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太田国務大臣 御
質問の点は
二つに分けまして、
一つは私の申し上げる
新陳代謝、今
亀山委員の言われました清新なる
行政体にしようという問題でございます。第二の点は
地方財政の
現状において、だいぶんよくなったのであるから、その
意味における
公務員制度の
改正、
停年制の実行ということは意義が薄らいできたのではないか、こう
二つの御
質問と存じます。
第一の点につきましては、申し上げるまでもなく第二と
関連を持たない
意味におきまして、いわゆる新しい人がかわっていって、そうして年々出てくるこれらの人を吸収していくようにしなければならぬ。
一般的に見ましてだいぶん長い
間仕事に関係した人が多うございまするので、
一般の
公務員のうちでも、特に
町村等におきましてはかような
状況が見られるのでございます。私は首切りというような忌わしい
意味においてこれを
考えるのでなく、ことに
行政整理というような
意味でなく、ほんとうに新
市町村が生まれるに当りまして、各地に行って見ましてもこれを実際に行うにつきましては、相当な力のある方がやり遂げていかなければこの
事業はできない、かように感じておる次第であります。しかも先ほど
部長が申された
通り、かつてこの
法律はあった、
条例もあった、しかるにこのなき後におきまして
新陳代謝の実が行われなかったという事実を
考えてみますると、この点は私がこの前に申し上げた以上に、ことに
町村合併等の問題が進んでくるにつれまして
必要性が加わってくる、私はそう思うのでございます。
第二点につきまして、
地方財政の
現状を率直に申しまして、非常に御批判もございましたが、涙の出るような態度をもって
地方行政、
財政の
整理に当られておる当
務者に対して、私は感謝にたえないのでございますが、その結果どうなったかと申しますと、三十年度の決算が先般出まして、発表いたしましたときのことを申し上げたいのでございます。なるほど
赤字は減りましたが、
赤字がなくなったのではございません。
赤字の
増加の程度が鈍った、
赤字増加の鈍化の
状況にございまして、よく
地方が非常に熱心に
人事あるいは
一般の
経費等につきまして
整理したからよくなったということをすぐ早のみ込みすると、黒字にでもなったように感じられますが、断じてさような
状況ではございません。今もし従来のやり方がこのままに行くものといたしましたならば、だんだん進んで行く
地方状況に通じてのいろいろな
事業の点その他を
考えてみますれば、今こそやってきた
仕事を完成すべくかたくやっていかなければならぬときでございまして、この
意味におきまして総合的に、
一般的に
歳入歳出も加えましてかたくしていく、この
方法においては寸分今までの手をゆるめることができないと私は思うのでございます。私の総合という中におきましては、
人件費の
整理という問題もあり、また
新陳代謝を
意味する
地方公務員制度の
改正という問題も含んでおることは、あらためて申し上げるまでもございません。さよう御了承願いたいと思います。