○
野澤小
委員 そこで今
滝井君の方から
方針の話が出、
プログラムの話があなたの方から出たのですが、いつも切実に感ずる点は、
保険局を中心にして、
薬務局とか
医務局とかの各
局長の
態度というものがきわめて不鮮明だと思う。
一体今後の
診療報酬などの
対策をどうするかということになってくると、
最後はいつも
保険局長が七転八倒するだけでそれに対する
医界局、
薬務局としての
局長自体の
態度というものが案外横の
連絡がないのが
厚生省の実態ではないかと思う。私もあの
新聞記事を見て、実にすばらしいことを
考えたと思ったけれ
ども、今度は二、三日すると、
読売か何かの
新聞記事を見ると、
厚生官僚が
発表した
意見として、
健保を通すための
報酬の増額をするだけで、あれはから手形だ——これは
大臣に強く言っておきましたが、
大臣自体とすれば、必ず一点
単価を上げるとか
点数改正をして診
寮報酬を上げて
待遇改善するのだ、こういう
基本線を出しておきながら、今度は
新聞発表を見るというとあれはインチキなのだ、こう書いてある。するとそういうことを大体あなたの部下でもって勝手に放送するとはけしからぬじゃないか、こういうことを
大臣に言ったところが、
大臣も
わしは
記事を見ていないから、さっそく取り調べて厳重に戒告いたしますと——戒告されたかされないか、また
発表した者はだれだか知らないけれ
ども、そういう事態を
考えてみると、それでなくても、
医師会あたりが総辞職までして、
政府にだまされるの、ではないかというてみんな悩んでいるのだ、これはインテリゲンチャの悩みだと私は、言うのだが、
取り越し苦労をしている、その
取り越し苦労をしているところに持っていって、
政府自体がそういう
発表をすることはけしからぬと思う。そうすると、この際
小員会として、
滝井君の方から
経過を話されたが、
薬価の小
委員会に
診療報酬をつけ加えたという目的は、もうこれから
先小委員会のあるときには、用があってもなくても三
局長くらいは来てもらいたいということと、そしてもっと腹を据えて、
調査会や
審議会を幾らやってもだめだ、五年も三年もかかっても、何も出てこないのだから、そうして都合のいいときには、
諮問と称して、いろいろな
審議会にかけてしまって、エッセンスだけ拾ってい
ただきたいなんというから、
健保みたいに三年も苦労してしまう。この際大筋を立てる以上は、
プログラムを作る以上は、せめてこの小
委員会くらいで、今度は
政府はこういう
プログラムで行くんだ、行くについては、秋なら秋までにはこういう
段階で行くんだ、そういう
方針をきちんと示されたらいいと思う。それをこわがって、
ほんとうは
政府が
責任を負うべきものが、
政府が
責任を負っていない。従ってわれわれは何をやっていいかわからない。たとえば
診療費体系なんかも、もう
分業実施になってから一年もたっておる。これなんかだって、もたもたもたもたしておる。そうして
専門委員会に追い込んだまま好きな
ようにやらしているという
格好でしょう。いつになったらこれは結末が出るのだかわからない。しかもあの
診療費体系というものは、一定のワク内の傑作なんです。そんなことで一生懸命計数をはじいて積み重ねて、でき上ったときは、もう
大臣の方では一点
単価を上げ
ようとしておるしそうすると、そういうスライドしょうといったって、どうし
ようもない。みんな
調査が無駄になってしまう。そういうことでなしに、もう少ししっかりした
プログラムを組んだら、その通りぐんぐん押していってもらわなければならぬ。それを今度は
国会の方として、
滝井君もおそらく、
野党だからといって、破壊的な
気分ではない。建設的に
厚生行政を伸ばそうというのだから、そういう
意味合いでうんとバツク・アップするから、しっかりした
方針をきめて、筋道を立てて
一つやってもらって、この小
委員会では一応
責任を持たせるために
速記をとっておるけれ
ども、こう書いてあったから、ああ書いてあったからと言って、あとでいじめる
ような卑怯なまねはしませんよ。それよりも、どうしたら現実的な
対策ができるかということに熱意を持ってもらいたいと思う。普通お
ざなりの委員会だったらやめた力がいいのですよ。
基本方針として、どうしたら今後の
診療報酬というものを、
赤字を出さずに、しかも
国民が喜ぶ、
医療担当者が
協力できるか、こういう
段取りになっていくと、もう
健保が通ったから、五十億浮くとか、百億浮くとかという
希望的観測でなしに、浮こうと浮くまいと、なんぼふやすのだという
基本方針をきめて、そうしてそれだけの作業を続けていく。そうして強行突破して、そのかわりそれには
医師会も文句言わずについてくるというか、
協力するという
段階に持っていかなければならぬはずだと思う。そういう
意味合いで、お
ざなりの、しっぽをつかまれない
ような答弁の必要はないのだ。だからどうか
一つ誠心誠意を披瀝してやって下さいよ。どうぞ
お願いします。