○横山
委員 私もそんな五十万から百万だけだとは言うておりません。そこに
重点が置かれるということの
議論をしておるのです。生計の実態から
考えますと、あなたのお
考えは、たとえば電気洗たく機を買って赤字を出しておる家庭と、家賃をやっとこさっと払って黒字をほんの少し出しておるところと、ごっちゃにしておいでになるような感じがするのです。単なるバランス論でエンゲル係数を拾ってそうして
生活水準というものがどういう
程度にあるかというところで判断をしてもらわなければ困るということを、私は申し上げたいと思うのです。これは一般的な常識でありましょう。たとえば、あなたは昔との均衡論からいって、この辺の階層がえらいとおつしやるのだが、しからば昔の
税制というものが、果して適正妥当公正なものであるかどうかについては、大いに
議論があるということをいわなければなりますまい。今では昔と違う点は、納税者というものがおそろしく広まっておることであります。従って昔と一緒にするためには、まず納税者を、昔のように百円までは
税金がかからぬというところまでして、なおかつそれからの
議論ならば、首肯すべき点がないでもないかもしれません。しかしながら、今あなたの
考えの根底にある
考え方というものは、電機洗たく機を買って赤字になり、きゅうきゅうしておるところと、それから家賃を払えば何にも買えないで、少し黒字が残ッて、それで一応黒字であるという家庭というものを同じように
考えられて、マイナスを出しておる家庭はそういう階層であるというところに
議論があると思うのです。もちろん
生活水準が上れば上ったで、あれがほしいこれがほしいという人間の欲望はありますけれども、苦しい
生活水準のところを引き上げてやる。それがまた、あなた方が従来おっしゃっておられた、低額
所得者の
減税ということであると私は
考えておるわけでありましてこの点は、根本的にものの
考え方がお間違いではなかろうか、資料のとり方がお間違いではなかろうか。この点については、もうすでに全国ほうはいとして大いに反発が上っておるところでありますから、
答申がもしこのような線で出ました暁においては、公約の建前からいっても、ぜひともお
考え直しをしてもらわなければならぬところであると
考えています。
それからあわせてお伺いをしたいのは、
物品税の
増徴ということは、そもそも
物品税を増税すべき理由があつてなされるのか、それとも
財源がほしい、ないしは直接税を下げたい、こういうところから出てきた
議論であるものかどうか、それが第一です。第二番目は、一体、それではどのくらいそれを見込もうとしておられるのか。先ほどの
お話では、三本の柱の一本として、まだ柱の太さははつきりしないという御
意見はございましたけれども、しかしこれも、その理由によつてある
程度の規模というものはおのずから出てくるわけであります。本来ならば、もつと
物品税の増税をしなければならぬという理由であるならば、もつとこれは明確にこの辺はとらなければならぬ。それから柱の一本として、ある
程度まで盛らなければならぬというならば、これは幅があると思うのです。二百億にしたい、百億くらいでできるという話があると思うのです。そのどちらの道から
物品税の
増徴ということをお
考えになるのか、これが第二点です。それから三つ日は、御存じのように、私どもは
物品税の廃止というものを法案を出しておるわけです。与党の諸君も、年々歳々免税点の引き上げについて主張せられ、われわれもまたこれに同調して、大蔵
委員会は年々歳々この方向に向って参ったわけです。これを増税するときに当ってあなたが予測しておられることは、
調査会では、この
物品税の増税なるものに対してどのくらいの具体的な
結論を出すであろうかということであります。一つ一つのものについて
議論をするのか、それとも大筋として増税
幾ら、あるいは何々の方向、何々の原則に沿つてというふうにするのか、どういうふうな方向でこれが予測されるのか。そしてまた、その
あとをどういうふうになさろうと大蔵省は
考えておられるのか、この三つの点についてお伺いしたい。