○久保等君 そこで、いろいろ従来からのいきさつというものからいけば、大蔵
当局のならわしは、なかなかこれは郵政大臣の苦しい立場があるように、現実は非常にむずかしいと思うのです。しかし少くとも法律の建前、法制の建前が、しかもこれは最近できた一つの制度だと思うのです。国鉄の場合と同じ公共企業体であっても違う特殊性があると思うのです。その歴史的
発展過程というほどの長い歴史的な問題じゃありませんけれ
ども、戦後における公共企業体の生まれて参った経過ということから考えていった場合に、やはり新しい一つの傾向といいますか、新しい一つの姿がこの
電気通信事業の公共企業体の上に出てきていると、思うのです。従って、これは私は一日も早く法の建前のような形の運営にもっていかなければならんと思う。その場合に、それこそ郵政大臣の本来の持前を生かしていただく一つの課題がここにあるのじゃないかと思います。郵政大臣がやはりそういう持ち前を生かしていただいて、法の建前にのっとった形での運用をやっていただかなければならん、ここに私は郵政大臣としての一つの今日の特殊
事情下における課題があると思うのです。軌道に乗ってしまった姿じゃないと思う。そこに郵政大臣としての悩みもあろうかと思うのですが、そういう
事情におかれていると思う。先ほど来、
予算の数字をあげてお伺いをいたしましたが、いろいろなとにかく紆余曲折を経て、だんだんだんだん末細りになってきて、
町村合併というような時局的な特殊的な
計画が、当時の経緯から見ればまさに龍頭蛇尾になっている。しかし
計画は龍頭蛇尾になっているが、現実それ自体は厳然として残っていると思うし、将来はますます、むしろ
町村合併の問題は非常に
全国各地から、強い
要望という
程度じゃなくて、反撃的な強い陳情が出てくるのじゃないかということさえ懸念されるおけです。本年の場合においてはわずかに五億しか計上しなかった。この五億で、一体いつがきたら解決できるか。五億の数字で割った場合には、おそらく何百年という数字が出てくるのじゃないかと思います。そういう
計画は
計画の中に入らないと思う。今考えられる現実だけでも五百億の資金を要するという
町村合併、しかもこの
町村合併は決して局部的な小さな問題ではないと思う。前々回にも力説しておきましたので、繰り返して申し上げようとは思いませんけれ
ども、そういう現実を考えただけでも、百年かからなければこの
町村合併の問題は解決しない。今当面している問題は百年かかるという状況におかれている。ところが、この五億円も、あるいは、ひょっとすると空手になる。何といいますか、約束手形が空手形になるかもしれないということになるのじゃないかということを私は憂えて、今、実は大臣に御
答弁を願っているわけなんです。だから、それは今のところ百年もかかるような状態の
計画であるだけに、この五億なら五億という問題を一つとってみても、私は金輪際、郵政大臣という立場からしても、これを不渡り手形にすることはできないのだという決意は、当然郵政大臣としてお持ちになると思う。ところが大蔵
当局にやってもらうので、大蔵
当局がやるといっているから私は大丈夫だ、信頼しているという
程度では、一体そんなら、どうしてくれるのだという郵政大臣に対する御
要望があった場合に、やる思とって信用しておったら、実は大蔵
当局にペテンにかかりましたという、来年の三月頃になっての御
答弁で、郵政大臣が満足できるかどうかということになってくると、私は郵政大臣の性格としても、私はまさかそういうことは、郵政大臣としての御
答弁としては、ここでの御
答弁はできかねると思います。そうして参りますと、とにかく非常にだんだん龍頭蛇尾になってしまっているこの五百十三億という
予算の外部資金の調達の問題についての公募社債の問題については、もしこれが不消化に終る、消化できなかったという事態になった場合、私は、何としても、別の
方法を講じても、これを穴埋めするという、やはり大臣としては固い決意がなければならんと思う。その点いかがでしょうか。