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松前委員 非常に御趣旨はけっこうでありますけれ
ども、現実にはそれがなかなかうまくいっていないところが非常に多いのです。特に第二次五カ年
計画の前には緻密にこの点はお調べになって、そしてそう無理な配置転換がないように、
事業の自動化によって
サービスが改善される、そうしてまた
要員が多少これで浮いてくるならば、その浮いてきた
要員を、今度は
サービスの改善の方に徹底的に向けるというような方向に向っての
計画を
一つお立てになりまして、そしてみなが安心してやっていく。初めは多少一人当りの労働は軽過ぎても、それは一年もたてば間もなく一人前の労働になってきますから、その辺のところを特にお考えになっていただきたいと思います。
具体的な例を申し上げれば、これはここにおられる
井手さんの選挙区でありますけれ
ども、実はこの間あすこに行きまして、あすこの
委員長から陳情を受けたのでありますが、唐津あたりの
計画はどうもなかなか辛い。唐津だから辛いかもしれませんけれ
ども、非常に辛い。
要員の点が特に辛い。特に案内台やその他市外の受付等に対しても、一人当りの労働を非常に重く見てある。しかも自動化するというようなことでありますから、いよいよもって
要員は余ってしまう。どうも今の御
説明と逆のようなことがあすこにあるのです。これはあすこだけではないかもしれません。ここで私副
総裁に特に
実情を訴えなければならぬと思いますことは、唐津の問題のときに通信局に行って、これではどうしてもやれないのだということを言っても、それはもう本社で
決定したのだからだめだ、言うなら本社に言えというわけで、みな本社の仕事になっているということであります。従って現在下情が通信局を通じてなかなか本社まで上ってこないじゃないか、あまりにも
電電公社の現在の指導者諸君が偉くて、下は押えつけれらて、そしてとんと下の事情がどんどん上ってこなじゃないか、こういう
感じを私は今持っているのです。ことに唐津のごときはその一例でありまして、通信局あたりでも、本社に行って、いろいろなにしてしかられるとめんどうくさいから、言うままにしておけというような傾向が、どうも全般的にあるような
感じがして仕方がない。従ってそういうふうな
要員の問題にしても、局長さんが直接筆をとられたようなわけじゃないだろうが、下の方の方々は、なるべく
要員を減らすように、減らすようにというような気持が、
計画をやる事務の方々の頭の中を支配しているのじゃないだろうか、そして
経営を楽にしようというような
考え方が、どうも総合的に
電電公社の上下を通じて流れている思想じゃないだろうかという
感じがしてならないのです。あなた方はそういうふうに御指導はなさらなかったにしても、やはり採算ということばかり考えるとそういうことになってくる。採算を考えることは非常にいいことでありますけれ
ども、一面において、今のようにいろいろ
従業員にしわ寄せされてくるこの現状、しかも日本の国情に照らして、やはり
一つかまの飯を食った
人間を、あまり大きな変動がないようにすることは、これは私は
経営者の使命だろうと思います。従って、もう少し下情を吸い上げるような方向に向って、しかも下の諸君には、思い切ってものを言わせるような格好に御指導願ったらどうかと思うのであります。第二次五カ年
計画の設定に当っては、特にこのことを御注意願いたいと思うのでありますが、
公社当局のお考えを伺いたい。