○国務大臣(河野一郎君) ただいまだんだんの
お話でございますが、ごもっともと考えます。この問題には相当の経緯がございまして、実ば去る夏の国会に衆議院の
農林水産委員会の方で議員
提出でこういうことをやろうという、しばしば競馬場を見聞しておられる議員諸君から
お話があったのでございます。その際に
会期も終りに近づいているときに、だから、まあもう少し
研究をしてみたいというようなことを御内談申し上げました。そうして今回の議会に回ったわけでございます。その国会の休みの間にいろいろ
委員の諸君の間にも御検討はなされまして、そうして結局通常国会に提案するということで皆さんに
お話し合いがありました。ところがただいま
お話のありました
通り、会計年度の
関係で早急にこれをやらなければいかぬというようなことで、今回の臨時国会の初めから議員
提出で出そうというようなことで、党派を越えていろいろと
お話し合いがあったように私は記憶しております。そうしてだんだんできました案についていろいろ御
研究がありました結果、
予算を伴うものであるから、議員から
提出するのはどうも妥当でないというような
お話も一部の人から出て、むしろこういうものは
政府で出した方がいいのじゃないかということで、その問題を初めから
政府提案とするということでございますれば、
会期の初めに
政府の方は準備をして出すべきであるということはお説の
通りでございまして、ただいま申し上げたような経緯を通じまして、そうして議員
提出よりも
政府提出の方で扱った方が妥当であるということで、それを
政府の方は引き継いで、私の方としましてはさらに検討を加えまして、
政府としてこの案を定めたわけでございます。ただそれについてはいろいろ御
意見もおありのようでございますが、
会期の終りに突如として出したということについては、今申し上げたことで御了解願いたいと思うのでございまして、決して
会期の終りになって審議に十分の時間を与えないうちにやるというようなことは全然ないのでございまして、
政府としては今申し上げたような経緯を経まして、
政府の方でこの案を提案して御審議を願うということにいたしたわけでございます。
そこで、今去年出して、すぐまたことしということでございますが、実は昨年中央競馬会の法案を提案いたしました当時の経緯を見ますると、
政府として当然競馬場の改修等をしなければならぬときに至っておりましたが、
政府としてはこういうものについての手が回りかねておられたものと私は思うのでございまして、しかもそれが全く朽廃いたしておりまして、
政府委員からいろいろ御説明申し上げたかもしれませんが、大ぜいの人が集まって、その建物が事故でも起ったら——というような
程度に中山競馬場のごときはなっておるのでございます。そういうわけで全部の競馬場を直していくというわけではないのでございまして、ぜひ監督官庁といたしましても、事故の際に備えて適当にこれを修理さす方がいいのではないかということで、この案を出すようにしたわけでございます。
それからまた益金の点についていろいろ
お話がございましたが、見込み違いがあるというのは少し
政府委員の説明と私食い違うかもしれませんが、私の承知しておりますところでは、大体
政府の
予算以上に現在売り上げも必ずいかぬことはない、ときに消長もございます。また少いときはひどく少いし、多い日にはひどく大ぜいの人が一ぺんに参られますので、この競馬場については非常に不備であり、不完全である、ああいう場所は相当に設備をしておりませんと、そのために一般から誤解が起ってみたり、不測の
事態が起るようなこともございますので、設備としては一応了承のできる
程度さしておくことが必要であろうというふうに考えておるわけでございます。
それについて、利権であるとか、おみやげであるとかいうものが
会期末に提案されるということでございますが、これは申し上げるものも蛇足と思いますが、そういう種類のものとは全然私は
関係がないものというふうに考えておるわけでございます。