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桧垣説明員 ただいま
局長からお答え申し上げました
通り、本
年度と申しますか、三十一
肥料年度につきましては調査中で、お答えすべき段階ではございませんが、一応昨年の
硫安の生産費の
状況を申し上げますと——これはまずその前に
硫安の生産費は終戦以来復興の途上では非常に開きが大きかったのであります。
硫安の増産五カ年計画の趣意に伴いまして、昨年までたどってきました経緯は、コストの最高の
工場とコストの最も安い
工場との開きは順次縮まってきたのが現状であるわけであります。要する
価格差は縮まってきておるという
傾向をたどってきたのでありますが、
局長の答弁にもありましたように、今後はこれは新しい事態が起ってくるかもしれませんということは想像されますけれども、これはまだ数学的にはつかまえられてない段階であります。昨年のものを見ますると、九
工場のバルク・ラインの中における平均
価格が
公定価格の基準になって、七百九十八円七十九銭であるということも仰せの
通りであります。最も安い
工場が
トン当り二万九百十六円、これは
利潤を込めました生産費でございますけれども、かますに直しますと七百八十四円に祖なります。バルク・ラインの最高
工場が八百二十五円、
トン当り二万二千一円である。それから十七
工場のうち最もコストの高い
工場は
トン当り二万七千八百四円、従いましてかます当りにしますと千円を越すような
価格になる。それからここで問題になりましたのは、実はこの最後の最高のコストのところは、
法律上の
硫安工場としてつかまえてはおりますけれども、この
工場は経営採算の方では果して
硫安のこういう
原価が支配的な経営要素なりやいなやはなはだ疑わしい
工場でありまして、そういうものはまず二、三の
工場についてはこれは除外してよろしいんじゃないか、少くとも
肥料政策の面から除外していい
工場ではないだろうかというふうに考えますると、一応
硫安工場としての最高のコストをかけておる
工場は、
トン当り二万三千五百九十三円、かます当り八百八十五円という
工場が最も高い
工場になる。もっともこの
工場につきましても、直ちにこれがどうにもならない生産費であるかどうかということは、この
工場の
合理化進行の途上においてつかまえた
原価でありますので、どうであろうか、この
工場を除きますと、あとはかなり縮まって参りまして、十四番目の
工場が二万二千八百七十五円、従いまして八百五十八円の
利潤込みの
原価生産費に相なるのであります。従って最高最低の幅というものは約七十円程度に、昨年の
原価の調査の結果では相なっておるわけであります。これは今後どういうふうに転換しますか。
合理化の質的変化というものが現にわれわれにも察知されますし、またその
方向に向って進行しておりますので、将来に待たなければならぬということであります。またバルク・ラインの
工場についても、現に各種の質的な
合理化の計画が推進されておりまするので、直ちにますます開くというふうに見るべきか、あるいはこれは縮小の可語性があるというふうに見るべきか、これは将来を待たなければ私どもとしては断定しがたい
状況であるというふうに考えております。