○林(坦)
政府委員 日本の
民間航空、特に
国際線の問題について最初に御説明申し上げますが、現在
わが国の
国際航空については、今
お話のございました
通り東京−
サンフランシスコ間に、
ダグラスDC6Bをもって本
年度から週五回
程度の
サービスをいたしております。また
東京−香港−
バンコック線についてはやはり
DC6Bをもって週二回
程度の
サービスをいたしております。またそれと別に福岡と
沖繩の間を
ダグラスDC4をもちまして週二回
程度の
運航をいたしております。またこれは三カ月に一度
程度でございますが、
東京から
南米のブラジルに及びまする
不定期の
航空をやっております。これらはまだ始めまして数年にしかならないのでありますが、幸いと申しますか、世界的な
航空の活況によりまして、非常な勢いで
状況がよくなって参りました。三十
年度までは、この
国際路線におきまして非常な赤字を見せておりました。
国内の収支と合せまして、十四億
程度の繰り越しの欠損を持っておりました。しかしながら三十一
年度におきましては、
国際路線だけでも二億円以上くらいの黒字を計上することができると思われます。それで非常に旅客の往来も多くなって参りますので、昨年
計画を立てまして、
国際路線に対する
対策といたしまして
ダグラスの
DC7Cという新しい型の
飛行機を四機注文してございます。これがことしの暮れに
日航に入手する
予定でありまして、これを入手いたしますれば
太平洋の
路線は一週間に七回
程度になる、すなわち毎日
運航できるようにこれを持っていきたい、かように
考えております。大体収入の
増加はだんだん期待されるのでありますけれ
ども、
事業規模がこういうわけでありまして拡大して参ります
関係上、
乗務員もこれに伴って養成を急がなければならぬし、また
海外支店もこれに伴って増強しなければならぬというような経費の
増加が
考えられます。また
競争会社、たとえば
アメリカあるいは
欧州の
競争会社も、
国際線におきましてはだんだん
新鋭機を入手いたしまして、それで
日本に参っております
路線を拡充して参りますので、
日航も正そう今後は努力を要するし、必ずしも楽観を許さないと
考えてはおります、ただこの
国際路線の将来の
目標と申しますか、あるいはこれはまだ現在におきましては相当現実離れのしたことであるとお
考えになるかもしれないのでありますが、すでに
ジェット時代を
目標にいたしまして、
ダグラスDC8という
ジェットの
航空機を四機注文してございます。これが大体三十五年の末ないし三十六年には動き出すと申しますか、
日本としてそれを使えるようになりはせぬかと
考えております。大体三十六
年度程度を
目標といたしまして、その
ジェットの
ダグラスDC8というのが四機入って参ります。今までに入手いたしておりまする
飛行機と合せて、世界的にいろいろと大きく
考えたいと今
考えております。構想といたしましては、
太平洋を、ハワイを通って
サンフランシスコあるいはロサンゼルスの方に行きます南回りの線を週六回
程度、それから北回りといいますか、
東京からシアトルの方に大圏コースを通っていく線を三回
程度、それから
南米の方に行きますのは、ただいまは三月に一度
程度でございますが、少くとも週一回
程度はやりたい。またこのときになりますと
飛行機もそろって参りますので、西の方もすでに
協定を結んでおります英国あるいは
フランスあたりとの
交通もできるように、週二回
程度は
欧州に行けるような線を設けたい、その際には
東アにおきまして
バンコック、ジャカルタ、
マニラ等も考慮のうちに入れております。またそういう
事態になりますればいろいろと国交も正常化されるでありましょうし、
大陸方面のこともいろいろと
考えなければならないとは思っておりますが、まだこれにつきましては、具体的にどこということは申し上げられない
状態であります。こういうふうに三十六
年度程度になりますれば、
東京は地の利を得ております
関係上、あちこちに
国際路線を開拓することができるのではないかと
考えております。
国内線につきましての御
質問でございましたが、
国内線は、この前の国会におきまして
空港整備法というのを通していただきまして、
空港整備に取りかかったわけであります。
公共事業費をもちまして、三十一
年度に
ローカル空港の
整備に着手いたしました。本
年度、三十一
年度もこれを継続し、また新しいところを開いていくように手はずを立てております。ただいまの現状を申しますと、三十二
年度の初頭におきまして若松、鹿児島は大体
定期的運航が可能になる
見込みでございます。大村、熊本の
空港は、
晴天には
小型機が
離発着可能程度にまで本
年度初頭にはなり得ると思っております。それから三十二
年度の末は、稚内が大体
晴天時離発着可能の
程度になる。それから高知、松山、これは本
年度手をつけるのでありますが、本
年度の末には、
不定期運航の可能な
程度にはなり得ると思っております。それから釧路、函館、広島を手をつけることになっておりますが、これは整地に一部着手できる
程度であろうかと思っております。
これが本
年度の大体の
計画でありますが、来
年度以降の問題といたしましては北陸、
裏日本方面におきまする新潟、小松、あるいは瀬戸内海の岡山でありますとか、あるいは北海道の網走とか、あるいは
離島関係等に来
年度以降はだんだん着手していかなければならないと思っております。そうして結局
離島等は、何とかこれは特別に考慮して開拓し、また
地方の
都市でありましても、ある
程度航空の網になるように広げていくつもりではありますが、
地方の比較的大きな町とそれから全国的な、
中心的な都会とを結べるような線を作っていきたいと
考えております。そのために、実は
航空会社の方も
統合等の措置を進めておりまして、ただいま
ローカルの
航空会社といわれるものが二社、
日ペリ航空というのと
極東航空というのがございますが、それがだんだん
統合の機運が熟して参りまして、すでに
協定を了し、あとの
手続をただいまとりつつあるような
状態でございます。以上簡単でございますが
お答えいたします。