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戸叶委員 そういった問題も必要でございますけれ
ども、それと同時に、この間在ソ
同胞の留守家族の方々からの陳情文をたしか
鳩山首相はお読みになったと思います。それによりますと、ハバロフスクの模様でいろいろ心配をしているが、その請願運動が成功して待遇がよくなることももちろん望みとするけれ
ども、それよりもっと
自分たちの望むことは、
日ソ交渉を打開して、そして一日も早く全面的に救出してほしいことだ、こういうふうな陳情がたしか
鳩山総理大臣のお手元にも届いていると思います。こういうふうな声に対して、
鳩山首相はいかにおこたえになるかという点。
時間がありませんのでまとめて御
質問いたしたいと思いますが、第二の問題は、ハバロフスクにおられます
抑留者の人たちが言われた言葉で、
日ソ交渉において妥当な
要求を放棄するがごときことは本意とせざるところであり、そのような場合においては時期のくるまでがんばり抜く覚悟があるから、祖国においても正当な
要求を貫徹してほしい、こう言っております。私はこうやって歯を食い縛りながら
自分たちをささえている人たちを
考えましたときに、胸の引き締められるような思いがいたします。そこでここでよく私たちが
考えてみなければなりませんことは、戦争という悲劇によって、十年以上国の犠牲となって抑留されていろ人たちは、
日本と長い間隔離されている人たちでございます。そのために、
日本の戦後の国内の変化というもの、あるいは国内の
情勢、外国との
関係、
日本が
国際的にどういうふうな形に置かれているかという現状、あるいはまた
政府の外交のあり方というようなものが、正確に何ら伝えられておらないのでございます。こういうふうにして先方において抑留中にがんばっていいる姿というものは、まことにとうといものでございますけれ
ども、こういう姿だけで問題は
解決するものじゃない。
政府の
態度いかんということが、この引き揚げ問題に非常に影響があるのだということを、私は知らせなければならないと思うのです。これに対してどうお思いになりますかということと、そうして、そういうとうとい気持があるからといって、
日本はそれに甘んじているべきでなくて、早く
日ソ国交を
回復して、全体が引き揚げてくるようにする必要を痛感されないかどうか、こういった点について、
鳩山総理大臣の御所信を承わりたい。