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千葉信君 それじゃ法務
大臣にはどうせ二時間あるいは三時間は僕の
質問はかかりますから、午後に法務
大臣においで願うことにして、今の
答弁に対して
質問を続行します。
ただいまの
答弁の前段の言ですね。私は一般的な立場からその点を指摘しているのですが、
政府はそうじゃない、決して遷延策をとっているのでもない、決して遷延のためにやろうとしているのでもない。こういう
答弁ですが、実際は
政府の弁答
通りじゃないのです。あらゆるところにそれを立証できる事実があるのです。また私は、この
審議会の
関係は、これは
質疑の進行につれて当然その点に触れてゆかなければなるまいと思うのですが、それはそれとして一般的に言っても、いま
一つの例をとらえてみてもたとえば公務員諸君に対する恩給法、あの恩給制度をどうするかという問題がある。人事院の勧告がある。
政府の方じゃそれを
社会保障制度
審議会にかけてそこから答申が出る。それを今度また公務員制度
調査会にかけて答申が出る。ところがその答申が二つとも食い違っている。これは
田中さんも御存じでしょう。
社会保障制度
審議会の方では、全体の
社会保障制度の
一環として考うべきである、こう言っておる。
片方はそうじゃない、同じ
政府の諮問でも
片方はこう言っている、公務員の恩給に関する限りは、これは公務員諸君が
負担してこういう制度を持続しておる、保険制度に基いてやっておる。従ってこの恩給法は当然
社会保障制度
審議会の考え
通りじゃなくて即時実施すべきものだ。
内容についてまた違った案が出てくる。こんな
格好じゃ一体いつになったらこの問題が
解決するのですか。結局
政府の方はせんじ詰めて言えば、
社会保障制度
審議会に籍口している、今度は公務員制度
調査会に籍口している。両方の案が違う。こんな
格好で延びるという結果になる。あなた方が最初からそういう
方法をとろうとしたのじゃないかもわからぬが、しかし結果としてしょっちゅうそういうことがある。拾いあげれば数限りがない、こういう
状態が。また今度は今まで
売春問題対策協議会で一応の成案を得て答申が出た、またここで
審議会を設けて
予算もほとんど伴っておらない
審議会を作ってそこで答申が出るまで、
大臣なんかはさっき
明年度なんておかしなことを言って、僕に注意されて、あわてて三十二
年度に
予算を計上する。本
年度、たとえばきのうも
官房長官は議院運営
委員会の席上で、
売春禁止法の提案の時期について、全くわれわれが考えていたような
政府が
ほんとうにその
売春禁止法を
年度内に提案する意思があるのかどうか、きのうの
質疑応答でも明らかになっている。
片方はそうじゃない、
審議会を作ったらそこで急いで
年度内に、何とか三月末に国会に出そうとしているというチンプンカンプンの
答弁です。これじゃ
審議会を作ってそこで答申を待ってやろうという態度が、これに籍口して責任のがれをしておるのじゃないか。これに籍口して遷延策を講じようとしているのじゃないかという疑念を生ずるのは当然です。
それから次のあとの問題。まあその不必要と認められるもの、もしくはあまり緊急性のない
委員会、
審議会等については整理、統廃合する、こういう通知をあなた方が
官房長官名で出された、出されたかどうか私はそれは知らない。出されたかもしれないけれ
ども、現実にこうして出て、この内閣
委員会にかかる
審議会、
委員会の設置についてもかなりの件数に上っておる。しかもさっき私が申し上げたように、たとえ経費が多かろうと少なかろうと、当然の措置としては経費を節約するという立場、それから行政機構、行政機関の簡素、強力化の立場から当然そういうものは統廃合しなければならないという、その点はあなた方の場合ばかりでなくて、実は
昭和二十六年三月二十七日に、これは吉田内閣の当時ですが、
審議会等の整理に関する件という閣議決定がなされて、そうしてその当時二百三十六の
審議会、
委員会等が行政機関内に存在しておったのだが、この閣議決定をもってそれが整理統合されて百六十六に減った。それが今日どうですか、
昭和二十六年のその閣議決定当時の
状態よりもっと多くなっておる。二百四十一件になっておる。逆にふえておるじゃありませんか。
鳩山内閣になってから特にふえておるのです。それじゃあなた方が今ごろそんな通牒を出したのは事実であったとしても、全くこういう当然
政府として考えなければならない点がおろそかになる。放漫になる。でたらめになる。結果としてそうなっているじゃありませんか。これじゃ通牒を出したということでは私は弁解にならぬと思うのですよ。どうですか、その点は。