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藤田進君 私は
日本社会党を代表いたしまして、ただいまの
選挙粛正に関する
決議案に
賛成いたすものであります。いなむしろ、今日ただいま、ここにかような
決議をいたさなければならぬ
事態に立ち至っていることを
日本社会党は憂うるものであります。
すでに昨年末、年末年始における
虚礼廃止の
決議をめぐりまして、私
どもは今日かような
決議を要することをおもんばかり、かっこれを憂いまして、従って、より具体的な
決議案内容にいたしたいと主張いたしましたが、
共通の
広場としての
全会一致という事情もありまして、比較的
ばく然たる
決議と相なりました。今度のこの
決議案に対しましても、私
どもはさらに
具体的片面を指摘して、
お互いにこれを守り、
政府をして守らしめるという点に主眼をおいたのでありましたが、ただいま上程に相なりましたように、比較的
ばく然といたしております。要は、まず第一の点として、現在いわゆる「
現下の
実情にかんがみ、」と、
決議案の中にありまするが、どういう点が最も
選挙の
公明を阻害いたしておるかと申しますると、
お互いに現
議員といわず、
院外における新人といわず、
選挙のためにはその手段を選ばないという点が問題なのであります。一例をここに申し上げてみますると、お役所の
首脳部の方々が新しく立候補せられると伝えられております。従来その例をみない点は、退官する、その職を去るに当って、膨大な官費のもとに
あいさつ状が送られたり、またそのかつてあった職の職制を通じて全国的に
選挙の網を張って、現在年度末を控えて国の費用がかなり膨大に使われておるという
うわささえあります。この点は、
先ほど提案者からも指摘されておると思います。これらをずっと
考えてみますると、結局いたしまするのに、現在の
鳩山内閣がみずからの
立場をもっと振り返ってみて、そして下僚に対して綱紀の
粛正を叫ぶのでなければ、実際の実をあけることができない。後ほど
自治庁長官から何らかの意見があろうかと思いまするが、私はこの際、この
政府の態度が何といっても今後の
公明選挙を地で行わしめるかどうかにかかっておる。単にただいま言われましたところの、
虚礼にわたるいろいろな
サービス、こういう現象的なものよりも、もっと掘り下げて、さらにさかのぼりて
考えてみると、
共通の
広場でなければならぬ
選挙法が、今度の、くしくも本日
提案されるかに聞いておりまするが、小
選挙区による
改悪、
特定の
政党を締め出さんとするところの、そういう合法化せんとするそういう
選挙法の
改悪、こういう点は、何と申しましても許されない、
選挙を
腐敗に導く根源となっておるのであります。私は
自治庁長官の
言葉の中から、この点の再考を促し、その
言葉をこの演壇を通じて聞きたいのであります。
さらに、われわれはこの
決議を
契機といたしまして、どういう弊害がもたらされるかという点も憂慮いたしております。すなわち
参議院における
全会一致のこの
選挙粛正の
決議が、これがまた現在の
鳩山内閣において
特定政党のみを不当に取り締る
契機とするかどうかという点であります。従来の、過去の経緯からかんがみてみて、この点なしとしないのであります。私は
政府においても、
選挙に関する限り
公明正大、いずれにも偏しない公正の
立場をとっていただきたい、この
決議案は、単に
特定政党をのみ不当に弾圧する
選挙干渉に陥ってはならない点であります。この点を特に
政府に対しまして要望いたしまして、現
議員も、またそうでない
選挙関係者も、あげて
お互いの競合を避けて、
選挙の
腐敗、これを防渇し、もって
国民の
信頼をこの
議会に集中いたしたいことを強調いたしまして、私はただいまの
決議案に
賛成するものであります。(
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