運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1957-02-15 第26回国会 衆議院 決算委員会 第5号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十二年二月十五日(金曜日) 午前十一時三分
開議
出席委員
委員長
青野
武一君
理事
關谷 勝利君
理事
本名 武君
理事
山本
猛夫君
理事
吉田
賢一
君
赤澤
正道君 臼井 莊一君 櫻内 義雄君 野澤 清人君 林 博君 淡谷
悠藏
君 小川 豊明君 片島 港君
出席政府委員
通商産業政務次
官
長谷川四郎
君
通商産業事務官
(
大臣官房会計
課長)
川崎
立太
君
工業技術院長
黒川
眞武
君
委員外
の
出席者
通商産業事務官
(
通商局次長
)
中山
賀博
君
通商産業事務官
(
工業技術院官
房調整部長
)
出雲井正雄
君
通商産業事務官
(
工業技術院官
房調整部助成課
長) 森 五郎君
会計検査院事務
官 (第四
局長
)
中川
薫君 専 門 員 黒田 久太君
—————————————
二月十五日
委員川村継義
君辞任につき、その補欠として片 島港君が議長の指名で
委員
に選任された。
—————————————
本日の
会議
に付した
案件
昭和
二十九
年度
一般会計歳入歳出決算
昭和
二十九
年度
特別会計歳入歳出決算
昭和
二十九
年度
国税収納金整理資金受払計算書
昭和
二十九
年度
政府関係機関決算書
昭和
三十
年度
一般会計歳入歳出決算
昭和
三十
年度
特別会計歳入歳出決算
昭和
三十
年度
国税収納金整理資金受払計算書
昭和
三十
年度
政府関係機関決算書
—————————————
青野武一
1
○
青野委員長
これより
会議
を開きます。
昭和
二十九
年度
決算
及び
昭和
三十
年度
決算
を一括して
議題
といたします。 本日は右件中、
通商産業省所管
につきまして
審査
を進めることといたします。すなわち、
昭和
二十九
年度
決算検査報告
二七〇ページより二七九ページに至る
報告番号
一九八〇ないし二九九四につきまして、また同時に
昭和
三十
年度
決算検査報告
二一六ページより二二四ページに至る
報告番号
一九一七ないし一九四六につきまして一括して、まず
会計検査院当局
より
説明
を聴取いたします。
中川会計検査院説明員
。
中川薫
2
○
中川会計検査院説明員
ただいま
議題
となっております
通商産業省所管
の分につきまして、まず
昭和
二十九
年度
分から御
説明
申し上げます。
通商産業省所管
の
一般会計分
といたしましては、九件掲記されております。第一の一九八〇は、
機械
の
売り渡し代金
の
徴収措置
が緩慢なものという
案件
でございますが、この
対象
となっております
機械
は、
戦時
中の
国有民営機械
に属するものでございまして、当時旧
陸海軍
に所属しておりましたものは、
終戦
後
大蔵省
に引き継いで、
大蔵省
で
国有財産
として管理いたしておりますが、旧
軍需省航空兵器総局
に属しておりましたものは、
通岡産業省
に引き継がれまして管理しておるものでございます、その台数は
終戦
当時一万九千五百九十九台でございましたが、こうした
機械
の性質上、
早期
に処分することを
建前
としたのでございまして、
本件
で問題になっております
大阪農具製造株式会社
に貸し付けておりました歯車形削盤のほか四十六台も、その趣旨にのっとって、
早期
に処分することを
建前
として延納を認めず、
即金納付
の
建前
で処分したものでございますが、
代金
の
納付
がないままに長時日を経過いたしましたところ、
相手方
によって工員の
給料守
の
支払い
などにも窮しまして、これを他に転売するに至ったものでございます。その後
当局
においては、一部
代金
の
納付
はありましたが、
残額
について
弁償金
として
徴収決定
の
処置
を講じましたが、
金額納付
に至らず、現在においても七十三万三千余円が
収納未済
となっております。 次に
工業技術院関係
の
国庫補助金
の
交付
について
処置当
を得ないものという問題で八件掲記されております。これは
鉱工業等
に関する
技術
の
研究
及び
工業化試験
を奨励助長ずるために、
工業化試験費補助金
、
鉱工業技術研究費補助金
として、二十八
年度
に五億九千九百余万円、二十九
年度
に五億六千七百余万円を
交付
したのでございます。
会計検査院
では、その約一七%に相当するものについて
検査
をいたしましたが、その結果を概観いたしますと、
国庫補助金交付対象
の
採択
が適切でないものがございまして、ここにも一九八八号にその例が掲記されておりますが、
補助採択
当時、すでに
当該内容
の
研究
については、米国から
技術
の導入がなされて、特別取り立ててこの
研究
に補助して
研究
を遂行する必要はなかったものでございます。その他
補助金
の
交付
は受けたけれども、
相手方
において
事業
を実施しないで、これを未
使用
のまま保有していたり、あるいはその一部または全部を
営業費等
に流用しているものなどがございまして、これらの一顧を考えますと、
補助金交付
に至るまでの
調査
においても欠けるところがあり、その後の
指導監督
においても十分でなかったということが、このような結果を来たしたことであると考えられますし個別の
案件
については特に申し上げることもございません。 次に
アルコール専売事業特別会計
について簡単に申し上げますが、本
特別会計
においては特に
不当事項
として掲記いたしたものはございません。ただ
検査
の過程において
当局
に
注意
を促し、
是正
の
措置
を講じてもらったものがございます、それは
アルコール
の
主要原料
たる
輸入廃糖みつ
の購入にあたって、
陸揚地
の選定を誤まったために
陸揚費
がかさみ、さらに官営の工場に至る
運送費
も不
経済
となったという
事案
がございますし、またその
輸入廃糖みつ
の
回送費
についても
貨車
の
手押貸
とか、
貨車
の
留置料
などについて
実情
に沿わないものがあるという指摘をいたしまして、
当局
において
是正
の
措置
を講じられたものがございます。 次に
輸出保険特別会計
について申し上げます、本
特別会計
の二十九
年度
末
決算
じりを見ますと、
事業損益
において一億千七百余万円の
損失
となっております。これに前
年度
からの
繰り越し損失
四千三百余万円を加算いたしますと、一億九千余万円の
損失
となりまして、これを翌
年度
に繰り越し
整理
いたしておりますが、この
年度
でこのように
損失
が累加いたしましたのは、二十九年七月に
インドネシア向け
の
輸出調整措置
が行われましたために、
輸出保険
のうちの
綿糸布包括保険
において
保険事故
が多かったために、
保険金
の
支払い
が増加したためでございます。一方
一般会計
から繰り入れを受けております
資本金
の
利子収入
が、一億千余万円ございましたので、この
程度
の
損失
にとどまったわけでございます。 三十
年度
においては
輸出保険特別会計
においては
不当手引
として掲記したものがございませんので、ここに便宜三十
年度
の概観を申し上げたいと思いますが、三十
年度
では
輸出代金保険
が非常に伸びまして、
保険料
の
収入
が三億六千三百余万円あったのに対して、
保険金
の
支払い
が五百余万円にすぎませんでした等の事由によって、三十
年度
決算
じりで若干の
利益
となっております。 次に二十九
年度
本
特別会計
の
不当事項
について申し上げます。二七五ページの一九八九号は
鹿児島銀行
が
興南工芸株式会社
に対して
アメリカ向け
の
竹製品
の
生産
に要する
資金
として百五十万円を貸し付け、これを
保険
に付しましたところ、バイヤーの
注文取り消し
によりまして、それが
輸出
不能となって
全額
が
回収未済
となったものとして 百十万円の
保険金
を支払ったのでありますが、
会計検査院
で
調査
してみますと、この
会社
が
輸出品生産
のために
使用
したものはその中の二部四十五万円にすぎないで、
残額
の百五万円は
鹿児島銀行
がこの
会社
に対する既往の
手形貸付
の返済のために
振替入金
の
整理
をしておるという
事態
が判明したのでございまして、これを除いて
保険金
を計算いたしますと三十六万円となって、都合八十四万円が仮払いになっておるという
事案
でございます。 次に一九九〇号は
三菱銀行
が同
銀行
と常時
取引
のありました
山本貿易株式会社
に対して、南アフリカに
輸出
する
綿糸布
、はう
ろう鉄器型品等
の
集荷
に要する
資金
として五千二百十五万円を貸し付けて、同額を
保険
に付したのでございますが、その
後山本質易
の業績が悪化いたしまして、
三菱銀行
としてもこれの救済のため
銀行
間の
協調融資
をはかりましたが、これも不調に終って遂に同
会社
が
整理
を断行する
事態
に立ち至りましたために五千二百十五万円の
貸付金
のうち四千四百八十三万五千円が未
回収
となったとして、
通商産業省
でこれに対する八掛の三千五百八十六万八千円を
保険金
として同
銀行
に支払ったものでございます。この
輸出金融保険
と申しますと、代表的な
内容
のものは
輸出
前貸金の
貸付
でございますが、
取扱い
を
輸出
前貸に限定いたしますことは
経済界
の
実情
に沿わない面があるというので、
当局
の
取扱い
においても
輸出業者
が
自己資金
で
輸出商品
の
集荷
に充てていたもののその
自己資金
の補てんの分についても、この
法律
を適用しようという
取扱い
をしたのでございまして、その
事情
はやむを得ないと考えるのでございますが、それの
運用
に当って
法律
の
解釈適用
を誤まり、こうした事例のものに対して
一般
の
取扱い
と同じ
注意義務
を負わせる
程度
にとどまったために、
保険
の
対象
とならないものについて
保険関係
を成立せしめ、このような
事態
になったのでございまして、
会計検査院
で
内容
を検討してみますと、
輸出
されるであろうものに対する
自己資金
の充当ではなくて、すでに
輸出
されていた
商品
の
製造業者
に対する
買掛金
の弁済に充当されていたという
案件
でございまして、このようなものは
保険
に付するときに十分な
審査
をすれば判明したものではないかと考えるのでございまして、
本件
においても
三菱銀行
と
山本貿易
とは長年の
取引
が行われておりまして、
山本貿易
から提出された諸
資料
を十分検討すれば、このような
事情
は判明したのではなかろうか、しかるに当付においては
一般
の
保険関係
と同じような
取扱い
でよろしいという文書の指示ではなかったようでありますけれども、とにかくそういうような
指導
をされましたために、このような
事態
になったのでございます。 次に
是正
させた
事項
として、一九九一号、
海外広告保険保険金
が過
渡し
となっていたものが掲載されていますが、表題は
是正
させた
事項
でございますが、
内容
は
前記不当事項
にまさるとも劣らぬものだと考えます。これは
海外
の
広告宣伝用
に使ったものは当初の計画のきわめて一部にすぎなくて、その他のものはあるいは不
使用
、あるいは国内で
使用
したにすぎません
内容
のものを、そのまま
全額海外宣伝用
として使った、しかして
輸出額
が
基準額
を下回ったという
理由
で、
全額保険金
の
対象
として、その五〇%を払って過
渡し
となっていたものでございます。 次に
中小企業信用保険特別会計
について申し上げます。この
会計
は二十九
年度
としてはまず平常な
運営
を行なっていると認められますが、
不当事項
として三件掲記されております。この
中小企業信用保険
は
融資保険
と
保証保険
との二種類に区分されますが、ここで問題となっておりますのは、
金融機関
が
資金
を
中小企業者
に貸し付けて
中小企業者
の立ち直りを促進し、あるいは設備の
近代化等
に資する
意味
のもので、これに貸し付けた
貸付金
を
保険
の
対象
として、これが
回収
不能となった場合に、その額の八〇%を
保険金
として
特別会計
から支払う
建前
のものでございますが、
会計検査院
でその
内容
を検討してみますと、
金融機関
が
貸付
に際しまして
貸付目的通り
に
使用
されないことがその当時判明していた、もう少し明らかに申しますと、
当該金融機関等
の旧債権の
回収
に充てられていたという
内容
のものでございまして、このような
事態
のものについては
保険
の
対象
としてはならないものであります。それを
対象
として取り上げて、
保険事故
があったとしてこの
特別会計
から
保険金
を支払ったという
事案
でございます。 以上で二十九
年度
分を終らせていただきます。 次に三十
年度
の分について簡単に御
説明
申し上げます。
検査報告
の二一七ページ以降に記載されておりますが、
一般会計
では、まず前
年度
と同じく
試験研究等
に対する
国庫補助金
の
経理当
を得ないものが九件掲載されております、二十九
年度
分で御
説明
申し上げましたと同じく、符に付加するものはございませんが、三十九
年度
とやや異なるのは、指摘しております
事案
の中に、
一見高金額
にわたるものが数件あるわけでございます。たとえば一九一八号は一千万円の
補助金交付
の
案件
でございますが、これの
内容
を見ますと、二十九年の十二月までに
装置
は七了しておりますが、その後の
運用
を見ますと、この
装置
を補助申請的の
研究
で
実用試験
が完成しております並型の分の
量産販売用
に
使用
していて、三十一年三月の
実地検査
当時まだ本来の
研究
は実施してなかったという
案件
でございます。その他一部
研究
を実施したが全部の
研究
に及ばず、その三部の
研究
を直ちに
営業用
に向けておるというような
事案
がぼつぼつ見受けられました、
補助金
の
関係
はその
程度
にいたしたいと思います。 次に二一九ページに
中小企業協同組合共同施設等
に対する
国雄補助金
の問題が掲記されておりますが、これはそれぞれの
事態
としては
不当性
が必ずしも濃厚なものとも言えませんが、
監督
を厳重にしていただいて、所期の
目的
を達成したいものだと考えるわけでございます。 次に
中小企業信用保険特別会計
について申し上げます。三十
年度
の
決算
じりを見ますと、前
年度
よりやや悪化しまして、前
年度
利益
となっていたものが今
年度
は
損失
の
整理
となっております。これは
中小企業
の不振に基くものと、それから従来
保険金
の七五%であったのを八〇%に引き上げたのと、それから
保険料率
をやや下げたといういろいろな要素がからみ合ったものと思いますが、なお将来の
運営
においては
注意
を要することではないかと考えます。
個別案
といたしましては、二十九
年度
決算検査報告分
として先ほど御
説明
申し上げましたものと特に変ったものはございませんが、ただ融貸
保険
のほかに
保証保険
というので一件上っておる
程度
でございます。 最後に二二四ページに
特別鉱害復旧特別会計
のもので
是正
させた
事項
として一件掲記しております。
特別鉱害復旧特別会計
は
戦時
中に軍事上の要請から
石炭
を乱掘いたしましたために
鉱害
が発生いたしましたが、これを急速に
復旧
して公共の
福祉等
を保護する
意味
から
特別鉱害復旧臨時措置法
が設けられますとともに、この
復旧
の処理を明瞭ならしむるために
特別鉱害復旧特別会計
か設置されたのでございます。ここで問題となっておりますのは、
通商産業省石炭材
で
日鉄鉱業株式会社
に対して、
鉱害
が生じた
家屋等
の
復旧
のために
復旧事業費交付金
として一億一千九百八十四万四千六十九円を
交付
いたしまして、同
会社
が
復旧
に当りこれを
全額
使用
したとして清算を了していたものでございますが、本院の
検査
によって実際に
使用
した額がこれに達しないというので、それの
差額分
を
返納
せしめるよう処理して
返納
を了した
案件
でございます。時間の
関係
上簡単に申し上げた次第でございます。
青野武一
3
○
青野委員長
これで
昭和
二十九
年度
及び三十
年度
の
決算検査報告
は一応終りました。 次に
通商産業大臣
より
説明
を聞く予定でありましたが、本
委員会
と
通商産業犬
各員会が同時刻に開かれた
関係
で、かわって
長谷川政務次官
が
出席
されていますので、発表を許します。
長谷川政務次官
。
長谷川四郎
4
○
長谷川政府委員
ただいま
会計検査院
より御
報告
のありました
通商産業省関係
の
昭和
二十九
年度
及び
昭和
三十
年度
決算検査報告
上項につきまして、その
概略
を御
説明
申し上げます。
不当事項
といたしまして
報告
せられましたものは、
昭和
二十九
年度
は十四件、同じく三十
年度
二十九件であります。当省といたしましては、
予算
の
施行実施
に当りましてはその適正を期するために常時格段の配属をいたし、特に
補助金
の
交付
、
各種保険金
の
支払い等
につきましては
事前
の
調査
、手後の
指導監督
に特に留意するよう努めて参りましたが、なおただいま御
報告
のありました
通り
の
不当事項
を見ましたことを深く遺憾といたすところでございます。
会計検査院
の指摘されました
事項
につきましては当省におきましても
十分実情
の
調査把握
に努めた
是正
を要する点につきましては極力
是正
の
措置
を講じて参りました結果、
昭和
二十九
年度
の十四件のうち、
返納
を要する
金額
につきましては
返還命令
を出しまして、その
金額
が
返納済み
となったものが八件、
返還命令
を出しましたが
完済
に至らぬものが四件、その他二件でございます。
昭和
三十
年度
二十九件につきましては、
返納
を要する
金額
につき
返還命令
を出しまして、その
金額
が
返納済み
となったものは二十五件でございます。
返還命令
を出しましたが
完済
に至らぬものが三件、
補助金交付
の
目的
を達成したと認められたものが一件という結果に相なっているのでありまして、その
詳細詳知
につきましては本日提出いたしました
説明香
により
説明
をいたさせますので何とぞよろしく御審議をお願い申し上げます。 なお今後この種の
事案
の発生を未然に防止するために、
事務組織
とその
運営
の
合理化
、
関係係官
の訓練、
事前事後
にわたる
実情調査
の徹底を期しまして、被
保険者等
に対する
指導
の
強化等
の
措置
を一そう進めて参る所存でございます。 以上をもって
概略
の御
説明
を申し上げました。
青野武一
5
○
青野委員長
以上にて
説明
は終りました。 それではただいまより質疑に入ります。発言の通告がありますので、順次これを許します。
吉田賢一
君。
吉田賢一
6
○
吉田
(賢)
委員
検査院
の
中川局長
にちょっと伺いますが、
昭和
三十
年度
の
検査報告書
には、他の多くの省は
一般
的に
当該年度
の
決算
の
概要
が
記述
されておりますので、
不当事項
を見るのに非常に便利なのでありますが、昨年は
通産省関係
はそれが記載せられて、本年は全くなく、頭から
不当事項
として幾つかの
案件
が指摘されておるのですが、やはり
予算使用
の
状況
、結果の
概要
は
報告
せられた方が適当であると思うんだが、いかがですか。
中川薫
7
○
中川会計検査院説明員
ただいまの御
質問
一応ごもっともでございます。二十九
年度
には簡単ながら
概要
の
記述
がございますが、三十
年度
通商産業省所管
の分につきましては、それぞれの
不当事項
の部に
概要
を
記述
いたしておりますので、それとの重複を避ける
意味
で
記述
を省略したわけであります。
吉田賢一
8
○
吉田
(賢)
委員
まあよく御
研究
になった方がいいと思うのです。
不当事項
の
内容
にそれぞれの
財政
の結果が現われておるかもしれませんけれども、やはり一応は全体としてつかむことが非常に適当であろうと思うのです。たとえば、これは
通産省当局
に伺いますが、三十
年度
決算
におきまして、
一般会計
、
特別会計
の通計でありますが、
予算
の
不用額
が一億二千六百八十五万三千余日、これはどういう
内容
のものですか、ちょっと簡単に御
説明
願いたい。
川崎立太
9
○
川崎政府委員
ただいまお尋ねの三十
年度
の
不用額
でありますが、ただいまここに
資料
を待ち合わして参りませんので、あるいは正確を期しがたい点があろうかと思いますが、
中小企業振興空関係
の中では小
企業者
に対します
災害復旧
の
利子補給費
の一部、それから
貿易振興費
につきましては
海外貿易振興会
に対します
補助金
の一部がそのおもなるものじゃなかろうか、こういうふうに感じますが、正確には
資料
をもちましてお答えいたしたいと思います。
吉田賢一
10
○
吉田
(賢)
委員
これは次官に申し上げておきますが、
検査院
の
批難事項
だけがここで
審査
されるのでないことはもちろんでありますから、やはり
一般
的に御
答弁
になる
資料
だけはいつも御用意願いまして、重要な
事項
は
資料
をもって即座に御
答弁
になりますように、私どもは
会計検査院
の
批難事項
だけでなしに、一切の
資料
によりまして三十
年度
並びに二十九
年度
の
財政
の結果を審議しておりますので、ぜひそういう御用意の上、それぞれの
関係者
の御
出席
を願うようにお願い申し上げたいと思います。 そこでこれは
通商局
の
次長
に伺いますが、今お述べになりましたごとくに、
中小企業振興費
及び
貿易振興費
という項目に分けておるようであります。そこでページを繰って見ると、
貿易振興費
の中の四千百八十三万七千円がまた
不用額
になっておる。これは
通商産業省
が直接使う
予算
であるのか、外務省が使う
予算
であるのか、あるいは他の団体、法人が使う
予算
であるのか、その点はどうなんですか。
中山賀博
11
○
中山説明員
お答え申し上げます。主ことに恐縮でありますが、手元にその正確な数字を打ち合せて参っておりませんので、後刻
資料
をそろえてまた御
説明
申し上げたいと思いますが、おそらく今
会計係長
からも申しましたように、
海外貿易振興会
のジェトロの
費用
ではないかと思っております。
青野武一
12
○
青野委員長
長谷川政務次官
に
委員長
からお願いしておきますが、
決算委員会
は
会計検査
の
批難事項
だけを審議しておるわけではございませんので、
今吉田委員
から希望を申されたように、それは
不用
意に持ってこない場合もありましょうが、
批難事項
以外にもいつ
質問
があるかわからないというこことを予期して、十分その
答弁
のできるように
資料
をそろえてこられるようにお願いしたい。
吉田賢一
13
○
吉田
(賢)
委員
やはりこれはその根本の
態度
としまして、
資料
を持ち合さず常識的な推測の御
答弁
ということではこちらは因りますので、そういう
態度
を改めてもらわぬといけません。 私がこれを明らかにしたいと思うゆえんは、やはり今日の
貿易振興費
というのであるならば、おそらく
輸出関係
の
経理
がおもであろうと思うのです。ごく簡単に一、二の書いてあるのを読むと、
アメリカ
における
テレビ放送費等
がこの中に入っておるようであります。こういうものが
不用額
数千万円出すということは、十分に追及しなければいかぬのであります。どうして
不用
になったか、
不用
になる
理由
が何か事務的な
理由
によるのか、あるいはそのような必要がなかったのか、あるいは
事情
の変化によるのか、何かの
原因
によって莫大な
不用額
を出したのではないか、こういう点は私ども十分に明らかにしておかなければならぬのであります。これはやはり今日の
輸出貿易
の重要なこと、これに伴う
経費
はほとんど批判なしに
国会
を通過しておるのであります。だからより効果的な適切な
使用
を望んで
国会
を通過した
予算
でありまするが、膨大な
不用額
が出たという以上は、そのよって来たるところを明らかにしなければなりません。だれもわかるところでありますけれども、
アメリカあたり
における
日本
の
海外輸出貿易
の
活動状況
が、
行政部方面
における
費用
がないというのでみんなこれをかこっておるというのが
実情
ございます。そんなことは私のような
しろうと
が申すまでもなく、
中山次長
とくと御承知と思います。つい最近のことでありましたけれども、英国の総領事館におきましてもいろんな
宣伝
の
経費
が
ドイツあたり
と比べて問題にならぬほどでありました。あらゆるカタログ、あらゆる
宣伝
の
資料
は、国がバックとなって、いろんな
業者
の
輸出
のあと押しになってやるというような
状況
を、われわれも
しろうと
ながら考えておるのであります。どうして
日本
はできないのだろうということを聞いてみると、金がないというようなことをいっております。金がないというのは
予算
を要求しなかったのかどうかということをいろいろ聞いてみますと、
予算
の組み方においても、
量ら量
においても格段な違いがあるというようなことも聞いたのでありますが、これは
しろうと
の観測の二面にすぎないのでありますしけれども、いずれにいたしましても
貿易振興費
という名目になった数千万円の
予算
が、しかも
アメリカ
を
対象
にして一種の
宣伝費
らしいものを四千万円以上
不用額
を出したということは、これは大わらわになって
通産省自身
が
原因
を究明しなければならぬと思う。そうしなければ
国会
に対して申訳ないと思うのです。これは当然です。これは
批難事項
もありますけれども、
予算消化
の
状況
において、私は非常に注目すべき一つのケースだと思いますので、これはやはりもっとしっかりとした、もっと十分な、積極的な弁明なりあるいは意見なりが伴って、この
不用
を出した問題に対する
政府
の
態度
、所見等々を明らかにしなければならぬ、こう思うのです、これをいいかげんに兄のがしておられるというところに
予算使用
全体に対する
態度
が私はいかがかとさえ思うのであります、十分にこの点はあなたの方としても事務的にその
原因
等を書面にして、当
委員会
に
資料
として出していただきたい。 それから次官に向って言っておきますが、やはり繰り越しの問題と
不用
の問題はこの
委員会
の鬼門なんです。莫大な繰り越しをしておるというのでいつも問題になるのです。繰り越しの
内容
を追及していくとどうも脱法的なきらいさえあるのであります。こういうことでありますので、
不用額
を出しましたものはやむを得ざる場合以外は相当厳重に
原因
を明らかにしていかねばならぬと思いまするので、これは一つ
政府
といたしましても直ちにこの
原因
を明らかにして、こういうことが今後起らないような
措置
を講ずるように事務
当局
に命ずるようにしていただきたい、この点は
長谷川政務次官
にお願いしておきますがどうですか。
長谷川四郎
14
○
長谷川政府委員
御指摘の
通り
でございまして、
海外
におけるところの
宣伝
というものがいかに大きく取り扱われているかということはその
通り
であります。さらにこの件につきましては帰りまして事務
当局
と十分折衝をし、お話をいたしまして、御期待に沿うように十分やりたい、特にこの点につきましては、
資料
を提出いたしまして御納得のいくような御
説明
を申し上げたいと考えております。
吉田賢一
15
○
吉田
(賢)
委員
それからもう一つ
一般
的な問題を伺っておきますが、ずいぶん各般にわたる
会計
の跡始末の問題が
通産省関係
でまだ残っておるはずなんであります。二十九
年度
におき、ましては貿易
特別会計
の残務処理としまして収納困難なものなお十億円あり、こういうことになっておるのであります。そこでこういうような、まるでふんのようなものが、年々残っていっておりますが、やはりもっと適切な
措置
を講じて、全く不可能であるのかどうか、あるいは不可能でないけれども、収納のために
経費
が
経済
的に非常に要するのか、これをもっとはっきりしたいと思うのだが、貿易
特別会計
の残は今どのくらいになっておるのですか。
中川薫
16
○
中川会計検査院説明員
二十九
年度
にその
状況
を掲記して三十
年度
には掲記しておりませんので、便宜私の方から申し上げたいと思います。二十九
年度
に収納困難なものが約十億円残っておるというふうに附いておりますが、その
通り
でございまして、その後若干の収納はありましたけれども、三十一年二月現在で七億八千九百余万円でございます。減りましたものの中には、収納の見込みがほとんどないというので、この際
整理
いたしましたものが一億四千四行余方円ございます。
吉田賢一
17
○
吉田
(賢)
委員
そこで二十九年末が十億円、三十一年末が七億八千九百余万円、そうしてその差額のうち、一億四千四百万円が収納不能とした分、そうしますと、これと七億八千八百万円を合せて十億円から差し引いたものが、その後収納したようで、ありますが、こういう収納についてはどのくらい実際の収納の事務費を要したのでしょうか。とぎによりますと、民同
会社
の破産
会社
などの
整理
の場合には、
整理
資金
の方が高くついて実行の上らないというような、
実情
もよくあるのであります。そこでかりに一億円の収納をする場合に、七千万円も八千万円も使うということであるならば、それは本来事務官がそういうことの取り立ての職域にあるわけでないとわれわれは想像いたしますので、非常に人間も不
経済
に使うことになる。また国家の行政の見地から見ましても一考を要することになるわけであります。こういう前提に立ちまして、一体この減額をいたしました、つまり収納いたしましたものについてまた一億四千四百万円を収納不能として切ってしまったという
措置
について、実質どれくらいの経史を要したものとなっておりますか。
川崎立太
18
○
川崎政府委員
ただいまお尋ねの旧貿特の
整理
の
関係
の
費用
でございますが、現実にはただいま企業局に特殊
経理
管理官制度を置きまして、そこで収納の
整理
の事務にもっぱら当っております。管理官以下実際にその業務に従事しております者は約七、八名の人員で仕事をいたしておりますが、なおそのほかに、この収納は非常に小さなものが残っておりまして、現地に乗り込みまして、執拗に取り立てをしなければ集まらぬというようなものがかなり残っております。各地方の通産局の職員が、便宜事実上かなりその手足となって効いております。従って地方の人間のほかに、かなりの人間が従事しておるというような形になっております。なお
予算
上は残務の取り立てのための旅費といたしまして、
一般
の人件費のほかに三十七万円
程度
の旅費を三十二
年度
の
予算
にも計上してお願いいたしております。
吉田賢一
19
○
吉田
(賢)
委員
そうすると、最終的には最後のお言葉の三十七万円が
予算
だ、こうおっしゃるのですか。
川崎立太
20
○
川崎政府委員
三十七万二千円、これは貿易
特別会計
の未収の残を取り立てますための職員旅費としまして三十七万二千円、こういう
意味
でございます。
吉田賢一
21
○
吉田
(賢)
委員
そういうことはこまかいことのようでありますけれども、やはりだらだらと数年間、ないしは十数年にわたってこういう取り立てなんかやっておりますと、いろいろとそこに問題が起ると思うのです。現にあなたの方が主管庁であった例の対米価権の四千七百万、ドルにいたしましても、ガリオア、イロアとの
関係
もあるので、今折衝しておるかとも思いますけれども、こういうものにつきましても、わけのわからぬいろいろな
経費
が要っておると思いますので、こういう
特別会計
の残務処理というものは、やはり
会計
、
経理
的に何ほどの
経費
が要って、いつごろに大体完了するのかという見通しぐらいつけて、たとい七、八人といえども
経理
の仕事か、残務の処理をしておる
経理
の方がおありのようであるからもっと積極的な仕事もさせなければなるまいと思うので、これは一つ客観的に、
経済
的に、
会計
の
関係
を検討せられて、ちゃんと数字をもって残務処理はできるだけ早く完了するようにしてほしいと思います。これは希望だけ申し上げておきます。 それからなお
一般
的なことを少し附きたいのですけれども、きょうは
資料
の
関係
もあるし、それからまた一々
資料
なしに常識的の
答弁
をされても困りますから、ここで工業
技術
院のことをちょっと伺いたいのであります。工業
技術
院の
関係
は、これも私のような
しろうと
が申し上げるまでもなく、最近の科学
技術
振興費が
予算
の重要費目として上って参りましたことにかんがみ、また鉱工業の
技術
振興が通産省の所管
事項
といたしまして、そこに登場しておるというか、これを担当する工業
技術
院の仕事は非常に重要なことであろうと思うのであります。原子力の平和利用の裏づけということになるのかどうか存じませんけれども、いずれにしましても、この工業
技術
院の存在というものは、私どもは科学
技術
振興の角度から見ましても、最も重要な機関であると考えております。そこで一つ一つの事件については私はあまり興味がないのでありますが、
一般
に通ずる問題点として一、二伺っておきたいのであります。それは工業
技術
院が
技術
振興のために
補助金
を出す、その
補助金
を出すという認定の基準はどこに持っておるのであろうか、この点を一つはっきりしておきたいのであります。もし、これがほんとうに有効に活用せられましたならばこれは非常に多大な国益にもなる次第でありますが、もしこの
批難事項
のようなことがたくさんにあるといたしましたならば、これはまた抜本的に工業
技術
院の扱う
補助金
という
予算
要目のあり方の根本的検討が必要でないかと思うのです。大体いろいろの内部的な規定があるかといますけれども、
法律
の根拠ないしは政令の根拠、省令の根拠、そういうものは、制度的な、法制的な面でどういうふうに整頓されておるのだろうか、この点をまとめて御
答弁
願いたい。
出雲井正雄
22
○出雲井
説明
員 お答え申し上げます。工業
技術
院の
補助金
の根拠といたしております
法律
は、企業
合理化
促進法でございます。同法の第三条に「主務大臣は、
技術
の向上を促進するため必要があると認めるときは、主務省令の定めるところにより、
鉱工業等
に関する
技術
の
研究
、
工業化試験
又は新規の
機械
設備等の試作を奨励助長するため、試験
研究
を行う者に対し、
予算
の範囲内において
補助金
を
交付
し、又は国の所有に係る
機械
設備等を
国有財産
法の定めるところにより貸与することができる。」工業
技術
院、通産省並びに運輸省その他
技術
に
関係
のある各省にそれぞれ分れて
補助金
計上をされておりますが、もちろん大部分のものは
通産省関係
として計上されております。 なお
補助金
を
交付
いたします
対象
の選定についてもあわせて御
質問
がござましたが、この
補助金
はもちろん
交付
要領をきめまして、その中で毎年重要
研究
課題というものを定めまして、これを各地で
説明
会等も催しまして周知徹底いたしまして、その課題に即応したものを
審査
する、こういう形式に相なっております。
青野武一
23
○
青野委員長
吉田
委員
に申し上げますが、先ほど御
質問
のことについて数字がわかったので、同時
会計
課長からお答えしたいと言っております。
川崎立太
24
○
川崎政府委員
先ほど三十
年度
の不要額一億二千六百万円弱の
金額
の
内容
につきまして御
質問
をいただいたわけでありますが、その
内容
の数字が判明いたしましたのでお答え申し上げます。総額一億二千六百八十五万二千二百二十九円、そのうち
貿易振興費
が四千百万円、その主たるものは
海外貿易振興会
の
事業
に対して補助をいたしております。
海外
広報
宣伝
の
関係
が、概数で申しますが千六百六十万円、同じく
海外貿易振興会
関係
の
海外
の貿易あっせん
事業
の補助、これが約千二百三十万円、これがおもなるものでございます。それから別に
中小企業振興費
の
関係
で、先ほどちょっと申しました風水害の利子補給の
関係
が九百五十万円、それから
中小企業
協同組合の共同施設等に対します
補助金
、これが約三千五百六十万円となっております。なお
残額
のうち
工業技術院関係
の
工業化試験
の補助が千二百万円、鉱工業
技術
研究
の補助が約六百五十万円、これらがその主要な内訳でございます。それからなお先ほどのにちょっと関連いたしまして、
海外
宣伝費
の金の問題につきまして……。
吉田賢一
25
○
吉田
(賢)
委員
これはもう少し詳しく書面で出して下さい。それから伺うことにいたしましょう。
川崎立太
26
○
川崎政府委員
それでは後ほど書面でお出しいたします。
吉田賢一
27
○
吉田
(賢)
委員
特に貿易に重点を置いて、詳しく文書で出して下さい。
青野武一
28
○
青野委員長
小川
委員
と
吉田
委員
に御相談いたしますが、ただいま
長谷川政務次官
から、大体公務でのっぴきならぬ要件が十一時にあったのを少し延ばしておるのだが、私に
質問
があれば何とか考慮いたしますがという申し出がありました。
小川豊明
29
○小川(豊)
委員
先ほど政務次官の御
答弁
で、私よく聞えなかったわけですが、
返納済み
になったものが二十五件、未済が三件、
目的
達成が一件というような御
説明
があったのですが、これは何
年度
の何ですか。
長谷川四郎
30
○
長谷川政府委員
私が申し上げたのは、
昭和
三十
年度
の二十九件につきましては、
返納
を要する
金額
について、
返還命令
を出して、そのうち
返納済み
となったものが二十五件、それから
返還命令
を出しましたがいまだ
完済
にならないものが三件、
補助金交付
の
目的
を達成したと認め得られるものが一件でございます。
小川豊明
31
○小川(豊)
委員
それから三十
年度
の
不当事項
の「
試験研究等
に対する
国庫補助金
の
経理当
を得ないもの」というこの欄に、
交付
後の
指導監督
が適切でなかったためということになっておるが、この
指導監督
の機構というものは、一体どういう機構になって
指導監督
をされておるのか。そしてこれらに対する人員、それから
予算
等はどういうふうになっておるのか、この点をお伺いいたします。
長谷川四郎
32
○
長谷川政府委員
数字になりますと事務的になりますから、事務局の方からお答えさしていただきます。
出雲井正雄
33
○出雲井
説明
員 では私から便宜御
説明
をさしていただきます。
指導
のやり方でございますが、すべて通産大臣が
交付
者並びに
交付
金額
を決定いたしますけれども、実務といたしましては、直接には工業
技術
院がこれを担当いたしております。工業
技術
院の調整部、主務裸といたしましては助成果という一課を設けてやっております。なお地方の機構といたしましては、地方通産局の総務部の中に
技術
課という一課を設けまして、そこで処理いたしております。なおただいまのは系列の
関係
でございますが、実際上の
指導
につきましては、
補助金
の申請が出まして、これを事務的には工業
技術
院が地方通産局を経て受理いたしますが、
技術
的な問題でございますので、重工業川あるいは軽工業局といった各原局の
技術
者の方の参加をいただきまして、そこで申請書を通じての
技術
上の
指導
あるいは訂正すべきところは訂正するというような
指導
も行なっておりますので、大体今申し上げました系列のほかに、通産省の本省
関係
あるいは試験所の
関係
の
技術
者を、
関係
のある人は動員して参画さしておる、こういうような格好になっております。
小川豊明
34
○小川(豊)
委員
そうすると、先ほど
吉田
委員
の方から、これらに対する補助認定の基準あるいはその補助
対象
となるべきものの選定等に関する
質問
があって、これに対するお答えがあったわけですが、その補助
対象
の選定をやる
技術
員の諸君が同町に
指導監督
もするわけですか、それともこれは別個に、助成課とかあるいは枝術課とかが、
指導監督
だけのために置かれておるものなんですか。
出雲井正雄
35
○出雲井
説明
員 この
補助金
につきましては、
補助金
の
経理
の面と、
補助金
が
目的
といたしております
研究
の遂行という面と分けて
説明
いたしたい思いますが、
経理
の面につきましてはただいまの助成課が中心に、
補助金
の
交付
時期あるいは平後の清算、それから実際に
機械
設備を入れたか、そういった
経理
面の
指導
あるいは
監督
ということにつきまして、助成課並びに地方通産局の
技術
課がいたしております。なお
補助金
の
経理
面を離れまして、
研究
を完全にやっていく
技術
内容
につきましては、もちろん当該申請者は大学その他民間の
研究
所の実際の
指導
者の
技術
指導
を仰がれておる場合が多うございますが、それにプラスいたしまして、私どもの試験所の職員あるいは通産省の技官の方々が、この点はこういうふうにした方がいいのじゃないかというようなアドヴァイスを取り入れまして、その都度便宜な方法で試験
研究
者にこちらから意見を申し上げたり、あるいは向うの相談に応ずる、こういうふうな格好になっております。
小川豊明
36
○小川(豊)
委員
今お聞きしますと、非常に広範に知能を動員して
指導
その他をやっておられる、従ってもちろん
補助金
等の
交付
に対しても、十分に消化する能力があるとかなんとかいうことについての十分な
調査
研究
が届いて
交付
されると思うのですが、ここで今度指摘されたのを見ますと、一九一七号から一九二五号の中に、
補助金
がかりに一千万円の補助を受けて、そっくり一千万
返納
しなければならぬ、あるいは六百万
補助金
を受けてそっくり六百万
返納
しなければならないというものが数件ここに出ておるのです。こういう現象というのはどういう形で起ってくるのですか。
交付
する場合にも十分に
調査
をし、
研究
をして差しつかえないとして
交付
金額
がきまっている。そしてその後においてもこれを
指導監督
する機関として助成課があり、あるいは地方には
技術
課があって、ここではこれを
指導
し
監督
しておるわけだが、そういう中にありながら
交付
された
金額
がそっくり
返納
されなければならぬというのは、何もやっていなかったということになるわけですか。これはどういうことでこういう結果が生ずるわけでしょう。
出雲井正雄
37
○出雲井
説明
員 お答え申し上げます。やや抽象的になりますが、
一般
的に御
説明
申し上げますと、
技術
補助金
の持っております性格を考えてみますと、他の工事あるいは物の購入を
対象
といたしまする
補助金
と非常に違った点があるのでございまして、物の購入を
対象
といたします
補助金
でございますと、その物を購入したかいないかということで、きわめてはっきりいたすのでございますが、
技術
交付
金の
目的
といたしますところは、
補助金交付
指令に書きます設備あるいはその他の
経費
は手段でございまして、あくまで、私の方はテーマと申しておりますが、
研究
しようというその
技術
の完成ということに重点を置いております。従いまして、
交付
いたしましてから、日進月歩の
技術
あるいは外国の文献等を見まして、設備を変えたい。最初某
機械
を入れる予定であったけれども、最近の
技術
では違った
機械
を入れたいというような場合が多く出て参りまして、もちろんそういった場合には、
機械
を買うとかあるいはその
研究
の方法がかわってくるというような場合には、当然届出をして計画の変更の認可を受けてからそういくべきでございますが、これが
経理
部門の非常にしっかりいたしておりますいわゆる官庁
経理
になれております
会社
でございますと、そういうことがきちっきちっと行われるのでございますが、工場長あるいは
中小企業者
程度
の人口
経理
をまかせております場合には、その間の計画変更というものは必ずしも時宜にかなって行われず、実際本人は一生懸命やっておるのでございますが、
補助金交付
指令と造った
内容
になっておる、購入の
機械
が変っておるとか、そういったような例が多く出て参るのでございます。もちろん私どもそういうものにつきましては、できるだけ足しげく現場に伺い、不要なものはもう全部
返納
させまするし、かわったところはきちんと書類上跡始末をしていこう、こういう方針でやっておりますが、御指摘のように多数の不備の点を出しましたのは深くお詫び申し上げるところでございます。なおただいま一九一八の件が御指摘がございましたが、これを具体的に御
説明
申しますとその間の
事情
がやや明確になると思いますので、当該の助成課長の方から御
説明
いたしたい、こう思っております。
森五郎
38
○森
説明
員 一九一八番の
工業化試験費補助金
二十九
年度
一千万円の件について御
説明
申し上げます。本
研究
は優れた特性を持った炭化珪素を使いますれんがを作ろうという
研究
でございまして、炭化珪素を処理いたしまして、これに有機質あるいは無機質の結合剤を混ぜまして、これを非常に高圧でプレスする、かつこれを高温で焼成いたしまして非常な高熱に耐える耐火物を作ろうという
研究
でございます。それができますと、従来は大体千度から千二百度くらいの耐火物でございますものが、温度がだいぶ上りまして千四百度以上の高温に耐えられる。そうなりますと陶磁器製造所であるとか、あるいは銅の電線を作ります熔銅反射炉であるとか、あるいはボイラ高温部であるとか、そういったところに使われまして、関連産業に与える影響が非常に大きいというので
補助金
を
交付
したのであります。ところがこれはなかなかむずかしゅうございまして、
検査院
の方で
検査
されたときには、御指摘になりましたように、その製造する設備はみな買っておったわけでございます。ところがまずれんがに二いろございまして、並型れんがと異型れんがと二つございます。初めに並型れんがの力でやっておったわけでございますが、これは比較的簡単にできた。ところがこの場合でも金型に異常な磨耗現象があるために、金型の材質の
研究
そのものからやらなければならぬという、
研究
といたしましてはやや根本的な困難に逢着したために、受検に至るまでのだいぶ長い間そういう問題で苦労した。そこへ
検査
を受けたのでございまして、長い間
研究
を放棄しておったという点を指摘されておったのでございますが、その
内容
は今申し上げましたように金型のやや根本的な
研究
が起きたために、
研究
が非常に長く放棄されたごとくに見えたのではなかろうか。 もう一つは、そのときに並型のれんがを販売しておったということが批難にあげられておりますが、この点につきましては、当初申請書に記載された計画によりますと、四十トン、約千四百万円の試作品
収入
を初めから上げております。
予算
にちゃんとこれを組んでおります。ところが実際予備試験で行った並型れんがの販売は十八トン、
金額
にいたしまして約三百七十万円
程度
でございまして、従ってこの計画よりもはるかに下回った並型れんがの販売でございまして、この
補助金
を受けた設備を量産に使ったということは、やや酷ではなかろうかというふうに考えております。この
研究
は、その後
会社
側も一生懸命にやりまして、金型の問題も解決いたしまして終了いたしました。去る三十一年の九月をもちましてこの
研究
は終了いたしまして、終了届出が出ておりまして、これを検討した結果、成功をしたというふうに認められまして、この
補助金
一千万円は
全額
償還いたさせる償還指令を出しております。これは不当下項によります返還ではございませんから、その償還の方は、従来大体五年年賦くらいで償還さしておるというものでございます。 以上この一九一八号につきまして御
説明
申し上げました。
小川豊明
39
○小川(豊)
委員
今御
答弁
がありましたからこの
会社
を例にとりますが、
営業用
に
使用
したことが
原因
で
返納
が命ぜられておるわけでありますが、今御
説明
を聞くと
研究
は大いにやっておったが、あなたの方の
答弁
はやっておらないかのごとく認められた、こういうふうな御
答弁
であったのですが、今私はこの
指導
なり
監督
なりがとういうふうになされているかということをお開きしたのであります。今の御
答弁
を聞くと、
研究
を一生懸命やっておったけれども、それはやっておらないかのごとくに認められた、こういうような御
答弁
のように私は聞いているのですが、そうすると
検査院
が指摘した指摘
事項
というものは、これは
営業用
に使ってしまった、従って
目的
が違うから
返納
を命じた、こういうことになっておるのですが、今の御
答弁
とはちょっと食い違ってきはしませんか。
森五郎
40
○森
説明
員 ちょっと言葉が足りませんであるいは誤解を生じたかもしれませんが、かのごとくと申し上げましたのは、結果的に申し上げまして、確かに受検当時はまだ異型れんがをやっておらなかったということは事実でござ います。従いまして
検査院
の御指摘、受検当時異型をやっていなかったということはそのまま正しいと認められるところであります。しかしその後
会社
側は
検査
を受けて後やり始めまして、ただいま成功したわけでございますので、それから参りますと、その間中断をしておったということは、先ほど私が柳
説明
したような
事情
があるのだろうということを御了解いただきたいと思うのでございます。
小川豊明
41
○小川(豊)
委員
そうするとほかのものと違って、
一般
に施設等に充足するために金を出すならばしたかしないかすぐわかるけれども、
研究
のテーマ等が日進月歩の
技術
の発展によって変更しなければならない場合が生じてくる、従ってそういう
研究
の
目的
その他が変更されるから、この
補助金
等が使われる時期のずれ等があったのでこういう結果が出るのだ、私はこういうふうに今の御
答弁
で聞いたわけですが、これはそう解釈していいわけですか。
出雲井正雄
42
○出雲井
説明
員 ただいまの御解釈で、その
通り
でございます。なお一言つけ加えさしていただきますと、それのみが全部の
理由
ではございません。この御指摘をいただきました
理由
といたしましては、私どもの
監督
の不行き届きな面もございまして、ただいまの点のみが指摘を受けました全部の
理由
に相なっておるわけではございませんけれども、
一般
的に申しますと、そういう点があるわけでございます。
吉田賢一
43
○
吉田
(賢)
委員
工業
技術
院の
関係
につきましてもっといろいろ伺ってみたいと思います。究極するところ、この種の補助あるいは
技術
指導
等については大いに積極的な施策がわれわれは必要だと考えております。ただしむだな
経費
をどんどん使ってしまうというようなことではかえって
目的
を逃し得られませんので、そういう趣旨におきまして、相当
案件
になっておるケースを一、二とらえて明らかにしてみたいと思います。つきましては、東海電極は数億円の
資本金
を持った相当有名な
会社
だと思うのだが、三十万円や五十万円の
補助金
をもらって、そうして全部吐き出さなければならぬような醜態を演じておる。私どもはこういう大きな有数な
会社
は、独立して自己の
研究
所を持っているくらいに実は考えておった。持っているのかどうか存じませんが、持っておれば、その
研究
テーマが重要であるかどうか存じませんけれども、それにそのくらいの、三十万や五十万の金は重役の若干の
経費
を充てれば事済むのです。それとも国家から、工業
技術
院によって数十万円の補助を受けたということが非常に重大な名誉ででもあるならこれは別ですが、名誉と考えるなら全部吐き出さなければならぬような醜態は演じないだろうと思う。いずれにしてもそういうところへ金をつぎ込むということはどこかに欠陥があるじゃないかと思うのです。受ける方か出す方か、あるいはその後の
指導
機関の能力の不足であるのか、あるいは機能が十分活躍しなかったのか、何かに欠陥があると思うのです。でありますから、これは次の機会によく聞きますけれども、一つこの
会社
の実体を書面で明らかに出していただきたい。それからあなたの方の今の補助についての基本法は、これはこちらで調べたらわかるのですが、それに裁く政令とか省令とか規則とか、それがあると思うのでそれを明らかにしていただきたい。それから工業
技術
院の構成について、
予算
とか定員とか、設置法等に基きます制度的な実体及び構成の
実情
を把握さしてもらいたいと思うので、そういう
資料
を出してもらいたい、なお地方の通産局との
関係
、それから本省との
関係
、あるいは工業試験所等の
関係
もあろうと思うから、この横の
関係
も明らかにしたいと思いますので、要するにこの種の業務を遂行する上においてそれぞれの分担があるようでありますから、これら一連の
関係
を制度的に、また実体を把握し得るような
資料
をともかく出してもらいたいと思います。今指摘した
会社
につきましては、
会社
の
実情
を明らかにするようなものがいずれあなたの方に出ていると思いますから、私どもも調べますけれども、一ぺん出してもらいたいと思います。最近の
状況
も知りたいと思いますし、今の
調査
研究
につきましてはその後の
状況
はどういうふうになっておりますか、そういうものも一つ文にして出して下さい。今われわれの手元にお出し下さった
資料
によると、ただ数字がああだこうだと二、三行甘いてあるだけで、
事情
も何も記載してありません。これでは一向わかりませんから、ぜひそういうふうにしていただきたいと思います。これは別に
答弁
は要りませんから、そういう趣旨で
資料
の御準備をお願いしたいと思います。どうぞお願いいたします。
青野武一
44
○
青野委員長
それでは本日予定いたしておりました通産省所管につきましての質疑は、本日のところ一応この
程度
といたします。 なお
通産省当局
に希望しておきますが、各
委員
から
資料
提出の希望がありました件は、
決算委員会
専門室の
調査
部と十分連絡をとって、万遺漏なきよに
資料
の提出をしていただきたいと思います。 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて閉会いたします。 午後零時三十八分散会