らない状態であったために、予算は年度内にすみやかに成立するようにその編成を急がなければならないから、次善の方法といたしまして、まずとにかく急がなければならない方に重点を置いて考えて、それで仕事をいたしているという状態であります。
  12. 藤田進

    藤田進君 内閣構成を不完全のままにして予算案編成しなければならぬということはどうも理解できない。それは兼摂だと言われるけれども内閣総理大臣はこの忙しい最中であっても全国遊説、あたかも選挙宣伝中心とした内閣ができたような感を受けておる。そういう手が回らないと言われるのに、その責任者である内閣首班である総理大臣は常に地方を回っておる、これもいいでしょう。けれどもそういう重要な時期に際会して、政務次官も手不足できまらないというのに、首班が常に外を回るということになれば、どうもそこのところが合わないじゃないですか、これはどういうわけですか。総理大臣は全然官房長官にまかしてしまっているのかどうか。
  13. 石田博英

    説明員石田博英君) 政務次官をすみやかにきめなければならないことはごもっともで、お説の通りでありまして、不備でないかとおっしゃられればその通りであります。従ってこれもまあできるだけ早い機会任命をするように努力いたしておりますが、まあ遊説その他との関係でありますが、やはり新内閣ができれば、できるだけ早く国民と接触する機会を持つというのも、私ども内閣の性格を大衆的なものにしたいという建前からやったことでございまして、それとこれと分けて考えるというふうな考え方でなく、両方ともやっぱり私どもは考えなければならないということでやったような次第であります。
  14. 藤田進

    藤田進君 両方おやりになっておれば何も言うんじゃないのです。片一方をおやりにならないで地方回りをされる、現下の急務は予算案提出が、これはあとで触れますが、提出がいつになるかわからない、自然休会明けは本日二十一日であろうということで参議院は待ち受けて、二十一日を目途に、いわゆる恒例行われる自然休会ということを定めて運営委員会をかように本日持つ、ところが予算提出、ひいては開会式、さらには施政方針演説、こういうものが相当遅れている、しかもこの政務に参与するところの政務次官が欠員のままで進められている、政務次官が後刻きまったとしても、各種の院の委員会における答弁が、政務次官が一体自信を持って答弁ができるのだろうか、予算案について、あるいはまた予算案に伴って提出されるであろう各種案件についても何ら参画をしないで、ただ委員会でおざなりの答弁だけを大臣にかわってするということは許されないと思う。こういう点について院の運営、また内閣提出案件予算を含むものについて、果して政務次官自信を持ってなし得るのだろうか、どうだろうか、この点は両立するとおっしゃるが、両立は現実にしていない、さらにお答えを願います。
  15. 石田博英

    説明員石田博英君) できるだけすみやかに両立せしめるように政務次官人選を進めたいと思っております。それから答弁その他は、政党内閣でありますから、予算編成に対しては党員がすべてこれに、予算編成に当って協力をし、参画をしている状態でありますので、答弁その他に御不満を与えないように、人選及びその後の研究等に万全を期したいと考えております。
  16. 藤田進

    藤田進君 政党内閣制をそこまで発展して考えられては困るのです。やはり立法府行政府というものは明確に憲法上の地位が違う、従って立法府に席を置きながら、かつ政党員であり、また一方に行政府参画するということであるが、しかしそれは今の議院内閣制建前をそこまで展開して行くべきものではなくして、やはり行政府構成というものが完全になされ、またその努力をされ、しかしそれがどうしても政務次官任命というものが何らかの理由でできないという実態であるならば、国民はそれで納得する場合もあり得るでしょう。今度の場合は、総理大臣はほとんど留守をして、予算提出をなおざりにしてどっかにまかした形になっておる。政務次官自身は全くたな上げになっておる、事後を受けた立法府は迷惑な話で、何ら参与も何もしない、それらの人たちを相手に答弁を受ける、こういうことはまことに遺憾な姿だと私は思うのです。すみやかにとおっしゃるが、しからば防衛庁長官、ひいては政務次官就任というものは、いつを目途におやりになっておるのであるか、これは施政方針演説あとになるのか、前になるのか、こういったような点について一体いつごろを目途におやりになりつつあるか、お尋ねします。
  17. 石田博英

    説明員石田博英君) 両方とも施政方針演説を行う前に任命することを目途としてやっております。
  18. 藤田進

    藤田進君 今の点はまことに本末転倒した手順であることはこれはお認めになると思うので、しかし過ぎたことについては、またあらためて立法府としてはこれは批判もいたしましょう。しかし院の運営をあずかるわれわれ議院運営委員会としては、まことに遺憾であった点を申し上げて、かつすみやかにこの点を完全な内閣成立という形にしていただきたい、本日当院の議運としては、開会式の日取りをきめるわけでありますが、いわばこの通常国会もいよいよ本格的な審議に入らんとするわけですが、従来、内閣を代表して官房長官から提出案件について整理をしていただいて、それぞれ内閣提出案件件名並びに当該内閣における重要政策とうらはらにある、いわゆる重要法案をどういうふうに考えるかを分け、さらには提出案件についていつごろ提出できるか、閣議なり事務的なその手順がどういう状況下にあるか、こういうことを確かめて参ります。官房長官も用意しておいでになっておると思いますから、今次国会に、鳩山内閣に次いで石橋内閣ができて継続案件になっているものもありましょう、また新たに提出に相なるものもありましょう、これらをできれば一つ文書提出していただいて、それぞれ御説明をいただきたい。
  19. 石田博英

    説明員石田博英君) 予算案政府原案が今まだ編成中でございまして、予算案政府原案は三十日に遅くとも提出ができますように目下努力中でございます。従いまして、予算案政府原案がまだ編成を終っておりませんので、提出法案等について、はなはだ申しわけない状態でありますが、まだ整理を終っておりません。従って本日それを文書にして、あるいはその件名をあげて皆さん方に御説明を申し上げるわけに参らないのでありますが、予算案編成を見ました後、できるだけすみやかな機会文書にして、従来の通り皆さん方に御説明を申し上げたいと思っております。  それから提案時期等についても、できるだけすみやかな早い機会に、つまり審議を十分願い上げられるような時間をおいたときに提出するように、一般的な方針として各省に申し伝えておる状態であります。
  20. 藤田進

    藤田進君 提出時期と審議日程というものは非常に重要な関連を持つわけでありますから、ただいまの予算提出と相前後して出すとおっしゃるわけですが、しかし予算案編成基本方針というものがきまり、さらに総理大臣重要施策として天下に公約している以上は、予算案の完全な編成終了ということを待つまでもなく整理されなければならぬものだと思うわけです。ものによってはその法案、これをまず骨子を固め、これに関連しての予算を組むということの方が妥当であるものもあるわけです。この点は少くとも予算案提出と同時にその整理ができるようにしてもらいたいと思います。そこでこの際お伺いをいたしておきたいのは、おそくも三十日とおっしゃるが、かといって、これがここ数日、三十日を待つまでもなく二十五日とか、あるいは六日とか、そういう時期に出そうにもないようにうかがえるわけであります。そうなると衆参両院がこれを審議いたします場合に、どう考えてみても審議日数が足りないような気もする。これには関連して法案も出てくる。ものによってはおくれて出てくるということになれば、今次国会は非常に立法府としては苦境に立つような気がする。そこで伝えられているところでは、まず四、五月暫定予算を組むのもやむを得ないというふうに内閣は考えているやにも伝えられているわけであります。この暫定予算についてはどういうふうに考えるのか、それを伝えられているように組むという腹で、三十日という異例な時期に非常におくれてお出しになるということに理解をしていいのかどうか、明確にしていただきたい。
  21. 石田博英

    説明員石田博英君) 四、五月暫定予算を組む腹であると伝えられている言葉は私は実は初耳でありまして、政府といたしましては暫定予算を組む意思はございません。それから予算提出が非常におそくなって、審議日数等が手詰りだというお話であります。御迷惑をかける点は重々恐縮でありますが、できるだけ期間内に御審議を終了せられるように、政府としてはお願いいたす次第であります。
  22. 藤田進

    藤田進君 しかし三十日に出たとしても、当日は開会式を行い、続いて施政方針演説が従来の通りならばある。これには当然議場を通じて国民の前に明らかにしなければならぬ諸般の事項は質疑の形で行われるでしょう。しかる後に各種委員会に付託される。こうなってくると、従来のもっと早い機会鳩山内閣で一度そういうことがあったが、もっと早い機会に出てさえもなかなか審議日程が足りないために、衆議院においては非常に苦境に立ち、ときによっては参議院自然成立というような形も従来ないこともなかったが、そういう好ましからざる事態になるのでありますから、この点十分に今後の審議政府協力し、三十日というものはさらに切り上げて提出を急ぐという手はずを当然考えられなければならぬと思います。三十日というものが、これはそれ以前に繰り上がらないものか、努力次第では繰り上るものか、その点を確めたいと思います。
  23. 石田博英

    説明員石田博英君) おそくとも三十日には提出できることを目途といたしまして努力をしておるのでありますから、もっと早くできればそうしたいという希望を持ち、またそれに向って努力をいたしておる状態でございます。
  24. 藤田進

    藤田進君 現内閣は、事務的にはその予算の一応最終的査定を終って、内閣提出原案がなった場合に、自後どれくらいの日子があったならば国会提出できると日数を踏んでおりますか、印刷その他の手続……。
  25. 石田博英

    説明員石田博英君) 閣議決定をみましてから八日間印刷その他に要する日数がかかると思います。
  26. 藤田進

    藤田進君 そうしますと、本日二十一日でありますから、本日中ないし明日には予算最終的査定閣議が行われる可能性がありますか。
  27. 石田博英

    説明員石田博英君) そういうふうにいたしたいと努力いたしております。
  28. 藤田進

    藤田進君 そうすると、結局が、三十日にはおそくともと言われるが、三十日より早くなる可能性がないということになりませんか。
  29. 石田博英

    説明員石田博英君) 印刷その他に要する日数もできるだけ、それ以上縮める努力はいたすということであります。
  30. 藤田進

    藤田進君 それは縮めると言われても、印刷機をふやすわけにもいかぬだろうし、そういう答弁を今後やってもらっては困る。やはり正直誠意にやってもらわなければならぬ。そこで予算案が通ったとしても、それに伴う法案がどういうものが出るかまだ確かではない、伝えられてはおらぬとおっしゃるが、議院内閣制で、党の幹事長が言えば、これはおそらく内閣もその線に沿っておやりになる。予算案が通れば解散をするというようなことが言われておる。これはどうもあなたも新聞記者会見等で言われておるようで、最近多少それを吹聴しなくなられたが、私もこれはたしか一回か、二回聞いたが、これは態度が変らぬ限りそれでいいのでしょうが、予算だけが問題となって、法案がどうなろうとも、即時解散すべしとわれわれは思うが、思う通りにおやりになるのかどうか、その点重要な関連を持つので、責任を持って一つ……。
  31. 石田博英

    説明員石田博英君) 解散の問題につきましては、政府部内におきましても、あるいは政府と党との間におきましても、従来話し合いをしたり協議をしたりした事実はございません。それから新聞紙上において私の談話として載っておる記事の中に、四、五月ころ解散をするのが至当だろうということを伝えられた記事が載っておることは認めます。しかしその質疑応答の内容をここで御説明申し上げますと、記者団から解散問題についてどう考えるかという質問がありまして、それに対して、ただいま申しました通り政府部内においても、政府と党においても協議したことはないということを答えました。解散をすべしという議論が世の中に相当あるという事実を認めるか、こういう質問が続いて行われました。そういう事実も認めるが、その反対に、解散をする必要もないという議論もまた存在するのであるという答えをいたしました。そうすると、解散するのだという議論の上に立てば、その時期に三通りあるという記者団質問であります。三通りというのは、われわれが施政方針演説を行なって質議を行なった直後、それから予算が通過し、それに関連する法案成立したあと、あるいはその予算をある程度執行したあと、この三通りの時期があろうと思われる。その三通りの時期の中で、第二番目として、すなわち四、五月ころの時期が一番適当だとこれは質問者ですが——考えるが、私にどう思うかという質問でありました。そこで解散すべし、あるいはすべからずという両論の上で、すべしという議論を正しいとした前提の上に立ったならば、そういうこともあり得るだろうと思う、こういう答えをしたにすぎません。私の方から積極的に四、五月ころということを言ったこともなければ、解散をすべしということを言ったこともございません。政府与党との間におきましても、そういう協議をいたした事実はございませんから、その点は明確にしておきたいと思います。
  32. 藤田進

    藤田進君 内閣成立の当時の事情はそうであったかもしれませんが、官房長官の言われた通り、そうだろうと思うのですが、しかし私のお尋ねしておるのは、そういう当時のいきさつはあったが、現時点において、その後予算編成も相当進んでおるからして、提案目標も立てておるのだから、この時期において一体どうなのか。これは記者団質問ではないのです。議員として私は質問しておるのです。現時点においてはどう考えるか。
  33. 石田博英

    説明員石田博英君) 現時点においては、政府としてこの問題に対してまだ結論を得るに至っておる状態ではございません。
  34. 藤田進

    藤田進君 ただいまのお答えでは、解散の場合は党と相談をしてきめた例もないから、さような場合がありとしても党とは関係なく独自にきめるという、そういう内閣方針でございますか。
  35. 石田博英

    説明員石田博英君) これは当然政府責任において行うべきものだと考えております。
  36. 藤田進

    藤田進君 党とは相談すべきものでないとおっしゃるが、やはりそういうお考えなんですか、重ねて確かめておきたいと思います。
  37. 石田博英

    説明員石田博英君) それは政府の中で事前にとられるいろいろの措置の一つではあるかもしれませんが、建前はやはり政府責任において行うべきものと考えております。
  38. 藤田進

    藤田進君 あなたが政務次官についてはだれがいつなっても党員だから、政党内閣だからというふうに言われたのと、もっと重要だと思われる議会を解散するというようなことが、内閣が独自にこれを行なって、党とは相談をすべきものではないというふうにおっしゃったから、間違いならばこれは速記をとめなければなりませんから、そうおっしゃったので、どうも理路一貫しないものがあるように思ったからお尋ねをしたのです。その内閣責任制についてはわかりますが、しかし常に与党との連携のもとに行われるのではないだろうか。幹事長解散論を打たれる点から見ても、そんなようなにおいが非常に強い。むしろ内閣責任制というよりも、内閣のとるべき責任はたなに上げておいて、遊説中心選挙中心という観を呈している現内閣において、さらにその色濃いものがあるというふうにわれわれは思うから、まあそういうお尋ねをしたわけですが、それでは内閣独自で、党とは関係なしに解散を行うという言明である以上、それを信ずる以外にないと思いますが。
  39. 石田博英

    説明員石田博英君) 私はすべきと……党と相談をすべきではないということを別に申し上げたわけではございません。政府責任においてやるべきものだ、べきは政府責任の方についております。
  40. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) ほかに官房長官に対して御質疑があればこの際……。
  41. 上林忠次

    上林忠次君 官房長官にお聞きするのは筋違いかもしれませんけれども、われわれは前に議院全体を代表する人間を沖縄に送って、沖縄近況、その政情の視察、そういうようなことで一応準備したことがありますが、当時は向う軍政部の承諾が得られず、行く機会がなかったのであります。われわれとしては沖縄近況がどうなっておるかということを知悉する必要があるではないか。たまたま今回、向う軍政部から招待がありまして、五名派遣してくれ、またその他のいろいろな知識人あるいは政府の外務省関係というようないろいろな人物も招待されておりますが、五名のうちに、全体の国会の会派も含めたそういうような視察団ができるかどうか、われわれも緑風会におりまして、これまでの例から言いますと、五名のうちには衆議院が三名、こっちが二名というふうなことになるではないだろうか、そういうふうに推測されるのでありますが、何とかしてこの際沖縄を視察に行く必要があると考えるのであります。そうしますと、五名の人数をふやしてもらわなければならない。おそらく向う軍政部としましても、戦後の進捗状況、開発状況軍政部のやり方、文化の向上の状況、こういうようなことを視察してもらいたいと思っておるし、これにつきましては、国民の代表全体に来てもらいたい、今の大会派だけでなくて、無所属も、われわれ緑風会も各会派の代表者に見てもらいたいと考えていると思うのでありますが、この状態ではわれわれのこの願いが達成できない。向うとしても不本意であろうと思うのであります。何とかこれを数をふやしたらいいのじゃないかというので、外務省に話しましたところが、外務省では、それは人数をふやすことはできるらしいというような返答を得ておるのであります。これにつきまして、私は官房長官にお願いせずに、これは議長の問題かもしれませんけれども、何とかしてこの際外務省から向うへ折衝していただきまして、各会派から代表者を派遣する、この際視察するという機会を与えていただきたいと考えるのであります。これに対しまして、官房長官何かお考えがございますなら、御披瀝願いたいのであります。
  42. 石田博英

    説明員石田博英君) 院の方からまとまった御意向としてそういうことがございましたならば、政府といたしましても御希望に沿うような努力をいたしたいと存じております。
  43. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) これは上林君に申し上げますが、衆参両院でよく相談いたしまして、でき得るだけの善処をしてみたいと思っております。
  44. 上林忠次

    上林忠次君 さよう処置していただきますようお願いいたします。
  45. 藤田進

    藤田進君 最後に一つ約束していただきたいのですが、予算提出が三十日、おそくともであるから、繰り上がるかもしらんということで、大体は三十日と思われる。これはまことに遺憾である、異例なおくれた提出だということになるわけですが、この予算案提出と同時、あるいは前日あたりに、先ほど指摘しました各種内閣提出案件のリストを出していただきたい。特に内閣としては、政策に触れる重要な案件はそれを区別せられて、この表を出していただく、これをお願いしておきます。
  46. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) これは官房長官に私からも提案をしておきたいのですが、従来それをやってもらっておった。しかも参議院で先議するようなものを分離してもらって、ここで議員がよく相談してやっておった前例がありますので、ぜひそういうようにしていただきたいということを委員長からもお願いしておきます。
  47. 石田博英

    説明員石田博英君) 当然の御要求でありますから、そういうようにいたしたいと思っております。
  48. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) 速記を止めて。    午後二時四十七分速記中止    ——————————    午後三時一分速記開始
  49. 石原幹市郎

    委員長石原幹市郎君) それじゃ速記をつけて。  それでは次回は、二十九日午後一時から議院運営委員会を開くことにいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二分散会