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1956-12-04 第25回国会 衆議院 逓信委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年十二月四日(火曜日)     午前十一時十七分開議  出席委員    委員長代理 理事 松井 政吉君    理事 秋山 大助君 理事 廣瀬 正雄君  理事 早稻田柳右エ門君 理事 森本  靖君       愛知 揆一君    川崎末五郎君       竹内 俊吉君    塚田十一郎君       中垣 國男君    平野 三郎君       井手 以誠君    佐々木更三君       杉山元治郎君    八木  昇君  出席国務大臣         郵 政 大 臣 村上  勇君  委員外出席者         郵政事務官         (事務次官)  小野 吉郎君         郵 政 技 官         (大臣官房電気         通信監理官)  平山  温君         郵政事務官         (郵務局次長) 千葉 三男君         郵政事務官         (簡易保険局         長)      成松  馨君         専  門  員 吉田 弘苗君     ————————————— 十二月三日  目時簡易郵便局を無集配特定局昇格請願(  三浦一雄紹介)(第四二三号)  小浜に特定郵便局設置請願中馬辰猪君紹  介)(第四九〇号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  郵政事業に関する件  郵政監察に関する件  電気通信に関する件  電波監理及び放送に関する件   請願  一 道後簡易生命保険及び郵便年金加入者ホ    ーム設置請願砂田重政紹介)(第二    七号)  二 同外十件(森本靖紹介)(第五一号)  三 同(宇田耕一紹介)(第八六月)  四 簡易保険保険金最高制限細引上げ請願    (砂田重政紹介)(第二八号)  五 同外十件(森本靖紹介)(第五二号)  六 同(宇田耕一紹介)(第八七号)  七 元町に無集配特定郵便局設置請願森本    靖君紹介)(第五〇号)  八 菊本町に無集配郵便局設置請願關谷勝    利君紹介)(第八八号)  九 新浜町に特定郵便局設置請願關谷勝利    君紹介)(第八九号) 一〇 合併市区域内電話交換施設統合請願(    八田貞義紹介)(第一一三号) 一一 神戸葺合、兵庫両郵便局の復旧に関する請    願(五島虎雄紹介)(第一六三号) 一二 岩手浅内簡易郵便局昇格に関する請願(    山本猛夫紹介)(第二二三号) 一三 大岱に無集醜特定郵便局設置請願(山花    秀雄君紹介)(第二四三号) 一四 東京、熱海間の電話即時通話制実施請願    (畠山鶴吉紹介)(第二五八号) 一五 道後簡易生命保険及び郵便年金加入者ホ    ーム設置請願加藤常太郎紹介)(第    二五九号) 一六 簡易保険保険金最高制限額引上げ請願    (加藤常太郎紹介)(第二六〇号)     —————————————
  2. 松井政吉

    松井委員長代理 これより会議を開きます。  委員長がお見えになりませんので、私が委員長の職務を行います。  郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。発言の申し出がありますのでこれを許します。森本靖君。
  3. 森本靖

    森本委員 郵務局長がおられませんが、事務次官がおられるので大体わかると思います。前の委員会でもちょっと申し上げてありました駐在集配人の問題でありますが、私の聞くところによりますと、この駐在集配人がもう公務員から切り下げられまして、一般民間請負というような形になってから相当の年数がたっておるわけでありますが、それでこれの給与もそのまま据え置きになっておった関係で、今日郵便局で同じように郵便の取扱いをしておりながら、実際の本務者駐在集配人との間における待遇というものは、非常に変ってきておるわけであります。平生の請負料の増額という問題はともかくとして、当委員会でもこの問題が論議をせられて、今までなかったわけでありますが、昨年度初めて、どういう形式か忘れましたが、年末手当として千円程度確かに出したと思いますが、当然今年も、年末も迫ってくるし、その他の従業員においては官公労としてのいろいろな戦いも行なっておるようでありますが、全国的に組織も持っておらないし、またそういう声を大にして叫ぶところの窓口もないこの駐在集配人については、そういうめども立たずに困窮しているというのが現状でありますが、この問題について、今年度どういう思いやりを考えておられるのか、一つ説明を願いたい、こう考えるわけです。
  4. 村上勇

    村上国務大臣 お答えいたします。請負集配人につきましては、過般いろいろとその実情の陳情も受けたのでありまして、私といたしましては深い同情を持っておるものであります。ただしかしこれが請負に切りかえられる当時のいきさつその他については、私もはっきりとこれを把握しておりませんので、その後事務当局といろいろと慎重に相談をいたしておるのであります。昨年の年末行なった程度のことにつきましては、これは私としては何とかいたしたいとは思っております。しかし事務的にまだこれをはっきりこうするということのお答えはできかねますが、一応われれわれとしては同情をもってこれに対処したい、かように思っております。
  5. 森本靖

    森本委員 大臣からの回答としては、その程度でいいわけでありますが、これから先は事務当局にお聞きいたしますが、全部で駐在集配人の数は今何人おりますか。
  6. 小野吉郎

    小野説明員 ちょうど現在、昔の定員内におりまして行政整理の際に御本人の自由意思請負集配人になられ、しかも今日まで継続して請負集配をやっておられます人数は、八百六十六名ということになっております。
  7. 森本靖

    森本委員 昨年その千円程度を出した人数は何人になっておりますか。
  8. 小野吉郎

    小野説明員 定員内におりました人たちの中で、そういった自発的にこれを受託されまして、進んで請負集配人になられましたものは、その当時九百七十数名あったわけであります。もちろん行政整理のそういった措置によって、初めて請負集配という区ができたのではないのでありまして、皆からやはり一定定員内でなく、請負集配人として運行した方がよろしいということでやっておりました地域もありますので、そういった地域と、さらにかねがね郵務局におきましても、そういった定員で処弁するよりも、請負集配として措置した方が妥当であるということで拡充を考えておりました。たまたまそれが行政整理定員の内におる人たちで進んで希望せられる人もありましたので、それを合せますと、ちょうどそういう措置をとりました当時は千二百余あったわけであります。そのうちの九百七十数名は定員から請負集配人にかわられたわけでありますが、それが漸次減って参りまして、現在八百六十六名となっておりますが、昨年支給いたしましたものが、定員内から請負集配にかわられた人数が何人でありますか、これは正確に私今承知いたしておりませんけれども、もち代といったような形で去年出しましたものは、大体年間ずっとやっておられる方には千円、冬季だけの期間を限って請負集配人をやられる方につきましては五百円ということにいたしてございますが、これはひとり定員内から請負集配人に切りかわられた方だけでなく、請負集配人全部、当初から請負集配人として始められた方も含んでおりますので、大体千三百人ばかり、こういうようなことに相なっております。
  9. 森本靖

    森本委員 私が端的に聞いているのは、その千三百人のうちで昨年千円出したのが何人おったか、こういうことを聞いておるわけです。私の頭の中で予算的な計算をする関係上、昨年のこの千円程度出したものは何人か、こういうことです。
  10. 小野吉郎

    小野説明員 ただいまその正確な数字を持っておりませんので、後刻調べました上で御連絡を申し上げたいと思いますが、大臣から先ほど御答弁に相なりましたように、昨年いたしました程度措置は、今年におきましてもやって参るつもりではおります。
  11. 森本靖

    森本委員 昨年程度をやったくらいでは、千円をもち代としてやって、それが年末手当のかわりだということが、これは一般外務員から見ると、とてつもない差があるわけであって、今次官はああいうふうに説明をせられましたが、これは私もその当時関係しておった一人であって、十分そのいきさつは知っているわけですが、表面はこれは確かに希望者を募って、その希望者以外のものはそのまま勤務してもよろしい、当分は当該局の過員として残す、こういうことによってその表面的な通知は行いましたけれども、実際は全部これは強制的に退職させたと同様のことになっているわけです。それは当該局長がすべて自分の局が過員になることをおそれて、将来の業務の運行ということを考えて、みな一つこの際やめてもらって請負集配人に切りかわってくれぬか、そのかわり収入は現在の総収入よりも下回ることはしない、こういうことで、その当時その人のもらっておった総収入よりも若干上回る程度収入を与えて、それでぞれに対して退職手当も出すからということで、どうにかこうにか、いわゆるうまいことを言って首を切ったのが事実なんです。そうやっておいて、その請負料というものは今回まで据え置かれている。そうなってくると、いわゆる共済組合その他公務員が受けるところの利益というものは全然受けておらぬ。ところが仕事というものは、これは同じような仕事をやっている。言いかえますならば、当時吉田内閣が、行政整理を行わなければならぬ、それで郵政省に対しても何千人かの割当があった。その割当があった場合に、郵政省としてはこの行政整理をどうしよう、どういうところで首を切ろうということを考えたあげくに、ついに、先ほど次官が言ったように、今まで若干もとからの請負集配人というものがおって、そのもとからおった請負集配人が少かったものですから、それに対する駐在集配を正規の公務員としてやっておったものをこの際落した場合には、ちょうどこの郵政省行政整理が間に合う、こういうことの犠性において行われたいきさつがあるわけです。そういういきさつについては、逆にこれは私の方が詳しいかもしれぬわけですが、とにかくそういうようないきさつにおいてなされた、今日非常に苦労しているこの駐在集配人に対して、千円のもち代が出たのは実は昨年初めてなんです。しかも昨年初めて千円出たというのは、当委員会においてもやかましく言ったし、また郵政当局もそれについて若干考えたかどうか知らぬが、去年初めてその千円というものを出した。それが基準になって——大臣、これはよく聞いてもらいたいが、その去年初めて出した千円が基準になって、今年もその千円でがまんしてもらいたいということは、これはちと酷じゃないかと思う。たから私はもう一回この問題については郵政省内においても十分に一つ親心をもって考えてやってもらいたい。これは本来ならばもと公務員制度に戻すのが当然なんです。ところが今日の定員法の内部においては操作ができないので、このまま置かれているわけですが、もう一ぺん再考を願いたいと思うのです。私はここでその額がどうだこうだということで、その額を何ぼにしろ、こうしろということは言わないけれども、昨年と同じようなことでなしに、昨年よりも一つ大いに努力してみましょう。それは郵政当切において努力して——予算がなければやむを得ぬけれども、予算の範囲内において大いに努力してみようということは十分考えてもらいたいと思うのです。
  12. 村上勇

    村上国務大臣 お答えいたします。私が申し上げたいことは、みな森本委員からお話がありましたので、全くその通りであります。私といたしましても、昨年千円出したから、今年郵政財政がうまくいっているのに、千円で抑えようということは考えておりませんが、しかし一応経理の内容等も詳細に調べた上でなければ、今去年以上出すとか、あるいは昨年よりも色をつけるというようなことについては、ちょっと今確答申し上げることはできません。ただ少くとも従業員に対するそういう意味のことについては、十分私は考えてやるつもりであります。
  13. 森本靖

    森本委員 年末手当の点についてはそれでいいわけです。  それからこの駐在集配人公務の場合に災害があった場合は、これはやはり公務員災害補償が適用されることになっておりますか、どうですか。
  14. 小野吉郎

    小野説明員 それにつきまして、今はっきりと確信を持ってお答えできませんので、後刻調べましてお答え申し上げます。
  15. 森本靖

    森本委員 その点は、私の記憶では公務の執行中には適用されると解釈しております。しかしこれは重要な問題ですから、はっきりした御調査の上で答弁を願いたいと思います。  それからもう一つ、この駐在集配人についての保険制度は全然ありませんか。保険制度という健康保険制度失業保険、そういうふうなものに見合うものは全然ないのですか。
  16. 小野吉郎

    小野説明員 これは一定職場単位を対象として失業保険とか、あるいはその他の社会保険制度が考えられて、おりますので、駐在集配人のごとく一定職場として多人数おるわけではなく、それぞれ孤立し、独立して、たまたま郵政省のそういう仕事請負によってやっておるというような者は、その辺の恩典はあるいは受けておらないのじゃないか、かように考えます。
  17. 森本靖

    森本委員 この点については私もまだ研究はしておりませんけれども、現在の労働関係法規から見ても、この者たち健康保険失業保険に入る可能性はあり得るのじゃないかということを考えておるわけでありますが、一つこの失業保険更生年金、それから健康保険、この三つの制度については一般労働者でも、いわゆる企業で五人以下の者についても、その当該経営者が一応承認をすればできる建前になっておるわけでありますので、そういう方向においてこれが適用ができるのじゃないかということも考えておるわけでありますが、そういう制度が全然この人たちはありませんので、この点については郵政当局で十分に御研究を願っておきたい。そうして時期を見て私の方から一応質問をしたいと思いますが、そういうことで、これはぜひこの駐在集配人たちのためにも、また郵政事業のためにも御研究を願いたいと思うのですが、どうでしょうか。
  18. 小野吉郎

    小野説明員 十分実情調査いたし、研究いたしまして、できるだけ御要望に沿って参りたいと思います。
  19. 森本靖

    森本委員 それではこの駐在集配の問題についてはこれで終りにいたします。     —————————————
  20. 松井政吉

    松井委員長代理 それでは次に請願審査を行います。  念のため請願審査の方法を申し上げます。まず各請願紹介議員が御出席になっております場合は、その説明を聴取し、次に政府当局所見を求め、議決につきましては最後に一括して行うことにいたします。なお紹介議員出席のない請願につきましては、請願文書表により専門員より説明させることにいたします。  それではまず日程第一、道後簡易生命保険及び郵便年金加入者ホーム設置請願及び本請願と同趣旨日程第二、日程第二、日程第一五の各請願を一括して審査いたします。紹介議員よりの御説明を願います。森本靖君。
  21. 森本靖

    森本委員 本請願愛媛県の南宇和郷東外海町沢近磯吉君外百九十六名の請願でありますが、その内容は、今日郵政省が各地に簡易生命保険郵便年金加入者ホーム設置しておりますが、その加入者ホーム四国には今日まで一つもありません。それを、温泉地でありますところの松山市の道後にこの加入者ホームをぜひ設置されたい、こういうのがこの請願趣旨であります。なお、この請願要望は、単に愛媛県の方だけではなくて、四国全体の簡易生命保険並びに郵便年金加入者の人々から、多くの要望があるということがつけ加えられておるわけであります。以上簡単に御説明申し上げます。
  22. 松井政吉

    松井委員長代理 次に本請願について政府所見があれは承わります。
  23. 成松馨

    成松説明員 簡易生命保険郵便年金加入者ホームについては、全国からも設置してほしいという強い要望があるのでございますが、現在のところは、加入者が多い地域で、しかも地理的に見て多数の加入者が利用できるところに優先的に設地しておるのでございます。将来はなるべく全国加入者が均等に利用できるように設置したい、こういう考え方を持っておりますので、請願の土地につきましても、今後拡充の際には十分に考慮に入れていきたい、このように考えております。
  24. 松井政吉

    松井委員長代理 次に委員諸君より御質疑があれば承わります。——ないようでありますから、次に移ります。     —————————————
  25. 松井政吉

    松井委員長代理 日程第四、簡易保保険金最高制限額引上げ請願及び本請願と同趣旨日程第五、第六及び第一六の各請願を一括して審査いたします。紹介議員の御説明を求めます。森本靖君。
  26. 森本靖

    森本委員 本請願簡易保険保険金最高制限額引き上げ請願でありまして、請願者愛媛県新居浜市甲八百七十六番地西沢定義外百九十二名であります。その要旨は、簡易保険保険金最高制限額を、少くとも三十万円程度まで引き上げるよう格段の御配慮を賜わりたい、こういうのであります。その理由は、簡易保険加入者簡易保険事業社会的使命に絶大の賛意を表するとともに、私たち加入者の真の意思を反映させて、国民経済生活の安定と福祉の増進に得与したい念願から、進んで簡易保険加入者の会を結成しているものであります。  私たち簡易保険加入者の最も痛感をしておりますことは、現在の経済事情から見て、簡易保険保険金最高制限額十五万円はあまりにも低く、保険的効果に乏しく、老後の生活安定にも、また医療費葬祭費等を支出したあとの遺族の当路の生活資金に充てるためにもあまりにも少いことであります。私たちが心かち望むことは、社会会保障制度の完備されることでありまするが、国家財政現状からしてきわめて困難なことと考えられる現在、簡易保険保険金最高制限額引き上げていただくことは、経済生活の一支柱を簡易保険に託している加入者にとって、将来不安なくますます牛業に精進し得ることとなり、簡易保険社会的使命もまたここにあるものと考えるものであります。  また昭和二十八年四月から再開されましたところの簡易保険積立金の運用は、窮迫せる地方財政を潤し、学校、住宅、病院、水道、農業施設等各種公共施設拡張充実に貢献し、この面から受ける地方住民利益もまた大きく、私たちは感謝をしておる次第でありまするが、保険金最高制限額引き上げることにより、積立金の供給もさらに潤沢となり、一般国民利益もさらに増加することと大いに期待しているところでありますので、少くとも三十万円まではぜひともすみやかに引き上げていただきたいという趣旨であります。
  27. 松井政吉

    松井委員長代理 この際政府の御所見があれば承わります。
  28. 成松馨

    成松説明員 簡易保険の現在の保険金額は御承知のように十五万円でございますが、この十五万円は現在の経済事情から見ましても、十分とは考えておらないわけであります。しかしこれを引き上げる場合、その限度についてどの程度までにしたらいいかということにつきましては、いろいろの事情もございますので、目下慎垂に検討いたしておる次第でございます。
  29. 松井政吉

    松井委員長代理 委員諸君より御質疑があれば承わります。
  30. 森本靖

    森本委員 この問題はもう前からの問題でありまして、大臣もしばしばこの問題については考えてみたいというふうに言われておりまするので、今保険局長からそういう説明がありましたが、もう事務的にはかなり、それぞれの方面との折衝を進めていっておるというふうに解釈してよろしゅうございますか。——金額はともかくとして、事務的な問題としては、各方面とそれぞれ折衝を進めておるというふうに解釈をしてよろしゅうございますかということを聞いておるわけです。
  31. 成松馨

    成松説明員 引き上げの問題並びにその金額をどういうふうにするかということにつきましては、事務局もいろいろ検討を進めております。関係方面との連絡につきましては、前国会以来の関係もありましていろいろ話し合っておるわけでございます。     —————————————
  32. 松井政吉

  33. 森本靖

    森本委員 本請願請願者は高知県安芸安芸西浜千六百八十六番地宮本安重氏でありますが、その請瀬の内容は、安芸元町に無集配特定郵便局を一局設置せられたいという趣旨であります。  その理由は、当時は昭和二十九年八月一日安芸市発足以来、その政治、経済、文化その他市政の主要点となって飛躍的発展の途上にあり、現在当町における官公庁、学校病院等は約四十ヵ所、その他公私事業所を含め約一千ヵ所になんなんとする状況であり、従って通信力増加躍進の傾向にあるところ、現在町内における郵政省所管通信機関普通郵便局安芸郵便局一局のみの状態で、広大な町内において一般通信機関利用上不便が少くないので、この際当町内元町付近に無集配特定郵便局設置せられることが最も緊要であると存ぜられ、実現の暁には郵政事業発展に寄与するところもまた大なることと推察せられますので、右御賢察の上、設置せられまするように何分の御審議をお願いしたい、こういうのが理由であります。
  34. 松井政吉

    松井委員長代理 政府において御所見があれば承わります。
  35. 千葉三男

    千葉説明員 お答え申し上げます。私ども特定郵便局設置につきましては、設置標準というものを設けまして検討する建前になっておるわけでございまするが、本件につきましては、この予定されておりまする地域利用予定人口というものがこの設置標準にも非常に達しておらないような状態でございまして、現状におきましてはこの新設の実現は困難かと存じております。
  36. 松井政吉

  37. 森本靖

    森本委員 一応この無集配設置基準をこの際明確にしていただきたい。これは今後もこういういろいろの請願も出てきまするので、この際明らかにしておいてもらいたいと思います。
  38. 千葉三男

    千葉説明員 私ども一応でございますが、無集配郵便局設置基準というふうなものを考えておりますのは、たとえば郵便区の市内地などにおきましては、郵便局の局と局の局間距離、これが八百メートル以上とか、あるいは享便人口と申しますか、そうしたものか六十人以上程度のものを考えております。しかしただいまのところ御承知のように、非常に特定郵便局設置を希望せられる向きが多うございまして、にもかかわらず年々設置実現できる数も非常に少うございまして、この標準に達しておりまするものの中でも、なかなか容易に実際には設置ができるという場合が非常に少いわけでございます。設置要望されておるものの中から順番的な振り合いを考えて、その緊要度に応じて設置するというような方針でやっております。
  39. 森本靖

    森本委員 これは市街地ですか、それとも——おそらくこの無集配設置基準については、市街地それからまた農村地区、あるいは市街地においても大中小というふうな形において分けて基準を考えるのが至当だと思うのですが、その点については、今言われた基準はどの部分に該当するわけですか。
  40. 千葉三男

    千葉説明員 ただいま申し上げましたのはいわゆる市内地でございます。それで、たとえば市外地のような場合におきましては、局間距離を二キロ以上とか、あるいは享便の戸数を四百戸以上というように考えております。しかしこれはあくまで先ほど申し上げましたように一応の基準でございまして、その土地々々によってはまたいろいろ事情もございましょう。一応の基準といたしましてはこの辺のところを考えておるわけでございます。
  41. 森本靖

    森本委員 これは請願についての質題でありますので、私はこの程度でやめますが、この無集配局設置についての基準というものを、単に市内地市外地の二つにだけ分けて考えていくということも相当の不合理性があるのじゃないか。たとえば東京、大阪、名古屋というふうな大都会、それからその次のいわゆる県庁所在地都会地、あるいはそれと違った四、五番手の中都市、それから今言った二キロ以上の市外地、これくらいの段階を分けて基準を考えるのが至当じゃないかと思うのですが、その点についての郵務当局の見解はどうですか。
  42. 千葉三男

    千葉説明員 今森本先生からおっしゃいますように、確かにその土地々々によっての人口密度なり、あるいは市街地の形成状況なりによって、基準をこまかく考えなければならぬじゃないかということは、ごもっともでございますけれども、私ども考えております。のは、これも先ほど申し上げましたような一応の基準でございまして、やはり具体的にはそれぞれの実情に応じながら、また将来の見通しというようなことも考えながら決定いたすわけでございますから、御了承願いたいと思います。     —————————————
  43. 松井政吉

    松井委員長代理 日程第八、菊本町に無集配郵便局設置請願審査を行います。吉田専門員
  44. 吉田弘苗

    吉田専門員 菊本町に無集配郵便局設置請願、文書表番号第八八号、請願者愛媛県新居浜市菊本町六百七十番地塩崎平馬外十二名、紹介議員關谷勝利君。本請願の要旨は、愛媛県新居浜市菊本町周辺は、青果卸市場、工場、発電所、学校放送局等の公共施設多く、人口も近年増加の一途をたどっているが、現在の既設郵便局を利用するには、八百ないし九百メートルの距離があるので不便である。ついては菊本町に無集配郵便用を設置されたいというのであります。
  45. 松井政吉

    松井委員長代理 政府より御所見があれば承わります。
  46. 千葉三男

    千葉説明員 お答えいたします。本件に関しましても、予定されておりまする場所を見ますと、利用予定人口が私どもの考えております場合に比べまして相当懸隔もございますので、現状におきましてはやはり設置実現は困難かと存じます。     —————————————
  47. 松井政吉

    松井委員長代理 日程第九、新浜町に特定郵便局設置請願について審査いたします。まず専門員より要旨の説明を求めます。吉田専門員
  48. 吉田弘苗

    吉田専門員 新浜町に特定郵便局設置請願、文書表番号第八九号、請願者松山市港山町千九百七十六番地網本知外二十四名、紹介議員關谷勝利君。本請願の要旨は、松山市新浜町地方は、高浜地区の約七割と三津浜地区及び和気地区の一部を占める地帯で八ヵ町約一千二百戸の定住者があり、かつ松山港唯一の中小企業地帯であり、造船造機を初め製材及び日本専売公社松山工場等があるが、同地方に郵便局がないため、地方民は往復一時間もかかる高浜局または三津浜局を利用しており、その不利不便は言語に絶するものがある。ついては同市新浜町二千百四十九番地の一に特定郵便局設置する措置を講ぜられたいというのであります。
  49. 松井政吉

    松井委員長代理 次に政府所見を承わります。
  50. 千葉三男

    千葉説明員 本件に関しましても、予定されております土地を見ますと、その近所の予定利用人口というものが相当少うございまして、現在の状況では実現は困難かと存じます。     —————————————
  51. 松井政吉

  52. 吉田弘苗

    吉田専門員 合併市区域内電話交換施設統合請願、文書表番号第一一三号、請願者福島県会津若松市議会議長佐藤光治、紹介議員八田貞義君。本請願の要旨は、町村合併促進法に基き合併した会津若松市の行政区域においては、いまだ合併前の個々の電話交換局が残されているため、同一市内の通話が市外通話の取扱いになっており、行政上きわめて多くの支障を来たしている実情である。ついては町村合併に伴う電話交換施設の統合は、合併の一環事業であるから、これがすみやかに実現されるよう措置を講ぜられたいというのであります。
  53. 松井政吉

    松井委員長代理 政府より御所見があれば承わります。
  54. 平山温

    ○平山説明員 お答え申し上げます。若松市内には上三寄、原、岩代赤井の三局がありますが、この三局とも若松局から相当遠距離にありますので、統合は困難でありますが、これらの局の間の通話のサービスにつきましては、第二次五ヵ年計画において、できるだけ早い機会に改善をはかるよう考慮いたしたいと考えております。     —————————————
  55. 松井政吉

    松井委員長代理 日程第一一、神戸葺合、兵庫両郵便局の復旧に関する請願について審査いたします。吉田専門員
  56. 吉田弘苗

    吉田専門員 神戸葺合、兵庫両郵便局の復旧に関する請願、文書表番号第一六三号、請願者神戸市長原口忠次郎、紹介議員五馬虎雄君。本請願の要旨は、神戸市内の郵便局は、主要局八局全部が戦災により焼失し、そのうち五局は復活されたが、残り三局中旧葺合郵便局管内には、川崎製鉄、神戸製鋼などの大工場地帯を含んでいるのみならず、神戸新聞会館、十合百貨店など経済的、文化的センターとしてますます重要性が加えられつつある地区であり、また兵庫地区も人口二十二万を擁し、人口密度においても市内随一の地区であるにもかかわらず、いまだ両郵便局が復活されず、これがため郵便物取扱いの不利、不便、集配時期の遅延など市民はもとより関係者は憂慮している。ついては葺合、兵庫両郵便局の復旧建設をはかられたいというのであります。
  57. 松井政吉

    松井委員長代理 政府の御所見があれば承わります。
  58. 千葉三男

    千葉説明員 この地区におきまする復興状況は、請願の要旨にもございますように、相当著しいものがあると私どもも思われますので、なお実情を詳細に検討いたしまして善処するようにいたしたいと思っております。     —————————————
  59. 松井政吉

    松井委員長代理 日程第一二、岩手浅内簡易郵便局昇格に関する請瀬について審査いたします。吉田専門員
  60. 吉田弘苗

    吉田専門員 岩手浅内簡易郵便局昇格に関する請願、文書表番号第二二三号、請願者岩手県宮古市長中尾重治外十一名、紹介議員山本猛夫君。本請願の要旨は、岩手県下閉伊郡大川村浅内地区は、同村役場出張所、東北電力浅内発電所及び日本通運株式会社浅内常業所等多くの公共施設を有する上に、小本線鉄道の延長工事が再開され、明春早々には開通の迎びとなるので、同地区は小本線の終着駅として、また林産物、鉱物資源等の開発並びに運搬のためますます発展することが予測され、従って通信業務の必要性が増高されるものと思われる。ついては浅内簡易郵便局を電信電話交換業務を取り扱う無集配郵便局昇格せられたいというのであります。
  61. 松井政吉

    松井委員長代理 政府所見を承わります。
  62. 千葉三男

    千葉説明員 この地区は現在浅内簡易郵便局があるわけでございますが、これを無集配特定局にすることにつきましては、現在の利用状況などから見まして、まだ現状におきましては実現はむずかしいのではなかろうかと思います。ただこの地に電話交換事務をというような御要望があるわけでありますが、この件につきましては電話交換業務の実施が計画されるような場合におきましては、私どもといたしましてはあらためて検討いたしたい、かように考えます。
  63. 平山温

    ○平山説明員 ただいまの請願につきましてつけ加えて御説明申し上げたいと思います。浅内地区の加入希望者につきましては現在調査中でありまして、交換事務開始につきましては調査の結果を待って検討いたします。なおできるだけ三十一年度中に農村公衆電話を設置して、さしむきの要請におこたえいたしたいと考えております。     —————————————
  64. 松井政吉

    松井委員長代理 日程第一三、大岱に無集配特定郵便局設置請願について審査いたします。吉田専門員
  65. 吉田弘苗

    吉田専門員 大岱に無集配特定郵便局設置請願、文書表番号第二四三号、請願者東京都北多摩郡東村山町大岱九百九十五番地の八畠中忠彦外四十一名、紹介議員山花秀雄君。本請願の要旨は、東京都北多磨郡東村山町地域は、西武鉄道及び多摩湖線の相接する地点であり、両線を利用して都心方面への交通が便利であるため、近時住宅地帯として著しい発展を示し、年々人口は激増しつつあるが、同地域郵便局がないため、約五キロも離れた東村山郵便局を利用している実情であり、その不利不便ははなはだしいものがある。ついては東京都北多摩郡東村山町大岱九百九十五一番地の八に無集配特定郵便局設置する措置を講ぜられたいというのであります。
  66. 松井政吉

    松井委員長代理 政府所見を承わります。
  67. 千葉三男

    千葉説明員 本件に関しまして調査いたしますと、この土地は相当利用予定人口もあるように見受けられますので、私どもといたしましては将来他との振り合いも考慮しながら、この土地に設置するような方針でいきたいと考えております。     —————————————
  68. 松井政吉

    松井委員長代理 日程第一四、東京、熱海間の電話即時通話制実施請願について審査いたします。吉田専門員
  69. 吉田弘苗

    吉田専門員 東京、熱海間の電話即時通話制実施請願、文書表番号第二五八号、請願者静岡県熱海市長小松勇次外二名、紹介議員畠山鶴吉君。本請願の要旨は、東京—熱海間の電話通話は、両都市の性格から、観光、産業等あらゆる面を通じて緊急な連絡事項が毎日錯綜し、熱海発信だけで一日九百通話に上り、東京発信の分を合わせると二千通話をこえる利用度を示しているか、これらはすべて記録式による市外通話によって行われている。ついては記録式による煩雑と不便を解消するため、同通話をダイヤル回転式による即時通話制とされたいというのであります。
  70. 松井政吉

    松井委員長代理 政府所見を承わります。
  71. 平山温

    ○平山説明員 東京熱海間の通話の即時化につきましては、現在このために必要な基礎設備の計画を進めておりまして、予算が許すならは来年度中には即時通話ができるよういたしたいと考えております。
  72. 松井政吉

    松井委員長代理 残余の請願は次会に審査することにいたします。  次会は明五日午後一時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時四分散会