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佐々木説明員 それでは簡単に
説明させていただきます。この
資料にも書いてございますように、
電電公社でこういった地域の電話整備
対策として考えておりますのは、比較的民家の密集しております地域をさしあたりの対象に考えております。その
考え方といたしまして、この初めの一ページに書いてございますように、半径一キロないし二キロの
範囲に
一つの聚落を形成しておる、こういうもののうち、全国で電話の全然ない聚落の数が一万二千あります。電話がごく少いところ、これは特別加入、区域外加入とか、いろいろな形で電話があることはあるけれ
ども、非常に少いといったような種類の聚落の数が一万三千、従いまして、差し向き私
どもの方で考えておりますのは、この両方合せて二万五千ヵ所くらいを対象にして、電話の整備を考えておるわけでございます。それでその
やり方といたしましてまず第一に考えておりますのは、これは先年度からすでに手をつけておるわけでございますが、無電話部落に対して公衆電話を少くとも
一つつけようということで、先年度から着手いたしておるわけでございますが、その数が、ここに書いてございますように、全国で一万八千ヵ所、一万八千個と言っていいかもしれませんが、この計算といたしましては電話の全然ない集落一万二千に、電話のごく少い聚落の一万三千の約半分くらいは公衆電話を必要とするであろう、きわめて概算的な
考え方でございますが、そういうめどで一応一万八千を考えております。
その次に考えております
対策といたしましては、別途
制度的に多数共同電話を
——これはいなかの場合におきましては十共同まで共同電話をやるという
制度を持っておるわけでございますが、こういう
制度を適用いたしましてこの多数共同、あるいはここに群集電話と書いてございますが、これは最近
公社の方で主として加入者線路
設備を節約いたしますために、自動
交換装置を線路の両端に置きまして一台の線路費用を節約する、こういうことによりまして電話を架設するための創設費を軽減いたしまして、そういう方法でなるべく広く電話を利用していただこう、こういうことも別途考えておるわけでございます。
次の3の需要の多いしう落で、もより電話局に比較的遠距離にある聚落に対しては小
交換機、これは十回線とか十五回線あるいは二十五回線といったような、非常に容量の少い簡易な
交換機がございますので、そういうものによりまして簡易な
交換事務開始をやっていきたい、こういうふうに考えております。
もう
一つの
対策といたしましては、これは先般来問題になっているところでございますが、有線
放送との
関連を考えまして、新たに団体加入電話
制度ということを考えておりますので、そういう方法である
程度電話の普及をはかっていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
そこで以上のようないろいろな具体的な
やり方が地域その他によりまして違うわけでありますが、大体六ヵ年
計画をもちまして、総額約百五十億でいわゆる現在無電話部落と称せられておる比較的人家の密集した地域について、ほとんどこの電話のないところをなくしよう、こういうことを考えておるわけでございます。
なおこの
説明書にも書いてございますように団体加入
制度、すなわち現在の有線
放送との
関連の問題につきましては、有線の方で御審議願っておりますところの
方針が確立せられましたならば、それに対応して
公社の方でもしかるべく
対策を確立したいというふうに考えておりますので、この
説明書には出ておりません。
それから以上のような
対策で、経費は六ヵ年で百五十億ということを考えておりますが、電話の普及率という見方をした場合に、しからばどういうふうになるかということをちょっとつけ加えますと、現在こういう
農山漁村の電話の普及
状況といったものは、人口百人当り大体一・〇八くらいだと思います。従いまして以上申し上げましたような百五十億の予算でもって、今後六ヵ年やりました場合の終極的な形というものは、大体現在われわれの方で八級局と言っておりますが、それと同
程度の普及になるところまで持っていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。簡単でございますが御
説明を終ります。