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1956-03-06 第24回国会 参議院 建設委員会 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年三月六日(火曜日)    午前十時五十一分開会     —————————————   委員の異動 三月二日委員西岡ハル辞任につき、 その補欠として紅露みつ君を議長にお いて指名した。 三月三日委員小笠原二三男辞任につ き、その補欠として中田吉雄君を議長 において指名した。 三月四日委員中田吉雄公職選挙法第 九十条により退職者となった。 三月六日委員栗山良夫君及び永井純一 郎君辞任につき、その補欠として亀田 得治君及び竹中勝男君を議長において 指名した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     赤木 正雄君    理事            石井  桂君            小沢久太郎君    委員            石川 榮一君            入交 太藏君            斎藤  昇君            酒井 利雄君            紅露 みつ君            平井 太郎君            亀田 得治君            近藤 信一君            田中  一君            北 勝太郎君            村上 義一君   衆議院議員            荻野 豊平君   国務大臣    建 設 大 臣 馬場 元治君   政府委員    建設政務次官  堀川 恭平君    建設省計画局長 町田  稔君    建設省道路局長 富樫 凱一君    建設省住宅局長 鎌田 隆男君   事務局側    常任委員会専門    員       武井  篤君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○日本道路公団法案内閣提出、衆議  院送付) ○道路整備特別措置法案内閣提出、  衆議院送付) ○東北興業株式会社法の一部を改正す  る法律案内閣送付予備審査) ○住宅金融公庫法の一部を改正する法  律案内閣送付予備審査)     —————————————
  2. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) ただいまから委員会を開会いたします。  議事に入ります前に、委員変更の件を御報告いたします。三月二日西岡ハル君が辞任せられ、その補欠といたしまして紅露みつ君が指名されました。また三月三日小笠原二三男君が辞任され、その補欠として中田吉雄君が指名されました。なお、中田吉雄君は三月四日に退職となっておりますから、本委員会は欠員二名となっております。それから本日永井純一郎君及び栗山良夫君が辞任せられ、その補欠として竹中勝男君及び亀田得治君が指名せられました。  以上御報告いたします。     —————————————
  3. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) それでは、道路整備特別措置法案日本道路公団法案を一括、議題といたします。  両案は三月一日に当委員会に本審査として付託せられました。  この際お諮りいたします。日本道路公団法案は、衆議院において修正せられております。この修正点について、衆議院議員荻野豊平君から御説明を伺うことにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 御異議ないと認めます。それでは、衆議院議員荻野豊平君から御説明を願います。
  5. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) ただいま議題になっております日本道路公団法案に対する修正案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。  既設の公社公団等役員に関する規定、その実情からして見まするに、日本専売公社では、理事五名以上という規定で、九名の理事日本電電公社では、五名以上十名以内の規定で、十名、日本住宅公団では、五名以上の規定で、六名の理事を置いておるようであります。  しこうして、このたび提案になりました日本道路公団法案におきましては、第八条の規定によりまして理事は五人以内となっておるのでありまするが、公団の行う業務の特殊重要性にかんがみまして、単に本部のみに理事を置くばかりでなく、重要なる現場の長にも理事を配することにより、事業に対する責任体制を確立せしめ、事業の遂行に万全を期するため、必要最小限増員として、一名を追加いたすべく修正案を提出いたした次第であります。  なお、これら役員の数は通常奇数をもって常識とすべきではないかという御意見もあるのではないかと存じまするが、公団等における理事の諸君は、別に採決機関でもなく、国民金融公庫等理事四名という偶数の実例もありますから、最小限の一名を増員をし、六名以内といたしたのであります。  何とぞ慎重御審議の上、御賛同賜わるようお願いを申し上げる次第でございます。
  6. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) ただいまの御説明に対して御質疑のおありの方は、御発言を願います。
  7. 田中一

    田中一君 道路局長に伺います。大体この役員のうち総裁、副総裁理事五人並びに露里二名、これは大体の構想は、政府としてはどういう考え方を持っておるか、伺いたいと思うのです。
  8. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 「理事五人以内」という原案でありますが、これにつきましては、本部に五部程度考えておるわけでございます。その部の担当の理事として五人を考えたわけでございますが、部といたしましては総務、経理、計画工事、管理、まだ名前が確定したわけではありませんが、そういった部を考えておるわけであります。
  9. 田中一

    田中一君 今のこの総裁事務系統ですか、技術屋系統考えているのですか。
  10. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 総裁につきましてはいずれとも考えておらないわけでございまして、どちらでも差しつかえないと考えております。
  11. 田中一

    田中一君 副総裁は……。
  12. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 副総裁につきましても同様でございます。
  13. 田中一

    田中一君 理事五名は……。
  14. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 理事五人の内訳はまだきまっておりませんが、仕事の性質からいいまして、技術系統の者が多くなりはせぬかと考えております。
  15. 田中一

    田中一君 今提案者説明は、中央ばかりでなくて、地方にも重要な路線に対して技術家を一人配置しようというようなととが、提案理由説明の中にあったと思うのですが、これに対しては、そういう者が必要だということをこの法案提案の前に考えたことございますか。
  16. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 法案を提出する前にはそのように考えたのでございますが、政府原案といたしましては五人にきめられたわけであります。
  17. 田中一

    田中一君 六人を考えておって五名になったという理由は、どういう理由ですか。
  18. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 支所と申しますか、地方にできます事務所の長といたしましては、仕事が相当将来大きくなることが予想されるこれらの支所につきましては、準備のこともありますので、理事を長に当てたい考えであったわけでございます。
  19. 田中一

    田中一君 もしもたとえば関門隧道のような大工事、これには理事ぐらいを配置しなければならぬという考えを持つならば、あるいは青函隧道——青函隧道と申しますか、海底隧道をもし計画する場合には、理事増員をするという含みは持っているのですか。
  20. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 将来大きな工事が出て参りましたならば、必要に応じて法律を変えまして、増員いたしたい考えは持っております。
  21. 田中一

    田中一君 持っておるわけですね。
  22. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 持っておるわけであります。
  23. 田中一

    田中一君 では、何もここで「理事五名以内」という規定をしないで、修正をしないで、提案一存の方でも「理事五名以上」ということにしたらば、あなたは役員をふやそうということをお考えになるならば、そういう修正をしたらば事足りるのです。  提案者に伺いますが、なぜ「六名以内」ということに提案され、一名増員ということに提案されるか。政府意図は、どこまでも無制限に、必要に応じて幾らでも理事増員しようという意図があるならば、こういう今のような道路局長の言葉が政府意思ならば、これを「五名以上」にすれば事足りるし、最小限度五角にして、もうあとは何人でも増員するということならば、今のように六名以内に限る必要はないと思うのです。従って、提案者の御答弁を願いたいのは、なぜ政府がそういう意図があるにかかわらず、「六名以内」に修正されたかという点です。
  24. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) ただいま田中さんの御意見でありましたが、実は私ども、五名以上とか六名以上ということになりますれば、無条件のような状態があるのではなかろうか、こういうふうの感じもいたしておったのでございます。そこで先ほど道路局長から御答弁申し上げたように、各本部に五名の理事を置くんだということで、私考えたのは関門でございまするが、関門のところも大体近く竣工になりますが、それから福岡から先でございます。その方も延長いたしまして、その仕事が大体百六十億くらいかかるのではないか。地方要望でございます、来年から着手したいような要望でございまして、なおあすこの何といいますか、若松——戸畑間の橋があるんですが、その岩戸橋、そこが大体三十億かかりまして昨年から着手いたしております。大体ことしには竣工の予定でございますが、それこれ合せますと、非常な規模の大なるものになりますので、せめてあすこ理事をかねて実際を一つ見ていただくようにお願いいたしたい、こういう単なる考えでございますから、深い事情といいますか、深いことは存じません。実際はそういう意味合いにおきまして、お願い申し上げたような次第でございます。
  25. 田中一

    田中一君 私は、提案者が確固たる信念を持たないでこれを提案されたという真意を、理解するに苦しみます。今政府の方では、現場役員が担当しなければならないというようなものがもしできた場合には、役員をどんどんふやすというようなことで、率直に五名以上ときめれば事足りるのです。従って、今御提案提案者の御説明を伺ってみても、関門にも必要だ、あるいは若戸橋あすこも必要だ、青函隧道にも必要だとなれば、五名以上としておけば一向差しつかえないと思うのです。ことに政府説明を聞くと、現在やろうと思っているものが三千億程度工事量があるといっておるのです。そう思ったら、五名や十名、二十名じゃ足りないでしょう。そうすれば、幾らでもふやせばいいのです。何ら六名以内に限る必要は何もないのです。そういう繁雑——、政府意図が少くとも増員するんだという御前提ならば、五名以上にすれば文句ないのです。またつまらぬ一名二名の問題で改正法案提案されて、こんなことを審議するのは、繁雑きわまるものです。従って、五名、六名以内とする提案に対しては、納得がいかない。あなたの御意思というものを果そうとするならば、五名以上とすれば幾らでもできるるのです。なぜ六名以内にとどめようとするかということを、納得するような御説明を願いたいと思うのです。政府意思もむろんあなたは衆議院において質問なさって、そうして六名以内が妥当なりという線が出て、提案されたものと思うのです。従って、われわれが納得するような御説明を願いたいと思うのです。
  26. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 私は、政府といいますか、今道路局長から御説明を申し上げたのですが、これに対して何ら、私は正項に申し上げますが、連絡はとっておりません。ただ事業といたしまして、前からぜひ必要なんだということで、大阪とそれから関門の先ほど申し上げました全体の意味におきまして、理事を置きたいということを主張しておったのでございます。しかし、大阪の方の関係は、御承知のように、従来においても中央自動車道路ですか、あれに対しまして私ども提案いたしております。従って、あれを解決いたさなければということで、複雑多岐の、どうかすると、巷間考えられるように、建設省であるいはあの仕事を取るのじゃないかというようなうわさもときどき耳にしないではありません。ゆえに、せめて私の主張しておった一名だけでもお加えを願いたいという気持で、お願いを申し上げた次第でございます。
  27. 田中一

    田中一君 では、提案者は、こういう形の適格者がいいのだ——あるいは仮定なる問題を御質問してははなはだあなたを苦しめると思うのですが、たとえば衆議院における専門員をしている西畑君などは確かに適格者であるというようなお考えはお持ちじゃございませんか。
  28. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) ただいまのような実はお話も承わらぬではございません。承わっておるのですが、私ども深入りいたしまして、人事に容喙することはどうかと思います。ただ、希望といたしましては、技師の、はっきり仕事のわかる、力のある人をお願いいたしたい、こういう信念にほかならないのでございます。
  29. 田中一

    田中一君 では、荻野さんに伺いますが、技術ほんとうにわかる、そして経験の深い方というのは、まあ私は今まで道路行政あるいは道路実施面において長年苦労なさっている方々がいいと思うのです。そうすると、そういう方を選ぶとするならば、それは行政部門におられた方がいいのか、あるいは研究部門におられた大学の先生のような方がいいのか、あるいは地建その他で三十年以上も道路建設のために尽しておられる方がいいのか、どういう方がいいとお考えになっておりますか。
  30. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 本部の方にいろいろの仕事にたんのうしておる人はありましょうが、現場の方におきましては、でき得る限り、長年この仕事をやっている、道路経験がある、さようの経験のある人をお願いいたしたいということが私の考えでございます。
  31. 田中一

    田中一君 役員の件につきましては、役員兼職禁止というのが第十四条にございます。これは「役員は、営利目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。」という規定がございますから、国家公務員ならば、あるいは地方公務員ならば、この兼職は可能であると私は判断しておるのです。従って、現在おるところの、たとえば関門隧道の所長とか、あるいは九州地建局長とかという方々を兼務させようという御意向ではないのですか。
  32. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) 理事に対しての立案はまだいたしておりません。道路公団がすみやかに成立することを願っております。成立したあとで、総裁がきまり、総裁と相談した上でなければ理事はできないと、かように考えております。
  33. 田中一

    田中一君 政務次官は、あとからお見えになったから、お聞き漏らしになったと思うのです。五名にきめた分担の仕事は伺いました。従って、一名を増員しようという修正案が今衆議院で出ておる。この一名を増員しようというのは、一名増員するという根拠が明らかにならなければ、増員する必要が倣いという前提をわれわれは持っている。そこで伺っているのです。どういう形の、どういう人を一名増員しようとするかをいうことを伺っておるのです。ところが、道路局長は、将来ともに大きな現場が出て、技術者が必要となる大きな現場が出た場合には、理事幾らでも増員いたしますということを答弁しておる。従って、修正提案者考えられているのも、政府考えも、意図は同じだと思う。従って、今「六名以内」と、一名を増員するという根拠がぼやけてくるわけなんですが、提案者政府の方の見解が違っておるわけだ。それならば六名以内とするよりも、それよりも五人以上とした方が政府意図するところに合致するわけなんです。そういう修正をしたらどうかと言って伺っておるわけで、むろん人選等は、それはいろいろ総裁並びに副総裁などもきまらなければ選考はできぬでしょうけれども、一名をなぜ増員しなければならないかということは、少くとも何らかの、一つの考え方ですね、考え方があるはずです。その考え方を質問しているわけです。
  34. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) 政府はこの法案声作成するときに、五人以上にするか、あるいは七人以内にするか、あるいは五人以内にするかというようなことが、相当問題になったのであります。しかし八十億で発足する公団であります。できるだけ経費を省こう、できるだけ理事の数を減そうということで、実は五人以内にいたしたのであります。住宅公団は五人以上になっております。それじゃ無制限あとからあとから加えられては困るというようなことで、経費節約やらいろいろの点で、「五人以内」と制限いたしたのであります。  原案はそれで出したのでありますが、六人以内にしてやろう、こういうおぼしめしがあるので、一人だけふえることは、実は私の方は喜ぶことでありまして、五人以内ということは、まず経費節約ということも考えておりましたのでありますが、遠慮して立案したのであります。ところが、衆議院委員会で一人ふやしてやろうと言われるので、実はわれわれはありがたくそれをちょうだいいたしておるわけであります。
  35. 田中一

    田中一君 私はずいぶんおかしいのです。大へんおかしいのですが、たとえば住宅公団、これには第二十条に  「公団に、役員として、総裁一人、副総裁一人、理事五人以上及び監事三人以上を置く。」と書いてあるのです。従って、政府考え方も、おそらく日本住宅公団法が成立するときの意見がそのまま残っておるならば、ここに「理事五人以上」とすれば目的は達せられると思う。なぜ一名、特定の一名を増さなければならないかという考え方を伺っておるのです。なぜ一名だけを増員しなければならないかということを伺っておるのです。  もっとも政務次官もそうですよ。委員会が忙しくなって、一名を増すことに提案されて、やってくれれば、まあ出席率もいいだろうという思いやりがあるかもしれないと思いますけれども、たった理事一名増員するために、一々こういう印刷したりなんかして手数をかけるよりも、日本住宅公団と同じように、「五名以上」とすれば、修正提案者意思政府意思が通ずるじゃないですか。なぜ六名以内としたかということを伺っておるのです。
  36. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) 実は打ちあけて申しますと、これは何名以上ということに慮りますと、相当役員に対して圧力がかかるという点もありまして、無制限にするというわけではありませんが、そういうことを抑制するためにも、何人以内とする方がいいと、かようにわれわれは考えているのであります。
  37. 田中一

    田中一君 日本住宅公団の場合には、これは何百人でもいいというお考えがあって、日本道路公団の場合には五名以内にしぼるという考えですけれども、ところが、どうしてたったこの一名の増員にするのかは存じませんが、今修正提案者の御意見を伺いますと、技術者がほしいのだ、その長年の道路建設に、道路技術というか、建設を習得した人がいいのだと、こういうふうな御説明があるのです。特定な一名をなぜ増さなければならないかということになりますと、これはわれわれとしてはどうしても政府意思をもう少し追及し、提案者意思も聞かなければ、納得できないのです。もしそうでなければ、住宅公団と同じように五名以上にしたらいいじゃないか。
  38. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) 提案者にまたお聞き願いたいと思いますが、実は本年から内閣意思も、こういう理事というものは何人以内にせねばいけないという方針を作っておられるのであります。と申しますのは、前に申し上げましたように、いろいろえらい人から圧力がかかったりなんかして、要らぬ理事をこしらえるという点もあるのじゃないか、そういう点が今まであるのじゃなかろうかということも考えましたので、われわれといたしましては五名以内にいたしたのであります。もっとも五名というのは少いのでありますが、できるだけ経費節約と、前に申し上げましたように、そういうつもりでやったのでありますが、実は腹の中では五人では少いなあと、こう当事者は言っていたのであります。そこへ一名ふやしてやろう、こういうことでありましたから、われわれは喜んでお受けいたしておるような現状であります。
  39. 田中一

    田中一君 そこに住宅局長が出ておりますが、住宅局長に質問してよろしゅうございますか。
  40. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) これに関連しますか。
  41. 田中一

    田中一君 関連します。
  42. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 住宅局長に質問を許します。
  43. 田中一

    田中一君 同じ内閣であって、同じ大臣のもとに——大臣はかわっておるかしれませんが、与党はかわっていないのですから、こういう二つの相反した条文法律に折り込まれるということに対しては、住宅公団の場合には五名以上になっておりますね。これはずいぶん追及したのですが、何べんやったか、あなたは耳に残っておると思う。何十人、何百人、何千人理事を置くつもりであるか、われわれはずいぶん食い下って追及した。現在の日本住宅公団理事は何人おりますか。
  44. 鎌田隆男

    政府委員鎌田隆男君) 現在六人でございます。
  45. 田中一

    田中一君 道路局長に伺いますが、今言う同じ内閣のもとにある建設省の両局長考え方が違うということ、今政務次官からはどこかしらぬ、そういうような方針に変ったというならば、どちらの方に変えていいか。考え方がそう二つに反しておるわけなんですが、以上と以内と。これに対してはどういう経緯で、あなたは政務次官並びに大臣からの圧力を受けて、そこに落着したかということを御説明願いたいと思います。
  46. 富樫凱一

    政府委員富樫凱一君) 従来の公団には何人以上というようなきめ方をしておったようでありますが、本年から内閣方針といたしまして、こういう公団役員は何人以内ということにきめよう、上の限度をきめた方がよろしいという方針になったように伺っております。
  47. 田中一

    田中一君 政務次官日本住宅公団法改正案をすぐ出しますか。それから今のような形の、少くとも建設省関係法案の中にこのような条文があれば、全部改正案をお出しになるお気持はございませんか。
  48. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) 今直ちにというつもりはありませんが、住宅公団に対しましても何人以内ということに改正いたしたいと思っております。
  49. 田中一

    田中一君 全部のこうした意味公団その他のものに対する、今お話しのような条文があるならば、参議院議員提案で全部変えることはお望みでございますね。
  50. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) それをどうかということは、私にはどうもそこまで申し上げる権限もなし、そういう考えもいたしておりません。
  51. 田中一

    田中一君 それじゃ、もう一ぺん提案者に伺いますがね、だれを頭に描きながらこういう法案修正案をお出しになったか、もう一ぺん、大まかでいいですから。提案者はおそらく今の五名じゃだめだと、日本住宅公団の例を見てもだめだと。だから、道路公団にはこういう方を一つ持っていかなければならないのだというお考えがあると思うのですが、率直にお述べ願いたいと思うのです。
  52. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 私は先ほどから申し上げておると思うのですが、たれかれということは描いておりません。従いまして、さようのことに対してはいつも考えておりまして、御返事申し上げておるように、道路局といいますか、責任者の方で当然りっぱな人を出してくる、こういうふうに考えております。あえて間違うようなことはないと信じておりますので、自分としてはさようの人為的なことは考えておりません。先ほど申し上げましたように、この道に経験のあるりっぱな人を御推挙願いたいと、かように考えておる次第でございます。
  53. 田中一

    田中一君 そうしますと、まあいろいろな人があると思うのですよ。参議院建設委員会にも、道路になかなか熱心な専門員武井篤君がおります。武井君を持っていかれることはわれわれ非常に迷惑になると思いますが、衆議院にも西畑君などという道路経験者もおりますから……。しかしあまり実地にやっていない、衆議院参議院に十年近くおりますが、実地経験がないから、これは荻野さんのおっしゃるような点の適格者でないというふうに理解してもよろしゅうございますか。
  54. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 私は別に、その人を指定するわけではありません。ほんとうにりっぱな人を皆さんに御推挙こうむって出していただければ、これにこしたうれしさはありません。それだけを願うわけでございます。決して技師がこうだと固執するわけではありません。りっぱな人であるならばけっこうだと。仕事だけではない、あと運営もありましょうから、いろいろの何といいますか、道路公団有料道路でございますから、諸般の、金をとるとか、いろいろの運営もありまし、ようと思いますから、技師でなければならないということはあえて申し上げておるわけでもございません。どうか皆さんでりっぱな人を御推挙願うということを、切にお願い申し上げる次第であります。
  55. 田中一

    田中一君 じゃ、住宅局長に伺います。さっそく私は本日、建設省関係のかかる外郭団体の理事役員修正案を、二十あるか三十あるか知らぬが、出します、出す方が少くとも方針が変えられた政府の願うところである、かように考えますから。その点だけは……。私も大体その何人以上ということは好ましくないのですよ。十人にするか、二十人にするか、三十人にするかわからぬものですから、それは何人以内の方が望ましい。従って、日本住宅公団の審議のときも、非常に強く局長に追及しました。しかしどうも局長は、五名以上でいいんだ、いいんだというふうに、どこまでも抗弁血さって、この住宅公団法案が成立したわけ並んです。われわれは反対しましたけれども、どうも与党の強さでもって全部通ってしまって、現在そのような方針が変ったという事実から見ても、これはやむを得ません。われわれが全部修正案を出すということもいいと思いますから。  一応私の質疑はこれでやめますが、少くとも、今のような朝令暮改もけっこうです、けっこうですが、何も、総裁並びに建設大臣が六名に押えるなら、五名にだって六名にだって押えられるのですよ、日本住宅公団の例を見ましても。何も法律に「以上」になったからといって、任命する必要は血いのです。経費の節減というものは、五名以上なら五名になる、六名以内なら一名でも、総裁一人でもできるのです、空席にしておけばいいんですから。これは一つわれわれの考えをもって、さらに——非常にけっこうな方針です。「以上」よりも「以内」の方がけっこうな方針ですから、そういう修正案を一つ準備しまして——私はこの辺でやめておきます。どうも荻野さんを追及しても、私はよくわからぬのだとおっしゃるから、わからない方に言ってもしょうがありませんから……。
  56. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 荻野衆議院議員に対する御質疑はありませんか。
  57. 亀田得治

    亀田得治君 ただいまの田中委員の質問に少し関係のあるものですが、提案者の方では何名がいいんだと、こういう見解は、その点はどうなんです。
  58. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 私どもの考えは、実はもっとほしいのです。ほしかったのです。言いかえれば、この道路公団に対しまする各省の何がございます、仕事が。ですから、大阪、名古屋、東京、関門というところに、理事級の一つの責任のある支所長をいたしたいということを考えておったのでございます。そこで、初めは七名ということで出しておったのですけれども、どこで削られたのですか、五名になりました。せめて関門のごときは、離れておりまするので、非常に距離がありますから、あそこの方へ理事級の人をぜひ一つ入れていただきたいと、こういうことが私の信念でございまして、実は無理のように考えましたが、お願い申し上げておるような次第でございます。
  59. 亀田得治

    亀田得治君 私の気持では、一つの新しい団体を作って、その団体がどれだけの仕事をするかということが大体予想がつくわけですから、それだけの仕事をするには何名の最高首脳部が要るか、こういうことが非常に大事血ことであって、それははっきりきめるべき問題だと思うのですね。だから、もし七名なければこの運営が実際上できないというはつきりした根拠があるのであれば、私はその点はむっと強くこの法案の中に盛られてこなきゃならないと思うのです。何名でむいいというようなことは、いやしくも団体を作る場合にそういう感じを与えるような扱い方は、はなはだまずいと思うのですね。だから、その点は、私まあよく事情は知らないのですが、どうも幾らでもいいような感じを受けるような気もしましたので、はなはだその点不満なんですが。
  60. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 実はこれに対しましては非常に錯綜した考えがございます。全体の意味からいくと、大体三千億くらいになろうと思います。しかし、御存じであると思いますが、ただいま衆議院におきまして日本自動車道路の何が出ております。結果に行きますと、あるいはこの道路公団が、縦貫自動車道路のこれが決定をいたしますると、あるいはこれに移行をする、吸収して移行をする前提のものではなかろうか、こういうふうに考えさせられます。あるいはこれをあまり強弁すると、あべこべになるような事態もありはせぬかというふうの巷間の考え方もありますので、それこれを勘案いたしまして、近く、皆さんが御審議中でございますので、道路公団が決定いたしますれば、将来これへ移行するようの形態にもなり得る可能性もあるのだというふうに人が考えておりますので、最小限度に実はとどめておるような次第でございますことを、率直に申し上げます。
  61. 亀田得治

    亀田得治君 そういたしますと、五名以下とか六名以下という場合は、一番必要最小限度の上の線をとった数字ですわね、五とか六というものは。
  62. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) さようでございます。
  63. 亀田得治

    亀田得治君 従って、二名とか三名、四名というものは全然考慮の外にあるわけでしょう。だから、大体そういう必要のないことを法文に書く必要はないと思うのですね。二名、一二名、四カ年ということもできるわけですよ、五名以下、六名以下ということにすれば。そんなことは全然あり得ないわけでしょう。それなら、いっそのこと、六名と、こうした方が、これはもう一番はっきりしていいわけです。ただし、六名ではあまりにもこう動きが取りにくいということなら、あるいは五名ないし八名とか、あるいは十名とか、それはやはり法律を作る以上は実際に沿うようにしなければ、初めから全然適用のないようなものを含むような書き方は、この部分が特に議論になる以上は、はなはだよくないと思うのですよ。だから、六名なら六名でいいのじゃないですか、それなら。
  64. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 私は理屈はよくわからぬのですがね、正直に申し上げますと、従来「以上」というのが多い。それでは無制限ということになります。先ほど率直に申し上げておいたのですが、関門大阪へ実際に一人づつはほしかったのです。けれども、こちらの方に自動車道路の先ほど申し上げましたような関係もありまして、どうも疑義を生ずる面がありますので、せめて関門だけでも一人置いてもらいたいということが私の主張でございます。ほかに別に他意があるわけではございません。規則がどう、理屈がどうということでなくて、私はお願いをしたことを率直に御無心申し上げる、こういう意味でございまして、それ以上には私としては考えは実はないのでございます。
  65. 亀田得治

    亀田得治君 たとえば、この理事建設大臣が任命する、こういうことになっておりますが、いろいろな事情で、どうも建設大臣は、今の建設大臣がかわって、ほかの建設大臣が出てくるということもある。おれは三名でいい、そういうことを言うた場合には、それは三名しか任命できませんよ。だから、この事業はどうしても六名要るというなら、六名と書いておかなければだめですよ。
  66. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 建設大臣には、この公団ができますれば、ただ監督権はございますけれども、人の任命その他は総裁の責任と思っております。
  67. 亀田得治

    亀田得治君 それは私ちょっと感違いしましたが、総裁の場合だって一緒です。いろいろな内部事情なり人事がこんがらかったりして、とにかくめんどうくさいから、もう補充しない、三名なら三名でいい、こういうことをやられた場合には、事業そのものは六名なければ運営できない、最少限度。理想的には七名ですね、あなたの御説明によると。そういう場合ができる可能性がありますよ。それが少しも違法ということにはなりませんよ。それは総裁の認定で仕方がないということになってしまいますよ。どうしても七名ほしいのだが、だめで、五名で、途中で六名までいけるというふうになったからというなら、六名としたらいいじゃないですか。その点が……。
  68. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) 私どもは実は七名をお願いをいたしておった。どこでどう変ったか知らぬけれども、五名にされてしまった。(笑声)それですから、私は前から主張しておった一人だけでも入れてもらいたい、ぜひお願いをいたしたいということでもって、率直に御無心申し上げておる次第でございます、関門の方へ。あとの法令とかどうとかということは、皆さんで一つ適当に御工夫を願って……。(笑声)こういうことでもって、単的に、率直にお願い申し上げている次第であります。
  69. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 別に御発言はございませんか。——御発言はないものと認めて差しつかえありませんね。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  70. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) つきましては、荻野さん、あなたに対する質問はもうありません。
  71. 荻野豊平

    衆議院議員荻野豊平君) いや、どうもまことにありがとうございました。(笑声)そういうことは何も知りませんから、率直にお願い申し上げます。
  72. 田中一

    田中一君 きょうこういう重要な法案の採決に当って、従来とも所管の大臣が出席するのが慣例にはっております。本日は堀川政務次官が御出席でございますが、かかる慣例を破ることはよろしくないというのが、われわれ野党ばかりでなく、与野党並びに緑風会ともに従来の慣例なんです。そこで、どういう事故があって大臣の出席ができないか、大臣がいつ出席するか。採決は、少くとも大臣の出席したときに採決をしようと私は思うのですが、一応政府の答弁と委員長の御判断をお聞かせ願いたい。
  73. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) 本日実はまかり越すはずであったのでありますが、ただいま宮中で地久節がありまして、地久節に参内いたしております。そういうことで、実は本日欠席いたしておるのであります。はなはだ相済まぬ政務次官でありますが、どうぞ一つ……。(笑声)
  74. 田中一

    田中一君 少くとも本日この法案が採決されるということは、政府は知っているはずなんです。むろん日本の伝統的な天皇家の祝賀をするのは、これも反対すべきものじゃないと思います。しかしながら、この重大の法案の採決に当って、大臣がおらぬ慣例はないのです。従って、政務次官としては急遽大臣をこちらの方に呼び戻して、本委員会に出席することを私は希望しますが、政務次官はその意図ございますか。
  75. 堀川恭平

    政府委員堀川恭平君) おそらく十二時ころには帰るんだと思っておりますが、それまでほかに何か議案がありましたら、その方へ回していただくわけにいきませんか。
  76. 田中一

    田中一君 今政務次官は十二時に帰るというのですから、この採決は大臣出席後になすっていただきたいと希望します。
  77. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 皆さんにお諮りいたします。法案の採決に当りましてはいつも大臣の御出席をこの委員会としては要望していました。そういう観点で、地久節も御承知の式でありますが、午後も委員会を継続して差しつかえありませんから、採決は午後にしてもいいと思いますが、いかがでしようか。   〔「異議恋し」と呼ぶ者あり〕
  78. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 多くの方々……。
  79. 田中一

    田中一君 午後というよりも、十二時ころに帰るというのですから、十二時にやったらどうですか。
  80. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 十二時にもしもお帰りに触りましたら、そういたします。十二時といいましても、二十三分ありますので、ではその間ほかの法案を審議いたしますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  81. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) では、十二時からこの法案の討論、採決に移ります。     —————————————
  82. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) つきましては、日程に上っています東北興業株式会社法の一部を改正する法律案議題といたします。  これは提案理由は一応説明を受けました。これに対する一般質疑があるならば、これから願います。
  83. 田中一

    田中一君 政府に……。
  84. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) ちょっと待って下さい、今政府当局者を呼びますから。  お諮りいたします。町田局長が出席いたしましたから、まず先の議題東北興業株式会社法の一部を改正する法律案、これに対する質疑……。
  85. 田中一

    田中一君 この資料を見ますと、化学工業に三つ、機械工業に一つ、鉱産業に十一、その他に十、計二十五の企業に投資をしているというようになっておりますが、この二十五の会社の過去五カ年間の考課状並びに営業状態の概要、この資料の提出を要求します。  それから投資事業の九十九が後には整理をして二十九になった、従って、九十九のうちから二十九とると七十、この会社がどのような形で整理され、現状はどうなっているか、そうしてもしこれが解散したならば、解散の時期の考課状、並びに清算したならば清算の結果の報告書、並びに現在の二十九の会社の過去五カ年間の考課状と事業実績の概要の報告書を、資料として出していただきたい。
  86. 町田稔

    政府委員(町田稔君) 提出いたします。
  87. 田中一

    田中一君 私はその資料が出てから質疑をいたしますから、本日の質疑は保留いたしておきます。
  88. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) ほかにありませんか。
  89. 田中一

    田中一君 その資料は一週間内に出ませんか。
  90. 町田稔

    政府委員(町田稔君) 今御要求のありました資料は、御要望に沿うように、できるだけ準備をいたしますけれども、御承知のように、東北興業は本店が仙台にございまして、仙台との連絡を必要といたしますし、それから会社の数が非常に多うございますので、今の御要求の資料を作ろうと思いますと、どうしてもかなり日数がかかるように思います。
  91. 田中一

    田中一君 私は大臣に伺いますが、少くとも新規事業に国費を投入しようという場合に、この会社が今までやっているところの事業というものの実態を明らかにしないで、国会における議席の多数によってこれを一挙に通してしまおうというような考え方はないと思いますけれども、これははなはだ準備が足りないと思うのです。少くとも整理をされた会社が七十ある。この七十の実績はどうなっておるか。また現在の二十九の投資会社並びに二十五の直営会社というものがどのような成績を上げているか。このような実績があり、このような販路があるということがあって、新規事業の財政投資というものを要求されるはずなんです。ことに今度のこの提案された改正案によりますと、すべてのものに国家補償するというようなことになっているように見受けられたのですが、こういう意図があるならなおさらのこと、今日までの実績というものを国民の前にはっきりと現わして、是非の批判を受けて、そうして新しい投資を受けるという心がまえがなくてはならぬと思うのです。これが私は当然できているものと思うから、一週間ということを申し上げたのですが、できてないほんという無準備な状態では、われわれ審議できないのは当然でございます。これは国費を投入している会社なんです。この点の準備はどうなっておりますか、これは大臣に伺います。
  92. 町田稔

    政府委員(町田稔君) 先刻申し上げましたことに少しつけ加えたいのですが、ここに書いてございますように、従来九十九の会社に投資をいたしておりますけれども、これは御承知のように、東北興業株式会社が昭和十一年にできまして、それ以来の投資いたしました会社の数の累計でございまして、投資をしまして数年で投資をやめた会社もかなりございますので、東北興業と縁が離れてずいぶん長くなる会社も、かなりあるわけであります。そういう関係がございますので、なかなかそういう会社についての資料を収集いたしますことは、ちょっと短期間では困難かと思われましたので、そういうような点を考えまして、御返事申し上げた次第でございます。
  93. 田中一

    田中一君 私たちは東北興業がどういう仕事をしているか、詳しく知っているわけじゃないのです。あなたの方で資料として、ここに創立以来九十九に及んで、その中の七十というものは手を切って整理をした。整理というのは、非常に成績が上って整理するのではないのでしょう。整理をしたという資料を出すから、こういう質問が出るので、これは現在は二十九の会社に何の何がしの投資をしているというならば、気がつかないのです。こうやって正直に書くものだから、では七十の投資に対してはどのように会社は運営をしたのかという疑問が起るのですよ。これは国民の疑問です。私の意地悪な質問じゃないんですよ。これを明らかにしなければ、われわれはこの法案の審議ができないじゃないですか。これを明らかにしようと思っているんです。従って、早急に出していただいて、これが出てから法案の審議をしようと思います。これは私たちばかりじゃない。おそらく建設大臣だって御存じないと思う。七十のものを整理したといえば、おそらく心配になると思うのです。そうお願いします。
  94. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 別にこの法案に対して御質疑はありませんか。  今問題になっております東北興業株式会社法の一部を改正する法律案の、質疑は、次回に譲りたいと思います。それで御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  95. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 先ほど道路整備特別措置法案日本道路公団法案を一括して、十二時から討論するように申しまして、まだ五分ありますが、これから討論に入って差しつかえありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  96. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) では、討論に入ります。  道路整備特別措置法案に対して討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
  97. 石井桂

    ○石井桂君 私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております道路整備特別措置法案につきまして、原案に賛成の意を表するものであります。  御承知のように、今日まで、現行の道路特別措置法によりまして、特別会計で有料道路の制度が続いて参っているのでありますが、この際政府におきましては、さらに道路整備を拡充強化するため、新たに道路整備特別措置法案と、新たな事業団体としての日本道路公団を設置する方策を立てまして、本二法案出しているわけであります。私どもは日本の道路整備が諸外国に比べて大へんおくれておりますことをはなはだ残念に思って参ったのでありますが、現在におきましても、一、二級国道で未改良が六八%、舗装済みのものが一六%、都道府県道になりますと、未改良が七七%、舗装済みがわずかに七%というおくれた状況で、道路整備に対する国民の期待がきわめて大きいことを痛感している次第であります。  有料道路の制度につきましては、従来から、道路交通は無料であるという考え方から、不当であるという見解もございますが、過日の今野、紅林両参考人の意見にもございましたように、必ずしも財政上の理由ばかりでなく、特定道路、橋、トンネル等の建設費の財源を、その利用を直接関係のない国民一般の租税によって負担させるよりも、これを利用することによってはなはだしく利益を受ける者からその利益の範囲内で徴収する、通行料金によってまかなう方が、かえって公平の理念に合致するものではないかと考えるのであります。さらに、建設大臣も繰り返し述べておりますように、道路の無料公開の原則を根本的に変更しようとするものではなく、道路法の特別措置として整備拡充をはかろうとするのでありますし、かつ今までの特別会計による別々の経理を、公団式によって一元化し、民間資金の導入をはかるとともに、有料道路の総合的かつ効率的運営をはかろうとするものでありますから、道路整備をさらに一段と伸ばす方策であるという意味におきまして、賛成する次第であります。
  98. 田中一

    田中一君 ただいま提案道路整備特別措置法案に対しましては、日本社会党は絶対反対するものでございます。  その理由は、わが国の道路政策の原則といわれる道路の無料公開という線を、修正あるいは改悪して、恒久法として日本道路公団というものを設立し、そうして政府自身の財政措置と申しますか、不適当なる財政の、金の使い方をしているという点に、この財源を国民に転嫁して、そうして有料道路を作ろうという考え方に対しては賛成で巷ません。昭和二十七年六月二日に提案された道路整備特別措置法、これが今日の有料道路としての芽ばえを見せた法案でございまして、何も特別に道路法の精神にのっとりましてそのよう血財政措置をすれば、道路の整備が完全にいくにかかわらず、旧道路整備特別措置法を出し、その翌年昭和二十八年七月二十三日には、これを出してもなお足りないというところから、われわれは有料道路でなく、国家財政の規模のうちに道路整備費を相当大幅に盛り込むべしという観点から、道路整備費の財源等に関する臨時措置法を衆議院から提案され、われわれはこの法案に対しては本委員会でこれに賛成したものでございます。この二つ法案の関連というものは、道路整備の必要を政府も認めていながら、それをしないで、そうしてその財源を利用者に転嫁しようという、これを阻止しようという意図から、これは当時の自由党も民主党もともにこの法律案提案し、参議院においてもわれわれも賛成して、ガソリン税の相当額を道路整備に充てよう、このような立法措置をしたことは、政府自身もよく承知しているはずでございます。それを、今回新道路整備特別措置法によりまして日本道路公団を作り、この有料道路制度というものを恒久化しようというような考え方に対しては、絶対反対するものであります。  以上社会党の反対討論を終ります。
  99. 村上義一

    ○村上義一君 緑風会は本法案に賛成をするものであります。  賛成の理由は、前刻石井委員が述べられました理由とほぼ同様でありまするので、特に討論をすることを省略いたします。
  100. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) これで討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  101. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 御異議がないと認めます。  次に、日本道路公団法案の討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
  102. 田中一

    田中一君 ただいま提案になりました日本道路公団法案に対して、日本社会党はこれまた絶対反対するものでございます。  なぜならば、前回に反対討論いたしました道路整備特別措置法に基く日本道路公団法であるからであります。ことに日本道路公団法の内容を見ますと、先ほども申し上げたように、有料道路制度の恒久化をはかっておるという点、そうしておそらく鳩山内閣は将来ともに道路整備の財源というものをやはり国民に転嫁し、そして国民生活、いわゆる文化、経済等に相当大きな関連を持つ道路整備事業というものを、国民の負担によって、財源によってまかなおうという考え方、これが第一点の反対の理由でございます。  第二点としては、たかだか八十億程度の金をもって、なぜ日本道路公団を作って道路整備をしなければならないか。当然これは国が公債を発行すれば、何ら日本道路公団を作る必要はない。公債を発行しないという言質を国会において国民に与えておるから、便法としてかかるものを作るというような、ごまかしの考え方を持っているのでなかろうか。これは審議の過程におきましても、所管の建設大臣に十分質疑したのですが、満足な回答を得ておりません。ことに利用者から料金をとって道路整備を行なって、これの償還をみた暁にも、なおかつその新設道路の土地というものが都道府県、市町村あるいは国に帰属せずして、日本道路公団がそれを保有するというような考え方、また機械公団とか、愛知用水公団とか、日本住宅公団とか、あるいは今提案日本道路公団、また他の委員会提案されておりますところの北海道開発公団等、屋上屋を架すような政策を打ち出しております。そして何ら内容はその実質を伴っておらない。単に国民に対して間口だけを広げて見せて、そうして国民の要望にこたえておるような欺瞞政策、これが、どうしてもわれわれの承服できない点でございます。従って、選挙対策かなんか知りませんけれども、たくさんな外郭団体を作って、そこに相当の技術経験を持ちながら入ることのできない、転業につくことができないという人間を吸収するのではなくして、役人の古手をこれに投入して、自分の政権の勢力の伸張をはかるというような政治的な含みを持ったこのもろもろの公団の設置法案全部に対して、わが社会党としては断固反対するものであります。
  103. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) ほかに御発言ありませんか。
  104. 石井桂

    ○石井桂君 私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題になっておりますところの日本道路公団法案につきまして、原案に賛成するものでございます。理由は、先ほど、日本道路公団法に密接数関係を持ちまする道路整備特別措置法案の賛成討論をいたしましたときに述べておきました理由と、全く同一でありますから、省略いたします。
  105. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) これで討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  106. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、これから両案の採決に入ります。  まず、道路整備特別措置法案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  107. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 多数でございます。よって本案は、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  次に、日本道路公団法案を問題に供します。本案を衆議院送付原案通り可決することに賛成の諸君の挙手をお願いいたします。   〔賛成者挙手〕
  108. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 多数でございます。よって本案は、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきまし七は、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  109. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 御異議ないと認めます。よって、さように決定いたします。  それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、両法案を可とされた方の順次御署名をお願いいたします。   多数意見者署名    石井  桂  小沢久太郎    石川 榮一  入交 太藏    齋藤  昇  酒井 利雄    紅露 みつ  平井 太郎    北 勝太郎  村上 義一     —————————————
  110. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕
  111. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) 速記をつけて下さい。  引き続き、住宅金融公庫法の一部を改正する法律案、これに対する提案理由を求めます。
  112. 馬場元治

    ○国務大臣(馬場元治君) ただいま議題となりました住宅金融公庫法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  住宅金融公庫は、御承知の通り、昭和二十五年六月に設立されましたが、以来五年余にわたり約三十三万余戸の住宅の建設資金を融通し、国民大衆の要望にこたえて参りました。  住宅金融公庫は、国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅の建設に必要な資金で、銀行その他一般の金融機関が融通することを困難とするものを融通することを目的とする全額政府出資の公法人でありまして、その業務の遂行に当っては、一般の金融機関に委託するほか、みずからも貸付、管理等の金融業務を行なっているのであります。  かように、住宅金融公庫は、現業的性格を有しているにもかかわらず、その業務に従事している役職員は、現在国家公務員とされておりますが、これは、国の重要施策の一環として設立された住宅金融公庫の業務体制を急速に整備する必要があったことによるのでありまして、すでに設立後五年余を経過した現在におきましては、役職員を国家公務員として存続させる必要は認められません。従いまして、この際役職員の地位を国家公務員でないものとし、これに伴いこれらの者の恩給及び退職手当等に関し所要の措置を講ずることが必要であると考え、改正を行うことといたした次第であります。  なお、以上のほか、住宅金融公庫の貸付の対象となる簡易耐火構造の住宅の構造を合理化するため、所要の改正を行うことといたしたいのであります。  以上がこの法律案提案いたしました理由でありますが、次に本法律案概略を御説明申し上げます。  まず第一に、公庫の役職員の地位を国家公務員でないものとし、刑法その他の罰則の適用についてのみ公務員と同様の取扱いをすることといたしました。  第二に、公庫の役員の地位の変更に伴い、役員の欠格条項及び兼職禁止規定を置くことといたしました。  第三に、公庫は、役職員の退職手当の支給の基準を定め、または変更しようとするときは、あらかじめ主務大臣の承認を要することといたしました。  第四に、公庫の貸付の対象となる簡易耐火構造の住宅の定義について、その住宅の構造を合理化するため、所要の改正を加えることといたしました。  第五に、この法律改正の際現に公庫の役職員であって恩給法の準用を受けていた者の恩給については、この法律施行後も、当分の間、従前の例によることといたします等所要の経過措置を講ずることといたしました。  以上の改正に伴いまして、必要な条項を整理するとともに、関係法律について必要臓改正を行うことといたしました。  以上がこの法律案提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いする次第であります。
  113. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) この法案につきまして、何か資料を要求される方がありましたら御発言願います。
  114. 田中一

    田中一君 この簡易耐火構造の住宅の構造の合理化というのは、文書ばかりでなく、何か図面でも出せるような性質のものですか。
  115. 鎌田隆男

    政府委員鎌田隆男君) 簡易耐火構造の構造の合理化と申しますのは、従来この公庫が簡易耐火構造として貸し付けております構造は、外壁の耐火構造のみをさしております。そこで最近の建築技術の進歩に伴いまして、いろいろの不燃材料で主要構造部を作りましたいろいろの構造法が出て参りましたので、そういう構造、新しい構造法を簡易耐火構造のワクの中に入れたいと、こういう考え方の改正であります。従いまして、例としましてはいろいろ申し上げられるかと思いますけれども、またいろいろな新しい創意工夫のものもいろいろあると思いますので、今それ全般につきまして図面を出すということは、ちょっとむずかしいかと思うのでございます。
  116. 田中一

    田中一君 私はね、従来ともに、今日の段階になって、日本住宅金融公庫のあり方というものに対しては検討しなければならぬ時期に来ておるのではないかと思うのです。これは鎌田君の方がもっと詳しと思うのですがね。大体、たとえば耐火構造のもの、それから準耐火構造のものですね、内部の造作というものは、自分が好きにやる。そうして外壁が耐火構造になっておるんなら、その部分に対して大幅な貸付をする。そうして自分の入居する入居部分、いわゆる自分の生活の方の建設というものは、あるいは曲りなりにも自分の金でやるという考え方で、これこそ住宅金融公庫の貸付対象となる住宅困窮者というもののワクが増大するというような考えを持っておるのです。だから、外郭は全額貸す、従って、中のたとえば建具、ふすまの必要な人は建具を作る、必要でない人はそれをやめるということは、自分の金でやってもいいんじゃないかというのは、社会党が常に提案しているところの案でありますが、こういう形に変えることが一番いいんじゃないかと思うのです。現在の住宅金融公庫は、一定の部屋、間取り、一定の畳を入れろ、障子を入れろ、何を入れろ、その入居者の環境、入居者の生活様式というものは、全然不必要なものでも作らなければ金を貸してくれないのが、現在の住宅金融公庫のあり方だと思うのです。こういう点を改正してみようというような意図は、今度の法案にないようですけれども、これに対しては、建設大臣、どうお考えになりますか。
  117. 馬場元治

    ○国務大臣(馬場元治君) 御指摘のような問題は、これは別に法律の改正を要せずして執り行うことができる問で題ありますので、よく検討いたしまして、遺憾なきを期したいと、こう考えております。
  118. 田中一

    田中一君 今私が申し上げたような運営の仕方を、日本住宅公団に対して指示するというようなお考えを持たれますか。
  119. 馬場元治

    ○国務大臣(馬場元治君) よく一つ実情を検討いたしまして、その上で考慮いたします。
  120. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) お諮りいたします。特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案、これが本日の公報に載っておりますが、しかし委員長の不手ぎわのため、午前中に提案者の出席を求めることができませんでしたので、やむを得ず本日はこれを、皆さんの御希望で午後はなるべく休みたいという話ですので、次の会に回すことに御異議ございませんか。   〔「異議はし」と呼ぶ者あり〕
  121. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) では、さよういたします。  次の会議には、本日問題になりました各法案、及び今申しました特殊土じよう関係法案提案その他を聞くことにいたして、差しつかえございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  122. 赤木正雄

    委員長赤木正雄君) では、さようにいたします。  本日は、これをもって終ります。    午後零時二十四分散会      —————・—————