○竹下豐次君 私
大臣に希望申し述べたいと思いますが、
矢嶋委員の御
質問に対する
大臣の御
答弁によりましてそのお気持はよくわかりました。またそうであろうと私などは想像しておったわけなんです。ただ人事の問題というものは非常に敏感にみんなに響きますのでありまして、よほど
注意しなければならない大事な問題だと思います。私も今の
矢嶋君の
質問の問題が
新聞に出ましたときに、これはまずいなという感じを受けたのであります。先ほど
大臣の
お話のように
政務次官も事務次官も
大臣の御相談相手になられて、そして人事に
関係されるということは、これは当然すぎることでありまして、もし今日まで
政務次官に相談をかけずに事務次官だけの仕事のように
考えて、人事をしておられた
大臣があったとしたら、それは私は誤りだと思う。もう両方歩合か何歩かというようなことでなくて、そのときどきに応じて御相談相手に両次官をされる、そして慎重に人事を扱われることはもう当然すぎることであります。今度もそのお
考えであるように承わり、そのはずだと思うのでありますが、ただあれが
新聞に出た時期か大変悪いと私は思います。鳩山内閣になりまして、まあ第二次でありますけれ
ども、第一次はもともと暫定的のように思われる。今度の内閣が本当の内閣だと思う。その直後に
政務次官がやるのだというように強く国民に感じさせるような
新聞記事でありましたので、これはいよいよ悪い
意味の政党的な人事行政が行われやしないかというふうに心配した向きが相当にあります。それは私から申上げるまでもなく、御
承知の
通り民政党と政友会でやっていたときに、地方の巡査まで異動があったという歴史があります。近ごろだんだん政党の争いが深刻になっていきつつありますから、今まで
政務次官が
関係しなかったから、これから
政務次官にやらせるのだというふうな発表がありましては、これは国民が役人のみならず、国民全体としてまた前のような人事行政をやるようなことになったらという心配をするのも無理からぬことだと思っております。そういう
意味で私は時期が大変悪かったのじゃないか、そうしてことさらにそれを
政府の話として
新聞社などに
お話になる必要はない。これは
お話になったのか、向うから聞かれてどなたかお答えになったのか、それは私は知りませんが、とにかく
政府の方針がそういうことにきまったのだというふうなことで、大へん強く大きく響きましたことは私は失敗じゃなかったかと思います。まあ、十分その点は御
注意下さいまして、今
矢嶋委員からいろいろ御
質問が出ましたが、
矢嶋委員の御
質問も無理からぬ御
質問で、あれは
矢嶋君お一人の疑惑ではなくして、広くそういうふうに心配していた人があったように思っております。ただこれは
文部省だけの御
質問でもとよりありませんで、先ほどからの御
質問も
国務大臣としての
松村さんへのお尋ねで、それに対するお答えでありますが、
政府全般のことでございますが、どうも
政府の幹部の人で、特に苦い人、私などから見ると装いという
言葉を使いたくなりますが、なんだかおれか仕事をしてやるのだ、はっきりした仕事をしてやるのだというような気持が見えることもなきにしもあらずで、言わんでもいいことをあまりはっきり言い過ぎるというようなこともありやしないかと思っております。その点は
松村さん長老でありますし、何かにつけまして御発言の機会も多いことでありましょう。この問題に何も
国務大臣か直接触れられたというようなことでもないように私たち
承知しております。どうか
一つ十分御
注意下すって、いたずらに疑惑を持たせ、いらぬ心配を役
人たちにさせないように一段の御留意を
お願いいたしたい、かように私は
考えております。