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山中貞則君
国立国会図書館法第十一条第二項の
規定による
議院運営委員会における
審査の結果を簡単に御
報告申し上げます。
図書館の活動状況について申し上げますと、第一に、支部
図書館についてでありますが、先般、防衛庁、警察庁が新たに支部
図書館となりまして、行政及び司法の各部門に置かれる支部
図書館は会計二十八となり、加うるに予算の面においても増額があり、中央各官庁間の資料の有機的な連係と組織化、資料の交流、総合活用がさらに活発化し得る状況となって参りました。
第二に、
国会に対する調査及び立法考査奉仕陣容の整備をはかるため、前年の専門調査員十四名の増員に加え、さらに調査員十四名の増加を行い、業務の遂行に万全を期し得るようになったのであります。
第三に、科学
技術文献の整備と地方センターの増設強化につきましては、現下わが国の重要な課題となっております科学
技術の
振興の要望にこたえて、この年度内に科学
技術関係図書資料約六千冊の増加をはかり、その他マイクロフィルム、マイクロカード、マイクロプリント等の増加をはかったのであります。さらに、地方における学術、文化、
産業等の
振興に寄与するための科学
技術文献センターは、現在・札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡に設置いたしてありますが、新たにこれを岡山に新設し、また、既存の大阪、仙台のセンターを増強いたしたのであります。
第四に、日本とアメリカ合衆国との間の
政府出版物交換に関する取りきめについてであります。日米間の
政府出版物の交換は、従来、
国会図書館と米国議会
図書館との了解のもとに、いわば非公式な形で行われでおったのでありますが、米国務省からこれを正式な取りきめとしたい旨の申し入れがありまして、昨年九月五日公文の交換を行うに至りました。この取りきめによりまして、正式に
国会図書館が米国との
政府出版物の日本においての交換当事者となったのであります。なお、
政府出版物の交換に関し正式の取りきめをいたしたのは、わが国最初のことであります。
最後に、
図書館の新館建築の進行についてでありますが、これは、
昭和二十九年度の整地工事、
昭和三十年度のくい打ち工事に続き、いよいよ基礎的な主体工事にかかったのであります。右の工事費の合計は二億二千四百五十万円余でありました。
以上述べました通り、
国会図書館は、新館建設もその緒につき、さらに蔵書の数も逐次増加し、また、考査業務も改善いたして参りましたので、この上とも議員各位の御協力をお願いいたしまして
報告を終る次第であります。(
拍手)
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