○井堀
委員 私のお尋ねしておりますのは、どうして二人区を作ったかということではありません。
原則を伺っておるのであります。原案の中には二人区が幾つかあるようだ。あなたもお認めのように、小
選挙区は一人区をもって
原則とする。いな、
原則というような、そういうなまやさしいものではない。小
選挙区というものは
一つしかない。二人区は中
選挙区です。これは論理的にもあなたは矛盾を認めるわけです。ただ、それは数字的にいえば、五人より二人は小さい、二人より一人は小さい、そういうことをあなたがお
考えになるわけはないと思う。小
選挙区を否定することは常識です。ですから、あなたとそういうむだな
質問をかわそうとは思いません。今私のお尋ねしてみる点にどうぞ正確にお答えをいただきたいと思うのは、
原則を聞いている。今言うように、
人口に問題はあるわけです。
人口と
議員定数の
関係からして今お尋ねをしておるのでありますから、どうぞ、ほかの道にそれないで、はっきりとしたあなたのお
考えを聞かしてもらいたい。今あなたの言質をとってどうするというわけじゃございませんから、
一つ警戒しないで御
答弁いただきたい。警戒されると、かえって妙なものができる。今までずっと私とあなたの
質疑応答の中で明らかになりましたとは、もう一ぺん繰り返しますが、やはり
原則としては
人口と
議員定数というものは正比例さすべきものであるということについては、私のお尋ねもあなたのお
考えもそう食い違うものでないことも明らかになりました。それはそれでいい。そこで、それを他の条件で制約をする。その条件は何かと言ったら、あなたは七つあげられたわけであります。その七つの第一は、
人口に正比例するということでありますから、問題はない。
あとの六つのものがそれぞれ具体的に出ております。これは
あとでお尋ねをするわけであります。ところが、一番問題になってくるのは、
人口と六つのあの条件というものは、そのアンバランスというものをいろいろ変更させる条件なんです。それが二人区まで発展していったんじゃ脱線するわけなんです。だから、それを脱線とお認めにならぬのかどうかという点に対するさっきの御
答弁は、
原則は一人区、小
選挙区といえば一人区だけれ
ども、こういうことを言われたわけです。
原則というところで一致をしておるわけです。しかし、
原則ということは。この場合においては
人口と定数との
前提があるわけですから、これを離れて
議論をする場合は別ですよ。これは、党の都合で、だれそれさんとだれそれさんとの
関係で、これでは工合が悪いから他にしよう、そういう御都合を伺っておるのじゃない。それはおありでしょう、なかなか党内勢力分野はむずかしいですから。しかし、そんなことは今われわれが
考慮の中に入れる段階ではない。
原則的なものをまず明らかにして、その
原則に近づくために、われわれは最大の努力を払う。努力目標はそこに出てくるわけです。その
原則が間違ってくると、途方もないことになるということを心配してお尋ねしておるのです。あなたと私との間に
原則的な違いがあっては何もならぬ。悪口の言い合いになってしまう。でありますから、その点をお尋ねをしておるのであります。今二人区の例を私がとったことがあまりよくなかったかもしれませんけれ
ども、しかし、現実に今出てきているわけです。これは、実際問題で
論議をする場合には、あなたの言いたいこともあるし、私の
考え方もあるのです。それは
意見の食い違いで国民が審判するでありましょう。しかし、
原則の問題をはっきりしたいと思いますから、もう一度お答えを願いたいと思うのは、二人区の場合は数を同じくしてはいけないということはおわかりだと思う。さっき数字を言いましたね。あなたの原案でいけばわかるけれ
ども、原案にここで触れるのは好ましくないから触れない。
原則論ですから抽象的でいい。いいですか。二十万なら二十万という
人口になると仮定すると、総
人口を四百九十七で割るとなんぼになるという数字が出てくるわけですね。そうすると、それの
一つの対数が出るから、それの倍が二人区であるというようなお
考え方がありますか、ありませんか。その場合の数字の開きはどういうふうにしたらいいかということを
——これは
一つの結果を聞いておるのじゃありませんよ。
原則を聞いておるのです。それに対する
一つあなたの、さっきおっしゃった良心に誓って、これは正しいと思うところを聞かしていただきたい。