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楯委員 関連して。
総裁が十一時半に来られるという話であったのでありますが、来られないで副
総裁から最後の
答弁を引き出そうとすることは無理だと思います。しかしあなたも一生懸命
答弁をされておられるのでありますが、どうもあなたの話を聞いておりますと、総理
大臣か副総理の
答弁を聞いておる
ようにわれわれにはとれる。第一に、あなたは直接の
国鉄経営の
責任者でありながら、他の
公社々々ということをおっしゃる。あなた方が他の
公社の
振り合いを見て
国鉄の処置をきめていくという点については、あるいはそうあるかもしれない。しかし本
委員会としては、この
調停案に対して
国鉄の直接の
責任者であるあなた方の
決意をお伺いしておる。従ってあなた方がこれを尊重し、これをのむ、
実施はしていきたいのであるけれ
ども、こういう
ような困難な
条件があるのでなかなか
実施できません、こういうことならば話がわかるわけなんです。ところがあなたの
答弁を聞いておりますと、自主性というものが少しもない。何もかも他の
公社が決定したら、そのしっぽについて
国鉄はその
ように持っていこう、しかも財政はあるのかないのか少しもわからない
ような御
答弁です。この点を
一つはっきりと
答弁していただかなくてはならないと思います。そういう自主的な
答弁がなければ、これは幾ら繰り返しても同じ答えしか出てこないと思う。
それから副
総裁に申し上げたいことは、あなたは
調停案の今日出された
意味をお考えになっておらない。
調停案についてはあなたの方も
労働組合も
異議があるかもしれません。しかし今日相当大きな争いとなっております。従って不満であろうけれ
ども、今日の
段階においてはこの争いを解消する唯一の手段は私
ども調停案であろうと思う。従って不満であるにいたしましても、唯一の手段であるところの
調停案をもう少し
国鉄当局は真剣に考えて、受諾の方向にいかなければならない。今の副
総裁の
答弁を聞いておりますと、そういう意図が少しも受け取れない。この
調停案をないがしろにして、今日の
紛争を解決していく手段がほかにあるのか。こういう点は私が申し上げるまでもなく、今日諸新聞の論説を見ましても、あげてそういうことを言っております。そういう積極性が副
総裁の
答弁からは受け取れない。
それから
経理の内容についても、今ここでわれわれの
立場からこまかい点については申し上げたくはございませんが、なるほど第三項から以降は予算の修正ということが伴います。それについてはあなたの一存では
答弁ができないということは了解をいたします。しかし第一項においては、
先ほど下平委員が言っておりました
ように、少くともあなた方がこの
調停案を尊重し、何とかしょうという
意思があれば、この第一項については解決をしていく見通しがあるのでありまして、私はあなたの
答弁いかんによっては、三十一年度の予算と今日の
国鉄が考えているところのいわゆる四十四項第二項を
実施するための財源の関連をここでお聞きしてもいいのでありますが、そういうやぼなことは差し控えたいと思います。これはできる。その措置を持っておりながら、あなたは政治的、総理
大臣的
答弁をしておる。それではぐるぐる回りで解決をしない。
政府にあまりに遠慮し過ぎると思う。他に遠慮をせず、はっきりと
自分たちは
国鉄の
経営の
責任者として当然この
調停を
実施していきたい。そのためには組合の方とも交渉をし、
努力をする、それくらいの言明は本
委員会においてなさっても何ら支障がないと考えるのですが、これらの点について簡潔でけっこうでありますから、
一つ誠意ある
答弁をお願いしたいのであります。