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田中一君 最後に一点だけ伺いますが、これは
長官に伺うのです。
長官は、
権限を拡大して、自分の担当している職務をどういう
工合に今後運営していくかということに対しては御答弁がないのです。これは全部に対して言うのです。
長期六カ年
計画といっても、六カ年
計画というものはあなた自身が書いたのじゃないのです。あなたの前任者、前前任者が、
各省の
所管大臣が全部今までの自由党の
政策として持っていたもの、その持っていたものをつまみ上げて六年間の
計画にはめたのが、あなたの
計画だと思うのです。あなた実体を御承知になっておらないから、あなたの優秀な部下がそういう
工合にそれをつまみあげて持ってきて、六カ年
計画というものを表現したのだと思うのです。それも結構です。それもわれわれが称する
計画経済的な
長期計画を出すことに対しては賛成です。賛成ですが、その実体をつかめなければ困ると思うのです。同時に、外国貿易だけが優先してはならないのです。
日本の
経済の上に立ちましては、どこまでも
日本のこの国土から生産されるというものがなくては、いつも
日本の財政は赤字なんです。生産されるものがなければならんと思う。そこで、両方のものは不可分のものです。
計画部というものと開発部というものは二つに分れるものじゃないのです。不可分のものなんです。その上にあなたが立っていらっしゃるのです。だから、そういう点をわきまえてもらわなければ困ると思うのです。そうして、どういうことをなさるかと伺っているのは、これはここに書いてある通り、
総合調整というならば、まず現在目の前に現われているところのばらばらな末端におけるところの事業の
実施面ですね、せめてこれでもこういう方法にしようじゃなかろうかという点が出てもいいと思う。構想が何のかんのというのじゃなく、全く農林省、建設省、通産省、運輸省、この四つの現業
官庁が現地においてばらばらに仕事をしているのです。むだな金を使っているのです。せめて、これですら自分が出かけて行って、そうしてここにむだがある、これをこうしたならばいいじゃないかということでもって、あなた自身が先頭に立ってやらなければ、本当の
意味の総合開発の実は上らないのです。一面、外国との交渉もけっこうです。けっこうですが、あなた自身としては、やはりこの狭い国土からものを生みだすという
考え方にならなければいかんと思うのです。私は次の機会に、今日は希望だけを申し上げておきますけれ
ども、次の機会に
長官からはっきりした意思表示を伺いたいと思うのです。
今のようにただ自分の部下にあずけて、部下が作り上げたもの、
各省大臣がやっておるものですよ、あなたがやっておるのじゃない、
各省大臣が自分の
計画でもってずっと長い間やっているものをつまみ上げて、六カ年
計画なんというものを出すのは、言葉が過ぎるかも知れませんけれ
ども、単なる選挙の宣伝に過ぎません。はっきりと具体的に示していただきたいのです。これは次の機会までにお預けしておきますが、どうか機構改革をしなければならぬ、
権限を伸ばそうとするならば、伸ばすためには、これだけの
日本の国民
経済なり、国の力なりが伸びるのだということをお示し願わなければ、われわれはどうしても納得できないんです。これだけ私の
意見と希望を申し上げて次の機会に
一つ御答弁願いたいと思います。