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1956-06-02 第24回国会 衆議院 建設委員会 第34号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年六月二日(土曜日)    午後一時三十九分開議  出席委員    委員長 徳安 實藏君    理事 大島 秀一君 理事 荻野 豊平君    理事 薩摩 雄次君 理事 瀬戸山三男君    理事 前田榮之助君 理事 三鍋 義三君       逢澤  寛君    大高  康君       高木 松吉君    仲川房次郎君       二階堂 進君    山口 好一君       島上善五郎君    楯 兼次郎君       山下 榮二君    山田 長司君  出席国務大臣         建 設 大 臣 馬場 元治君  出席政府委員         建設政務次官  堀川 恭平君         建 設 技 官         (道路局長)  富樫 凱一君         建 設 技 官         (住宅局長)  鎌田 隆男君  委員外出席者         参  考  人         (日本縦貫高速         自動車道協会事         務局長)    熊谷 次郎君         専  門  員 西畑 正倫君     ————————————— 六月一日  委員久野忠治辞任につき、その補欠として南  條徳男君が議長指名委員に選任された。 同月二日  委員中島巖辞任につき、その補欠として西尾  末廣君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  道路に関する件     —————————————
  2. 徳安實藏

    徳安委員長 これより会議を開きます。  道路に関する件について調査を進めます。  議事に入る前に一言御報告を申し上げますが、本日は参考人として日本縦貫高速自動車道協会会長八田嘉明君、同事務局長熊谷次郎君の両君においでを願うことになったのでありますが、今朝に及びまして、八田君より病気のため出席いたしかねるとの通知が参りました。この点を御報告を申し上げておきたいと思います。参考人の方に申し上げます。御多忙中のところ、当委員会のためにわざわざ御出席をいただきましてありがとうございました。委員一同を代表いたしまして、厚くお礼を申し上げます。どうか腹蔵のない御意見の陳述をお願いいたします。  なお念のために、参考人の方に申し上げますが、衆議院規則の定めるところによりまして、参考人の方が御発言なさいますときには、必ず委員長の許可を受けることになっておじ、また委員参考人に質疑することができるが、参考人委員に質疑できない規定になっておりますので、この点あらかじめ御了承をいただきたいと存じます。  それでは、本件につきまして、参考人並びに政府委員に対し質疑の通告がございますので、これをお許しいたします。三階堂進君。
  3. 二階堂進

    二階堂委員 私は本日の委員会に、日本縦貫高速自動車道協会会長であられる八田氏をおいでいただくように、きのうお願いをいたしておいたのでございますが、ただいま委員長からの報告によりますと、事情があってここにお見えになっておらないということでございます。私がお伺いいたしたいことは、八田さんに対してであるわけでございまして、その本人が本日この委員会にお見えになっておりませんので、私は昨日質問をいたしてみたいと考えておりましたことができなくなったわけであります。しかし御病気とかなんとかいうようなことであれば、いたし方がないと考えますが、いずれまた後日本委員会に来ていただきまして、いろいろとお尋ねをいたしてみたいと考えております。事務局長熊谷さんがここにお見えになっておられるのでございますが、私は熊谷さんに対しましては実は昨日まではいろいろなことをお聞きする考えはなかったわけでございますが、お見えになっておりますので、一、二の点をお聞きいたしまして、あとまた同僚議員から関連していろいろなことを聞いていただくことができると思っております。  実は私が八田さんをここにおいで願ってお尋ねをいたしたいと思いました点は、この日本縦貫高速自動車道協会会長八田嘉明氏の名前をもちまして、昭和三十一年五月二十三日付で刷りもの、印刷物にされまして、会長としての八田嘉明さんの御意見とも申すべきものが、いろいろな人に配付をされておる点についてでございます。私もあるいはこの文書をいただいておったかとも思いますけれども、私自身がこれを見ることができずにおったわけでございますが、同僚の方から、実はこういう文書が来ておるが、これをお前見たかということを承わりまして、初めてこの文書を見たわけであります。その文書は、国土開発縦貫自動車道建設法案成立集中陳情方お願いについて、という印刷物でございます。この中に私の名前や、あるいは同僚瀬戸山三男君、久野忠治君、三人の名前が明記せられておるわけであります。  この印刷物内容をずっと読んでみましたところが、私どもがこの縦貫自動車道法案に対して今日までとって参りました態度、考え方と、いささかこの考え方が違うような、事実に反しておるようなことが述べられておるわけであります。新聞等にいろいろな記事が出、いろいろな国会議員の言動が出ることは、これは往々にしてあることでありまして、私どももそうとがめる必要もないものもあるわけでありますが、こうした一つ刷りものにされて、しかも郵便でもっていろいろな個人にこれが配付されておるということになりますと、新聞等記事に出ておるようなこととは、いささか趣きが異なる。しかもその内容が真実そのままを伝えておるものであるといたしますならば、これは私どもは問題とすることができないのであります。しかしながらその内容が、私どもが真に考えておること、あるいは行なってきたこと等と事実において反するようなことが、個人あてにいろいろと配付されておるということになりますと、私どもはしごく迷惑をこうむるわけであります。またどういうところにこれが配付されたか。それも伺って、できるならば私どももその人々に対しましても、われわれが真にこういう意図でこの法案に対して意見を述べ、運動をしてきたのであるということを申し上げなければ、誤解が解けないというようなことも考えますが、しかし今そういうこともできません。従いまして本委員会八田氏に来ていただきまして、八田氏の真に意図せられておるところのものが何であったか、どういうところからこういう情報をお聞きになって、しかもそれが事実のごとくに書かれて、配付されておるのかというようなことをお伺いいたしまして、私ども考えを明らかにいたして、世間の誤解を解くことが必要であるかと考えまして、今日おいでいただくことを実はお願いしたわけであります。この内容等につきましては、私は先刻申し上げました通りに、八田嘉明氏に直接ここに来ていただきまして、本人からそれらのことを伺わなければ、事務局長熊谷さんが来ておられましても、これは話にならないと考えますので、これらの内容につきましては、私はただこの際、この書きものにして送付せられておりまする八田氏の意見とわれわれが考えておったこととは、全然とは申しませんが、だいぶ違った点があるということだけを、今日はここで明らかにいたしておきたいと思うのであります。  事務局長熊谷さんに一点お伺いしておきたいことは、この高速縦貫自動車道協会というものは、実は私はよく存じていないのであります。この協会というものは、いつからこれができたものであるか、そうしてどういう目的でこれができておるものであるか、またどういう方々が何人くらい会員になっておられて、どういう組織になっておるかということを、一つお聞かせ願いたいと思います。
  4. 熊谷次郎

    熊谷参考人 この協会ができましたのは、去年の六月二十八日に発足しました。この目的は、一口に言いますと国土開発縦貫自動道建設を促進するということが目的でありまして、この目的を達成するために第一には、国土開発縦貫自動車道建設というものの意義を理解してもらうための啓蒙宣伝活動をやる。第二には、国土開発縦貫自動車道建設法案成立を促進する。第三には、国土開発縦貫自動車道建設計画経済効果その他の研究調査を行う。第四には、沿線開発計画研究調査活動を行うというのが協会目的となっておるわけであります。組織任意団体で、これを最初社団法人にということがあったのですが、時間的なもの、それから発足早々で各方面へのこの協会の存立が徹底しないというようなことで、一定の期間がたってから社団法人にしようということで、任意団体として出発いたしております。  それから役員は、日本縦貫高速自動車道協会趣意書、規約、役員一覧という印刷物、これはなくなったのできょう持って参りませんでしたが、この中に名誉顧問顧問会長、副会長理事監事評議員、そういう名前がずっと並んでおります。このおもなる役員を申し上げますと、会長八田嘉明、副会長名古屋鉄道株式会社会長神野金之助株式会社富士製作所会長田中清一理事には参議院議員青木一男自動車工業会長浅原源七、山梨県知事矢野久本州製紙株式会社取締役阿部芳郎日本乗合自動車協会会長伊能茂次郎ブリヂストンタイヤ社長石橋正二郎大平印刷株式会社社長板垣武男衆議院議員生田宏一衆議院地方行政委員会専門員円地与四松、鉄鋼連盟専務理事岡村武大和運輸株式会社社長小倉康臣衆議院議員小澤佐重喜日本トツック協会会長小野哲、日立製作所副社長大西定彦日本自動車車体工業会会長大町北造東京急行株式会社専務取締役柏村毅京都バス協会会長川本直水衆議院議員木村俊夫、元衆議院議員木村公平国土総合開発審議会専門委員桑原弥寿雄日本国土開発株式会社社長久保田豊国土綜合計画研究所常務理事小西百一、衆議院運輸委員会専門員志鎌一之衆議院議員竹谷源太郎衆議院議員楯次郎セメント協会専務理事徳永義久衆議院議員中島巖長野県知事林虎雄衆議院議員原茂鉄道建設興業株式会社社長平井喜久松日本国有鉄道技師長藤井松太郎衆議院議員牧野良三衆議院議員松浦周太郎衆議院議員三宅正一衆議院議員宮澤胤勇岐阜県知事武藤嘉門国際観光協会常任理事横田厳監事として、衆議院議員鈴木周次郎、いすず自動車株式会社社長三宮吾郎国産乗用車振興普及協議会会長佐川直躬、がおもなる者であります。そのほか評議員衆議院議員参議院議員その他業界の方々名前を連ねております。会員の方は国会議員が約七、八十人、それから一般会員が、これはおもな会社ですが百二、三十社あります。
  5. 二階堂進

    二階堂委員 今いろんな会の方の答弁を伺ったのでありますが、この会を組織された目的は、法案成立促進をはかること、調査することというのであって、その他また一般国民啓蒙運動をやるというようなことをお伺いしたのでございます。私はこのような団体がこのようなことをされるということは反対じゃございません。これはいいことだと考えております。が法案成立について事務局として今までどういうような活動をせられたかということが一点。それから調査研究をされておるということでございますが、具体的にどういう調査研究をされたかということが第二点。第三点は会員組織になっておるのでございますが、会費とかいうようなものを年に幾らというふうにお取りになっておるか、あるいはまた会社等が百三十社会員として参加しておるということでございましたが、これらの会社の方からも会費なり何かを取っておるのか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
  6. 熊谷次郎

    熊谷参考人 最初法案成立への協会としての活動ですが、これは協会に所属の国会議員がたくさんおりますので、その人たちに主として活動してもらうということが第一。第二には議員提出法案なものですから、そういう法案説明したり、それから法案そのもの印刷物、そういういろんなものを作成して、そして各議員に配るなり、そういうふうないわば政府提案法案を作るときに政府がやるような事務的な仕事をやっておるのであります。それから調査は、これが調査資料で、これは一部ずつ全部今まで綴ったものですが、大体多いのは二千部から三千部、それから少いのは百か二百という程度のものがあります。そういうものを作って最後に集大成したものが皆さんにお配りしたものですが、国土開発縦貫自動車道建設計画概要、これが協会として一切まとめた資料でございます。それからこれは一つ協会の試案として作った全国の、たとえば法案に盛られているあの予定の線でいけばどういうところを通ることが一番いいかということも、協会としてペーパー・ロケーションを作成したわけでございます。それが全線にわたって——ここに持ってきたのは一部ですが、五万分の一地図に専門家を委嘱して全部路線を入れまして、それについてこういう縦断図全国全線にわたって作ったわけであります。これがおもなる調査活動であります。  それから協会会費の問題ですが、これは会則の第六条に「本会会員の負担する会費は、一口金壱千円とし、年額にして賛助会員は十口以上、普通会員一口以上負担するものとする。」ということになっておりまして、国会議員の方からは毎月大体千円ずつを会費としていただいております。それから賛助会員、大体法人会社のようなところは賛助会員になっていただいて、これはその会社の実態に応じまして最も多いところで百口、少いところで十品の会費をいただいております。また会社の都合によって会費としてじゃなく、一回限りの——一つそういう運動は非常に大事なことだから賛助ということで一回だけ、会費の場合は毎年ということになりますから……。そういうことでいただいたのと二種類に分れておりますが、一応事務的な、たとえばこういう資料を発送するというようなことは会員と同様に扱って、そういうものは送っておるわけであります。
  7. 二階堂進

    二階堂委員 この法案成立についてのいろんなことは、これは衆議院あるいは参議院方々も多数これに参加しておられますので、それらの先生方を通じてあるいはいろんな方法を通じて努力してこられたことは、これは当然なことと考えております。ただ調査とか啓蒙とかということでございますが、調査をして相当な資料もお作りになっていることは今の御説明でもわかったわけでございますが、この調査等をされ、さらにまた路線の一応のプランを作ることについて専門家を呼んでいろんなことを調査したり聞いたりしたということでございますが、あなた方の方で建設省関係の直接の事務当局とかあるいは専門的な立場の人もお呼びになって、そうして意見を聞かれたりあるいはまた調査等お願いされたということはございますかどうか、伺いたいと思います。
  8. 熊谷次郎

    熊谷参考人 これは役所としてじゃなく、個人として協力してもらった方が建設省にも一人、二人あります。
  9. 二階堂進

    二階堂委員 その方のお名前を承わることができればと思っておりますが……。
  10. 熊谷次郎

    熊谷参考人 本人のために差しつかえるかどうかわかりませんが、これを作る過程では、建設省総合計画課にいた藤原学という人を奥村和夫という人に部分的なものについて調査を依頼したことがあります。
  11. 二階堂進

    二階堂委員 本協会が発足したのは昨年の六月二十八日でございますか、十八日ですか。
  12. 熊谷次郎

    熊谷参考人 二十八日です。
  13. 二階堂進

    二階堂委員 二十八日から今日に至るまでの間において、直接あなたの事務所に来ていただいたりして御意見等を聞かれたりあるいは資料をもらったということでございますか。
  14. 熊谷次郎

    熊谷参考人 さようであります。
  15. 二階堂進

    二階堂委員 私は今この日本縦貫高速自動車道協会会計決算報告書というものを見たわけでありますが、内容はまだよく見ておりません。見る前にちょっとお聞きした方が早いかと思っておりますが、大体これを見ますと収入が四百一万九千三百七十二円でございますか、これは昨年の三十年六月の十八日から昭和三十一年の三月三十一日までということになっております。この協会が発足したのは六月の二十八日、これは十八日は、誤まりかと思いますけれども、これには十八日と書いてある。あなたの説明では、協会が発足したのは二十八日、こういうふうになっています。協会ができない前からこういう会計があったとは私も思いませんので、これは何かの間違いと思いますが、四百万それがしの金が取り立てられておる。それからその支出でございますが、支出の計が四百一万九千三百七十二円、ちょうどこれは同じになっておるわけでございます。さらにまた未払金として十八万三千四百五十六円、こういうことが出ておるようでございます。いろいろな資料調査されたり、あるいは運動をされたりしておられます。事実またそういうようなこともしておられますので相当な金が要ったことは、ここに出ておる通りであるのでありまして、私この内容について一々いろいろなことをお聞きすることもどうかと思っておりますからいたしませんが、やはり今後こういう協会をずっと持続されまして、そうして会員を募られ、またいろいろな団体にも呼びかけられまして、従来やってこられたような方針でこの協会運動を続けていかれる御意思があるかどうか、そういうことについてお伺いいたしたいと思います。
  16. 熊谷次郎

    熊谷参考人 四月三十日に定期総会を開きまして、そういうふうに継続して運動を続けていくということにきまっております。  それから先ほどの六月十八日からとなっておりますが、これは創立運動に十日間ほど要したので、会計帳簿には創立のいろいろな文書出したり何かする必要からついておりますために、こういう決算になっております。しかし創立総会をやったのは二十八日ということですから、そういうふうに御了承願いたいと思います。
  17. 二階堂進

    二階堂委員 私この資料を今ちょっと時間をいただいてもう少しよく見て、またお尋ねいたしたいと思っておりますので、その間同僚委員から何か質問があれば継続していただきたいと思いますが、さらにもう一点、先ほど最初にお伺いいたしました八田さんの印刷でありますが、これはあなたも御存じでございますか、御発送されるときには直接担当されたのでありますか。
  18. 熊谷次郎

    熊谷参考人 会長に相談をしてこれを作ったわけでありますが、作って発送したのは私であります。
  19. 二階堂進

    二階堂委員 この案文をお書きになったのもあなたでございますか。
  20. 熊谷次郎

    熊谷参考人 そうであります。
  21. 二階堂進

    二階堂委員 ちょっと私は今のままもう少し検討さしていただきます。
  22. 薩摩雄次

    薩摩委員 大体二階堂委員よりいろいろ質問されましたが、それに関連の質問をいたしたいと思います。八田会長をお呼びしたけれども来られなかったのですが、あの手紙はどの方面に何部くらい出ておるのでございますか。
  23. 熊谷次郎

    熊谷参考人 これは本協会役員と、おもなる会員出しただけで、九十部ほどきり出しておりません。
  24. 薩摩雄次

    薩摩委員 一民間団体に対してこれほど根掘り葉掘りお聞きいたしますのは、あの手紙相当影響力が強いということによって、われわれ建設委員としてはある程度考えなければならないというような意味でお聞きするのです。さっき二階党委員質問によりますと、責任者はもちろん会長八田嘉明さんですが、しかも判こが押してありますので、これは他の機会に八田会長にお聞きしたいと思いますが、書いたのはあなたがお書きにかったという以上には、あの内容信憑性について相当確信を持って書かれたのだと思います。しかもこの法案を審議しておる建設委員の人の名前まで堂々と出しておるということに対して、あなたの明確なる御答弁をお伺いいたしたいと思います。
  25. 熊谷次郎

    熊谷参考人 これは、この文章を読んでいただきますとおわりかと思うのですが、これはこの法案成立せしめるために、協会役員その他から強力に陳情していただきたいというお願い手紙でありまして、それをお願いするに当って、従来とも役員にはいろいろ法案成立の経過というようなものについては知らせてあったわけであります。そして従来まで知らせておいたことは、法案成立疑いないというような内容で知らせておったわけです。それで疑いないというふうに知らせた理由は、ここにも書いてありますように、四百三十人で提出された法案であり、これは自由民主党社会党も党議で決定しておる。それから衆議院全会一致で可決されて、参議院継続審査になりましたけれども参議院修正についても、小沢久太郎先生自由民主党を代表して修正案を出され、それに社会党緑風会も賛成して可決されこちらに回付されたということで、われわれしろうとから考えますと、これが不成立に終るということは考えられないという判断で、従来とも成立することは確実であるというふうに実は報告をしておったのであります。ところが、この法案衆議院に回付されましてから一カ月もたちますのに、全然審議されないというようなことで、実は驚いて方々意見を向いて回ったりしたわけであります。そしてもう会期もわずかになったので、何とかこの法案を通すように強力に陳情運動を行いたいということで、協会役員その他にお願いするについては、この事情説明しなければならぬわけであります。その事情説明するについて——実はこの法案提出に当って、自由民主党から六名、社会党から六名の世話人が出て運営しておりますが、先日その世話人会が開かれましたときに、私もそこへ列席したのであります。その際にいろいろな人から断片的にいろいろな話がされたわけであります。その話を私が聞いておりまして、一応ここにこういうふうにまとめて書いたわけであります。こういうふりな意見を私が書くに当って、瀬戸山先生久野先生二階堂先生、そういう先生方反対をされておるというような話をされているときに、私がそれを疑わずに聞くような心理的な条件にあったことは事実でありまして、それは私長いことこの問題で方々かけずり回っております。それから、私は新聞記者を長くしておりました関係で、元新聞記者それから現存新聞記者をしている人たちに、友人や知人がたくさんおりまして、その人たちが、この仕事は非常にいい仕事だ、ぜひこれはやり遂げるべきだということで、いろいろ協力してくれております。それから、その協力してくれているについて、各方面の動きやら何やらいろいろ聞かしてくれるわけでありまして、そういうようなことから、私の考え方というか、そういう心理的なものの中に、瀬戸山先生久野先生二階堂先生が、この法案成立を阻止しているということを疑わずに聞くような心理的状態があった。そういうことで、私がこの文章を、そういう疑わないという注意をせずに書いたというような事情であります。
  26. 薩摩雄次

    薩摩委員 この原稿をお書きになって、会長八田さんが全文をお読みになって、承知して会長名前でお出しになったのでしょうか。あなたが会長に大体の様子だけ言うて、会長名前で出すからよろしいかということでお出しになったのでしょうか。
  27. 熊谷次郎

    熊谷参考人 今薩摩先生がおっしゃったあとの方のことで、会長には前に、こういうことでこういう手紙出しますからということで出したわけであります。そしてそれは、従来ともその他の文章も全部そういうような形でやっております。
  28. 薩摩雄次

    薩摩委員 それから、先ほど二階堂委員質問に対して、建設省のお役人お二人、藤原さんと奥村さんが、この協会成立当時に関係しておられたということを承わりましたが、どういう名目関係しておられたのか。それから、その関係なすったお二人に対して、給料とか、報酬とかあるいは謝礼とかいう、何らかの名目で対価をお出しになったかどうですか。この二つの点をお聞きしたいと思います。
  29. 熊谷次郎

    熊谷参考人 この資料を作るための協力を依頼したので、正式に協会役員とか、そういうものとして協力してもらったわけじゃありません。ただその協力してもらうについて、これは建設省だけじゃなく、運輸省、通産省、農林省その他のこれに関心を持つ人たち、多くの人に協力お願いしたので、特別なあれとしてはやっておりませんが、ただその際に協会として、幹事ということで事務的に処理するということを理事会できめましたので、そういうことを協会としてはやっておりますが、本人は、幹事として承知したかどうかということは、これは協会の事務的な一つの処置の方法として、理事会できめていただいてやっただけで、本人とは関係なく、事務処理上そうやったのであります。  それから経費を支出したかどうかということでありますが、これは、たとえば建設省藤原さんの場合のことだけだとすれば、そういうあれはありません。
  30. 薩摩雄次

    薩摩委員 先ほどいただきました関係資料は、三月三十一日までの決算になっているのですが、その後私たちが聞くところによりますと、各方面から相当多額の寄付金を募集しておられる。これはいいのです。民間の協会ですから、われわれがそう深くそれを追及するとか糾弾するとかいうようなことは全然ありませんが、この中にこういうことが書いてあるのです。「しかしながら関係産業の大会社の大部分から入会あるいは賛助をうけている状態からみて、」こうあるのですが、関係産業ということは、この縦貫高速自動車道路のことに関する関係産業だと思われるのですが、そうしますと、想像力がたくましくなるかもしれませんが、あなた方の協会が、この道路建設に非常に努力した、そうして関係産業会社から多額の寄付金を募集したということになれば、そこに何らか将来この道路のできる過程において、関係産業の方面といろいろのあっせんとか尽力とか、セメントならセメントの問題とか、あるいは鉄材なら鉄材の問題とかいうふうに、とられてしまうおそれがあるのですが、これは想像ですから、そうじゃないと言えばそれきりかもしれませんが、この関係産業という面と、相当多額の寄付金を四月以降に募集しておられるというのですが、ただいまの決算は三月三十一日までですが、その後これを運営していく上において、この関係産業会社という点と、寄付金との関連性と、その大体の集まっておる額、そういう点を参考に聞かしていただくと、非常にわれわれの参考になると思うのです。
  31. 熊谷次郎

    熊谷参考人 関係産業といいますと、この自動車道ができれば大きく利益を受ける、そういう関係を言っておるわけであります。この寄付金募集に当って会社が何か遺功して、そういう業界なら業界の直接利益になるように運動するという関係ができないかどうか、こういうお尋ねですが、私は方々歩いた経験から、それほど会社は甘くないというふうに受け取っているわけであります。ただ業界としましては、私たちもそう考えるのですが、こういう法律が生まれる経過、それから計画の内容とされているようなもの、そういう経過について常時知っておきたいという気持はあるようでありまして、従ってそういう資料を常時提供してほしいというようなことで、私たちの方でも発行した資料は全部提供するということをやっております。それから会費の一社当りの額でありますが、それもいわゆるおつき合い程度の金額でありまして、多額に要求したというようなことは一回もありません。それから四月以降のことで、集まっている会費は、これは昨年度からの引き続きの会員から集まってきておるのと、新しく入会した会員から出された金額で、いまだ七、八十万円程度きり集まっておりません。それから、新しく寄付募集をしたといろ、いわば寄付金としての金は一銭も入っておりません。
  32. 薩摩雄次

    薩摩委員 最後に私根本的な問題を聞きたいと思いますが、民間団体としてこの協会をお作りになった、それほど膨大なる資料をお作りになった、これは建設省とも道路公団ともあるいは運輸省ともある程度関係を持って作られた。それはさきのお話のように、建設省の公務員その他運輸省、農林省の公務員も、その資料を作るときには関係しておった、こう言っておられるのですから、資料を受け取った人は、将来この資料に基いて縦貫自動車道ができるもの、こう考えるだろうと思います。けれどもわれわれ委員会におきましては、あなた方のやっておられる資料というようなものは、現在の段階においては、少しも参考にもならず、問題にもならないで、ただ法案の通過だけを審議しておる状態なんです。それで法案が通過した場合に、いよいよ実施するというとき、あなた方が民間団体としてお作りになったこの資料をあくまで実現さすために相当の確信を持っておられるのか、あるいはこれは単なる一研究員が作った研究であって、それを実現さすために何らの責任もない、こういう意味でやっておられるのか。これはあなた方の会が今後発展していく上においても、重大な問題であろうと思うのです。その点につきましては、私は各省の役人が関係しておったということについては、相当協会としても大ききな考えを持って関係してもらったものと思うのですが、その点を第一にぜひお聞きしたいと思います。  第二番目は、これは八田さんにお聞きしたいんですけれども八田さんがお見えになりませんから、八田さんにもいい機会に来てもらって聞きたいと思いますが、こういう重大なる法案の通ることを前提として、また通すために努力しておられるあなた方が、建設委員名前を堂々と書いてそういうものを出すということの影響力がどこまで及ぶか、そういう人の信用問題にも関するようなことを平気で書かれたということに対する道義的な責任を感じておられるかどうか。あなたも長く新聞記者をやっておられたといいますが、私も長く新聞記者をやっておった。新聞記者などというものは、書いて活字になってしまえば、あとは知らぬ顔をしておって、文句を言ってきたら、あとで取り消せばいい、こういう考え新聞記者というものは過去においてあなたもわれわれも書いたことがあるのです。ところが書かれた人がこの法案の審議に当っておる、こういう場合になると、全然違う観点から考えなければならない。それで一民間の協会であるあなた方の会に対して、われわれがお大なる関心を持っているという理由もそこにあるのでございますから、今申しました二つの点について責任ある御答弁お願いしたい。その御答弁によりましては、私たち名前を書かれ判を押して出された八田会長に後日来ていただいて、徹底的にこれは究明したい、そういう気持を持っておりますから……。
  33. 熊谷次郎

    熊谷参考人 第一番のこの資料についてでありますが、これは国土開発縦貫自動車道というものの考え方を示したものでありまして、これがそのまま実現されるというようには私たちは考えておりません。ただ考え方として示し、そしてそれを具体化した場合に、こういうふうになるのも一つの案である、それから経済効果については、資料を集めてここに集録したわけでありまして、これはどこがやっても——その集め方に間違いがあれば別ですが、間違いがなければ、認められることであろうというふうには考えております。  それから第二の問題でありますが、これは協会役員とそれからおもなる会員出しただけでありまして、一般にこれをどうしようこうしようということでやったわけではないのであります。みんな同じようにこの運動を推進しておる人たちに、たとえば私たちが会合でも開いた場合に、こういうふうな経過になっておるということで説明する、そういうつもりで出したのであって、私たちとして、全然関係のない方面へばらまいてどうこうしようというような考え方でやったわけではないのでありまして、その点御了解願いたいと思います。
  34. 薩摩雄次

    薩摩委員 最後に、実はきょう午前十一時から議院運営委員会が開かれた。私もその議院運営委員ですが、そのときに社会党の某議員から、この縦貫自動車道の問題が継続審議になったそうだ、それに対しては二、三の人間が猛烈に反対したそうだがという発言があった。この国会の議院運営委員会における発言というものは、あなたもお聞きでしょうが、国会運営上において相当重大な関係があるので、私は簡単に説明しておいたのですが、名前を言おうか、こうまで言うのです。あそこで名前を言われるということはわれわれ困りますので、そんなことは言う必要はないと一言のもとに言うたのですが、あとはこの法案の重大性の話に移ったのです。そういう重大な発言が出るということは、かりに印刷して出した分が九十五通であろうと百通であろうと、有力な方面にみんな出ておるのですから、これに対してただいまのような御答弁で、ただ出しただけである、それに対して何ら出した者の責任というようなことをお感じにならないということは、私非常に遺憾に思います。この国土開発縦貫自動車道建設法案が継続審議になったというようなことにおきましても、自由民主党の総務会において決定されたことですが、その総務会を開く前にもこの書類が問題になって、二、三の人間が非常に反対しておったというので非常な抗議があったのです。そういうふうに及ぼす影響というものは非常に多いのですから、この点についてはいずれ八田会長に聞きますが、熊谷さんがお書きになったということにつきましては、よほど考えてやっていただかなければ、せっかく皆さん方が努力しておられるこの縦貫自助車道完成の道程に非常にいやな気持を持つということを、一言だけ申し上げておきます。
  35. 前田榮之助

    ○前田(榮)委員 関連して。本日の参考人八田君がおいでにならぬのはまことに残念なことであります。熊谷君の出席を要求いたしたのは私ですが、この協会会計経理についていろいろなうわさが飛んでいる。うわさそのものを私聞いたのじゃなしに、うわさが飛んでおるという話を聞いたので、そういうことではこの中に少くとも何十名かの議員が参画しておるといたしますならば、国会の権威の上からいっても会計経理は明確にすべきであると考えまして熊谷君に来ていただいたのであります。大体お話がありましたので、  一応明確になったようでありますが、なおちょっとばかり明確を欠く点がありますから、ついでにお尋ね申し上げておきます。御説明の中の大会社ということでありますが、大会社の中で十万円要求したという、うわさがいろいろ飛んでおるようであります。普通の事業会社一口千円で十品要求したというように今御説明になりました。そうすると、普通の会社は一万円程度醵出してもらったということである。大手筋については百口というなら十万円、すなわちうわさに上っておるものは大手筋のことであろうと思うのですが、この大手筋がはっきり何社で名前はどこであるということがおわかりであったら、ちょっと御公表を願いたいと思います。
  36. 熊谷次郎

    熊谷参考人 五万円ないし十万円という会社名前を一応申し上げます。鉄道建設興業が五万円、それから大和運輸株式会社が五万円、ブリジストン・タイヤが五万円、東武鉄道が五万円、神戸製鉄所が五万円、日立造船が五万円、日本自動車タイヤ協会——これはタイヤ協会全体として十万円、自動車工業会が、いすず自動車を除きまして二十万円、いすず自動車が一つ会社で十万円、名古屋鉄道が五万円。これまでは入会して毎年いただくことになっておりますが、一回だけの賛助ということでいただいたものをこれから申し上げますと、長野県下伊那町村会が五万円、本州製紙株式会社が五万円、石川島重工が五万円、鹿島建設五万円、新三菱重工五万円、セメント協会が二十万円、これはセメント協会全体であります。日野ヂーゼル工業が五万円、富士製鉄十円、八製幡鉄十万円、日立製作所が五万円、日本鋼管が十万円、紙パルプ連合会が十万円、信南交通が五万円、日本通運が五万円、こういうところであります。
  37. 前田榮之助

    ○前田(榮)委員 それからもう一つ国会の権威のためにお尋ね申し上げておきたいのですが、この決算書の中で研究費、資料費それから人件費やその他の費用の中で、国会議員出した費用があるかどうか。どんな形でもよいから一万円以上も国会議員に渡したようなことがあるかどうか。これはなぜ私がこういうことを聞くかというと、国会議員の中へ、あるいは五万円やったとか、はなはだしいのは百万円ももらっておるだろうというようなうわさもあるのじゃないか、こういうように聞いておるので、これはわれわれ国会議員としては重大な問題ですから、それを明確にしてもらいたい。
  38. 熊谷次郎

    熊谷参考人 全然そういうことはありません。
  39. 山田長司

    ○山田委員 ただいまの問題に関連いたしまして、これはわかっておったら政務次官にも一つ答弁願いたいと思います。それは本多市郎さんが会長である道路利用者協会及び治山治水協会あるいは新土建協会というような団体がございますが、これらの団体がやはり今前田さんから言われるように国会議員関係している氏名が出ています。今、日本縦貫高速自動道協会の中にも議員名前が出ておる。及び今経理の問題などが質問されましたけれども、やはりこれと同じような類似の団体であると思われるのですが、去年治山治水協会から私は北九州の招待を受けまして、一体どういう機構かわからないけれどもこれに行くことが実はどうも不明確だったので、行くことを避けたのですけれども、これらの問題について政務次官、もしわかったら一つこの機会に関連して御答弁願います。
  40. 堀川恭平

    ○堀川政府委員 どうもこの政務次官はうといのでわかりませんが、道路利用者協会には多少顧問として入っている方があるそうであります。治山治水協会に対しては知りません。何でしたらあとで調べまして……。
  41. 山田長司

    ○山田委員 今土建協会も申し上げたのですが、それはどうです。
  42. 堀川恭平

    ○堀川政府委員 土建協会というものは道路局長も知らぬそうであります。建設協会とか……。
  43. 山田長司

    ○山田委員 あるいはそれかもしらぬ。
  44. 堀川恭平

    ○堀川政府委員 それはあるかもしれません。今のところ私では即答しかねますからあとで調べまして……。
  45. 山田長司

    ○山田委員 こういろ外郭団体から国会議員が多額の補助金をもらって私が補助金というのは外国旅行をするために経費の不足から補助金という意味なのですが、そういう金をもらって行かれたという話があるのですけれども、これらについては監督の立場における国会議員がもしそういう事態であるとするならば、私はゆゆしい問題だと思うのです。この縦貫高速自動車協会なるものも何かしら外郭団体のような感じを受ける面もなきにしもあらずなのですけれども、その治山治水協会及び道路利用者協会あるいは——私も明確な名前は覚えていないので土建協会といいましたけれども、今政務次官の言われた名前でけっこうです。この三団体会計経理その他わかっている範囲のことを、正式な資料として御提出願いたいと思いますがいかがですか。
  46. 堀川恭平

    ○堀川政府委員 一応調べて御返事しますが、そういう協会から補助をもらって出ていったということは一向聞いておりません。
  47. 山田長司

    ○山田委員 道路利用者協会の場合などはおそらく政府委員もあるいは国会議員人たちもこの案内で旅行されている人がいるのです。そういう点で不明確な点があると思うので私は伺っているわけなのですけれども、これらの資料、同時に会計経理の面についても資料出していただけますか。
  48. 堀川恭平

    ○堀川政府委員 それは出せると思いますから要求いたしまして御提出いたします。
  49. 山田長司

    ○山田委員 大臣が来たから大臣につけ加えて一つ伺うのですが、おそらく大臣も治山治水協会道路利用者協会等の会合に出られていると思うのですが、これは建設省とどういう関係に置かれているのです。
  50. 馬場元治

    ○馬場国務大臣 道路利用者協会なんかにはお説の通り出席をいたしたことがあります。実はきょうもその会合がありまして、ごく短時間でありましたがあいさつだけを済まして参りました。これは建設省とは別に特殊な関係というものはありません。ただ道路を利用する人たちの会合でありまして、建設省仕事とはその間におい関係があることは御承知の通りでありますので、要求があれば出ましてあいさつもいたしまするし、その人たち意見も聞くということは当然やらなければならぬ仕事である、かように考えておるわけであります。
  51. 山田長司

    ○山田委員 こういう団体から外国に行くときに議員に補助金を出すというようなことは、やはりこの協会自体は土建業者あるいはセメント業者等から出ている金を議員側に援助金なりで出すのだと思うのですけれども、こういうところに不明確な点があると思うのですよ。こういう点さっきの問題に関連して伺うわけなのですが、政務次官にも一度頼んだのですけれども資料一つ提出願いたいと思います。
  52. 徳安實藏

  53. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 同僚委員からいろいろお尋ねがありましたし、協会のことはこういう仕事を推進しようという民間団体でありますからけっこうなことであって、その問題については何もわれわれがとやかく言う筋合でもないとも考えますけれども、ただ少くとも私の名前が出ております文書が配付されておりますので一その点については先ほど来二階堂委員その他からお尋ねがありましたが、責任者八田嘉明氏に直接その所信をただしたいという気持でおったのであります。八田氏はきょうは御都合が悪いということで、聞くところによると事務局長熊谷さんが直接それにタッチしておられるということでありますから、熊谷さんに少しばかり尋ねておきます。その問題も他の各位からお尋ねがありましたので、できるだけ同じようなことは尋ねないようにいたしますが、先ほど承わっておりますと、この文書は九十四通くらいだということであります。役員とかおもなる会員であるということでありますが、その役員あるいはおもなる会員の中に新聞社が入っておるかどうか、これはどうでしょう。
  54. 熊谷次郎

    熊谷参考人 役員の中に朝日新聞社長とか毎日新聞社というところが入っております。
  55. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 先ほど薩摩委員からお尋ねしましたときに、それは役員あるいはおもなる会員であって、事情を知らしただけだというお話でありましたが、会員もしくは役員の中に新聞社が入っている、今社長のお名前が出ましたけれども、新聞社直接に送っておられる。私は現在資料を持っておる。私はこういう文書を配付されたからといって痛くもかゆくもない、何とも思いませんけれども、少くとも法案を審議しておる国会議員の言動について——これは新聞社が何と書かれようともかまいませんが、こういう親書をもって通達され、ただ会員に知らせるというだけでなしに、新聞社にあてて出されるということは、新聞に公表してくれと頼んではありませんけれども、少くとも新聞に公表する資料となると私は思うのです。あなたも長い間新聞記者をしておられたということでありますから、そういうことはそう簡単にできるものではないと私どもは常識で思っておるのですが、その点はどうですか。
  56. 熊谷次郎

    熊谷参考人 新聞社がどういうふうに受け取るかわかりませんけれども、一応ほかの関係のあれとして名簿の中から拾って出しただけで、新聞社にそういうことを公表してくれというような気持は別に全然ございませんから、御了解願いたいと思います。
  57. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 なるほどこの文書には公表してくれということは書いてありません。書いてないが、あなたも長い間新聞記者をしておられたと御説明があったのですが、新聞社に出したら暗黙のうちに書いてくれということになると思うのです。またそう言わぬでも、新聞社に通報したらそういうことになるのが当りまえだと思う。それは新聞社に書いてくれと言わぬでも、新出社はこれはおもしろいと思って書くでありましょう。これは書いてあるかどうか私は新聞を見ておりませんからわかりませんが、新聞に、書こうが書くまいがかまいませんが、少くともこれには書いてある。それからもう一つ文書が二様になっておるのはどういうわけかということです。先ほど二階堂委員からお尋ねになったのは三十一年五月二十三日付、やはり八田嘉明の署名入りであります。もう一つはその前日の五月二十二日付の協会長八田嘉明名前で本筋は大体同じような文章でありますけれども、五月二十二日のものは個人の氏名をあげておりません。新聞社その他に配付された五月二十三日の分はわれわれの氏名が入っておる。こういうふうに区別されて二様の文書を配付されたのはどういうことなんですか。
  58. 熊谷次郎

    熊谷参考人 それは前の日のものは、山梨、長野、岐阜の市町村長あてにそういうことをお願いしてほしいということを出したものをさすのだと思いますが、お願いしてほしいということでこれは協会とは直接関係がないので、そういうことはしないで、ばく然と一つ電報を打ってほしいということを書いたわけであります。
  59. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 こういう文書をあなたが出されたことをとやかく責めるといっては失礼でありますが、文句をつけるわけじゃないのです。金があれば何百通でも、何千通でも、何万通でも出されてもかまいませんけれども、少くとも国会で審議をしておる当該委員会委員の言動について、しかもそれが全然本質と違ったことをやられておるということは、あなたがこの運動に熱心であるということは従来から私知っておるのです。それは常非にけっこうですけれども、そういうことをやられるということは当を得ておらぬというふうに考える。たとえば、長いから全部を御紹介いたしません。あなたも御存じの通りでありますが、その一節に「国会世話人会での報告によれば、自由民主党の大多数の議員は、本法案を今国会成立せしむべしとの意見であるが、瀬戸山三男久野忠治二階堂進氏らを中心とした自由民主党の一部の建設委員建設省の石破次官、富樫道路局長と連絡して本法案成立を阻止しようとしているということであります。」こういうことを書いておられる。これは先ほど二階堂委員であったか、あるいは薩摩委員であったか、ちょっと失念しましたが、どなたかのお尋ねがあったときに、この「国会世話人会」というのはどういう人がおるか知りませんが、そういう人たちの会合でいろいろ情報があったと思う。それを新聞記者精神といいますか、感覚からそういう感じがしたから書いたのだ。それはどうお感じなさろうと、どういうふうに表現されようと、言論の自由でありますからかまいませんが、自由民主党の大多数の議員が本法案成立せしめるという気持があったら瀬戸山三男久野忠治二階堂進氏らがいかにがんばったところで二百九十名余りあるその大多数が、——もっとも今日では大多数が賛成しても暴力によってできないこともありますけれども、しかしわが党においては、私どもこの小さなからだで、三人で幾ら暴力をふるいましても、そんなことは問題にならないと思う。でありますから、あなたの感じ取られたあるいは国会世話人会におる人はどういう人か知らぬけれども、そういう人たち報告によれば三人ばかりじゃないらしい。これらを中心とした「自由民主党の一部の建設委員」とありますから、全部にしてもしれたものであります。そのうちの一部であるから、五人であるか六人であるか、あるいは九人であるか、それらが幾らがんばってみても、いかに暴力をふるったところで、そう大したことはないと思うのです。自由民主党の大部分の人がこの国会成立せしめるのだとしてこういうふうに報告があったのか、あるいはそう感じ取られたということであるならば、その理由を一つ承わりたい。
  60. 熊谷次郎

    熊谷参考人 その場でのこまかい発言は忘れましたが、一応そういうふうに感じられる話が出たことは事実であります。
  61. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 事実、私は立ち会っておりませんし、あなたはうそを言われる方じゃないということは知っておるのですから、そう思いますが、そういうことが言われたのは事実かもしれません。しかしもしそれが事実であるとしたら、先ほど申し上げたように、われわれ三人や五人がいかにがんばっても——そういう気持でがんばったのじゃないが、かりにがんばってもそれが事実であれば、この国会成立するのが当りまえだと思うのですが、その点はお話以上にあなたの常識に関することであります。その世話人会がそこまで言われて、もしそれを信用されておったら、つまりこの法律案は自由民主党の大部分が成立を欲しておるということで信用されたということが事実であるということになったら問題ないと思うのですが、今日でもそれを信用されておられますか。
  62. 熊谷次郎

    熊谷参考人 私個人考え方についてのお話のようでありますが、外から見ておりますと、国会というところは一応専門に分れておりまして、その専門の人が反対をしますとなかなか審議が進まぬということは事実のように私は見ております。
  63. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 これはそれ以上お尋ねしませんが、大体これはこういうことなんです。ざっくばらんに話しますが、あなたと私とはこの問題について話し合ったことがある。この前であったか後であったか覚えておりませんが、この法律をどういうふうにして生かしていくかということについて苦心しておる。国会おいては四百三十名も名前を並べればどんなことが書いてある文書でもすぐに通す、そういうのが国会議員じゃないというのが少くとも私の考え方であります。でありますから、今あなた方もわれわれも考えておるように、将来の日本の国土開発あるいは輸送の問題から考えて、こういう重要なしかも有益なものでありますから、そういうものについてただ法案として文書書きさえすればそれで事足れりという国会議員であっては、国会議員たるの資格がないということは、私はあなたに申し上げたことがある。そういう意味でこの法律をいかにして生かしていくか、あなた自身も現在の法案あるいは衆議院の四百三十名で出したといわれておるあの原案がよいとはお考えでないと思う。しかも今度は参議院から修正してきたあの案を、今日通して一体その仕事ができるかというと全然できない。それはあなたも御存じのはずである。先ほどあなたは御説明のときに、これは四百三十名が署名して議員提案として出したのが満場一致で通って、参議院から返ってきたのだから、これが通るというのは常識的な問題だ、だから一般会員にはできるのだということで会費その他をもらっておったが、それが非常な事情の変化があったと感じたと言われましたが、そういう法律案であることはあなたはよく御存じのはずなんです。その問題について、私は対談をして正直に御説明を申し上げた。こういう事情は御存じのはずなのに、この文書に現われておるところは、この法案成立を阻止するように動いておる。こういうふうに書かれておるということは、私はどうも了解に苦しむのです。重ねて申し上げますが、国会議員が法律を作るときは、そういうわけのわからないような、少くとも議員提案であったならばそれは国会が国民の最高機関としての意思を決定して、そして行政機関に仕事を命ずるのですから、その法律ができたらその法律に従って行政府はそれを実行する責任がある。そこまでやってやらなければ、法律案の案文はできたがどういうふうに実行していいのかわからないような法律を作る、そういう国会はあってなきがごとしというのが私の精神であるということを、あなたにもよく話をしてあった。その点についてあなたはどう考えておられるか。こういう文書が幾ら配付されても、私は全然圧力を感じない男でありますけれども、世間はこれによって想像をするのです。そういうことはあなたも紳士でありますから、しかも新聞記者として非常に常識豊かな方であるから、私は友人としてあえてこういうことを申し上げるのですけれども、そういう問題については過去あるいは現在の心境において、どうお考えなさっておられますか。
  64. 熊谷次郎

    熊谷参考人 今瀬戸山先生がおっしゃるように、瀬戸山先生とはつい半月ほど前でしたか、直接にいろいろお話ししたわけであります。その際も瀬戸山先生は、今主張されたようなことを主張されました。それに対して私は、参議院修正案ができるまでの経過並びに事情についてお話を申し上げ、そしてこの法案が通るためには、ああいうふうにあいまいになったというやむを得ない事情についてお話し申し上げ、そして私の考え方としては、今その問題をどうしても解決してからでなければそのものを通せぬということでは、いつまでたっても問題が片づかない、そこで行政機構が二つに分れている現在では共管という線もやむを得ないと思われるので、将来運輸、建設両省で話し合って一つ新しい法律を作るというような申し合せでもして、そして通してもらえるように努力していただきたいということを私は申し上げたつもりであります。その際の私の受けた印象では、非常にわかってもらえたつもりでおったのでありまするが、その後こういうようなことじゃなく、いろいろ修正案が出されるということで、実際は私もそれが理解してもらえたということは私の誤解であったということを知ったわけであります。そういう点でこの法律については、今までのいろいろな経過から見て、そういうあいまいな点はいわば複雑な事情から来たもので、その点は認めていただいて、そして通してもらう以外にはないのじゃないかということについ最近まで考えておったわけであります。
  65. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 もうこれでとどめますが、先ほども申し上げましたように、私の立場を明確にするために申し上げる。あなたは今後文書を書かれるときには、少くとも他の個人に関する場合には慎重なる考えで書いていただきたい。私の問題について何と書かれてもかまいませんが、そうでない人もあると思いますから申し上げるのですけれども国会議員が少くともこうやって国会に来ております以上は、今あなたのおっしゃった通りにこの問題は所管その他の問題で非常にむずかしいということはお互いが理解しておるし、話し合いもしたのです。それを何とか解決するために、しかも先ほど申し上げたように、国会の決議は最終の決議ですから、決議する場合には、これは何とか満足なものになるように努力するのが国会議員の責任なんです。それを努力せぬで、どうでもいいからさっさとやっておけと言うのは、私は形は国会議員であるけれども国会議員ではないと思う。そういう考え方であります。従ってこれをあくまでも努力する、各方面とも話し合いをして、何とか満足な結果を出して、そして先ほど申し上げたように、この法律ができて、国の行政機関がその法律に従って——あなた方もこれを非常に希望しておられるし、われわれもこの問題を重視しておりますから、そういう大事な仕事がその法律に従ってやれるようにするのが、国会議員の責任であります。そのために努力することか、その法律を阻止するというふうに文書に表われているというのはこっけいではないか、こういうことなんです。もし何でもいいから——あなたと議論するわけではありませんが、よく理解していただきたいのは、あの参議院修正案そのままをのんで法律案を出しましても、正直のところ何にもならないのです。どうせ根本問題が解決しなければならぬ。それをしもその根本問題を解決するために努力することを非難攻撃されて、も上あなた方が希望しておられるように、何でもいいからとにかく不満足なものを出しておけと急がれるところに、裏に何らか、不純なところがあるという考え方もすればできる、こういうことなのである。これはかりにあのままで衆議院を通過いたしましても、この法律によって一寸、一尺も動くことはできない。それでもいいから早く、とにかく四月三十日には祝賀会をやるんだからそれまでに通せ、何日には祝賀会をやるんだからそれまでに通してもらいたい、こういうことを言われることは、これは月足らずの子供を産むのについて、何かの関係があるのではないかという疑惑を起すのです。そういう疑惑は先ほどいろいろ経理の問題で言われました。経理の問題は私どもには関係ないことでありますから、それは私は言いません。経理の問題は先ほどの御説明で明らかになりましたが、一方の方、ではこれに関連して、会費だか賛助費だか知らないが三百万円か集められておる。きょうの御説明で明らかになったところでは四百万円だそうでありますけれども、千万円だとか、千五百万円だとか、人のうわさでは言われておる。そうして東京会館で祝賀会をやる、もう法律は通った。私は祝賀会の案内状をいただきましておかしいな、この法律はまだ通っておらないのに成立の祝賀会をやるからお前来いという案内状をいただいた、これは内輪話でありますけれども不思議に思った。しかも一ぺん祝賀会をされて、参議院がああいうことで間に合わなかった。それを四月三十日であったと思いますが、聞くところによると四月三十日まで延期したから、その前にこの法律を成立してくれということを要求されたのか陳情されたのか知りませんが、一方においてはそういうことをして金を集めておるといううわさがある。一方においては、不満足な月足らずの子供を何でもいいからこの国会おいて通してもらいたい、三十日に祝賀会をやるのだから、それに間に合わせてくれということを言われても、どうも私どもには納得がいかないのです。それは熊谷さん、よく一つ考えになって下さい。あなたがこの問題に非常に御熱心であって、一生懸命やっておられて容易ならない御努力であるということは、私は敬意を表しておる。その敬意がかえって逆効果になるおそれがあると思う。しかも私どもはこんなものを出されても、繰り返して申し上げますが、何とも思わないけれども、こうやって名前まで出して新聞社まで通報して、そしてその問題で何か圧力でもかけようか、そういうことはお考えになっておらないと思いますけれども、しかし世間ではよくあることなんであります。もしそういうことがあれば、それこそ瀬戸山の名前にかけても、三人でも一人でも引き受けて私はこれをじっと握っておきます。そういうことがあればですよ。ですからそういうことのないように、熊谷さんお互いに知り合いなんだから……。あなたも御存じの通り、この法律が満足でないということはわかっておる。満足にするために努力しておるのに、やつらはけしからぬ、これを殺すために努力しておる。繰り返して申し上げますが、祝賀会に間に合せるために、しかもこの法律は不満足だけれども、何でもいいからそれまでに通してくれ、こういうことをやられると、世間の疑惑を招きます。しかも法律は満足になりません。  きょうは非常にお忙しいところをおいでいただきまして、これで大体事態は明らかになって、今後は非常によろしいと思いますから、どうか一つそういう点をよくお考え下さいますようお願いいたしておきます。
  66. 徳安實藏

    徳安委員長 一つ簡単に答弁して下さい。
  67. 熊谷次郎

    熊谷参考人 この法案を至急通すようにということは、祝賀会がどうとかいうことじゃなくて、瀬戸山先生御承知の通り、東京、大阪、名古屋、神戸、京都、こういう商工会議所でも決議して、政府各党に要請したことでもありますし、この法案成立することを、今ちまたにはんらんしている未就業者、失業者が非常に待望している、そういう事情の中で、国民に大きな希望を与えることになるということで、私たちは早急な成立を望んだ次第でありまして、その点御了承願いたいと思います。
  68. 楯兼次郎

    ○楯委員 私は、今の瀬戸山委員質問に対しまして、同じようにこの建設委員会で審議をした委員あるいは提案者の代表者の一人として、一言申し述べておかなくてはならないと思います。  それは、不完全ながら法律を早く通せ、こういうことを私どもも推奨した一人でありまするが、不完全であるけれども通せ、こういうことを私どもは言った覚えはないわけであります、といいまするのは、二十二国会の前に、これは各行政官庁の英知と技術を集めなければできない大事業であるので、特別委員会を設置して、その場でこの大事業をなし遂げる法案を作ろう、こういうふうに超党派的に話し合いが行われたわけです。ところが、それではいけないというので、建設委員会に付託になりました。なお、現在適用される法規というのは、道路運送法が、不完全であるかは知りませんけれども現存しておる。現存しておる適用法規があるにかかわらず、それではいけないとおっしゃる意見が相当強くありましたので、われわれ不本意ながらこの法律案の修正を、あいまいにはなりましたけれども法案通過のために修正をのまざるを得なかった。結果から見ますると、あいまいであるからいけないとおっしゃっておりまするが、そうしなければ通さない。しかもこの審議期間というものは、一月や二月ではない。すでに二十二国会から継続審議になりまして、ほとんど一年近い審議の期間があったはずであります。それを結果論的に、あいまいであるという点を取り上げられまして、その不完全なものをなぜ通すか、こういう議論に対しましては、われわれ審議をいたしました建設委員として承服することができません。こんなばかなことはないと私は思います。筋の通る法案を提出したにもかかわらず、それでは困るというから——法案成立させるためには、いわゆる大事の前の小事のためには、われわれは修正に応じざるを得ないであろう、こうして一歩下って妥協したにもかかわらず、結果を取り上げて、けしからぬ、こんな前後矛盾した議論はないと思いますので、この機会にわれわれの立場をはっきり表明しておきたいと思います。
  69. 大島秀一

    ○大島委員 先ほど来瀬戸山君並びに二階堂君、また薩摩君の発言によりまして、要するに本法案はぜひとも通さなければならないという根本に立ってわれわれもまたそれを審議してきたと思うのであります。そこで、その過程にあって、一つの見解によって、そのために名前をあげられた三君が非常に迷惑をこうむっておるという、そのことにつきまして、参考人として熊谷さんがおいでになって、これに対する何らの遺憾の意もないように私には見受けられるのであります。もし熊谷さんは事務局長として遺憾の意を表することができないとすれば、われわれはやはり建設委員の責任において、この問題を誠心誠意審蔵して参ったと思うのでありますでありますから、どうしてもそれは遺憾の意は表する必要もなければ、また何ら差しつかえないというお考えであるか、それを伺いたいのです。
  70. 熊谷次郎

    熊谷参考人 私の気持は、さっき申し上げた通りでありますが、全くそういうことが事実無根であるとしますならば、そうして三先先も迷惑を感じておるということでありますれば、これは遺憾に存じます。申しわけないと思います。
  71. 大島秀一

    ○大島委員 それならばけっこうであります。もしさようでなかった場合には、私は会長に伺おうと思いましたが、それでけっこうであります。
  72. 徳安實藏

    徳安委員長 以上で参考人への質疑を終了いたしました。参考人の方には長時間ありがとうございました。お引き取り願います。     —————————————
  73. 徳安實藏

    徳安委員長 この際馬場建設大臣より発言を求められておりますから、これを許します。馬場建設大臣。
  74. 馬場元治

    ○馬場国務大臣 今期議会も、いよいよ明三日をもって会期終了をいたしますが、この間建設省関係法案全部——ただ一つ、先ほどから問題になっております、継続審議になっておりまする縦貫道路に関する法律案だけが継続審議になりましたが、それを除きました全部の議案を議了させていただきました。まことにありがとうございます。他の各省関係法案がまだ停滞をしておりまするにかかわらず、ひとり建設省関係法案は早く議了させていただきましてその成果をおさめ得ましたることは、ひとえに委員の皆さん方の格別の御精励、御協力のたまものでありまして、何とも御礼の申しようもございません。つつしんで御礼を申し上げますとともに、今後ともますます御協力を賜わりますようお願いをいたします。一言ごあいさつを申し上げます。(拍手)
  75. 徳安實藏

    徳安委員長 本委員会に長く関係しておられました西畑君が、まだ発令はされておらぬようでありますけれども、おそらく本日をもってこうした機会が本国会にはないと思いますので、他の方に転ずることになりました関係からごあいさつをしたいということでありますから、お聞きを願います。
  76. 西畑正倫

    ○西畑専門員 委員長のお許しを得まして、この席から諸先生にごあいさつを申し上げたいと思います。今回私は新たに発足します首都圏整備委員会の方に勤務するように内定いたしましたので、近く当委員会をやめさせていただくように相なりました。  顧みますと、昭和二十二年第一国会以来まる九年間、当委員会におきまして、諸先生方のおひざ元で大通なく職責を果し得ましたことは、まことに私の感謝感激にたえないところでございまして、私の生活におきましても、最も思い出の深い感激的な生活の十カ年でございました。この点つつしんで諸先生方に御礼を申し上げたいと思います。  なお今回勤務する予定の首都圏整備委員会も、当委員会と密接不可分の関係にあるようでございますから、機構の整備、予算、基本計画の樹立、その他の点につきまして、ただいままで同様御指導、御監督を願いたいと切にお願いする次第でございます。(拍手)
  77. 徳安實藏

    徳安委員長 瀬戸山君。
  78. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 この機会に委員諸君のお許しを得まして、西畑さんに一言お礼を申し上げたいと思います。西畑さんは長い間国会建設常任委員会の専門員として、法律案その他の調査研究あるいは連絡に非常に練達な手腕をふるっていただきまして、当委員会の審議、運営についてまことに私どもはよき専門員を得ておるということで、今日まで感謝をいたしてきておりました。御承知の通りに、建設委員会がそれこそ超党派的にいわゆる建設行政の推進に邁進することができたゆえんも、多くはそこにあると思っております。今度先ほどこあいさつがございましたように、首都圏の整備の方に回られるわけでありますが、私どもとしては当委員会から去られることを非常に残念に思っておりますけれども、しかし新たに法制化をいたしました首都圏整備の重要問題にさらにその手腕を発揮していただくのでありますから、この際は喜んでお見送りをいたしたいという考えであります。どうか西畑さんはまだ春秋に富まれるのでありますから、一つこの大事業にさらにその専門知識と手腕を生かしていただいて、十分の御活躍をいただくようにお願いいたしておきます。なお健康に留意されんことを特にお祈り申し上げて、お礼の言葉といたします。(拍手)
  79. 徳安實藏

    徳安委員長 この際私からも一言ごあいさつ申し上げたいと思います。  会期も明日をもって終了することになっております。この国会中は皆様の心からなる御協力によりまして、委員長の職を大過なく過すことができました。これは全く皆様のおかげでございます。厚くお礼を申し上げます。  閉会されましても、休会中に国勢調査等によりまして皆様の一そうの御協力を得ねばならぬものがあると思います。なお参議院選挙もあることでございますし、世間も騒々しゅうございますから、お互いにけがのないようにして、そうして次の国会にはまた再び相携えて国政に参与されますように皆さんの御健闘を心からお祈りいたしまして、ごあいさつといたしたいと思います。  本日はこれをもって散会いたします。    午後三時二十四分散会