○
加藤(精)
委員 再び
学校休日のことにつきまして
お尋ねしたいのでありますが、私もただいまの
初等中等教育局長の御
説明をお聞きしまして、一応は了解したのでございます。しかしながらまだ十分心に納得しないものがございますので、大へん御迷惑でございますけれども、御答弁をいただきたいのでございます。
日本の国体というものは、私は祖先崇拝とか、そういうようなものが大きな因子になっていると思うのであります。家族
制度とか祖先崇拝、それから氏族
制度というようなものが国体の本義になっておる、本質的なものになっていると思うのであります。それで御了解をいただくために特に例を設けますが、われわれの
郷里には天神様の
行事で、
地方をあげての、一市五十カ町村くらいの地域をあげての春のお祭があるのでございまして、そこでは男が女に扮装し、女が男に扮装して、互いに顔を布で隠して目だけをあけまして、そしてすげがさをかぶって、菅公の偉霊を慰さめる
伝統のお祭りがあるのでございます。そういうまあ
地方のカーニバルのような
祝祭日にも、わずか一時間か一時間半ぐらいの
授業は必ずやって、そうして子供たちがお祭に出るというようなことになっているのでございまして、これもおそらくは
休業日というものを非常に厳格に守る、
学校教育法施行規則の第四十七条のような
規定のおかげだと思うのでありますが、こういうようなことは現在の新しい
教育が、地域
社会の
教育だといわれているようなことから
考えましても、むしろ
学校教育の目的を達する上には、非常に好ましいことじゃないかと思いますので、そういう日を
休業日にしまして、十分に古来の
伝統の輯睦の雰囲気の中に、その環境の中に入れ込むということは、いいことだと思うのであります。そういうようなものが喜ばしいこと、好ましいことであるとするならば、そういう日を
学校長権限で——
地方の
教育委員会権限ではできるわけでありますけれども、その部落々々にそういうお祭があるので、わが国で農村等におきまして、あるいは山村等におきまして、そこに部落が移住いたしましたときに、みなそれぞれ神社を持って、その村始めをしたわけでありますから、おのおのの部落にはおのおのの神社があるのでございます。赤い鳥居があって、そうしてその神社の姿は
学校のいらかと同じように、
地方住民の
思想の
中心でございます。そういうような
意味から、部落の場合は、その部落をあけてその日を
学校休日にするというようなことも、これは出十
校長が
教育上、地域
社会の
教育を完成する上において必要だと思うときには、自由にできるようにしてほしいように思うのであります。
それに関連しまして、
学校の開校になった
祝祭日とか、あるいは特殊な
学校の
祝祭日等は、
施行令三十条からいうと、
休業日になっていないようでありますが、そういうものは
休業日にしてはいけないということになっているか。それから
学芸会、
学校の
運動会寺も
休業日にならないのじゃないかと思っておりますが、その
解釈が判明しないので教えていただきたい。私の
議論の根拠はどうも
学校長権限というものは終戦後非常に弱くなっているように思うのです。そうしますと、
学校教育そのものを指導する根本の権威ディグニティというものはどこにあるか、それは理論的な
教育学ではいろいろ
説明づけがあると思いますけれども問題は
法律とか行政とか財政とがいう面にタッチしての、ほんとうの指導力はどこにあるかという問題になりますと、現在の
文部大臣権限が
地方教育の末端まで
法律的に及んでない、その時代に、また実質的な
教育の
中心であるところの
学校長にもその
権限がないとすることが重大なことだと思うのでございます。
教育委員会そのものよりも、
学校長自身が、ある部落の分学などの場合におきましては、より強く地域
社会の
教育について認識を持ってるのではないかと思いますので、それが弊害がありますときに、
教育委員会の実質的な執行機関であるところの
教育長がこれに対して、制肘を与えることはけっこうなんでございまして、そういう発言の保障も必要だと思うのですけれども、
教育の本質から見まして、ことに新し
教育が地域
社会の
教育となりました現在におきましては、
学校長権限をもう少し強くする必要があるのではないか、その
学校長の指導力が確立されておりませんところに、あるいは共産主義的な
教育のいろいろの団体が、
文部大臣にかわって、また国の権威にかわって、偏向した
教育を実施するというような傾向も生ずるのだと思うのでありまして、今日におきましては、
学校長を郷党の師父としてその感化を
地方に及ぼし、
地方の住民に及ぼし、子女に及ぼすことが、わが国の国体の本質に合する点から
考えまして、もう少し
学校長の
権限を広く認め、これる尊重することにしてもらったらどうか、そういう
思想でございます。以上の点につきましてお伺いします。