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春日委員 こういうような政策論議については
諸君一官僚を相手に論じても、適当な
結論が出てこないということはわかっておる。だからこそ私は、大蔵大臣に出てこいと言ったんだ。ところが大蔵大臣は風を食らって逐電してしまったものだから、重要な政策上の論議が全然できないということはきわめて遺憾だ。従って、この前の
法律上の
解釈論とか事務上の問題についての御
答弁は、私もおおむね
了承できる問題であって、ただ問題は、
手続を簡素に、そうしてすみやかにその
処理がされることを強く要望すればそれでいいと思いますけれ
ども、後段の、
沖縄に在住する
日本国民に対する更生資金の貸付のために必要なる財政
措置、こういう問題は政策上の問題であろうと思うけれ
ども、本日は、あなたは大臣の代理として出てきておられるのだから、一萬田大蔵大臣に対して本員の強い要望と、別途あなたの手元にあるところの
陳情書をよく一萬田君に示されて、そうしてこれらの
諸君の
陳情に十分こたえ得るだけの
措置を
一つとってもらいたい。そうして、そうして、それがどういうふうな結果になったか、これは来週の火曜日の本
委員会にあなたが一萬田大蔵大臣と一緒に出てきて、そうして
政府の態度を
一つ明らかにしていただきたい。すなわちこういう問題を含めて、
沖縄のこれらの該当者の団体の代表が
日本の
国会に
陳情に参って、その
答弁を待っておるわけでありますから、これは十分省において審議をされて、その結果、本
委員会においてこれを明らかにしていただきたい。
それからもう一点だけお
伺いをいたしておきますが、
沖縄の人口問題についても
陳情がされておる。その
沖縄の
諸君の
日本国政府に対する要請は、この経済上の問題と、それから特に引き揚げ
援護に関する問題と人口問題と、三つに集約されております。他にも接収された農地の補償等の問題があるが、これは別個の問題といたしまして、人口の密度が今世界一になった。これは仕事もないし——今軍事基地としての建設工事があるので、当面は細細と暮しはできるけれ
ども、しかし将来は、これの工事が終ればみんなルンペンになるよりしようがないという
状況であり、なおかつ
現実に世界一の人口密度で、一平方キロ当り四百何十人といつておる。
日本の
内地が人口稠密だとはいいながら三百三十何人といわれているので、非常に人口問題については彼らは深く憂慮いたしております。そうして困っております。
アメリカもこの安全保障法で、
沖縄住民の米本土移民のために年間八十万ドルですか、何らかの予算
措置を講じて、その移民について政策的に
恩典を考えておるようでありますが、やはり
沖縄の
住民が
日本国民であるという
立場において、これは純然たる身分上の問題、経済上の問題ではないから、やはり
日本国政府の政策として、
沖縄の人口密度調節の問題について考慮しなければならぬ。これは、
日本のカンボジアかブラジルか、あるいはそういうような方面に対する移民の
ワクの中にも、当然
沖縄の
日本人も収優先に入れてくれ、こういうことを訴えている。これも、あなたの方の所管ではあるまいと思われるから、あまり専門的な話を申し上げても、馬の耳に念仏だと思うから、やめておきますが、これも
一つ政府の所要の筋にお取り次ぎいただいて、これらの問題についても、この
陳情に対して的確にお答えあるように、これまた火曜日の
委員会に、それぞれの当路よりその対策について御
答弁を願いたいと思う。
本日は以上をもって私の質問を終りますが、とにもかくにも第一項の質問、すなわち
沖縄の
住民の
在外預貯金の
支払いについては、これは外地
関係郵便貯金を占めて、すみやかに的確にこれが払い戻しのできるよう、
政府の最善の処置を強く要望いたしまして、私の質問を終ります。
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