○森(三)
委員 私は今の
飛鳥田委員の
質問に関連いたしまして、
清瀬文相にお尋ねし、特にあなたがこの
憲法改正の
調査会の担当の
大臣であるという
地位を私は非常に重視しなければならぬと思うのです。あなたは本
会議でもって
マッカーサー憲法という
言葉を使われて、それを
取り消しなさった。その
取り消しなさったということについては、やはり私はあなたに大きな反省があったからでなかろうかと思うのです。単にあすこの場を
議会の議事の運営を一時しのぐために、あなたは
自分の本心にもない
取り消しをなさったものでなかろうかと思っておったんでありますが、ところが今のあなたの御
答弁を拝聴しておりますと、
自分はやはりその後も
マッカーサー憲法という
言葉を使っておる、しかもその使っておるのは、かつての旧
憲法が
明治時代に作られたから
明治憲法と言っておる、
一つの
呼称として呼ぶ上において便宜なためにそういう
言葉を使っておるというような
印象を私は受けたのであります。もしもそうだとするならば、これは一国の
国務大臣であり、また
文教の衝に当っておられるところの
大臣としては、
憲法九十九条に規定するところの
国務大臣あるいは
議員がこの
憲法を十分に順守
尊重しなければならぬという規定からいたしましても、非常に軽率な
考えである。私はそういう
考えでもって
文教の任に当られるということは、まことに遺憾にたえないと思うのでありますが、ほんとうにあなたは単なる呼びやすいからというような簡単な
考え方で言っておられるのか、あるいはそういう
言葉を使って、それがすなわち
押しつけられた
憲法だ、自由な意思によってできたものでないというような
印象を
国民に与えようとして、いわゆる
現行憲法を
軽視、蔑視、排斥する
意味において言っておられるのか、どうも私はそういうようにとれるのでありますが、御所見を重ねてお尋ねしたいのであります。