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1957-04-10 第26回国会 衆議院 決算委員会 第23号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年四月十日(水曜日)     午後一時四十六分開議  出席委員    委員長 青野 武一君    理事 關谷 勝利君 理事 本名  武君    理事 山本 猛夫君 理事 山田 長司君    理事 吉田 賢一君       臼井 莊一君    小金 義照君       櫻内 義雄君    床次 徳二君       淡谷 悠藏君    神近 市子君       山口丈太郎君  出席政府委員         総理府事務官         (内閣総理大臣         官房会計課長) 土屋  昇君         総理府事務官         (南方連絡事務         局長)     石井 通則君         警  視  監         (警察庁長官官         房長)     坂井 時忠君         総理府事務官         (宮内庁長官官         房皇室経済主         管)      高尾 亮一君         総理府事務官         (調達庁総務部         会計課長)   梅村 知躬君         総理府事務官         (自治庁長官官         房会計参事官) 石渡猪太郎君         総理府事務官         (科学技術庁長         官官房会計課         長)      杠  文吉君         検     事         (大臣官房経理         部長)     竹内 壽平君         外務政務次官  井上 清一君         大蔵事務官         (大臣官房会計         課長)     崎谷 武男君         大蔵事務官         (主計局次長) 宮川新一郎君         大蔵事務官         (主計局司計課         長)      柳澤 英藏君         文部事務官         (大臣官房会計         参事官)    天城  勲君         厚生事務官         (大臣官房会計         課長)     堀岡 吉次君         厚 生 技 官         (公衆衛生局環         境衛生部長)  楠本 正康君         運輸事務官         (大臣官房会計         課長)     佐藤 光夫君  委員外出席者         宮内庁長官   宇佐美 毅君         総理府事務官         (北海道開発庁         企画室副主幹) 長谷 好平君         大蔵事務官         (管財局総務課         長)      谷川  宏君         大蔵事務官         (国税庁長官官         房会計課長)  小熊  清君         会計検査院事務         官         (第一局長)  大沢  実君         判     事         (最高裁判所事         務総局経理局         長)      岸上 康夫君         専  門  員 黒田 久太君     ————————————— 四月十日  委員井手以誠君前田榮之助君及び小川豊明君  辞任につき、その補欠として淡谷悠藏君、神近  市子君及び山口丈太郎君が議長の指名で委員に  選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和三十年度一般会計予備費使用調査書(そ  の2)  昭和三十年度特別会計予備費使用調書(その  2)  昭和三十年度特別会計予算総則第十条に基く使  用総調書  昭和三十年度特別会計予算総則第十一条に基く  使用調書  昭和三十一年度一般会計予備費使用調書(そ  の1)  昭和三十一年度特別会計予備費使用調書(そ  の1)(承諾求めるの件)  昭和三十年度一般会計国庫債務負担行為調書  昭和三十一年度一般会計国庫債務負担行為調書     —————————————
  2. 青野武一

    青野委員長 これより第二十三回決算委員会を開きます。  昭和三十年度一般会計予備費使用調書(その2)、昭和三十年度特別会計予備費使用調書(その2)、昭和三十年度特別会計予算総則第十条に基く使用調書昭和三十年度特別会計予算総則第十一条に基く使用調書昭和三十一年度一般会計予備費使用調書(その一)、昭和三十一年度特別会計予備費使用調書(その一)、以上六件、これが承諾を求める件、並びに昭和三十年度一般会計国庫債務負担行為調書及び昭和三十一年度一般会計国庫債務負担行為調書、以上八件を一括して議題に供し、これより質疑に入ります。通告がありますので、順次これを許します。なお本日は宮内庁裁判所総理府、法務省、外務省大蔵省、文部省及び厚生省関係の係官が出席いたしておりますから、念のために申し添えます。吉田賢一君。
  3. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 裁判所予備費使用状況について伺います。昭和三十年九月の二十二号台風の被害による裁判所施設復旧に必要な経費予備費から六百二十六万八千円を使用しておられるのであります。提出された資料によりますると、わずかな金額のようですけれども不用額が出ておりまするが、この食い違いはどういう事情に基いたのでございますか。いつごろこれは大体支出済みになっておりますか、この二点を一つはっきりしておきたいと思います。
  4. 岸上康夫

    岸上最高裁判所説明員 ただいまの二十二号台風関係不要額は四千四百円ばかり、これはおそらく、実際の工事の個所がだいぶございますが、各庁で少しずつ余ったのが集積された金額だというふうに存じております。
  5. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 趣旨は了承いたしました。  裁判費不足を補う経費として一億二千二百十四万五千円を使用しておられるのですが、これにつきましては三百十七万四千余円の不用額を生じておりますね。  それから繰り越しの方は、これは鹿児島ですか、九十五万四千円あるようですが、この不用繰り越しはどういう事情によっておりますか、これをちょっと明らかにしておいていただきたいのです。
  6. 岸上康夫

    岸上最高裁判所説明員 繰り越し関係の分は、名瀬職員宿舎が焼けました火災復旧費に対する予備金の分下ございます。これは敷地の点で火災に伴って地元の方で都市計画換地をしましたので、その換地上にある建物を撤去するということで実行がおくれました結果、ここにあります九十五万四千円だけ繰り越しになった次第であります。
  7. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 不用額は……。
  8. 岸上康夫

    岸上最高裁判所説明員 不用額は、名瀬関係は五千円であります。
  9. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 名瀬……。この昭知三十年度一般会計予備費支出状況調を見ますと、裁判所の方で三百十七五四千余円ということになっておりますが、不用額はそうじゃありませんか。
  10. 岸上康夫

    岸上最高裁判所説明員 それは裁判費関係で、ただいま御指摘の三百十七万四千円ばかりの不用額が出ておりますが、裁判費は御承知のように国選弁護人報酬とか、あるいは調停委員旅費日当とか証人旅費日当等でございまして、これも各庁で多少の見込みずれ等がございまして、そういう関係で各庁で余ったのを集積した金額がこの金額になっておるわけでふります。
  11. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 事情は私はよくわからぬのですが、経理局長に伺います、このような場合にはあらかじめ予備費を、積算の基礎も一応予定をいたしまして、そして調書を出さしておいてそれを使っていく。だからそこにそういう日当とか報酬のようなものが食い違ってくるということになるのですが、これは大体は各裁判所におきまして去年、前月等実績がありますので、それによって計算を立てていくということになるんじゃないかと思うのであります。もっとも全国的な関係になりましょうから、小さいのでも集まれば大きくなる、こういうことかと存じますが、今の御説明も大体そういう趣意らしかったのでありますが、これは要するに相当不確定な要因があって、しかしそれもやむを得ない、こういうことであらかじめ予備費数額をきめておる結果こういう食い違いが出てくるのでありますか、その点ちょっと私にはっきりしないので……。
  12. 岸上康夫

    岸上最高裁判所説明員 ただいまお話の通りでございますが、各庁からの御要求は、大体私どもやり方は、過去の済んだ分の実績をとりまして、その実績によると年度末までに大体この程度の金額が必要だという目安をつけましてそれに基いて予備金要求もいたし、かつその認められました予備金を各庁の方に配付いたしておるのでございます。ところが御承知のような事件関係で、何かの事情で延びた、あるいは証人等が出なかったというふうなことで多少の誤差と申しますか、見込み違いというものはやむを得ない状況になるのであります。その全国的なものが集まりましてこういう金額になったというふうに思います。
  13. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 この点は、たとえば裁判所におきまして、昨年の実績が、国選弁護人何人、あるいは調停について延べ何人、従ってこれに要する経費幾らということが出ますので、毎月の集計も出て、その数字移動等情勢がわかりますので、こういうものはあらかじめ正規の予算で、ある程度の正確さをおっかみになって予算を組んでおけば、一々予備費の手数は要らぬのではないかと思うのです。もっとも裁判費などは特別な簡略した手続でおやりになるからいいようなものの、なるべく予備費使用は少い方が、予算実施の上におきまして私は形はよいと思いますが、あらかじめそういうふうに予算化しておくということは困難ですか。その点どうなんでしょう。
  14. 岸上康夫

    岸上最高裁判所説明員 ただいまの点は、お説の通り予算で全部まかなえるようにするのがもちろん望ましく、それが本則でございます。ところが、御承知のように予算を組みますときには、たとえば三十年度の予算でございますと、実際問題といたしまして事務的に話をいたしますのは二十九年の秋、書類は二十九年の八月に出します。二十九年の秋から十二月、一月にかけて事務的な折衝をいたしますが、その当時の事件の数といいますものは、その一、ニカ月前までの実績しか実際問題としてわからない。そこで、そういう資料基礎にいたしまして、事件の増減の大体の趨勢を見まして、三十年度の見込み件数というものを想定いたしまして、それに基いて予算が組まれる、従って、時期の関係でどうしてもごく最近の資料までわからないものでありますので、実際やっておりますと、そこに多少のずれが生ずる。余るものもあれば不足のものもできる。そういうものを予備費の方で調節をしていただいておる、こういう状況であります。
  15. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 よくわかりますが、ただし国選弁護人報酬とか、あるいは調停人日当等は、やはり国民司法部に対する当然の権利なりまたは国のサービスといたしまして、できるだけ充実して手落ちなくやってもらわなければ困ると思いますので、予算案の作成に当りまして、どうせ必要なことでありまするから、十分に時の前後の需給関係を御検討になって予算をお組みになるように、大蔵当局とも折衝されることが望ましいと思います。そういうことを申し上げておくにとどめたいと思います。  裁判所関係はこれでよろしゅうございます。  外務省関係について政務次官に伺いたいのでありますが、この予備費承認につきまして、昨年日ソ交渉に当り、重光全権などがソ連に派遣せられました際の予備費使用が三千九百六十九万七千円ということになっております。それから同じく三十一年の十月六日より十一月一日に至りまするまで、鳩山全権などが随員合せまして計二十三名。前の重光さんの場合には計二十一名ですか、この鳩山全権などの場合には、六千四百四万三千円を予備費使用されておるのであります。もっとも鳩山全権の場合は、目下精算中というので、若干数字移動を生ずるかもわからぬ見込み、こういうただし書きがついております。そこでこれについて伺うのでありますが、これによりますと、重光全権の場合は、注として、モスクワにおける全権等に支給する滞在費は、現行旅費法の額では、物価高のためにまかなうことができないので、庁費の、つまり宿舎借料から支出し、外国旅費航空費及び日当のみである、以下同じ、こういうことになっております。この事情鳩山全権の場合も大体同じような記載になります。すなわち、鳩山全権の場合は、そのために旅費としましては二千七百余万円、庁費としての支出が二千三百九十余万円、こういうことになっております。重光全権の場合は、旅費は千四百四十余万円、庁費として二千三百六十余万円、こういうことになっております。これはどういうものでしょうか。国家公務員旅費に関する法律の第四十一条によりますると、やはり先方の国の物価高、すなわち、ソ連物価が非常に高いということが伝えられておりまするが、そういう国内の特殊な事情がありますときは、この法律規定によりまして大蔵大臣が指定する旅行と変更することができるのではないであろうか、第一項によりますると、こういうふうにも考えられるのであります。そういう点を十分に考慮して、旅費も適当な旅費をまかない、かくしてこのような国交回復というきわめて重大な国家的大きな使命を持って旅行したのでありますから、その辺について適当な措置もとるべきであったのではないであろうか。何かこれによると、宿舎借料支出したというような、一種のぎごちない跡が看取せられるのでありますが、どういう事情によるものであるか、これを少し詳しく御説明を願いたい。
  16. 井上清一

    井上(清)政府委員 お答えを申し上げます。モスクワにおける物価は非常に高うございましたので、現行旅費法ではどうしても滞在費用をまかなうだけの旅費を出すことができなかったわけであります。きょうなわけで、非常なやむを得、ざる措置といたしまして、庁費宿舎借料から滞在費支出することをお認め願ったわけであります。これはしかしあくまでも変則でございまして、本来ならば旅費法を改めていただいて、そうしてやった方がよかったのでございますが、旅費法の例外だけでもどうもまかない切れなかったようでございます。そういう点で現行旅費法には、あるいはどうもいろいろな場合——モスクワにおける非常な物価高の場合の旅費等を予想して畳めてなかったものでございますから、そうした結果になったわけでございまして、今後東欧諸国との交通がひんげんになる、あるいはまた東欧諸国への旅行等も非常にひんぱんになるというようなことになりますと、やはりそうした特殊な場合も織り込んだ旅費法というものも考えていただかなければ相ならぬじゃないか、かように考えるわけでございます。
  17. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 一体物価高と言いますが、大体どのくらいの物価高になるんでしょうか。従ってどのくらいの割合経費増ということになったのですか。
  18. 井上清一

    井上(清)政府委員 普通のドルとルーブルとの換算率は、たしか私は一ドルが四ルーブルだったと思いますが、それが一ドルが十六ルーブルくらいの実際の物価趨勢である関係上、普通のきめ方ではとうていまかない切れないという状況であったわけでございます。
  19. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうすると四倍ということになるのですか。四倍ならば四倍になるということで計算をすれば、この四十一条第二項末段の大蔵大臣——つまり別表定額による旅費を支給することが適当でないと認めるときは、大蔵大臣が指定する旅費とする、こういうことになるんだが、四倍なら四倍でそこははっきり出るのではないかと思いますが、その点はどうなんですか。
  20. 宮川新一郎

    宮川政府委員 かわりましてお答え申し上げます。吉田委員の御指摘の点、まことにごもっともでございまして、かかる措置をとることは異例のことと存ずるのでありますが、先ほど外務政務次官から答弁されましたように、一ドルが四ルーブルの公定レートが、約四倍の十六ルーブルのやみ相場であった、これが一つ物価を反映しておるわけでございまして、御指摘のように四十一条の第二項によりまして、大蔵大臣協議によってやる道があるわけでありますが、それにただし書きがございますように、「当該旅行の性質に応じ、第六条第一項に掲げる旅費の額についてこの法律で定める基準をこえることができない。」という規定がございまして、今回のような場合にそこまで旅行手当を出すということは、かえって法の精神に反するのではないか、むしろそれをやるためには国家公務員等旅費に関する法律の修正を要するのではないかと解釈いたしまして、異例措置でございましたが、重要な使命を帯びて参ります人たちのことでございますので、滞在費につきましては庁費であります宿舎借料をもって支弁することといたした次第でございます。
  21. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 これは今次長の御説明ではちょっと納得しにくいのですが、二項の規定で適当に計算をいたしまして、四倍なら四倍、十倍なら十倍、そういうふうに物価高なら物価高の地方で外交官活動できるように、予算を組むということが必要でないでしょうか。このことは私は別の機会にこの委員会において申し上げたこともあるのです。ちょうど私も昨年衆議院議長と同伴しましてカナダへ参ったのでありますが、あのときの実例に徴してみましても、何か外交官の正規な、当然の、われわれから見ればなお物足りないくらいな活動すら、予算不十分のために一そう不十分な印象を受けた。特にカナダとかアメリカとかいうような経済事情が手に取るようにわかり切ったところにおいてさえ、そういう感じを受けたのでありますから、ソ連物価関係のような、なお十分に把握しにくいような面もあり、あるいはまた国交回復交渉というような場面の活動でありますから、何かと相当必要なものがあるのではないだろうか、そういうときにやはり必要の限界において相当予算を出す、もしこれが不当に乱費されるようなことがあるならば、それはまた別の面から規正をすればいいのであって、言いかえますと、大蔵省外務省のお互いの立場が国内的な旅費の設定の仕方、まかないの方法協議というような面で、何か外交をどっちがやるかわからないような結果を来たしては大へんだと私は思うのであります。やはりそこは千編一律な、画一的な行き方という外交に陥っては大へんでありますので、この点は私はどちらに加担する意味でもなしに、公平に見て、やはり庁費でまかなったというようなことがいかにも変則で、こういうようなのは世界各国にあるのだろうかということを実は考えるのであります。といいますのは、私らも知り合いの若い外交官が、ほんとの活動をするためになかなかに経費が要るので、自分の俸給を食いあるいは借金をしするような実情も聞くのであります。そういうことも思うと、何かこの重大な案件で、その大きな割合庁費にかかっておるので、庁費がまたその他の庁費の圧迫になっておるのではないだろうか、こういうことも感じるのであります。これらの点につきましては大蔵省外交を制肘するというような結果に財政の上からなってくるというようなことでは、どっちが外務省かわからないようなことになるのではないかと、私は実は憂えるの、であります。やはりそこは、乱費は別の方法で規正しますことは前に申し上げた通りであります、あくまでも正当な予算の執行は責任ある人々がやるべきでありますので、その点については一項と二項の適用の仕方をあまり大蔵省で規制していくというようなやり方は、本末を誤まる危険がありはしないかということを実は思うのであります。そういうこととともに、また一面外務省におきましてもこんな重大な、一国を代表する総理全権にして派遣する、外務大臣を国の代表として派遣するということ、全国民の支援を受けた外交交渉の際に、庁費全権活動費をまかなえというようなことに圧縮されることは、われわれ外から見ている者にはちょっと想像しがたいことなのであります。それならば、国の予算が相違なく、正しく、適正に執行されておるかというたら、ごらんの通りなのであります。こういうふうに思いますので、二、三千万円の金であるので、大したことじゃないけれども、いかにも格好が悪いということを私はつくづく感ずるのでありまして、何かしらこういうところに一つの欠陥があるのじゃないか、盲点があるのじゃないかということさえ、実は考えておるのであります。きょうは別に外務大臣をお呼びしたのではないのでありますけれども、ここに今後の外交活動に通ずるべき一つの基本的問題がひそんでおるように思うのであります。こういう問題について、外務省はもっとしっかりと筋を通したらよかったのじゃないか。自国の総理大臣が行くようなときに、筋もよう通せぬようなことで一体どうするのか、こういうことをしみじみ感じるのであります。次官としては、この点についてはどういうふうにお考えになっておるのか、一つしっかりとした考え方を表明しておいてもらいたい。
  22. 井上清一

    井上(清)政府委員 吉田委員指摘の点、まことにごもっともであります。実は昨年の総理大臣モスクワ出張の場合は、先ほど申し上げましたように、モスクワ物価事情からやむを得ざる措置として、こうした異例措置をとったわけであります。それと、もう一つ旅費定額を法制的にかっちりきめるというには、時間的に十分な余裕がなかったという点からも、こうした非常に変則的な、今から見まして非常におかしいと思われるような措置をとったわけでございます。これはあくまでも変則であることは、私どもも重々承知いたしておるようなわけでございます。外務省といたしましては、外交官活動がいろいろな点で不便を来たさないようにということで、たえず世界各国物価事情というものをよく調査をいたしております。なおまた為替関係その他も調査して、その国々にふさわしいような活動費用なりあるいは庁費だとか旅費だとか、また在勤加俸というようなものも、そうした点を十分加味してやっております。けれども、やはり世界のいろいろな情勢の変転の激しいときでございますので、あるいは時と場合によりましては、思わぬ物価の高騰などもあって、いろいろ困るというような場合もなきにしもあらずでございますが、そうしたような場合には、あるいは外務省にあります報償費というようなものもそうした点で活用いたしております。やはり私どもといたしましては、たえず平素からその国の経済情勢なりあるいはまた為替関係物価の状態というものをよく調査をいたしまして、それらに基きまして旅費なりあるいはまたその他の庁費なり、いろいろな在外公館費用、また海外を旅行いたします者の旅費とかいうものは、そうした点を十分加味してこれまでやっておるわけでございます。こうした点につきまして、昨年の日ソ交渉の場合には、まことに変則な取扱いをいたしたわけでございますが、今後そうしたことのないように十分大蔵省とも打ち合わして参りたいと思います。実は今年度もポーランドチェコスロバキアとの国交回復を今国会で御審議を願っておるわけでございますが、チェコポーランド東欧諸国物価情勢、また実際の為替関係とか、やみのいろいろな為替レートとかいうようなものは、なかなかわかりにくいので実は困っておりますが、こうした点でも今年度は実は大いに研究むしておりますけれども、今後ともいろいろそうした場合ができましょうとも、一般的には十分しっかりした計算基礎の上に、外交官活動に支障がないように、大蔵省ともよく打ち合せまして、予算を編成し、また旅費要求というような場合にも、そういう観点からかっちりしたものを要求して参りたい、かように思っております。
  23. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 宮川次長に伺います。が、庁費として予備費支出するということは、財政法予備費に関する規定趣旨精神に違友することになるのではないでしょうか。これは少し三百理屈みたいなせんさくに陥る危険がありますけれども、やはりそこは十分に筋を通していただきたいという趣旨において、こういうことがなからんことを欲するゆえに伺うのであります。外国旅費旅費として出す、庁費として予備女を出すというのは——庁費というものは予見しがたい支出でも何でもないのでありまして、予定されたあらゆる要件があって、それに当てはめて予算は積町されていくのでありますので、そういうものは予備費の乱用になるのじゃないかというふうにも考えるのでありますが、その辺の見解は、どうなんでありましょうか。
  24. 宮川新一郎

    宮川政府委員 ただいまの御質問の点でございますが、日ソ交渉のために、総理以下が出て参りますことは、御承知のように、当初予算を編成する際考えられなかった事項でありまして、この事項に対しまして、政府が財政支出を行いますことは、一つの目的といたしまして予備費支出の適当事項になるわけでございます。従いましてその予備費支出をするに当りまして、旅費で出すか、あるいは庁費で出すかというような問題が、その中の問題としてあるわけでございますが、先ほど御説明いたしましたような理由によりまして、往復の旅費あるいは日当のたぐいは、旅費法規定に従いまして支給して可なりと考えたのでありますが、一番大きな金額になります滞在費につきましては、旅費法による旅費として支給することは困難と考えられましたので、庁費の中の宿舎借料といたしまして計上する。これが当初予定していなかった事項の歳出になる。かように判断いたしまして——御疑問の点にお言葉を返すようでございますが、さように解釈いたしまして、予備費支出をすることは必ずしも不適当と申されない、かように考えております。
  25. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そういたしますと、今後共産圏各国へ国交回復その他の交渉等について外務密の諸君その他を派遣するような場合も、随時こういう手段、また第二、第三の異例を行うということが考えられるのですが、この点どうなんですか。
  26. 宮川新一郎

    宮川政府委員 冒頭より吉田委員の御指摘の点もございますので、今後十分旅費法の運用によるやり方をよく検討いたしたいと思います。また、かりにそういう不測の事態が起りまして予備費支出を適当とする事項が起りましても、たとえば庁費において相当な余裕がある、宿舎借料において相当な余裕があるという場合は、必ずしも予備費支出をいたしませんで、流用によってこれをまかなっていくということも考えて参りたい、かように考えます。
  27. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 私はちょっとその点は詳しくわからぬ点ですけれども庁費として出すような場合には、実際に庁費の内容を精密に精算したりするときには、事実混淆した面がたくさんにあって困るということがあるのではないだろうか、こう思うのであります。その辺については私自身も深く追及するつもりはないのですけれども、何かしらん庁費としてちょっとごまかされたような感じがどうもするのであります。ごまかすといっては語弊がありますけれども庁費として予備費を出す場合には、一体何のために使ったやら——ほんとうは重光全権等二十一名の使用に該当しないものに使ったものもあるのではないだろうか、鳩山全権以下二十三名が使用しないものも含むことになるのじゃないだろうか、庁費の場合そういうすきなり、そういう可能があるのではないだろうか、そういうふうになるのじゃないだろうかと思う。具体的に私は実態をつかめませんので、あるいはこれは単なる推測にすぎないかもわかりませんけれども、ちょうどたとえばある企業の間接管理費のような、本店の経費、工場の経費、生産の直接経費、こういう場合に間接の管理費というようなものの計算が、仕方によるとどうにでもごまかしができますので、そういうたぐいのことがこういうときに問題が起るのじゃないであろうか、こういうふうに思うのであります。こういう点はどんなものでありましようか。
  28. 宮川新一郎

    宮川政府委員 吉田委員の、庁費を使うと、その庁費は二千何百万というものは外務本省の庁費一本になってしまって、重光全権以下のモスクワにおける庁費以外に使う、宿舎以外に使うおそれがあるのではないだろうか……。
  29. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうじゃございません。私の趣旨は外務本省という意味じゃなしに、それはやはりそれぞれ相当の区分はあろうと思いますけれども、本省からモスクワに行くのでしょう。モスクワに行きまして、モスクワにおきましていろいろこちらの施設もあるわけでありますし、それを御利用になるわけですね。それを庁費の延長としてお使いになって、そしてこれが派遣の諸経費に入る。こういうことになると、本来の外務省経費と、そうして派遣された人の使用するものとの混淆が、モスクワにおいて生ずるのではないだろうか、こういう点の疑問なんです。
  30. 宮川新一郎

    宮川政府委員 その点は予算の中におきまして項を別にいたしまして、在ソ連大使館設置諸費と別にいたしまして、日ソ交渉全権団派遣諸費といたしております。従いまして項間流用ができませんので、御心配のような点はなく、余りまするならばこれは不用に立てるということに相なりまするので、御懸念の点はないものと思います。
  31. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 外務省の今の点はそれでよろしゅうございます。
  32. 青野武一

    青野委員長 吉田委員に申し上げます。御要望のありました運輸省から佐藤会計課長が御出席になっております。
  33. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 それでは宮内庁を先に済ましたいと思います。簡単でありますから……。  宮内庁に伺いますが、三十年度の分につきまして、五百十五万七千円を予備費として使用しておられます。これは支出完了らしいのでありまするが、予定になりました修理等は完全にできておりますか、その点はどうなのですか。
  34. 高尾亮一

    ○高尾政府委員 お答え申し上げます。この金額でもって予定通り工事は完了いたしております。
  35. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 からりいろいろと前から破損をしておって、なかなか修理などはしないというようなこともちょっと世上聞くのでありますが、そういう事実はあるのでございますか。
  36. 高尾亮一

    ○高尾政府委員 この海岸線につきましては、これをもって特殊な天災地変がない限り予算要求して工事をいたすものはないつもりでおります。
  37. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 皇室関係はよろしゅうございます。御苦労でございます。  次に運輸省に聞きます。あなたの方の東京国際空港の敷地借料についての予備費五百四十九万六千円、これについてであります。大蔵省から説明書として提出しておる資料によりますと、これは羽田の航空場でありますか、十七万坪が買収単価について交渉が成立せず、そのために土地収用法を適用して解決する方針を立てて、協議、裁決等の手続があって、おそくとも三十年の五月中に完結を見る見込みであったが、予定通りに進捗しなかった、そこで借料五百数十万円払ったという案件になっておるのであります。一体それは買収単価について交渉が成立しない。そうすると売主——地主でしょうが、地主は何ほどを主張し、政府は何ほどを主張して、そこで交渉が何ゆえに成立しなかったのか、その点をちょっと明らかにしておいていただきたい。
  38. 佐藤光夫

    ○佐藤(光)政府委員 お尋ねの点でありますが、昭和三十年十月三十一日建設大臣あてに事業認定の申請書を提出し……。
  39. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 金額を言って下さい。
  40. 佐藤光夫

    ○佐藤(光)政府委員 現在所有者との協議の段階にありまして、まだ最終的にきまっておらないわけであります。御質問の価格等の細目については、ただいま手元に資料を持って参っておりませんので、すぐ取り寄せましてお答え申し上げたいと存じます。
  41. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 それではこまかいことは要りませんが、要するに価格の点が障害だったらしく思うのだが、これを他面から見ると、いつごろから買収交渉を開始したのか、どのくらい経過して、どのくらいの価格の開きができて、結局土地収用法で強制収用せねばならぬということになるのか、概況はわかりませんか。
  42. 佐藤光夫

    ○佐藤(光)政府委員 御承知のように、羽田の空港が、昭和五年に当時の逓信省航空局が五万三千坪の土地を買収して現地に空港を設定したものでありますが、その後昭和二十年に連合軍が進駐いたしまして、現地を接収して使っておりましたのが、二十七年に返りまして、自後買収手続を進めておったわけでございます。そこで昭和二十七年度において四十八件八万九千七百坪を買収し、残余の十八件十七万四百三十坪が、今お話の買収交渉に入ったまま現在まだ協議が成立しておらぬという段階にあるわけでございます。
  43. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 結局私の聞きたい点は、第一に買収を計画するならば、その買収の見込みが立てば当該年度に予算化しておく必要があるのじゃないかということが一点と、それから買収成立の見込みがないというのであるならば、他人の土地使用するのであるから、当初予算借料予算化しておく必要があるのじゃないか。どちらもしておかずにいるということはないはずである。買収成立を予定して買収費を予算化しておるということであるならば、それは買収ができないのだから、不用繰り越し等になっておろうと思うのだが、どうもそうでもないらしい。この辺がどうもはっきりしないのでございます。それでこういう種類の借料というものは、解決の見通しがはっきりしないままに経過するのであるから、あらかじめ予算化しておく必要があるのではないだろうか。現に使っておらぬ、将来使う予定である、こういうような土地ならば別でありますけれども、大部分の土地はお使いになっておるのではないかと思う。羽田の航空場であるとするならば、一そうそういう感が深いのです。その辺を明らかにしたいので、結局これは予算化しておく必要のあった経費ではないか、こういう点が私の疑問なんです。これはどうですか。
  44. 宮川新一郎

    宮川政府委員 今回御審議を願っております件は、当時二カ月分しか借料予算を計上いたしませんで、そのうちに片づけるということでございましたが、片づかないために、不足借料に要する経費予備費より支出いたしたのであります。三十一年度におきましては借料を計上いたしております。なお買収安といたしましては、平和回復善後処理費の中におきまして三億円を予定いたしました。これは二十七年度の買収を行います際に、財務局とか、勧業銀行でありますとか、その辺のエキスパートの評価によりまして出た評価がございまして、その評価に対しまして三十一年度の物価指数の動きを乗じました金額が約三億になりましたので、三億をもって買収に充てるという計画で進んだのでございます。最近の詳細な事情を私もまだ聞いておりませんが、先ほど運輸省より答弁がありました十八件十七万坪残っておりましたのが、十数件片づいたようでございまして、なお将来に未解決のまま残されておるのが約四件、数万坪残っていることとなると思います。三十二年度につきましては、今申しましたように三十一年度中にぜひこれを片づけるという方針のもとに予算を編成いたしましたので、三十二年度の予算には借料予算を計上いたしておりません。従いましてその分につきましては、既定経費の流用、あるいはその流用が不可能でありますならば、予備費支出をいたさねばならない事態が起こって参る、かような事情にございます。
  45. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 未解決は数万坪ある、それで三十二年度に借料予算が組まれておらぬ、解決の見込み、その未解決の原因、事情はわからぬ、こういうことなんだが、こういう案件というものは、あとへ残るほどみなそれぞれ問題がむずかしくなるものなんです。四件数万坪というのですから、これはどんな相手か存じませんけれども、なかなか強硬手段をもってやっておるらしいのですが、強硬手段をもってやって数万坪残っているというものを、借料予算も組まないということはまた予備費を使うということなるんじゃないだろうか。私ども予備費をあてにするような考え方は立憲的でないと思う。だから予備費じゃなしに、予算をお組みになればいいと思う。前年も完全に借料予算に組んでおられるのですから——強硬手段で解決をはかっているというのに、数万坪未解決、三十二年度だけ予算も組まない、あらかじめ予備費をあてにする、そんな予備費はないはずです。あらかじめ予見しがたい事情がなければ、予備費を使うことは法律違反です。だからまだ三十二年の四月の上旬に、予備費を使わなければならぬかもわからぬ、そんな理屈に合わぬ経費はないと私は思う。そういう点はやはり何とかもっと筋を通していかなければいかぬじゃないかと思うのですが、それはどうなんですか。
  46. 宮川新一郎

    宮川政府委員 全く御指摘通りでございます。先ほど私答弁申し上げまして、間違ったことを申し上げましたので、この際訂正させていただきますが、二カ月分の借料を計上いたしております。その分は十八件分の借料でございますので、あとの四件分に引き伸ばしますと、二カ月より相当長期な借料が出せることになっておりますので、三十一年度も予備費ではなく、流用でやったのでございますが、大した金額でなく、おそらく流用によって処置できるかと思うのであります。根本の問題はやはり価格の点でございまして、所有者の方は、最近の一般的な地価騰貴をたてにいたしまして、高くこれを買い上げてほしいと言っております。また財政当局あるいは運輸当局といたしましては、すでに昭和二十七年度にエキスパートの評価を求めまして、それによって出ている金額に最近の物価指数をかけておりますので、これまた一つのよるべき点と考えられます。無理じいにこれを押しつけるということでなく、もしまとまらなければ、今年度中に収用委員会の裁定を待ちまして、その裁定の出た後におきまして財政的にも所要の措置をとる、かように持って参りたいと考えております。
  47. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 これは通称羽田航空場といっているもののことでしょうが、国の施設で直営しておるかと思う。一体何万坪ほどあってどのくらいの施設で、どのくらいの予算を持ってどのくらいの収支決算になり、使用料を取っておるのか、収益を上げておるのか、その辺はどういうことになっているんですか。
  48. 佐藤光夫

    ○佐藤(光)政府委員 先ほどもちょっと申し上げましたが、羽田は旧東京飛行場で、当初十六万五千坪、その後順次買収いたしまして終戦当時は二十一万三千坪ということになっておるわけでございます。
  49. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 現在の面積は。
  50. 佐藤光夫

    ○佐藤(光)政府委員 現在の坪数でございます。  収支その他の御指摘の点でございますが、この施設の整備につきましては年々——ちょうど手元に資料を持ち合せておりませんが、四、五千万ずつの経費を投じて維持的な工事をいたしております。三十二年度以降につきましては、さらにジェット航空機用のために整備拡充する計画を立てているわけでございます。  なお今の御質問の点は資料を直ちに取り寄せまして後ほどお答え申し上げたいと思います。
  51. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 これは予備費使用に直接重要な関係のないことでありますから、それならば羽田航空場の施設あるいは経営の実情、収支の決算の状況、こういうものを資料として当委員会へ提出するようにしておいていただきたいと思います。  そこで、あなたの方では土地収用法の各般の手続を進めて解決したいというような御意向らしいんだが、三十二年の二月以降——二月に事業認定の告示をしておるようでありますから、満二カ年以上あるいは三カ年、来年になると四カ年にまたがっていくのであります。こういうときにはやはり予算の流用とかいう例外的な措置じゃなしに、一定の見通しを立てて、使用料については正確に予算を組んで、予算によって処置するのが私は適当だと思う。会計課長はどういうふうにお考えになりますか。
  52. 佐藤光夫

    ○佐藤(光)政府委員 御指摘のように買収手続等は駐留軍の接収その他の事情があって困難があったと思いますが、これからあとは御注意を重視いたしまして、なるべく早く問題を解決するように努力いたしたいと思います。
  53. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 宮川次長に伺っておきます。この種の土地使用料というものは、これのみならずほかにもこういう案件があろうかと思うのでありますが、予備費使用というような例はよくあるのでございますか。
  54. 宮川新一郎

    宮川政府委員 うろ覚えでございますが、調達庁関係で駐留軍に接収されております土地、建物等に対する補償等につきまして、こういう問題がよくあるのでございます。これにつきましては所要の予算を大体達観いたして計上いたしまして、相互の話し合いによって解決して参ります。今回のような予備費支出をしなければならぬような事態は、私の記憶では今までなかったように考えております。
  55. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 大体借地料というものは使用の対価であります。使用をするということはそれだけ国が利益を得るのでありますから、利益を得るような客観的な事実があって、これに対する対価、借地料を予算に組まぬということ自体が実に勝手なことだと私は思うのであります。使うものだけ使って地代は計算しておらぬ、こういうようなことはどうかと思うのです。ことに国際空港というような重要な国家の施設でありますので、万遺憾なきを期してそれぞれの措置が進められるべきであろうと思うのでありますが、これもきわめて例外的なことであるようでありますから、今後このようなことのないようにしていただきたいと思うのであります。
  56. 淡谷悠藏

    淡谷委員 関連して。今吉田委員から御注意がありましたのと同じケースでありますが、駐留年が使っておりました施設を駐留軍が撤退したあとで自衛隊の施設にかえる場合がございます。その場合にジョイント・ユース等によって駐留軍がいる際すでに自衛際が使っておったという場所がずいぶんあるように承わっておりますが、ジョイント・ユースの場合、借料やなんかの管理はどういうふうにやっておりますか。
  57. 宮川新一郎

    宮川政府委員 総理府の調達庁の方で所管しておりまして、私、その辺のことは詳細に聞いておりませんのでこの際答弁を留保さしていただきまして、後ほど御返答申し上げます。
  58. 青野武一

    青野委員長 調達庁から梅村会計課長が御出席になっておりますから……。
  59. 梅村知躬

    ○梅村政府委員 ジョイント・ユースに関しましては、それが継続されている間は現在防衛支出金からそれを出しております。
  60. 淡谷悠藏

    淡谷委員 ジョイント・ユースの中でも国有地を使っている場合は大した問題はないけれども、民有地を使用した場合、所有者は駐留軍が使うためにこれを出している。それを自衛隊が使う段になりますと、完全に使用目的が変ってきております。ところが実際には駐留軍が使っている問に事実上ジョイント・ユースをやっている。そうしますと駐留軍が撤退したあとに複雑な問題が残る。同時に海面等の使用に関しましては演習時間等がだいぶ大きな賠償の要因をなしておりますので、ジョイント・ユースの場合の自衛隊の演習時間内における損害は一体どこが賠償するのですか。
  61. 梅村知躬

    ○梅村政府委員 たとえば今の漁業補償のような場合につきましては、ジョイント・ユースの点で防衛庁が演習をやった時間、そういうものにつきましてはやはり補償の対象からそういうものを除いておるわけでございます。防衛庁の方で負担をしていただくのが建前のはずでございます。
  62. 淡谷悠藏

    淡谷委員 そこに大へんむずかしい問題が起ってきているのです。駐留軍の方ではこれは自衛隊が使ったのだから私の方では払わぬと言っておる。ところが防衛庁の方とは地元が契約を結んでおります。これは自衛隊が使っただけでは地元民が賠償なしの損害をこうむるということになる、こういう事例がある。これはどうですか。
  63. 梅村知躬

    ○梅村政府委員 この問題につきましては担当がちょっと違いますので、私も詳細にお答え申し上げるということはどうかと思いますが、ただ問題としましては、駐留軍に施設を提供いたしておりますということにつきましては、あくまでわれわれは現実に即して借料を支払っていかなければならぬと考えておるわけでございまして、問題は防衛庁がその場合にジョイント・ユースで使われておったかどうかという印象を把握いたします限りにおきましては、防衛庁の方においてこれを負担していただくということをいわざるを得ないかと思います。
  64. 淡谷悠藏

    淡谷委員 実際地元民には何の了解も得ないで黙って入っておる場合が多いのです。そういう場合は防衛庁ははっきり自衛隊のジョイント・ユースということはわかっておるのです。何とか地元民との間に補償その他の契約をなされておるのかどうかということです。
  65. 梅村知躬

    ○梅村政府委員 この問題につきましてはいずれ担当の方から詳細にお答えさせていただきたいと思います。
  66. 淡谷悠藏

    淡谷委員 担当の方来ておりますか。
  67. 梅村知躬

    ○梅村政府委員 担当がただいま参っておりませんものですから、後刻お答え申し上げたいと思います。
  68. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それじゃあらためて担当者の方に来ていただきまして質問したいと思いますが、今後大へん複雑な問題が起ると思います。一例を申し上げますと、もう撤収されましたけれども、北海道の日高門別の例のごときは、門別の町長が演習のあるたびごとに自分で出かけていって、駐留軍の演習地の隊長に、今の自衛隊の演習は一体あなたが補償するか、補償しなければこっちはいやだ、そういって地元の町長が自衛隊の演習による損害をキャンプの隊長に補償させた実例があるんです。これじゃ全く防衛庁は何といいましょうか、ネズミの穴にヘビがもぐり込むように、あらゆる駐留軍の演習地や何かに知らぬふりをしてもぐり込んでおって、あとに大へんむずかしい問題を残すというケースがたくさんあります。その実例の一つとしまして、青森の高館のキャンプですが、これはいつ一体返還になったかと申しますと、ここに書いてありますが三十一年五月十八日です。それで防衛庁へ所管がえ予定としてありますが、もうちゃんと入っているじゃないですか。所管がえをする前にもう入ってしまっているんですが、これは一体どこが所管しているんです。
  69. 梅村知躬

    ○梅村政府委員 後刻事実に即しまして詳細に御回答申し上げたいと思います。ただいまの御趣旨はよく伝えておきたいと思います。
  70. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それではその点はあらためてまた質問いたしますが、もう一点、駐留軍の演習地となりました民有地が漫然と事務上の都合から登記されないでおって、使っておるのは駐留軍であるがその名義は地元の名前になっておる。十四、五年も使いもしないが、代金は受け取った、ただし税金だけはその受け取った土地代金よりも以上に払っておるという事例がございますが、聞いておりませんか。
  71. 宮川新一郎

    宮川政府委員 聞いておりません。
  72. 淡谷悠藏

    淡谷委員 これはあらためて私の方でも詳細に調べておりますから出してもよろしいのですが、木更津の演習場です。泣いているんです。やっと去年からは税金だけはまけてもらいました。聞いてみますと、土地の管財局か何かが、とてもこれでは仕事がたくさんあって整理がつかぬから、あと何年あったら登記ができるかわからぬと言っているらしい。代金を払って売ってしまった土地を十年間もほうっておくように一体管財事務というものは渋滞しておりますか。これは私の方でも詳しい資料をとっておりますから、いずれ具体的にお話し申し上げたいと思いますが、こういう事例は他にございませんか。
  73. 宮川新一郎

    宮川政府委員 所管が違いますので正確なことはお答えできませんが、もし事実だとすれば大へんひどいことだと思います。お話によりますれば税金がかからなくなったそうで、まことにけっこうだと思うのであります。そういうものはもっと早く処置すべき問題だと思います。御趣旨の点は関係の向きに伝えまして、そういうところがもしありますならば処理を促進するように善処するようにいたしたいと思います。
  74. 淡谷悠藏

    淡谷委員 どうもその点さっきのジョイント・ユースの問題もからみまして、地元民が法律的な手続をもってじゃんじゃんやれば問題は起りませんけれども、多くの場合は強制的に取り上げられました土地を駐留軍あるいは自衛隊の名前、で使っておりますということです。地元民は昔の軍の演習地みたいな考えを持ちましてよう言わぬのです。これはやっと何とかかんとか言って税金はまけてもらいましたが、一体十四、五年間にわたって払っている税金の損害を処置してやる方法がないものでしょうか。私も実際この間行ってみて初めて驚いた。現地へ行って初めて聞いてみました。純朴な土地の漁民あるいは農民がそういうことを言っている。全く管財事務の渋滞のためにさような事実が起った場合に一体これはさかのぼって賠償されますか。
  75. 宮川新一郎

    宮川政府委員 税の関係は主税局の担当でございまして正確なことはわかりませんが、おそらく取るべきでない税金を取っておったという事態がはっきりいたしますなら、税の過誤納に対する返戻といたしまして返すことができる措置をとれると思います。その辺のところ私担当ではございませんので、これは大蔵省側の一つの常識的な判断でございますが、できると思いますので、そういう事態がありますかどうか。またあるならばそういう処置をとるのが適当ではないか。また国会でこういう要請があったということを帰りまして担当の向きに伝えたいと思います。
  76. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 総理府本府に伺いますが、南方同胞援護会の補助に必要な経費として一千万円を出しております。これは沖縄あるいは小笠原島における各般の情勢にかんがみまして、諸問題の調査とか研究とか啓蒙宣伝を行う、こういうようなことにつきまして財団法人を作られたようであります。そこでこれは職業指導なんかもやるように書いてあるのだが、どういうことをおやりになるのでしょうか。沖縄とか小笠原そのものについては職業指導などは格別関係がなさそうにも見えるのですが、これはどういうことになっているのですか。
  77. 石井通則

    ○石井(通)政府委員 御承知のように昨年プライス韓国が出されまして、沖縄の土地問題につきまして非常にやかましくなりまして、沖縄の住民が非常に困っているというようなことで、この沖縄並びに小笠原に関しまして国内あるいは海外に対しまして啓蒙宣伝をやろう、あるいは沖縄におります非常に困っておる人たちの援護の事業をやろうということで、南方同胞援護会が結成されまして、その事業の一つといたしまして、職業補導施設に関する事項を一千万円の中から補助事業として計上いたしたようなわけでございまして、本土におきましては、終戦後、あるいは海外引揚者、戦災者、戦没者の遺家族等に対しまして、職業補導事業を全国にわたって実施いたしたのでございます。そのような事業が沖縄においては及んでおりませんので、沖縄において遺家族を対象とするもの、それから戦傷者を対象とするような職業補導施設の建物を建ててやるというような経費を予定いたしておる次第でございます。
  78. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうしますと、これは沖縄、小笠原島において施設をするという趣旨なのでありますか。
  79. 石井通則

    ○石井(通)政府委員 この予算に計上いたしましたものは、沖縄における住民を対象としておる次第でございます。
  80. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 これは毎年一定の金額をこの財団法人に向って補助していく、こういうことになるわけですか。もしそうであれば、三十二年度は大体どのくらいの予算を組んであるのですか。
  81. 石井通則

    ○石井(通)政府委員 この同胞援護会の事業に関しましては、適切な事業に対して大体毎年継続して補助していきたいというように考えております。三十二年度の予算におきましては千五百万円を補助金として計上いたしておる次第でございます。ただ職業補導に関しましては、さしあたり建物を建ててやるというような予定にいたしております。
  82. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 わかりました。ただいまの南方同胞援護会の補助に必要な経費についてはよろしゅうございます。  それから同じく総理府、治安対策強化に必要な経費九千三十万円についてでありますが、これは警察庁ですね。警察庁及び裁判所の各事件数の増加趨勢にかんがみまして、やはり刑事事件になるようないろいろな社会不安の要素が多いときであるので、こういった予備費使用原因が発生しておることと思うのでありますが、大体警察庁におきまして犯罪捜査などの対象になる件数は、やはり相当増加しつつあるということになるのでしょうか、その辺はどういうものですか。
  83. 坂井時忠

    ○坂井政府委員 お答え申し上げます。この治安強化に必要な予備費支出をお願いいたしましたのは、主としてソ連その他の共産圏諸国との国交回復に伴う外事被録関係の事務分量の増加に伴うものでございます。御承知のように、ソ連や初め共産同各国との国交が回復いたしまして、外国人との交通が非常にひんぱんになって、そういう国から来る人が多くなったし、またそういうところへ行く者も多くなったという関係から生じます各般の警備対策あるいは取締り対策、こういう関係でございます。
  84. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 国内的な治安対策についてこ種のものはお使いになっておらぬのでありますか。これはあらかじめ予算化しておったとこういうことになるのですか。
  85. 坂井時忠

    ○坂井政府委員 お話の通りであります。
  86. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 警察庁の当局の御説明によると、国内治安対策として犯罪件数の増加等の趨勢にかんがみて、これに対する経費はあらかじめ予算化しておるということなんです。しかしやむを得ず予備費を使ったということなんですが、法務省においても、あらかじめ相当予算化するということはすべきであったのではないだろうか。私どもの根本的な考え方は、なるべく必要なものは必要なものとして予算化してはどうかとこういうことなんです。しょっちゅう予備費々々々といって、それにたよるという傾向は、相当例外的なこととしてお願いしたい。こういうふうな考え方を持っておりますので、この点についても予算化することが可能であるのではないだろうかとこういうふうに思うのだが、御見解はどうでありますか。
  87. 竹内壽平

    ○竹内政府委員 お答え申し上げます。御指摘通り事件趨勢というものはある程度つかめるわけでありまして、できるだけ予備費使用を避けて、一般予算に組むということが必尊でございます。またさような考えで予算編成に当っておりますが、最近の情勢を見ますと、この数年来事件が予想を越えまして増加いたしておるのでございます。つきましてこの事件の増減に比例しまして——検察庁関係予算といたしましては、いわゆる検察費という費目がありますが、この検察費は補充費と申される経費でございまして、事件が多くなればそれに従った増額をお願いするというようなことになるわけでございますが、これとても大体の見当をつけまして予算は毎年組んでおるのでございます。三十年度におきましては事件が約一割増加いたしましたので、それに伴う不足分を予備費でお願いいたしたわけでございます。
  88. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 それは年々増加するというのはどういうことにおもな原因があると御判断になっておりますか。
  89. 竹内壽平

    ○竹内政府委員 事件の増加のおもな原因は交通事件が最近とみに急増したことに原因するようでございます。般刑法犯につきましては若干の異同はありますが、特に予算措置を講ずるというほどの大きな要素にはなっておらないように思うのでございます。大体七十万件を前後しておるのでございます。ところが特別法犯になりますると、数年前まではいわゆる食糧管理法関係の違反が非常にふえておったのでございまするが、それにかわりまして最近は交通事件が急増して参った、そこらの事件の動き方が全体計数に大きく左右してきておるのでございます。
  90. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 根本的にこの治安の経費というものは少い方が国家は望ましいのであって、治安の経費がふえるというふうなことは実に喜ぶべき現象ではないと思うのであります。ただ、今お説のように交通事故が予想外に急増しておるというような現象であるとするならば、これは都内におきましても警視庁の前に毎日三人死者あり、五人死亡者ありというような警告が出ておることにもかんがみまして、司法権といいますか、国の司法機関の現場御担当の警察、それから次の捜査担当の検察庁、こういうところはやはり裁判所等との関連におきまして、予算編成の根本思想におきましても、それぞれ全体が一貫した一つの対策を立てられなければならぬのじゃないか、こう私どもは思うのであります。たとえば予備費というようなものは、これは全く予定しなかった現象で対する経費でありますから、従ってあらかじめ年度の当初において国の施設あるいは行政の方針等が立っておらぬわけなのであります。こういうときに途中で金を使うのであります。ところがこういう交通事故が激増するというような場合の国の行政、従って裏づけの財政の計画というもの一は、やはり末端現場の警察、その次の検察庁あるいは裁判所、あるいはその他民間各般の国家的な施設、こういうものは全体相関の関係にあって有機的に運営されていってこそ、こういう交通事故に対処し得るのであろう、こう思うのであります。そう思いますると今の経費の問題でも、ある国家機関は予算化して一つの行政方針を立てておる。従って人間とか施設とかいうものはそこに一つ方針づけられる。ある機関は予備費で突然としてこれを出す、こういうふうになりますと、私は全体としまして、個々まちまちになってくるのじゃないかという感じを、きわめて抽象的ですけれども、印象として受けるのであります。やはり毎日数名が命を落すというようなことは私は重大な不幸なことだと思います。そういうことにもかんがみまして、特に交通事故というものが——自動車その他の乗りものが一そうふえつつある趨勢でありまするので、今後は予備費を使うということはなるべく少くしていただくように、予算編成の根本思想の統一といいますか、そういう点に一つの問題点があるんじゃないかと私は思うのであります。これは検察庁だけで仕事をしているんじゃないのであります。警察だけで終るんじゃないのであります。検察庁は警察からものを持ってくるのでありますから、そういうことにかんがみるし、両者予算編成の根本思想、方針というものはこれは同じものでなければならぬのではないかというふうに思われます。これはあなたの御説明から受けた印象をもとにした私のきわめて抽象的な一つの観察にすぎないのでありますけどれも、そういう印象を受けるのであります。やはりこれは今後お考え願うべき点じゃないかと思うのでありますが、経理部長はどうお考えでございますか。
  91. 竹内壽平

    ○竹内政府委員 まことにごもっともな傾聴すべき御意見だと存じます。三十一年度におきましては下半期になりまして事件趨勢は横ばい状態になって参りましたので、大体年度当初の予算で越年ができたわけでございまして、本年度は予備費要求をいたしておらないのでございます。これらの趨勢だけを見まて予算を組みますし、おそらく三十二年度も、大きな金額予算編成の当初において考慮しなければならないことになるかと思うのでございますが、現実に動いておる姿を若干考慮いたしますると、本年におきましては、数万件の減少を見込むことができるというような判断に立ちまして、三十二年度予算におきましても若干事件を減らした予算を編成しておりまするが、大体予備費使用を極力避けるということにおきまして、関係当局とも十分折衝いたして参りたいと考えております。
  92. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 宮川次長に聞きますが、あなたに伺うのはどうかと思いますけどれも、やはり大蔵大臣予算の査定というか調整をなさるときに、こういうお互い相関関係にある国家機関の予算の内容を、お互いに連絡しあって検討してそこに一貫性を求めることは必要でないかと私ども思うのでありますが、その点はどういうもんでございましょうか。
  93. 坂井時忠

    ○坂井政府委員 事件の増加に伴って裁判所の方で予算措置をされたようでありますが、私の方では大体裁町所の方で考えられておるような予算は、たとえば交通関係とか刑事犯罪は府県費なんです。従って府県費も当初予算よりも、昨年も相当ふえております。全国的に申しますと、五百三十億ぐらいが当初予算で、追加予算で二十数億あるいは三十億ぐらいふえておりますから、その点は御了解願いたいと思います。
  94. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 わかりました。府県財政が現場の担当をやっておるという点を、私落しておりましたからそれで了解いたします。ただいまの関係はそれでよろしゅうございます。
  95. 青野武一

    青野委員長 法務省、検察庁けっこうです。
  96. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 大蔵省の国連軍及び在日米軍の返還財産の維持管理に必要な経費三千二十七万一千円、三十一年度のこの要点をちょっと御説明願いたいのです。
  97. 谷川宏

    ○谷川説明員 御説明申し上げます。お手元にお配りしてございます資料によりまして要点を御説明いたしますと予備費支出としてお願いいたしました三千二十七万一千円、この経費は国連軍と在日米軍が日本国から引き掲げましたのに伴いまして、その両軍がそのときまで使っておりました国有財産、これが調達庁を通じまして大蔵省に引き継がれたわけでございます。これらの財産につきましては、閣議決定あるいは関係各省との協議によりまして、必要な産業等に利用させるわけてございますが、その決定までの間大蔵省管財局におきまして維持管理をする必要がございます。三十一年度予算におきましてはこれらの事態を予想できませんでしたので、予算にその必要な経費が計上されておりませんでした。そこで三千二十七万一千円の必要額の予備費支出をお願いしたわけでございます。その支出状況は、ここに書いてございます通り、年度内にほとんど全額支出しております。これらの経費はどういう施設の総持管理に使われたかということを表にいたしましたが、二ページ以下の表でございまして、この中で一審大きい対象物件は中国財務局管内にあります国連軍が従来使用しておりました施設でございます。この経費のおもな内容は、この施設を管理するに必要な賃金と、それからその賃金職員が管理するために必要な維持費とそれからこれらのうちには、最初の一ページの表をごらんいただきますと、この表の計のところで、九十六口座、民有の土地が十八万八千二百五十坪となっておりますが、その民有の土地の上に国有の建物がございます関係上、大蔵省が管理している間、民有の土地の地主に地代を払う必要がありますので、その使用料等がおもな経費の内容でございます。
  98. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 中国とあるのは、これは中国財務局のことですね。
  99. 谷川宏

    ○谷川説明員 その通りであります。主として中国財務局の管内の呉市の周辺にございます国有の施設が大部分でございます。
  100. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 これはたとえば返還を受ける建物なんかにつきましては、修理もやはり維持の中に入っておるわけですか。
  101. 谷川宏

    ○谷川説明員 修理も維持の中に入ることが事実ございますが、この予備費支出でお願いいたしました三千二十七万一千円の中には、その修理責は入っておりません。それはできるだけ早く評価をいたしまして売り払うという目標で処理を進めておりますので、多少いたんでいる点もございますが、そのいたんでいることを考慮して売り払う価格をきめまして、そして処分をするという関係になっておるわけであります。
  102. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうしますと、この中にはたとえば中国の連邦クラブ三十年度と書いてあるようなもの等々ありますが、この中には現在処分してもう他人の所有に帰しておるものがある、あるいはなお国有のものもある、あるいは今もう維持費は要らなくなっておるものもある——要らなくなっておるというものは、人件費は要るでしょうが——ないだろうと思いますが、そういうようにその状態は必ずしも一様でないのでございましょうね。
  103. 谷川宏

    ○谷川説明員 その通りでございます。そこで三十二年度におきましては、三十一年度に返還になりまして、三十二年度にもわたりまして維持をする必要がある財産を想定いたしまして、国連軍と在日米軍関係の施設を含めまして、三十二年度予算でこの系統の経費として二千三百十三万二千円を御要求いたしましたところ、国会で御承諾を得ております。
  104. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 たとえば関東の部に属するところの旧軍人会館、これは九段下のあの延物であろうかと思いますが、本年一月七日に返還がされております。たとえばこういうようなものはやはり人間が管理しなければなりますまいから、ああいうものは相当維持費が要るのだろうと思いまするが、これはただいまの二千数百万円の本年度予算によってその場合維持費を支出されるものかと思いまするが、今後のこれらの各施設を維持するのは、今旧軍人会館で指摘しましたように、そういうふうにしまして人間の管理とかその他保管、維持、こういう形になっていくのありますか。
  105. 谷川宏

    ○谷川説明員 その通りでございます。
  106. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 この種のものの売却等の処分は、やはり財務局でやっているのでしょうね。
  107. 谷川宏

    ○谷川説明員 直接の契約は、財務局長と相手方で売買契約をいたしますが、金額の大きい物件あるいは政治的にいろいろ問題がある物件につきましては、大蔵大臣の方に協議をして参りますほか、現地におきましても、今度法律で御審議願っておりますのですが、従来は閣議決定に基くところの国有財産地方審議会、あるいは中央の国有財産中央審議会におきまして、民間の有識者の御意見等も聞きまして、適正に処分の計画を進めております。
  108. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 これは所管がえするまでは全部管財局の所管に属するのですか。たとえば、今のところ一応はそれぞれ他の行政上の用途もなさそうなものばかりでありますので、そのようなものは処分その他転用が決定するまでは管財局で保管していかれる、こういうことになるのですか。
  109. 谷川宏

    ○谷川説明員 その通りでございます。
  110. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 ただいまの件はそれでよろしゅうございます。  大蔵省の方の、三十一年の台風九号による大蔵省施設災害復旧、これはどこですか。資料がはっきりしないのですが……。それから台風九号というのは何年何月の分ですか、合せてお伺いします。資料はありますから、詳しいことは要りません。
  111. 崎谷武男

    ○崎谷政府委員 ただいまの御質問の台風の関係は、主として九州地区でございます。三十一年八月の九号台風でございます。こまかく申し上げますと、南の方から名瀬だとか高知だとか、その辺から福岡、熊本、南九州、門司といった方面、それから中国にまで及んでおります。
  112. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 国税庁のこの報償費というのは、これは課税協力者報償制度、二十八年度限り廃止した、その廃止前の情報提供者に対して交付する報償金と、こういうことになっておりまするが、ちょっとその点、要点だけでよろしゅうございますから、その事項を御説明願いましょう。三十年のやつ……。
  113. 小熊清

    ○小熊説明員 お答え申し上げます。予備費要求いたしました報償費は、御指摘のように、第三者通報という制度がございまして、広く第三者の方から通報をいただきまして、それによって税務官事の方でまた調査をいたしまして、税の増産額が出て参りました場合には、その増差税金が納められました後において、通報をいただいた方に対して、それぞれ基準に応じまして報償金をお支払いする、こういう制度が設けられておったのでございます。その制度は昭和二十八年度限り廃止されたわけでございまするけれども、廃止以前に通報いただいた関係で、その後調査の結果、増差税額が発生し、かつその税額が納付されましたものにつきましては、二十九年度以降におきましても、税額納付の後において、以前の基準に応じまして報償金を支払う、こういう建前になっております。三十年度におきましても、当初にある程度の見込みを立てて予算を計上いたしたわけでございまするが、予算不足を来たしましたので、予備費要求いたして、計上願ったわけでございます。
  114. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 私はこの制度の内容を知らぬのですが、これは増差額の何パーセントを報償金として提供するとかいうようなことにでもなっておるのですか。
  115. 小熊清

    ○小熊説明員 その増差税額の百分の十以下に相当する金額、こういうことになっております。そういたしまして最高が五十万円でございます。
  116. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 百分の十以下に相当するもので、五十万円を限度とする。以下というのはどういう意味なんですか。それは認定は国税庁がするのですか。
  117. 小熊清

    ○小熊説明員 さようでございます。
  118. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうすると、たとえばどういう標準になるのですか。あるいは調査の難易、あるいは何か客観的にこれを判定する根拠でも明示されておるのでしょうか。以下なら一%もあろうし、あるいはその前後もありましょうし、最高五十万円ということになっておるのだが、その辺はどういう標準でやっておりますか。
  119. 小熊清

    ○小熊説明員 所管が違いますので、あまり詳しいことを実は存じておりませんが、通報された第三者の方の通報内容の信憑度と申しますが、あるいは御指摘調査の難易といったような点につきまして、一定の内規と申しますか、基準と申しますか、これに基いて認定しておるもの、さように予知しております。
  120. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうすると、この五百三十五万円の報償金というものを支払って、これについては何ほどの税増収の差額があったのですか。
  121. 小熊清

    ○小熊説明員 ただいま手元に資料を持ち合せておりませんので、後ほど御提出いたしたいと思います。
  122. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうするとこれは少くとも何億円あったということにもなるのでしょうか。その辺はおよそ何か大体のアウトラインでも、あなた頭にありませんか。詳しい資料は要りません。いずれにしても予備費を一人じゃなしに何人かに対してでしょうが、五百三十万円も報償金をお払いになっているのだから、最高が一〇%というようなこともあるのですが、それ以下、一口五十万円以下ということなのだから、相当な品数になっていると思うのだが、それにしましても相当な増差の税があったろうと想像されるのですが、全然見当つきませんか。
  123. 小熊清

    ○小熊説明員 資料を持ち合せておりませんので、確実なお答えはできませんが、見当といたしましては先ほど御説明申し上げましたように、最高が百分の十でございますから、それに逆算いたしまする程度のものが最高の限度になろうかというふうに存じます。
  124. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そこでなお廃止以前の情報提供者の通報書はあるのですか。それはどうなのですか。
  125. 小熊清

    ○小熊説明員 まだ若干残っております。三十二年度予算においても若干を計上いたしております。
  126. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 そうすると、これは二十八年度にもう廃止となった制度で、数年聞こういうものがたまっておる、その通報があるというと、根掘り葉堀りしてやはり調査する、こういうことになるのですか。
  127. 小熊清

    ○小熊説明員 調査してさらにその後その税額が納付された後において報償金を支払う、こういうことになっておりますので、調査の期間、それから税額が納付されるまで、そのような点からおくれ気味になっておるというふうに考えます。
  128. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 この制度は二十八年度に廃止されております。廃止の理由はどういうことであるか私は存じませんが、やはり今日のような税の制度、特に申告税等におきましては、収税官吏の苛斂誅求といったような場合には、実情としてかなり重い税をとられておるということもあることは御承知だろうと思うのであります。従って通報をするものが的確な根拠によらずとも、そのような申告税に対しまして、たとえばある商店の経営のような場合でありましたなら、そういうものを数年間かかって、これによると二十八年の廃止で、それ以前の情報の提供、そうしてこれが三十一年二月の予備費使用の閣議決定、こういうことになっておりますので、何年もかかっておる、さらになお今日まだ若干残りがある、こういうことでありますから、これはその手段手続をどういうふうにしておられるか、実体をつかまぬとあまり議論することは軽率になりますけれども、何年もかかってこれでもかこれでもかということになると、何ぼか増税が結果として得られるだろう、こういうことも考えられるのであります。そういうような場合に報償の制度によって報償金を支払うということは、かなり客観的に正しい標準によって交付するということが行われなければ、もぎとるような結果も生じ、また悪らつに情報を出すというようなものが幾らかの報償を国家の予算からもらうという結果が生ずることもあり得ると思う、そういうことも私ども想像されるのであります。廃止の理由はそういうようにみだりになるようなことを防ぐ意味において廃止されたならば、それもうなずくことができるのでありますが、こういう場合に制度があったりとはいえ、予備費を使って報償を出すというようなものは、できるだけ高い何かの標準から出すようなことにでもしてもらいたい、こう思うのであります。見つからなかったやつを見つけたのだから、見つけてくれた者に対するお礼だからというのであれば、それで簡単なようでありますけれども、いずれにしても納付すべき義務があったものが納付しなかったのであるから、こういうものに対しまする数百万円の報償金を支払っておるということにつきましては、一そう厳格にやってもらいたいような感じがするのであります。これは制度としてあるのだから、情報を提供した人間に出すのは当りまえだといってしまえばそれまででありますけれども、そこに私は少し割り切れぬものをもってこの報償金なるものを見るのであります。すでに廃止されておるのであるから、一そうその感を深くいたしますので、これは後日の参考にもなることでありまするので、あなたの方で、詳しいものは要りませんから、概況でよろしいから、委員長の方まで資料として出していただきたい。  それから三十年度の財務局に関する件でありますが、これは賠償償還及び払い戻し金、二百九十四万八千円でありますね。契約解除に伴う国有財産の売払代金等の払い戻し金の増加に伴って既定経費不足を補填するため予備費から使ったと、こういう趣旨でありまするが、これはどういう契約をどこの何についてやったのでありますか。ちょっと簡単に要点だけ御説明を願います。
  129. 谷川宏

    ○谷川説明員 この三十年度予備費使用要求いたしました二百九十四万八千円は、三十年度における国有財産の売払契約を解除いたしました払い戻し金の一部分でございまして、三十年度予算計上額は賠償償還及び払い戻し金として二千二百万円ございました。三十年度の今申しました経費に必要な金額が二千四百九十四万八千円必要でございましたので、その差額の二百九十四万八千円を予備費として要求したわけでございまして、従いまして二百九十四万八千円の金額が支払われた相手方については、その分として何件あったということではございませんで、二千四百九十四万八千円、これが三十年度に必要になった経費でございまして、そのおもなものを御説明申し上げますると、たとえば日本キリスト教救済事業会というのがございまして、このものに対しまして国有財産を用途を指定いたしまして売り払ったわけでございます。ところが相手方が契約条項を守りませんで、指定された用途以外に使用して転売をしたという事実が財務局の調査によりましてわかりましたので、契約条項に基きまして日本キリスト教救済事業会に対しまして契約解除をいたしました。その結果国がこうむりました損害金を賠償請求いたしまして、同時に国にすでに売払代金として納めておりまする金額の一部を返すことになったわけであります。この関係におきましては二百二十万一千八百五十円返しております。それからさらに萱場工業株式会社というのがございますが、これに対しまして宅地三百八十四坪を売り払ったわけでございますが、これも用途指定をしておりましたが、用途指定に反しまして転売をした事実が判明をいたしましたので国がこうむりました損害金を賠償請求すると同時に、すでに納められておる売払代金の一部を返済するということになりましたので、この萱場工業株式会社に対しましても、二百十二万二千百十円返しております。以下同じような事例がたくさんあるわけでございますが、これらの必要な経費予算不足額を予備費として支出したわけでございます。
  130. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 これは宮川次長に伺いますが、今の一般の思想といたしましては、やはり予算不足すれば予備費で出す、こういうことに今日は実際としてはなっておるのですか、これはどういうことなのですか。
  131. 宮川新一郎

    宮川政府委員 予備費の性格から申しまして、やはり当初予算編成の際に考えられなかった災害が大きく起ったとか、あるいは先ほど一つの例がございましたように日ソ交渉に行かねばならなかったとか、突発的な事態に備えてあるものでございますので、単純に予算不足したからというのでこれを穴埋めするような予備費支出はできるだけ避けるべきだと考えております。従いまして今例がありましたような賠償償還払い戻し金でありますとか、あるいは国税庁の租税還付加算金でありますとか、こういう種類の予備費要求はかなり年度の早くから足りなくなりそうだというようなことで要請がございますけれども、私ども主計局といたしましては、こういう種類のものにつきましてはできるだけこれを押えまして、緊急な災害のための支出でありますとか、その他万やむを得ざる本来の予備費支出に適合するようなものにまず充当いたしまして、なおそれでも大体今年度これで終りそうだという見込みをつけました際に、今言ったような事例のものにつきまして、所管の局の予算状況ともにらみ合せましてその範囲内において出しておる、かような考え方で進んでおります。
  132. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 大蔵省はよろしゅうございます。厚生省にちょっと伺いますが、この厚生本省のうちの三十年度上水道施設災害復旧費補助金三百四十七万二千円、これを要点だけ具体的に御説明を願いたいと思います。
  133. 堀岡吉次

    ○堀岡政府委員 これは三十年度九月の二十二号台風によりまして北海道の上磯町外数カ所の上水道の施設の災害によりまする被害を受けましたものであります。場所は北海道上磯町、それから青森県の大湊、それから秋田県秋田市、それから山形県の温海町でございます。
  134. 青野武一

    青野委員長 ただいま厚生省の質疑を続けておりますが、総理府、自治庁、調達庁、北海道開発庁、科学技術庁この当局の方は本日のところは一応質疑の関係からけっこうですから自由に御退場願います。首都圏整備委員会の方も御自由に御退場してけっこうです。  厚生省の質疑を続行いたします。吉田君。
  135. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 今の点はいいといたしまして、三十一年度のアメリカの核爆発実験による影響調査に必要な経費、これは金額はわずかでありますが七十九万二千円ですが、これはどういう調査でありますか。
  136. 堀岡吉次

    ○堀岡政府委員 エニウェトクにおける米国の水爆実験によりまして俊鶻丸等が現地に出かけまして魚類を採取いたしまして、その魚につきまして放射能の含有量等の検査をいたしたのであります。その俊鶻丸が持ってきました魚類の放射能の検査を厚生省が担当いたしまして、それに要する経費として七十九万二千円を支出いたしたのであります。
  137. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 引揚援護に必要な経費はどういうふうになっておりますか。
  138. 堀岡吉次

    ○堀岡政府委員 これは昨年ソ連から千百人——正確な数字は覚えておりませんが、千百人ばかり日ソ交渉の結果集団引き揚げがございました。それに要する経費として千七百三十九万円の予備費支出いたしたのでございます。
  139. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 中国は含まないのですか。
  140. 堀岡吉次

    ○堀岡政府委員 既定経費はございますが、中国その他いろいろ引き揚げのありますつど予定の経費から支出いたしておるのでございますが、ソ連の集団引き揚げがございましたので、その関係上相当額の不足ということで千七百三十九万円を支出したのであります。中国等は既定経費支出いたしております。
  141. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 厚生省はよろしゅうございます。  次に文部省にちょっと伺いますが、あなたの方は毎年、昭和三十年度もユニセフ寄贈ミルク配分に必要な経費百四十六万円を支出しております。三十一年は百二万円支出しておりますが、これはあらかじめ予算はとっていないのですか。
  142. 天城勲

    ○天城政府委員 お答えいたします。これは先方との契約によりまして、日本に入って参ります時期があらかじめ確定できないものでありますので、本年度においても予備費でお願いしておるわけであります。
  143. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 大体毎年およそごうと予定ができるのじゃないですか。入荷の時期はともかくとして、年度入荷量というものは大体予定できるのじゃないですか。
  144. 天城勲

    ○天城政府委員 全体の計画は二百五十万ポンドということで計画いたしておりますけれども、毎年の入ってくる数量が一定しておりませんし、また時期が年度のどっちに入るか、こちらの会計年度に関係なしに入ってくるものでありますので、あらかじめきめかねておるような次第でございます。
  145. 吉田賢一

    吉田(賢)委員 本日はこの程度にしておきたいと思います。
  146. 青野武一

    青野委員長 それでは文部省関係の質疑は本日はこの程度で終ります。自由に御退席になって下さい。  以上各件に関する質疑はこの程度にいたしておきます。  本日はこの程度で散会いたします。次会は公報をもって御通知申し上げます。     午後四時十七分散会