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山本(勝)
分科員 私も関連して申し上げたいのですが、今
井上委員から、税務職員の数が少いために、八千億に余る税の徴収が五万一千人の税務職員では無理だという
お話があったのですが、大臣も長官もまだ新しいのですけれ
ども、
一つよく心して聞いておいていただきたい。これは、
井上委員も私も大蔵委員として長くおって、税務職員に対して欠点も長所も理解は十分あるのです。確かに今日の税務職員というものは、酷使というか、ずいぶん仕事が過ぎる。そのために、一般の国民もまた非常な迷惑を受けることにもなってきておる。納税者の納税意識を高めるという
お話もありましたけれ
ども、確かに
日本の納税者というものの現状が納税意識が低いということは事実で、それなればこそ、よけい税務職員というものは骨が折れる。ですから、
井上さんの質問を聞いておって、非常に理解のある質問だと私は思う。
国税庁長官としては、感謝していい質問だと私は思うのです。われわれが国政調査をしたり、あるいは大蔵委員会に
関係しておる上から、税務署に対しての徴税上の間違いについて文句も言いますけれ
ども、文句を言いながら、これではどうも無理もないという気持をいつも持たされるのです。先ほど大臣が住宅問題について一言触れましたけれ
ども、この住宅などでも、署長を初めとして、税務署の所在地に住居がない。それで遠方から電車で押されたり、自転車に乗って通うておるという実情です。ああいう税務署の職員のような、国民ときわめて重大な
関係を持っておる職員が遠方から通って、役所に着いたときにからだが疲れておるというふうな
状況において一般の納税者に応待させると、神経も立ってくる。納税者の方からいっても、非常に税務署を恨むというのは、そういうところにも原因があるのですよ。一生懸命にやっておるのだけれ
ども、そういうことでトラブルが多くなる。あなたは、実態をつかんでいないとは
答弁できないでしょうけれ
ども、事実上無理なんです。ですから、住宅問題などは私
どもたびたびこれまで言っておるのですけれ
ども、知れたものです。税務署の署長と重要な責任を負うておる職員の住宅くらいのものは、そう大したものは要らぬのですから、公営住宅でやるか何でやるかという
方法はいろいろありましょうけれ
ども、早く税務署の所在地に宿舎を作る。そうすると、少し悪い者があれば転任させるとかいうこともできますけれ
ども、住宅がないから転任もさせられないという実情にあることはよく御
承知の
通りであります。ですから、これは与党、野党を問わず、痛切に感じておることなんで少くとも税務職員の住宅とか、あるいは人数とかいう問題については、
一つ真剣に
考える必要がある。それは税務署職員のためだけではなくて、一般の納税者の立場からもぜひとも
考えてもらいたい。私は
井上さんからいいことを聞いていただいたと思う。この機会に、大臣も
国税庁長官もこれを真剣に取り上げていただくことをお願い申し上げる。別に
答弁を求めるつもりはありません。一音関連してお願いしておきたいと思います。