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神田国務大臣 お答えをいたします。
単価が妥当でないということについてはもう議論の余地はないのじゃないかと思います。ということは二十六年の
単価のきめ方が間違っておると私は思う。間違っておると言い切ることができるかどうか、もっといい言葉があるのじゃないかと思いますが、なぜそういうことを率直に申し上げるかといえば、
一つ率直に答えろということでございますから腹を割って私の見解を申し上げるわけでございます。二十六年に
単価改訂をされてすぐそのあとで
税法上の
措置をしなければならなかったというところに二十六年の
単価決定の間違いがあると思う。
税法上の
措置をしろというようなことは夢にも
考えないで
単価をきめたのだと思う。しかるに
税法上の
特別措置をとらなければならなかったということはいかにこの決定にあやまりがあったかということを
政府も認め、国会も認めたと思うのです。そこで私は二十六年の
単価は間違っているのじゃないかということを申し上げておるわけなのです。私
企業としてお国者さんはいろいろの
経営単位があるわけなのです。一人でやっておる場合もあれば、病院でたくさんかかえてやっておる場合もあると思います。それから甲地、乙地でおやりになっておることも申し上げるまでもないことであります。私はそういう千差万別の中にもお医者さんの
企業としての
経営単位というものがあると思うのです。その
経営単位を
考えないでただ一律に七二%
税法上引くのだというのは、
単価を適正に是正したその主義をとったのだというふうに私は言えないのじゃないかと思うのです。大きな意味では言えます。けれどもそういうことの
税法上の
措置で適正に
単価が訂正されたということは言えないのじゃないか。そこで私は
単価を二十六年にかえたときは非常に矛盾があったのじゃないかと思う。二十四年の問題は別といたしましても、二十六年に問題があったのだ、それを
税法上の
措置でやった、
税法上の
措置はいわば
措置の、一時の抑えだと思うのです。必ずやそこに適正な
単価の改訂を予想してやったのじゃないかと私は思っております。これは私はその当時関係しておらないのでございますが、私は
厚生大臣に就任日浅いがそういうふうな見方をしておる。それはまたいろいろな資料を提供していただいて検討の要がある。そこで
単価の改訂というものは、これはすべての行為だ、一点にとらわれないで計算してみたらどうか。それはその後薬がいろいろな近代産業によって、工場の合理化によって下っておるという面ももちろんありましょう。しかしそれはそれとして計算なさればいいことなのですから、ここで思い切って
一つ下げようじゃないか、今までのやり方がいいのか今までのやり方の延長として計算をした方がいいのか、あるいはまたこの機会に新しい観点に立ってやるべきなのか、そういうふうに
一つとらわれないで幾つかの案を検討しよう、そこで妥当のものがあればそれをとって
単価改訂の方向へ持っていきたい。そこで私は先ほどからお答え申し上げておるのでございますが、金を用意してやるのも
一つの方法だと思います。しかし今度のは、どうもそういうのじゃちょっと見当がつかないのじゃないかと思うのです。計算してから金を用意するといえば、これはどっちが先か、両方並行すれば一番いいのですが、どうも今のところ、どういうのが出るのかわからないのですから、予算
措置をしておいてやるというわけにはいかないのじゃないかと思います。さればといって全然あてにしないのにそういうことを
考えてもむだじゃないかという御心配でございますが、政治は生きものでございまするから、長年にわたるものがゆがめられた決定をしておるということであればこれを正しいあり方にするということが私は政治じゃないかと思うのです。そこで閣内におきましても私の担当の行政を御相談する際に、この矛盾を率直に閣僚に訴えて、これは
一つ成案を急いでいる、成案を得たらそのときに適当な
措置をやってもらわなければならぬ、協力してもらいたいという話を進めておる、与党の方にもそういう話を進めておる、この点については私は社会党の方々にも
一つ——ざっくばらんに私は申し上げるのでございますが御協力願いたい、そういう意味で私は今進めていますということをお答え申し上げておるわけでございます。