○竹谷
委員 経済企画庁長官並びに
中山政務次官の
お話によりますると、やはり
北海道と
東北は別々に
開発公庫を設くべきである、そういう理想である。しかしながら、とりあえず
一緒にしてやるのだ、こういう御回答でございますが、これはとんでもない話じゃないかと思う。理想として、初めから
北海道、
東北はそれぞれ
地域的な
特殊性を持っておるから、別々にやった方がよろしい、こういう御見解であり、なおまた、先ほど
林委員から、今
一緒にやっても、そのうち分けなければならぬということになると、いろんな面で非常な困難性を伴ってくる、そういうめんどうが、はっきり今から予測せられるではないか、それをどう
考えるかという突っ込んだ
質問があり、これに対して明快な御
答弁がありません。そのようなことでは、
北海道並びに
東北の今後の偉大な発展、そして日本に寄与すべき
開発をなす、この
前提となる
政府関係の重大な
金融機関に対しまして、
機構において初めから疑問があり、理想とほど遠いものを、経過的に今
一緒くたにしてやるのだということでは、初めから失敗することを予見してこの法案を出したように
考えられる。しかも
政府部内にも、これは別々にすべきだという相当な議論もあったようであり、また自民党の有力議員から、これに関しましてほとんど反対的な——
北海道東北開発公庫というものには反対であり、初めから
分離すべきであるという、そういう御
意見に基くような
質問に受け取れた。与党内部にそのような非常な異論があり、
政府部内においても、初めから
北海道、
東北は別々に
開発公庫を
分離して作るべきであるという理想論を持ち、またそのような
意見も強い、こういうときに当って、一応
政府提案でありますから、内閣の閣議を経たものであろうかとは存じますが、このような、将来どうなるかわからぬ不確定の、自信のない、理想とほど遠いこの
北海道東北開発公庫というような、一体としたものをここに法案として出しておりますけれ
ども、このような
政府部内において、あるいは与党との間に
意見の調整も見ていない法案は、よろしく
政府としては引っ込めまして、慎重考究の上出し直すべきである。そうして、理想としては、現実としてはというような、理想と現実を分けて、ばらばらにして、われわれ
委員として、どういうふうにこの法案をとってよいか、これについて
政府の確信のないような、こういう法案の審議はできないと思う。
一つ撤回をして出し直したらいいのじゃないか、
経済企画庁長官の御
答弁を承わりたい。