○竹中勝男君 今、局長の御返事については大へん残念なことがあると思うのですが、それは一部
負担の実情について全然調査がないということですね。これはやればやれることなんです。標本的な
方法によってもどれくらい一部
負担の未
収入があるかということは、一部
負担をさらに増強するという政策を立てる場合には調査をすべきだと思うのですね。それもやっていない。全然わからないというような
保険局長の返事では、これは実に残念なことで、非常に怠慢だと思う。また、こういう具体的な政策を立てる際に慎重を欠いておるという点が
一つ。
それから私
どもは別に職業柄、調べる必要はないのだけれ
ども、これが
心配なんで京郡において調べたんです。京都の医師会についても調べたんです。それから地域についても調べたんです。私の一割というのは、ちょうど西陣の京都住宅地区におる私の親友の
医者の統計なんです。彼らは不徹底じゃないのです。一部
負担はすべきだということはすでに知っております。しかしながら、払えないとか払わないとか、いずれにしても
医者は取れない。それを請求すれば
患者が来なくなる。それは五十円取り立てるために人を雇ってその
患者のうちに行けば、それは何とか払うかもしれない。あるいは西陣のように不景気のときには払えない。五十円もないのです、これは。これはもう広報活動というものは相当できておるのですよ。今の
保険患者は一部
負担があるということは知っています。それでいて
医者が、事実上
医療担当者が取れないのです。取れば
医療が低下するのです。
医療が低下するというのは
患者も遠慮して来なくなるのです、催促すれば。こういう
状態であるということもあなた方がわかっていないということは、これはゆゆしい問題だと思う。その上にさらにこの一部
負担が再診料になってくるという場合には、これを払わなかった者は、初診料も今まで一割のものが払えなかったとすれば、そうすれば再診の
医療が要るという場合には、再診に行きたくても行かなくなるということを
考えなければなりません。この
医療というものが、ほんとうに必要な
医療が社会に行われないということになる。そういう
人たちは売薬を飲むとか、あるいは神様参りをするとかというようなことになる、すなわち、早期
診療だとか、早期治療だとかいうようなことはから念仏です、これは。そういう現実をしっかりあなた方が客観的に把握しているかと思うと把握していない、こういうことを私が伺ったのでは、実に
厚生省の
保険局の怠慢だと思いますが、これはどうです。そういう点もっと深く掘り下げて
考えられておりますか、伺いたい。