○山内政府委員 自動車
関係予算につきまして御
説明申し上げます。
資料の八をごらんいただきたいと思います。
最初に
自動車検査施設の緊急
整備に必要な
経費といたしまして、四千二百八万三千円を計上いたしておりますが、昨年度につきましては岐阜と神奈川に定期
検査場を作ったわけでありますが、今年度は津及び姫路に作るのが、大きな
予算の項目になっております。以下概略御
説明申し上げます。
自動車が日々ふえておりますことは、御
承知の
通りであります。これに伴いまして、自動車事故の数も相当ふえつつあるわけでありますが、これらの予防措置につきましては、事故
防止に必要な有効な措置を逐次いろいろやっておるわけでございますが、そのうちでも
車両の
検査を十分やるということが、非常に大切であることは言うまでもないわけでございます。また自動車につきましては最近ますます大きくなりましたのと、これが機械が進んで参りましたので、構造が非常に複雑になって参りましたので、
検査業務量も相当ふえてきておるわけでございます。
検査の
実施に当りましても、こういう一般情勢に対処いたしますために、
検査施設を
充実いたしますとともに、
合理化と
能率化を推進いたしまして
検査の質の
向上をはかる必要に迫られておるわけでございます。いわゆる機械
検査というような方向にどんどんいって、なるべく精密
検査をやるということを考えておるわけであります。この
検査施設の
整備につきましては、
運輸省に移管を受けましてから、二十六年以来毎年ふやしておるわけでございます。大体理想といたしましては、一県一個所の本
検査場を設けたいということで、毎年要求いたしまして、逐次
充実されつつあるわけであります。来年度におきましては津及び姫路に、先ほど申し上げましたように、
検査場を作るというのが大きな点でございますが、すでに作ってあります
検査場におきましても、年々進歩いたします機械器具を充足いたしますとか、老朽機械の更新、あるいは既設機械器具で十分修繕に耐えられるものについては十分修繕するというようなことに重点を置きまして、
検査機能の
向上をはかるということであります。さらに出張
検査におきましては、機動力を発揮いたしますために、
検査用機械器具を搭載いたしました出張
検査用自動車の増備を来年度においてはかりたいと考えておるわけであります。
次に
高速自動車道整備計画樹立のために要する
経費といたしまして、
調査費を五百万一千円計上いたしてございますが、大体その内訳は、お手元にございますように、本省
経費として二百六十五万一千円、陸運局
経費として二百三十五万円、
合計いたしまして五百万一千円に相なるわけでございまして、現在これは
国内だけの問題ではなく、世界的の傾向でございますが、
高速自動車道というものが交通に、近代生活に非常に欠くべからざるものであるということで、各国ともこの
高速自動車道網の
計画を熱心にやっております。日本におきましても、
国内交通特に道路交通の面におきましては、御
承知のように非常に行さ詰まりを見せておりまして、この打開策といたしまして、もう一つは
輸送力をふやすという意味から、この
高速自動車道の
整備が、現在非常に大きな問題になっておることは御
承知の
通りでございまして、これを作ります場合に総合的な交通政策というような面から、この
高速自動車道を考えていかなければならないわけでございます。そのためには総合的な交通調整の視野に立った交通政策の
樹立ということがまず第一に必要でありますが、またそのためには
高速自動車道と関連
交通機関との
関係というものを正確に把握いたしまして、そのおのおのの交通分野が確立され、その
輸送分野を確定して、
国民生活におけるそれらの
交通機関の地位というものが明らかにされる必要があるわけでございます。この
高速自動車道を作るにつきましては、それらの点を十分
調査をする必要があると
運輸省は考えておるわけでございます。その意味から三十二年度におきましては、
東京−神戸間においてその
経済調査を精密に行いたい。従来もいろいろ書類の上あるいは部分的な
調査を行なっておったわけでございますが、三十二年度におきましてはすでに
実施の段階に入りますので、本格的な
調査を行いたいということで
予算を計上いたしたのでございます。大綱といたしましては、鉄道、
自動車道の
輸送動態
調査、これは実際に人を出しまして、個々の自動車につきまして
調査をするというやり方でございます。それから静態
調査につきましては、勢力圏内の経済
関係あるいは開発の効果というものも調べます。あるいは従来あります
資料がその
目的のために十分
整備されておりませんので、
国鉄の
資料その他を十分精細に
整備するというような仕事をやるべく
計画をいたしておるのでございます。以上自動車局
関係を終ります。